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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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7032f6b2.jpg発行年月:2009年1月


「珈琲屋」の主人・行介は、人を殺した。行介の恋人だった冬子は、別の男と結婚した。行介が刑期を終えたとき、冬子は離婚した。そんな二人の間には、時だけが静かに流れていた------。商店街で暮らす人々が「珈琲屋」で語った人間ドラマを七編収録。読み終わる、きっとあなたにも熱い珈琲が飲みたくなる・・・・。人間の微妙な心理を描き、じんわり温かい読後感があなたを包む。連作短編集。

                             (双葉社HPより)



以前、「真夜中の運動会」を読み、この著者では2作目に読んだ本。

商店街の古い珈琲屋を舞台に、そこを訪れる人たちの話が連作で7つ。
店の主人は、かつて、この商店街を悪質な方法で地上げしていた男を殺した罪を背負っている。
みなが恨む男を殺した為、刑期を終えた行介を商店街の住人は皆、以前と変わらず接してくれる。

かつての恋人、冬子も度々、店にお客として通い、そこに来るお客(多くは商店街の人々)の話に、必要なら、自分も関わる。

二人の静かな落ち着いた関係は、大人の雰囲気で好ましかった。


訪ねてくる人々の話は、介護問題あり、浮気問題あり。
笑って聞ける話というより、一緒に悩んじゃうような物が多いが、それゆえ、考えさせられる部分も多かった。

2編目の「シャツのぬくもり」は、クリ-ニング屋の夫婦の話で、妻が夫の浮気に気づくのだが、夫の言い分を知ったとき、ちょっとショックでした。
なるほど・・・・こういう事が浮気に走った原因だったのね?と。

浮気をした方を責めたくなるけど、妻としては、わたしもちょっと考えを改めなければいけないかな?なんて少し思いました。


話自体は地味ですが、こういうのは、ある程度の経験を積んだ大人なら、そこに登場する人々の話に共感したり、反感を抱いたりと、楽しめそう。


ラストは、行介と冬子の将来に明るいものがありそうで良かった。

でも、冬子さん、こんなに行介が好きなら結婚しなくて待てばよかったのに・・・・。
出所に合わせて、離婚したなんて、ちょっと都合良過ぎかも・・・・。
この部分だけ、最後まで引っかかりました。


この表紙の絵は、物語を読み終えてみると、雰囲気出てる絵だなぁ~と思います。

今は夏で蒸し暑いし、元々コ-ヒ-は苦手なのですが、アイスカフェオレが飲みたくなった^^;


★★★★
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38e1f48e.jpg   発行年月:2008年11月


   昭和39年夏、オリンピックに沸きかえる
   首都東京。

   開催妨害を企む若きテロリストと警視庁刑事たちの
   熱い戦いが始まる---------。

                            (本の帯文より)


奥田さんの社会派の小説。
読む前から期待していました。
図書館から借りて、手に取り、その本の厚さ、中は二段書き。字がビッシリ!にはちょっと驚き。
これは読了までに時間がかかりそうだなぁ~と覚悟して読み始めました。
読み始めたのが丁度、週末だったので、予想通り読了までに時間はかかりましたが、面白くて長さは全く気になりませんでした。

時間さえあったら一日で読み終えられる面白さ!

でも、内容は真面目。リアル感もありました。

昭和39年東京オリンピック開催の年。
戦後の貧しかった日本がここ東京に限ってはもはやウソのよう。
ビルが建ち、首都高速が走り・・・。
これでオリンピックが無事に開催されれば、日本も世界に認められた一等国になれる!

が、その裏には、それを実際に造っている数多くの貧しい日雇い人夫たちの壮絶な働きがある事を多くの豊かな暮らしをする者達は知らない。

東大で経済学を学ぶ島崎国男の兄もそんな人夫のひとりとして、過酷な労働に日々追われる生活を強いられていた。
国男は秋田の貧しい農家の生まれ。
早くに父親を亡くし、兄が一家を養うために出稼ぎで仕送りをしてくれていた。
自分が学問を学べるのは兄の犠牲があるから。

そんな兄が突然、東京の仕事先で亡くなる。

死因は心臓病ということらしいが、本当にそうか?
疑問を感じながら、国男は兄が同じ出稼ぎ人夫として働いていた飯場を訪ね、兄と同じように働きたいと言う。
東大の学生が物好きに・・・と最初は浮いた存在だったが、真面目な働きぶりや、実家は秋田の貧しい農家で兄の代わりに自分が送金してあげなくてはならないなどの話から次第に周りの労働者たちにも受け入れられる。
しかし、仕事はとてもキツイ。
それを紛らすためにヒロポンに手を出す。
もはやそれは人夫たちの間では珍しくないこと。
皆、その力を借りない限り続けられない労働の過酷さ。

