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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2026年4月


何を食べて、何を飲む?
人生に寄り添う愛おしい味がある
料理と飲み物、そして味わう二人。
「ペアリング」をモチーフにした掌編小説集
俳句結社「水軍」にもかかわる、多様な登場人物たち。
それぞれが抱える〝心のもや〟が、「食のペアリング」を通して
少しだけポジティブへと変わる――。
誰かと一緒に食べることで、気持ちが変わっていく。
食べることは、生きる希望につながる。
食を通して紡がれる24のショートストーリー。
 
目次
 〇   イラスト集
1.鱚のフライと白ビール 
2.アゲマキの網焼きと缶チューハイ、凍らせたレモン添え
3.ラプサンスーチョンとダイジェスティブビスケット
4.出汁巻き玉子と、おりがらみの酒
5.焦がしてしまった鰤の照り焼きと、スペインの赤ワイン
6.クリスマス餃子と子供シャンペン
7.味噌汁とホットケーキ 
8.黒ぢょかで作る芋焼酎のお湯割りと、スペアリブと大根の煮込み
9.〆鯖とズブロッカ 
10.羊羹とミントティー 
11.プロセッコと花ズッキーニのフリット
12.メロンパンとインスタントスープ 
13.とうもろこしのグラタンとバーボンソーダ
14.フルーツポンチとリモンチェッロ 
15.阿里山金萱茶とパイナップルケーキ
16.フレッシュポルチーニのフライと、ピエモンテのバルベラ 
17.牛乳とカツカレー
18.鳥のもも揚げとホッピー
19.博多雑煮と賀茂泉
20.豆板とウィスキー
21.マッコリと蛤のチヂミ
22.ふきのとうのフリットとレッドアイ 
23.筍の田楽と作(ざく)
24.五年ものの梅酒と、メギスの唐揚げ


                   (潮出版社HPより)



楽しい、美味しそうな短編連作集。
俳句結社「水軍」のメンバーたちのお話がつづく。

先に出て来た人がその後、どうなったかも後の話でわかってニンマリしたり
美味しそうな料理はお酒との組み合わせが多く、下戸のわたしには
試せない悔しさがあるものの、巻頭のイラストを眺めて味を想像。


会のなかでのモテ男・広渡拓郎(61歳?)。
ちょいちょいお話に出て来るけれど、嫌みがなく、誰に対しても思いやりを
持って接する様子に・・・ああ、これは納得のモテ男だわと思う。

その拓郎がメンバー内で想いを寄せる十朱瑤子との話が最初のお話。
2人は互いに好意を持っている。
それを見守る拓郎の娘・茜も気が利く良い人。
茜が憧れている同じ劇団の桃子との関係もいいかんじで
最後、メンバーが集まっての食事の場面は、本当に楽しそう。

嫌なお話が全くない。
最初は「あれ?これはまずいはなし?」と思っても最後はハッピーに
終わるのがいい。


表紙のイラスト、巻頭のイラスト、全部、本当に美味しそう。
出来ればすべての料理のイラストが見たかったなぁ~。


取り敢えず、羊羹とミントティーを試してみようかな。



                      ★★★★★  






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発行年月:2024年10月


著者23年ぶりの書き下ろし長篇恋愛小説
綾「私は初めて会った16年前から涼さんを愛し続けている」。涼「僕にかかわった者は、みんな死んでしまう。女も男も。僕が綾を愛しすぎているせいで」――
音村綾(旧姓・上里)は30代半ば。現在は信州でペンション経営兼漫画家として活躍。夫・子ども・母と四人で暮している。
祥川涼。画家。40代後半。妻を失い、その後同棲していた女性とも別れ、現在は酒浸りの日々を送っている。
冒頭の「現在」では、綾のコミック発売記念サイン会のシーンの衝撃的事件から始まり、「1年前」「4年前」「8年前」「10年前」「12年前」「14年前」、そして二人が出会った「16年前」へと時をさかのぼり「現在」に戻る。謎とサスペンス、そしてストーカー小説の雰囲気も交えた〈究極の恋愛小説〉である。
この作品は、2001年に刊行された『もう切るわ』以来、23年ぶりの「書き下ろし」長篇


                      (小学館HPより)


冒頭の漫画家・音村綾のサイン会に訪れた祥川涼にいきなり持っていたキャンバスで
殴られる。

そして順番に過去に遡り、綾と涼の関係がわかってくる。
知り合ったのは16年前
綾が長野から美術を学ぶため上京し、アルバイト先のギャラリーで
知り合ったのが画家の涼。
涼は既婚者。
そんな二人がお互いに好意を抱く。

