中学生の僕と犬が、茂みの奥で見つけた、
得体の知れない“肉”の正体とは?
日本文学史上初!の兄弟ユニット作家による完全共作。
話題の第46回文藝賞受賞作/第142回芥川賞候補作。
文芸誌に、兄弟で執筆した作品と紹介あり、「どうやって?」と思って記事を読むと・・・・
嗜好や価値観が似ていて、子どもの頃から、多くの本や映画について語り合ってきたのだとか。
そして、子どもの頃からお互いが文章を書き、最初に一緒に書いた作品は弟が16歳兄17歳のとき。
いじめられっ子が世の中に復讐する話だったそう。
う~ん、それも結構、暗そう・・・^^;
この作品も結構、暗く重い雰囲気。
主人公は中学生になったばかりの少年「僕」。小学4年生のとき、父親がある日、連れてきた子犬を飼うのだが、両親はその後、離婚。
少年も母親も犬は苦手(キライ)なのに、飼い続け、少年は朝、晩の散歩を欠かさない。
先ず、この親子が不気味。
会話にしても何もかも・・・・。
そして、犬もなんだか不気味。
散歩の途中で定期的に寄る、公園で掘る「肉」・・・なんなんだ!?
それから、散歩中の少年を待ち伏せする少年の唯一の親しいクラスメイト・サダ・・・・この子もなんだか、イヤ~なかんじ。
兎に角、登場してくる人物といい、そこの雰囲気といい普通じゃないかんじで、気持ち悪い。
なのに・・・・なんだろ?不思議な魅力があった。
どうなる?って気になる。
終盤あたり、不気味さ、倍増して、やだな。あとちょっとで終わっちゃうけど、まさか・・・?
なんて勝手に悪い事が起こる事を想像しちゃった^^;
でも、ラストは・・・・・「?」
少年がサダに対する感情を変化させた?
明るい兆しということか?
変わった話だったけど、キライじゃないな。こういう文章。
人によっては受け付けない人いるかも・・・ですが。
また新刊が出たら、読んでみたい作家さんたち(^^)
★★★
発行年月:2009年10月
うちのチッチは小説家で世界一のお父さんです。
変わりゆく親子の変わらない愛情を描く、感涙の家族小説。
(毎日新聞社HPより)
青田耕平39歳。まだ作品が重刷された経験はないけど地道に活動する作家歴10年の男性。
その息子・カケル10歳。
耕平の妻は、3年前、交通事故により他界。
以来、父子で暮らしている。
耕平は家事もこまめにこなし、カケルはやんちゃ盛りの元気で明るい良い子。
二人の暮らしぶりには、暗さは全くみられない。
けれど・・・耕平は妻の事故死に今もちょっとした疑問を持っている。
カケル君がなんと言っても可愛いです(^^)
男の子もいいなぁ~なんて娘しかいないわたしは思ってしまう。
小説家の耕平の暮らしぶりは、著者である石田さんの私生活がヒントかな?
石田さんも子どもさんにはこういう対応していて、奥様はいらっしゃるけど、結構、料理なんかもしちゃったりするのかな?なんて想像しちゃいました^^;
作家の日常もちょっと見られて楽しかったなぁ~。
作家活動って孤独なイメ-ジありましたが、作家仲間同士の交流なんかもあるんですね?
文壇バ-に集う仲間との関係も素敵♪
優しくて温かくて、ちょこっと泣ける、良いお話でした。
石田さんの作品、久しぶりに読んだけど、よかった!(^^)
ここは、誰かにいじめられ逃げ込んできた人ばかり
世間から見放され、朽ち果てた屋敷に集まった
心よわいアウトロ-たちの再生の物語。
佐伯は中堅どころの印刷所に勤めていたが、会社からリストラされたことを家族に言い出せず、ある日家出をしてしまう。あてもなく歩き続け、辿り着いた崩壊寸前の洋館。そこには世を拗ねる変わり者たちが住みついていた。何故か彼らは庭で穴を掘っている。
(本の帯文より)
佐伯の家族、特に奥さんの身になって読んでしまったので、なんだか怒りが湧いて来ました。
しかも、子どもが応援を楽しみにしていたサッカ-の試合の日の前に・・・・。
自分の気持ち優先で情けない男だ!(怒)
でも、ま・・・こういう状況に陥ったことないので、自分が同じ立場になったら・・・・と怒りを抑えながら読み続けました^^;
偶然みつけた、壊れそうな洋館に棲んでいる人びとが変な人たち。
人柄は悪くなさそうだけど・・・・不気味。
落ち目のプロサ-ファ-・遠野、大阪の借金とりから逃げてきた山岡夫妻、洋館の持ち主・倉持。
そしてホ-ムレスで度々、洋館に訪ねて来ては屋上の望遠鏡で覗きをする管。
屋敷の庭に埋まっているらしいお宝を探しながら穴を掘る(みんなじゃないけど)。
異様だよ。想像すると・・・。
高校生の真世には同情した。いじめに負けず、強く生きて欲しいと思った。
考えている事が変わり者の大人と違い、ちゃんとしてたし・・・。
佐伯を諭すように話す内容も素晴らしかったな。
話は、ちょっと現実離れしたかんじあったけど、まあまあ面白かった。
情けない佐伯だけど、奥さんと息子(小学生かな?)は再び受け入れてくれそうで良かったかな?