富める者と貧しい者は、いつの時代にも存在するという不平等さ。
そして、東京は、その富める者たちが暮らす都市。
自分の故郷との格差にもやり切れなさを痛感する国男。

東京だけが富と繁栄を享受している事に怒りを覚え、ついにオリンピックを阻止しようと大胆な結論に達する。
開会式の10月10日の前に、何度か爆破事件を起こす。
が・・・・不思議なことに報道されない。

事件の真相を明かすことは、オリンピックを前には出来ない。
なぜなら、日本は国の治安においても一等国と国際社会にアピ-ルしなくてはならないときだから。

犯人と警察の度々の交渉は、リアルでハラハラドキドキ。

国男を手助けする東大の学生運動に力を注ぐものたちや、スリの男の生活は、今にはないその時代背景が感じられて興味深かった。
互いに不平等な資本主義に向う日本に対しての反感を抱いていることで仲間意識を持つ。
ある意味、真面目に社会のあり方を考えている彼ら。


ラストは、意外とあっけない結末。
しかし、それも仕方ないか?と思わせるそれまでの流れ。
そして、現在の日本の状況を考えたら、この結末は、闇に葬られた事実として、逆にリアリティあるかもなぁ~とも思いました。

犯人が警察に送る犯行声明文の名前が「草加次郎」。
ん?ちょっと聞いたことあるなぁ~と少し調べたら、実際の連続爆弾事件の犯人が名乗っていた名前なんですね?
こちらは、迷宮入りなんだそうですが・・・。


東京オリンピックの頃の日本にタイムスリップしたような感覚(まだわたしは生まれて数年ですが・・・^^;)にもなりました。


★★★★
b5881b92.jpg発行年月:2008年12月

さびれた商店街の、父と息子だけの小さな中華料理店。味気ない日々を過ごす俺たちの前に現れたテンンしのような女・純子。あいつは線香花火のように儚い思い出を俺たちに残し、突然消えてしまった。

表題作「夕映え天使」をはじめ6編の短編を収録。
特別な一日の普通の出来事、日常の生活に起こる特別な事件。
人生至る所にドラマあり。

                           (新潮社HPより)


有名な作家さんだけど、意外とあまり読んでないです^^;

映画化された「椿山課長の七日間」を読んだくらい。
あの物語は面白かった!

この短編集は、文芸誌にあったか、何かで読んで良さそうだったので、図書館で借りてみました。

でも・・・・・わたしには、うまく読めなかった。

面白くないわけでは、ないけど・・・・なんだろ?不思議な読後感。

表題作「夕映え天使」が一番最初にあって、表題作で、しかも最初にあるのだから・・・と期待し過ぎたのが悪かったのか?
読み終えて・・・う~ん。何が言いたいのやら??
父子で地味に営む中華店に住み込みで働いていた純子が半年経ったある日、忽然と姿を消し、どうしているのやら?と父子でたまに話をしたりしていると、警察から電話。
純子の身元確認の手助けになれば・・・と警察にいく息子。

なんだか、切なかったけど・・・。後味がよくなかった。


次の「切符」は、時代は東京オリンピックの頃。
これまた切ない話。

三番目の「特別な一日」は、最後にえぇ~っ!?の驚きの展開でしたが、なんだかスッキリしない。

次の「琥珀」は、訳あって逃げてる男が以前、バ-だった店「琥珀」でコ-ヒ-店(喫茶店かも?)を営んでいる。男の背景にあるものが不吉。

次のが一番、印象に強く残ったかな?
「丘の上の白い家」。
家が貧しく高校で奨学金を貰っている、僕と清田。
清田は、僕と正反対で成績優秀で全国模試でも県で1番の成績。先生には期待され、貧乏でもきっと奨学金でエリ-トの大学にも進めるだろう。

だが清田のその後は、あまりにも不憫。
清田が可哀相で仕方ない。


最後の「樹海の人」は、自衛隊の演習中に体験する不思議なこと。
極限状態に陥ると人は現実と非現実の区別がつかなくなるのかな?という怖さを感じました。


大した感想がないので、結局、全部の簡単な説明しちゃいました(笑)

これ、書いてなかったら、本を閉じた瞬間に記憶からなくなりそうな短編集でした。
やや辛口評価でごめんなさい。
単に、わたしの嗜好に合わないだけかも・・・・^^;

★★

4b900e6e.jpg発行年月:2009年2月


探偵として依頼に奔走する畝原はある夜、タクシ-の中からなにかから逃げている様子の少女を目する。その少女が翌日、無残な遺体となって発見される。自責の念から、独り聞き込みを行う畝原。
そして、その途中、かつて連続殺人を犯した少年が周辺に住んでいるという噂を耳にする。そして、新たな殺人事件が起こる。被害者は畝原とともに少女をあの夜、目撃したタクシ-運転手だった。
これらには関連があるのか?事件の真相を追う畝原。



