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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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1485cb33.jpeg 発行年月:2012年7月

戦争を忘れても、戦後は終らない……
16歳のマリが挑んだ現代の「東京裁判」を描き、
朝日、毎日、産経各紙で、“文学史的”事件と話題騒然! 
著者が沈黙を破って放つ、感動の超大作。


                (河出書房新社HPより)



独特の雰囲気で、ちょっと難解な部分もありましたが、興味深い内容で一気読み出来ました。
主人公の真理は、15歳でアメリカに。
自分の意志ではないようで・・・気づいたらアメリカに居たというかんじ。
学生生活のなかで、友人たちとも楽しく会話していたり、まあ普通の留学生生活?と思ったら・・・・・

突如30年後の自分と交信したり・・・
級友たちと森に入りヘラジカと遭遇し、そこで意思の疎通を感じたと思ったら・・・・級友が持参の猟銃でシカは捕らえられ、みなでその肉を食す。

現実と幻想が入り乱れる。
そして現在と過去が交錯する。

実に難解な物語で・・・???の連続なのに、不思議と惹き込まれる物語。

そして表題にもなっている「東京プリズン」。
それは巣鴨プリズンに通じる東京裁判で裁かれた者たちを考えさせる。

最初、この本を手に取ったとき、その東京裁判に関係する物語なのかと思ったのだけど、途中からその予測が少し当たってくる。

マリは高校の授業の一環で、ディベ-トの議題「日本の天皇には戦争責任がある」を主張しなくてはならない役割に当てられる。
しかし、役割を忘れて天皇を弁護する意見をつい述べてしまいスペンサ-先生から注意を受ける。
アメリカ人の認識の「A級戦犯」が多くの日本人が理解しているものとは違うことが
ちょっとビックリだった!

マリと同様、「A級」というと罪が重いように、考えていたけれど違うらしい。
単なる種別分けで使われるABCだそうで、罪の重さは関係ないのだとか。

ほかにも「へ~そうなんだ~」と言うことがいろいろ。

日本の国に居ると不思議に思わなかった天皇という存在を改めて自分なりにあれこれ考えてしまう物語であった。

なかなかほかに読んだことがない物語で、新鮮なかんじがした。
こういう物語はキライじゃない。

面白かったとは言い切れないので、あまり人には薦めないけど・・・^^;



 

★★★★

PR
adc1833e.jpeg発行年月:2008年6月


父は何を背負っていたのか。行き違いと苦い思い……。時代小説界の次代をになう新鋭の江戸市井小説。

伊佐次は老舗の薬種問屋「鳳仙堂」を継ぐはずが、勘当され、いまや浅草寺裏の賭場を預かっていた。あれから十年、父は変わり果てた姿となっていた。丁稚から主人に上り詰めた父は何を一人で背負っていたのか。寄合いを仕切る大店に嵌められたのか、それとも……。謎解きが悔恨と感涙に変わる。家族の絆を問いかける傑作長篇。

                                            (新潮社HPより)



最近、時代小説のよさに目覚めたようで、お友達が読んで良かったと言っていた作家さんを
わたしも読んでみた。
いろいろ出されているみたいだけれど、通っている図書館に丁度あった本書を先ずは読んでみた。

薬問屋に婿に入った父親・利兵衛と
その長男・利一郎の物語。

利一郎は、長男として家督を継ぐ予定だったが、反発し家出。
荒れた生活の末、伊佐次と名前も変えて賭場を仕切るようになっていた。

反発して飛び出した家でも父親のことは何処かで頭にある。
一方の利兵衛も同じ気持ちであった様子。

親子ゆえ素直に歩み寄れず月日は流れ・・・・・
再会したのは利兵衛が謎の死を遂げたあと。

それぞれの気持ちが痛いほど伝わってくる。
特に父を亡くした後の伊佐次の気持ちが切ない。

しかし、父の死をキッカケに伊佐次の気持ちにも変化が起き、疎遠になっていた弟・栄次郎とは
兄弟の絆を深めていけそうなラストに少しホッとした。

なかなか面白かった!
ほかの作品も順々に読んでいきたいと思える作家さんです。


★★★★

 
51K0TP34ARL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2002年1月
 


樺太は半島か島か------。
極寒の地・樺太の探検に情熱を注ぐ松田伝次郎と間宮林蔵。
二人の苦難の行程と葛藤を描き、両者の人物像を活写する力作!

表題作のほか「東韃靼への海路」「遥かなる氷雪の島」を収録。

第25回歴史文学賞受賞作!
 