今度は、逃げないで男なら前を向いて歩いて欲しい!
そうじゃなきゃ、家族が気の毒だ!
美しく壮大な自然に囲まれた長野県安曇野。ここで生まれた少年が「いとこおば」にあたる同い年の少女に恋をした-----五感に響く描写で、生き生きとその姿を描く。
(ポプラ社HPより)
安曇野の田舎で毎年、夏にだけ一緒に過ごす子ども時代。
広大な自然のなかを、生き生きと駆け回る様子は楽しかった。
流星にとってリリ-はいとこおばに当たる。
流星の父とリリ-がいとこ。
年は、流星が1つ下。とはいえ、3月生まれのリリ-と4月生まれの流星なので、学年が1つ違いなだけでほぼ同年。
けれど、子どもの頃から活発で男勝りのリリ-がのろまな流星をいつも引っ張るかんじ。
大人に段々成長する過程で、少しは対等になるけど、やはり大人なのはリリ-かな?
一時、親戚関係にあるリリ-との事に悩む流星にずっとソバで見守ってきたひいばあさんの菊さんの一言が流星を後押したんだろうな。
「従兄弟でも結婚できる時代。二人はそれよりずっと遠いんだし・・・」
菊さんが素敵でした。
作るお料理が全部、とても美味しそうでした(^^)
成長しながら、お互いの環境も変わり、何度か別れを繰り返す二人。
二人共、他にお互い以上に分かり合える人に巡り合えなかったのかな?と考えるとちょっと寂しいかんじもしちゃうけど、ま、ハッピ-エンドで良かったということかなぁ?
最後、二人で家系図を眺めながらの会話がいいな。
あと・・・
命日は亡くなった日でもあるけど、天国でのお誕生日なんだね。
全然、悲しい日じゃないんだね
ということばもよかったな。
生まれる命あり、逝く命あり・・・・どんどん血は繋がっていくんだな~。
発行年月:2006年9月
専業主婦の恭子は、夫の子供を身篭ったという
不倫相手を毒殺、
完全犯罪を成し遂げたかに思えたが、
ある疑念を抱き始める。
罠が罠を呼ぶ傑作ミステリ。
(幻冬舎HPより)
長い話ですが、面白くて、殆ど一気読みでした!
夫の出張中に不倫相手だという女・関口真弓からかかってきた電話に激しい憤りを感じる恭子。
プライドが高い彼女に殺意を抱かせるだけの言葉。
そして、真弓を毒殺。
犯人が最初にわかるパタ-ンの推理小説。
でも、その後が面白い。
完全犯罪かと思われた恭子の綿密な犯行だったが・・・
捜査段階の割と早くから刑事・戸田は、恭子が犯人なのでは?と睨み、その確証を得るための推理と捜査の過程が面白い!
いろいろな仮定を立ててひとつひとつを事実と併せて検証してゆく。
そして、事情聴取での刑事・戸田と恭子のやりとり。
罪を割りとアッサリ認める恭子だったが、どこか自信に満ちている態度に違和感を覚える戸田。
そして裁判・・・・・ここからがまた面白かった!
いろんな人間が出てくるけれど、自然と頭のなかに残っていて、「あ~この人は・・・」とその前に書かれていた伏線がこういう風につながるんだ!と納得。
鋭い推察力の刑事・戸田ですが、彼女の本当の殺害理由はついに謎のままというのもいい。
ラストは壮絶だけど、恭子らしい。
これは、2009年にドラマ化されたそうですが、正にドラマを見ているような感覚で読めます。
ドラマ、見てみたかったなぁ~。
恭子役は米倉涼子。
刑事役は舘ひろしだったんですね!!
他にも豪華キャスト!
う~んDVDないかな?(笑)
著者は60過ぎでこの本でデビュ-とか。
最初は自費出版。その後、出版社から単行本として発行され、売れに売れ増刷も何度かされてる作品だそうです。
この次に出した「目線」は先に読みましたが、それもなかなか面白かった!
次の作品も期待します!!
著者のこの本に賭けた意気込みのようなものも垣間見える
幻冬舎のこちら(氷の華 もうひとつのスト-リ-)のペ-ジを気になる方は一緒にどうぞ♪
★★★★★
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