そこまでは、まあそういうこともあるかと思ったけれど・・・
綾は就職先で音村俊一と出会う。
その後、綾は長野の両親の経営するペンションに戻る。

父親が亡くなり、母親を手伝いたいと思ったため。
そして涼のことを忘れたい気持ちもあって。


音村俊一が、綾の元へ訪ねてきて、二人は結婚。
やがて妊娠。
でも、そこに涼が現れる。


う~~ん。
波乱の予感しかない。
訪ねて来たらダメだよ。


涼は綾が忘れられないというけれど、最初の妻が病死したあと
アルコール依存になったのをそばで支えてくれた作家の桜田藍子を
大切にしなきゃだめじゃん。
ホント、最低な男だな・・・嫌悪感↑

それから、夫の音村俊一もちょっと変。

衝撃的な事実もわかって・・・もう二人は一緒に暮らせないだろうな。


ラストは、傷害事件として逮捕された涼に面会したいと出向く綾。
対面前の場面で物語は終わるんだけど、どうなるんだろ?

子どもが居なかったら、涼とやり直すのもありなのか?とも思うけれど
息子の渉くんの存在を今は優先させてほしい。


だめになった僕は、音村俊一と祥川涼のふたり。
そんな風にさせたのは、案外、綾なのかもしれない。
結婚したのなら、涼とは会ったらだめ。
気持ちが残っているのなら、音村とは結婚するべきじゃなかったな~。


と、色々考えちゃう。

物語としては一気読みの面白さはあったけれど・・・




                        ★★★





発行年月:2024年8月


「愛の行方」を書きながら、そもそも「愛」ってなんなのだろうとずっと考えていました。 自分にとって大切な小説になりました。                               井上荒野 「姦通」していた男女が熊に殺された—。 閑静な別荘地で起きた事件は、愛に傷ついた管理人の男女と、6組の夫婦に何をもたらしたのか。 愛の行方の複雑さを描く傑作長編! 運命の人からきらわれたり捨てられたりすることもある。 「このふたりは姦通していた」何度読んでも笑ってしまう。まるで私宛の手紙みたいだ。                               —小林七帆 伽倻子と七帆はひと続きなのか? 結局俺は、伽倻子を愛したときから、ずっと同じことをしているだけなのか?                               —小松原慎一 そりゃあそうよね。男と女のことなんて、全部間違いみたいなものよね。                               —柊レイカ ふたりはとんでもなくうまくいっている、幸せな夫婦なのだから、相手の挙動の変化には敏感なのだ。みどりはアトリエに忍び込むことになった。そして知った。                               —神戸みどり テントの外には熊が、人食い熊がいるのだ。だが純一は、再び愛の体に没頭する。そう、愛に没頭するのだ。                                                             —野々山純一 装丁 大久保伸子 装画 杉本さなえ



                   (発行/春陽堂書)


別荘地でクマに殺された男女は、互いに既婚者で不倫関係にあったらしい。

衝撃的な事件があったけれど、その後は、穏やかな日常が続く。

別荘地に暮らしている人たちは、他からの移住者たち。


そこの管理会社の社員として
小松原慎一(28歳)独身。
そして熊騒動のさなか、東京から新たに赴任してきた小林七帆(25歳)。

二人の関係が、段々と近づいていく様子もよかった。
ちょっと似た者同士のかんじ。


住人たち
柊恭一&レイカ夫婦(70歳前後?)・・・・以前は二人で鍼灸院をやっていたが、ここで鍼灸師として働いているのはレイカのみ。
実は夫婦仲は最悪なのに、周りにはおしどり夫婦と思わせている。


扇田充琉&圭夫婦・・・東京から移住したばかりの新婚1年3か月。妻は妊娠中。
夫は広告代理店勤務。妻は<ワンダホー田舎暮らし>というYouTubeチャンネルをもつ。


井口文平&萌子夫婦・・・妻は東雲萌子として名が知られた作家。夫も元は作家だが最近は全く売れていないし執筆活動もしていない。


小副川孝太郎&小百合夫婦・・・夫婦で散歩が日課。仲がいい老夫婦。
夫は、すい臓癌で余命は短い。


野々山純一&愛夫婦・・・夫50歳、妻48歳。ペンション「愛と山」を経営。愛犬、レノン。
息子が大学進学と共に家を出て夫婦二人。妻は夫のギラギラし始めることが
嫌でスマホゲーム・テトリスに逃げる