                                            (本の帯文より)



3つの話からなる書ですが
最初の話「北夷の海」と「東韃靼への海路」は、ひとつの話と言ってもいいかも。
当時、樺太が島なのか、地続きの半島なのかわからず、それを調べることが正しい地図を作るうえで必要なことだった。
松田伝次郎がその検分を託され、間宮林蔵は従者として同行する。
限られた時間で効率よく検分するために二つのル-トに分かれて進もうと言う伝次郎。
伝次郎の隊は西ル-ト。林蔵は東ル-トを行くことに。
自分のル-トの方が困難だと判断した林蔵は伝次郎より早く出発し、先に半島か島かを突き止めようとするが・・・・

3つめの話「遥かなる氷雪の島」は主人公が変わる。
主人公は近藤重蔵。
先の伝次郎や林蔵と同じように、国後(クナシリ)や択捉(エトロフ)島などの北方の探検をした人物。
晩年、息子の犯した罪の責任で幽閉の身となる。
そんな身で語る若き日の探検の苦労話。


よく知らなかった人たちですが、国のためにわが身を犠牲にしてまでも、国の行く末を思って困難に立ち向かい自分の意志を貫き通した精神力は凄いな~と感嘆する。
林蔵にも重蔵にもそんな姿をみて協力する人が現われる。
一生懸命、事を成し遂げようとする人には自然と大きな助けが集まってくるのかも?

あまり知られていないけれど(わたしが無知なだけかも?^^;)、凄いことを成し遂げた人たちの話でした。

歴史文学大賞受賞作品、ほかにも読んでみたくなった!

因みにこの書は先に読んだ同じく歴史文学大賞受賞の葉室作品「乾山晩秋」の巻末に
紹介があったので知りました。



 
★★★
 
 
41qrIiAjzuL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年8月


稀代のストーリーテラーが集めた「泣ける」話
冲方丁が出会った人々から集めた実話を元に創作した、
33話の「泣ける」ショートストーリー&エッセイ集。
2009年から3年間に亘る、
小説すばるでの人気連載を一冊に凝縮!


                     (集英社HPより)



ひとつひとつの話が結構、短いのでアッと読めていいです。
そしてどの話もちょっと泣ける。
実際にもらい泣きはしなかったけど・・・・・・^^;タイトルとしてはいいと思う。

33の話の中で結構、グッと来たのは・・・
「教師とTシャツ」
厳格な元教師の父親が内心では疎ましく、実家から離れて暮らす。
社会人になり父の意外な一面を知る話。
こういう不器用だけれど実は娘のことを思っている父親の姿って・・・ちょっと泣ける

「地球生まれのあなたへ」
天体観測が好きな妻が夫に贈ったのは、星に夫の名前をつけてのプレゼント。
星なんて興味ない夫だけど、妻は震災で亡くなって・・・・
妻の残したバ-スディカ-ドの言葉にグッと来た。

「先に行きます」
駅の掲示板に書かれた言葉。それと一緒に描かれた落書きは自殺を予告するものだった。
しかし、そこにどんどん他者が書き込みしていく。
何とかして一つの命を救いたいと思う人々の気持ちが温かくて泣ける。


ほかにも著者のあとがきの後に公募作品が幾つか載っていた。
それも結構、ジ~ンと来ました。




 
★★★
 
3685_1341446458.jpg   発行年月:2012年7月


   島の子どもたちと“ぐうたら先生”が織りなす
   感動の物語

   教師から疎外された喧嘩屋といじめにあう少女-------
   不幸を背負った2人は、ひたむきに幸せの道を探す。


                           (潮出版社HPより)


表題からしたら、のどかな島の学校の話かと思いますが・・・・
問題が山積みの学校が舞台でした。

東京の中学から伊豆諸島の離れ小島に赴任して来た教師・柏木真介。
娘の加奈子は中学1年生で真介が赴任した同じ学校の生徒になる。

真介が東京から赴任した経緯は、生徒への体罰が問題になったから。
しかし、その真相を知れば、真介ばかりを攻めるのは酷な状況である。
むしろ、教師らしい教師だと思う。

そして、赴任先の校長・岩崎も真介の東京で問題になった行動を擁護し、そのままの姿勢で、この学校を改革して欲しいと頼む。
すべての責任は校長である自分がもつという。

最初は、自ら「ぐうたら」と言い、生徒の行動に意見したりすることなく野放し状態だったが、校長の言葉や娘の「お父さんは悪くない」の言葉もあり、見過ごすわけには行かない状況にぶつかっていく。

喧嘩ばかりの不良のレッテルを貼られている東野。
親が島の有力者であることを盾に皆をまとめているいじめっ子の梨果。
梨果のいじめのタ-ゲットにされている律子。
母親がモンスタ-ペアレンツで授業妨害の常連者の小西。
学級委員長の坂崎。

真介と共に学校改革を目指す、養護教諭の真由子。

どうなることか?と思った問題だらけの学校が少しずつ真介の体当たりの対話で良い方向に向かう。

途中、東京で真介が体罰をすることになった生徒・林田の登場で、一騒動起きた時には、怒りが沸いてきた。
林田をけしかけた梨果にも同様。
こんな子どもたちが大人になったら、恐ろしいとも思った。

真介や岩崎校長が、子どもたちの間違った意識を真剣に正そうと自らの保身を一切捨てて臨む姿には感動した。
日本中の教師たちの意識がこういう風であって欲しいと思った。

巷でいろいろ問題になる教育現場がこういう意識で生徒に接する教師たちばかりだったら、哀しい事件も今よりずっと減ると思う。


読みながら、いろいろと考えさせられた。


★★★★★
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