発行年月:2014年10月
盲目で、耳が聞こえず、口も利けない少女が青森の弘前にいるという。明治二十年、教育係として招かれた去場安は、その少女、介良れんに出会った――。大きな苦難を背負った少女と、人間の可能性を信じて彼女の教育に献身する女教師が、奇跡を起こす!
(双葉社HPより)
ヘレンケラー物語の日本版にリメイクした物語。
と思って読みましたが、日本が舞台になるだけで、こんなに素晴らしい物語に
変わってしまうんだ~と感動しました。
舞台は明治20年の青森県津軽群。
そこに自身も弱視でいつ視力が失われるかわからない去場安が、とある男爵家の
長女・介良れん(6歳)の教育係として東京からやってくる。
れんは1歳の時の大病により、視力と聴力を失い、言葉も喋れないという。
ヘレンケラーの物語のように、サリバン先生のように安に苦労の連続の日々が続く。
男爵家の長男・辰彦の存在が嫌でした。
自分のことしか考えていない。
れんが居なくなればいいと考えるのも腹が立ったけれど、卑怯な恐ろしい企てをした時には
怒りがこみ上げた。
この物語のなかで、れんの最初の友達・狼野キワの登場が物語を面白くする。
キワは、盲目の旅芸人で、大人の男女と一緒に家族の形態で旅をし物乞いによって
生活している。
ボサマというこの地方の呼び名があり、人々から蔑まれて生きて居る人たち。
そんなキワの三味線と歌に魅せられた安は、キワとれんを引き合わせ
二人の間に強い絆が生まれた場面は、本当に素晴らしかった。
子どもの頃、一時共に生活しただけなのに、その後ずっと離れ離れでもお互いが
心のなかにその思い出を大事にしていたんだとラストの場面で知り
感動で自然と泣けた(/_;)。
素晴らしい物語でした!
★★★★★
発行年月:2014年4月
私は、出会ってしまった。
誇り高き画家たちと。
太陽の、息子たちと-----。
終戦直後の沖縄。ひとりの青年米軍軍医が迷い込んだのは、
光に満ちた若き画家たちの「美術の楽園」だった。
奇跡の邂逅がもたらす、二枚の肖像画を巡る感動の物語。
(本の帯文より/文藝春秋)
終戦直後の沖縄が舞台。
悲惨なことばかりの沖縄だったけれど、こんな心温まる実話があったとは!
キュレーターの仕事をしていた経歴の持ち主の著者だからこそ書けた物語ですね。
実際に話を聞いて、それを基に書かれたお話なのですが
ほぼ実話と言っていいんでしょうね。
終戦後の沖縄に造られたという「ニシムイ・ヴィレッジ」。
画家たちがそこに集まり、作品づくりをして、作品は、米軍人に売られ
そのお金を生活の糧にしていた。
そんなところに、沖縄に赴任したばかりの青年軍医が仲間と車で島を廻っていて
辿り着く。
青年軍医のエドも画家になりたいと思った時期があり、そのヴィレッジの住人
セイキチ・タイラと出会い意気投合する。
物語を読み終えると、表紙と裏表紙の2つの肖像画 が一更に素敵に見える。
ニシムイの画家たちが書いた作品、ほかにも見てみたい!
★★★★★
発行年月:2014年1月
少女の強く切なる祈りが起こした、やさしい奇跡。
『楽園のカンヴァス』の著者が長らく温めてきた、心ゆさぶる再生の物語。
(ポプラ社HPより)
1995年1月17日(火)午前5時46分52秒
阪神淡路大震災発生。
パン屋さんを営む阿藤家の朝は早かった。
両親はパンの仕込中。
子どもたち3人は、まだ二階の部屋。
そして、突然家が倒壊。
両親は、家の下敷きになり亡くなる。
幼い3人は、その時、足に大けがを負った丹華(にけ)を助けてくれた
お医者さんの養子として育つ。
主人公の丹華(にけ)は当時小学校3年生。
兄の逸騎は小5.妹の燦空(さんく)は保育園の年中。
そんな兄と姉妹が成長していく姿を描いた物語。
震災時の状況は、リアルで胸が痛くなりました。
それを実際に目の前でみて、自分の家族がそこに居るとわかっていながら
助け出せなかった無念な思いを抱えて今日に至る人たちがどれだけいることか?