この著者の作品は初めて手にとりました。
私立探偵・畝原が事件を追う物語は、シリ-ズ物みたいですね・・・^^;
でも、これ単独で読んでも理解できました。

最初の依頼では、キチンと報酬を貰う仕事なので、その仕事の合間に、少女の殺人事件の真相を追うという形。
少女に対しては、タクシ-の中で深夜、民家の壁にぴったりくっ付いたかんじで何かに怯える少女を目にし、タクシ-運転手と「なんでしょうね?こんな時間なのに・・・」と会話を交わし、気になり、タクシ-を少女目撃の場所まで戻してもらうが、見失っていた経緯があり、もっと早く少女を保護してあげていたら・・・・と自責の念を抱く。
畝原には、娘が3人。
今の妻とは再婚で、お互いの連れ子と、もう一人、虐待されていた少女を引き取って養女としている。
畝原の家庭が温かい雰囲気でとても良かった。
畝原自身がとても優しい人というかんじで好感が持てました。

娘たちも元々は他人なのに、お互いを自然に受け入れているかんじでほのぼのしている。

事件を追う緊迫した場面と、畝原の家庭の温かさが伝わる場面が良い感じの配分。


犯人が最後の最後まで「だれ?」というかんじですが、その真相は実に自己中心的なもので腹立たしい。
犯人の生い立ちには、同情する部分もあるけれど、だからといって人の命を奪ってよいという理由には当然、値しない。

最近の無差別殺人のニュ-スで感じる犯人への怒りがこの書でも強く湧きました。


それから、殺害された少女の両親。
殺害された日、女の子が深夜に外に一人でいた状況は不自然ですが、この両親の日常からしたら、普通の事だったのか?と思うとなんとも哀しい。
少女を可愛がっていた様子ですが、どこか間違っている。
しかし、その背景にも哀しいものがあり・・・切なかった。

事件の背景にあるいろいろな真実がわかる度に辛かったです。


少女殺害事件の真相を追う事と同時進行で行っていた依頼の件も時々、出てきますが、こちらは無事、解決で、そちらを主に任されて活躍していた、貴(畝原の友人であり恩人の息子)もなかなか格好よかった!

最初から最後までとても面白かったので畝原スリ-ズ、他のも読まなきゃ!と思いました。


★★★★

fe829f59.jpg発行年月:2009年2月

東京の下町で、一人、アンティ-ク着物の店を開いている栞。
ある日、お客として訪れた一人の男性・春一郎と、幾度か店で会ううちにお互いが惹かれるものを感じ、恋に発展する。

穏やかに流れる恋物語。

蝶々喃々=ちょうちょうなんなん=男女が睦まじげに、小声で語り合うさまを表すことば

何も深く考えなければ、とても面白いです。
下町の雰囲気が伝わってくるかんじで、実際にそこに行ってみたい!とも思いました。

栞のご近所さんである、まどかさんもイッセイさんも、結構な高齢の様子ですが、粋なかんじで素敵!
栞がイッセイさんの退院祝いを兼ねてデ-トする場面なんてすごく良いです!
イッセイさんみたいな素敵な男性なら、わたしもデ-トしたいわ~(笑)
実際の土地名やら、お店なども出てくるので、この場所を知ってる人なら、もっと楽しめるかも!

でもですね・・・・・ちょっとここからは、わたしの個人的感想ですが・・・・^^;

主人公二人が好かんのです!

最初にお店にお客と来た春一郎は、初釜用の着物を探して訪れて、二人は出会うのですが、そのときに既に栞自身も結婚指輪を見て、二人の会話にもそれを確認するような事が出ます。
10歳の娘・小春が可愛くて~みたいな会話もしたりしてます。

で、実際着物を注文し、直しが必要とかで出来上がるまでにまたお店に訪れたり、そのたびに徐々にお互いのことに惹かれていく。
ま、それはあることなので、良し。
栞が惹かれるのもわかる。

常に背筋が伸びているけど、かといって堅苦しくもない。食べ物を品よく、それでいておいしそうに食べる人なら、わたしの好みにもドンピシャだし・・・^^;

でも、会って数回で「あなたといると、なんだか僕、生まれてきてよかったなぁ~って心の底から思えるんです」って言うのは、いかがなものか!?(怒)
この言葉でス~ッと引いちゃいましたわ~(笑)

あなたには奥さんと10歳の子どもがいるんじゃない!!と一人ツコッミしました。
こんな会話なく好きになったなら態度だけで示す方がマシ。

栞は、でも迷いがあるので、まだ許しましょう。
彼女は独身なのだしね。

あっ!春一郎の悪口だらけになりそうなので、この辺で止めます^^;

この二人が不倫関係という設定にした意図がわたしには疑問でした。
普通の恋愛でもいいんじゃないかな?
ドロドロした部分を除いた不倫話って、どこか胡散臭いです。


小川糸さんの前作「食堂かたつむり」も、一人ツコッミ満載(矛盾が多いかんじ?)の話でしたが、話の雰囲気は結構、いいので、新刊が出るのが楽しみです。


ファンの方、読んで気分、害されたらすみませんm(__)m


★★★

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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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