神戸武生&みどり夫婦・・・60代半ば。週2~3回、ペンションのカフェコーナーに
訪れる。二人とも元は教師で夫は油絵、妻は染色を教えていた。



五味・・・熊に妻を殺された夫。トルコ料理店<kokkai>店主。




仲良し夫婦に見えても、離婚寸前の夫婦だったり、夫には言えない気持ちを抱えていたり・・
人には色々な事情があるものだな。
色々な人のいろいろな心のなかのことが巧く表現されていて面白い。

ちょっとしたいたずら心でクマに襲われた二人をのぞき見していた小副川夫妻が
可笑しい。
癌末期なのに、悲壮感がないのがいい。
病院で入院して迎える最期より、きっと幸せだろう。


突然、亡くなってしまったレイカには、びっくり。
人はいつ何が起きるかわからない。
日々を大切に生きなきゃな・・・と思う。



なかなか面白かった。
本の装丁も素敵!



                         ★★★★



発行年月:2024年1月


ひとは、「独り」から逃れられない。
著者史上最もグロテスクで怖い10の物語から成る、最高精度の小説集。
バイト先のコンビニに現れた女から、青年は「ある頼みごと」をされて──「ぴぴぴーズ」
男を溺れさせる、そんな自分の体にすがって生きるしかない女は──「みみず」
刺繍作家の女は、20年以上ともに暮らした夫の黒い過去を知ってしまい──「刺繍の本棚」
女たちは連れ立って、「ドクターF」と名乗る男との待ち合わせに向かうが──「錠剤F」
……ほか、あなたの孤独を掘り起こす短編10作を収録


                   (集英社HPより)


どの話も、嫌なかんじ。

ちょっと笑えたのが<あたらしい日よけ>
定職屋を営む夫婦。
台風で二階の日よけが飛ばされ、それによって隠れていたシミが
「おんなのあそこにみえるから、なんとかしてほしい」と言われる。
新しい日よけをAmazonで注文するが数日、経っても届かず、手違いで
少し遅れると。
結局、妻がペンキを塗るというはなし。

なんじゃそりゃ??という話なんだけど、妙に可笑しかった^m^


あとは、なんだか読んでいて気持ちがゾワゾワ。

<みみず>の最後は、もう悲鳴上げそうだったわ(^^ゞ


表題の<錠剤F>の結末は・・・「え?」と驚いたけれど、
こういうわけがわからないものに、近づかない方がいいと思うな。


しかし、井上荒野さん、すごい思考だなと感心。
60歳過ぎて、こんなの書くって・・・・。




                        ★★★



発行年月:2024年2月


「ホットプレートほしい人いませんか?」――或る日、或る食卓、9つの物語。
女も男も、子どもも大人も。誰にでも、感情を呼び起こす“食と道具”がある。
数々の「おいしい小説」を手掛けてきた著者が贈る――“食にまつわる道具”を通して揺れ動く老若男女を描いた短編集。「今年のゼリーモールド」「ピザカッターは笑う」「コーヒーサーバーの冒険」「あのときの鉄鍋」「水餃子の机」「錆び釘探し」「ホットプレートと震度四」「さよなら、アクリルたわし」「焚いてるんだよ、薪ストーブ」の9篇を収録。

                   (淡交社HPより)


ほんわかした短編集。

<今年のゼリーモールド>
庭にあるプラムの実をバケツで収穫し、半分はそのまま。
残りは煮て・・・ゼリーも作ろう!東京の大学に春から行った娘も
帰省してくるだろうし・・・・けれど型がみつからない。
そして娘からは帰省しないと連絡あり、がっくり。
そして、再び娘から本を送ってほしいと。
娘の部屋に入り、本はすぐ見つかるが、ゼリー型も見つかる。
小物いれとして娘が使っていたのだ。


ああ、こういう母の気持ち、わかるぅ~!!


次の話<ピザカッターは笑う>は、父親の心境。
洋食屋を営む夫婦の息子が高校生6人でクリスマスパーティを
貸し切りですることに。
みな、顔なじみの子達。
息子は、そのなかの一人と最近、付き合い始めたらしい。

父親目線で、息子たちの様子を観察する姿が微笑ましいけれど・・・

来週は、自分たち大人のパーティの予定。
プレゼント交換のときに、もし、そのなかの一人の彼女の手に渡ったら
いいな。それを見た彼女の反応も期待しつつ・・・・と思って
買った、ピザカッター(猿が一輪車に乗っている、その車輪がカッターに
なっている)
けれど、それは、息子たちに出すピザに添えてだす。

うんうん、それは、大人のパーティで出さない方がいいに決まっている!

他も全部、いい話。
ちょっと切ない部分もあったけれど、前を向いて進む話になっているし
読んでいて、すっきり。


                    ★★★★


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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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