それを想像したら堪らなくなった。
3人は、幸い、面倒をみてくれる人に巡りあえ両親は亡くしたけれど
ひとりぼっちという孤独は感じずに済んで幸運だった。
実際はもっとつらい状況を経験した人の方が多かったでしょう。
丹華たちの成長過程は微笑ましく、良い物語だとは思うけれど、
やや物足りなさを感じたのは、なぜだろう?
★★★
発行年月:2013年9月
「それが、それだけが、私の唯一の望み──」
ある一つの望みを未来に託し、ジョルジュ・サンドは永遠の眠りにつく。その昔、彼女は滞在していた古城で美しいタピスリーに魅入られた。そこに描かれた貴婦人が夜ごとサンドの夢に現れ、震える声で語りかける。「お願い、ここから出して」と──。「貴婦人と一角獣」に秘められた物語が今、幕を開ける。
(NHK出版HPより)
1冊丸まるアート作品という感じで、素晴らしい!!
原田さんの美術関連の本は良いですね~。
作家のジョルジュ・サンドの物語を描きながら、サンドが以前滞在したフランスの
古城・ブサック城の壁に掛けられていた6枚のタピストリーに出会い
そのなかに描かれている貴婦人との関わりが、その後、ずっと続く。
タピストリーのなかの貴婦人の物語が哀しく美しい。
何度も美しいカラーの図版を物語を読みながら、見つめた。
実際のジョルジュ・サンドの短編も収録されていて
サンドがこのタピストリーにどれだけ心を奪われたのかがわかる。
美しい美術品に纏わる物語、今後も期待しています!!
★★★★★
発行年月:2013年7月
史上初の女性総理、わが妻・凛子、君を守る!
20XX年、相馬凛子は42歳にして第111代総理大臣に選出された。夫である私・日和は鳥類研究家でありながらファースト・レディならぬファースト・ジェントルマンとして、妻を支えようと決意する。凛子は美貌、誠実で正義感にあふれ、率直な物言いも共感を呼んで支持率ばつぐん。だが税制、エネルギー、子育てなど、国民目線で女性にやさしい政策には、政財界の古くさいおじさん連中からやっかみの嵐。凛子が党首を務める直進党は議席を少数しか有せず、他党と連立を組んでいたのだが、政界のライバルたちはその隙をつき、思わぬ裏切りを画策し、こともあろうに日和へもその触手を伸ばしてきた。大荒れにして権謀術数うずまく国会で、凛子の理想は実現するのか? 山本周五郎賞作家が贈る政界エンターテインメント&夫婦愛の物語。
(実業之日本社HPより)
一気読みの面白さでした!!
設定からしてユニ-ク。
史上初の最年少であり女性の総理大臣誕生!
東大法学卒の才女で美貌も備えた人物。
実際、こんな女性総理大臣が誕生したら素敵だろうなぁ~。
その夫・日和は38歳の鳥類学者。
実家の母親は政財界にも顔が効くソウマグロ-バルの筆頭株主。
夫婦揃って、華麗な家族と華麗な経歴の持ち主。
けれど庶民の味方というのがちょっとうそ臭いんだけど、ま、物語なので
良しとしましょう^^;
何もかもうまく行きすぎな感じは否めないけれど、読んでいて痛快な気持ちになりました。
こんな風にリ-ダ-シップを取れる人が総理大臣になって欲しい。
選挙で当選するために考えられた建前の施政方針じゃなく、
本音で日本をどう変えて行きたいか?を語る姿を国民は求めているんだよね。
ラストは、え?と思ったけれど、ま、物語だから・・・^^;
でも実際に女性で総理大臣になるとしたら、その変のことは
少し、コントロ-ルしてほしいな。
物語としては、凄く面白かった!
ドラマ化とかしたら面白いかも。
★★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
