発行年月:2014年8月
主人公は翠川真緑(みどりかわみどり)。通称グリーン・グリーン。県立農林高校の新米教師だ。畜産科には山羊と豚がいるし、園芸、栽培科には花、果樹、野菜の畑や、ビニールハウスが並んでいる。林業科には研修林や、炭焼き窯まで揃っている。都会で育った真緑は失恋のショックを炊きたてのおにぎりで、救われたことがある。お米の美味さに感動した真緑が出会った農林高校での驚愕と感動の日々! あさのあつこが農業高校を舞台に描く青春ドラマ。
(徳間書店HPより)
「グリーン・グリーン」って何?と思ったら、主人公のあだ名でした!
翠川真緑(みどりかわみどり)・・・ちょっとお笑い芸人みたいな名前^m^
でもとっても楽しいお話でした。
新米教師として赴任した農林高校。
そこに赴任しようと決めた理由もなんだかユニーク。
生徒たちも素直で可愛い。
先輩教師たちも個性的だけど、優しい。
そして、豚の201号との会話が良かったなぁ~。
あさのさん、ホントにいろんな話を書くな~と感心しちゃう。
★★★
発行年月:2014年7月
負けはしない。決して、負けたりするものか。熱く胸を打つ青春小説
甲子園初出場をかけた地区予選決勝で敗れ、海藤高校野球部の夏は終わった。だがそこへ、優勝校・東祥学園が出場を辞退したという報せが届き――。敗者のままでは終われない。読めば誰もが胸打たれる鮮烈な青春小説!
(角川書店HPより)
今年の夏も甲子園でいろいろなドラマが繰り広げられたけれど、
この物語は、敗者になった者たちの物語。
甲子園出場を賭けての地区大会での決勝戦の場面から始まる物語。
惜しくも負けた海藤高校野球部員たちの思い。
これからは受験に向かわねばと思いながらも、放心状態のままの者も。
そんな時、甲子園出場を果たした東洋学園が不祥事によって出場辞退の知らせ。
棚ぼた式に甲子園出場が決まる海藤高校野球部員たち。
部員の不祥事によって、せっかく勝ち取った甲子園行きがなくなりショックな
部員たちだけど、不祥事を起こした本人の後悔の気持ちが切ない。
一生忘れられない取り返しのつかない行為。
そんな部員に対して思いやりの言葉をかけるピッチャーの美濃原 翔が格好いい!
殴りたいほどの怒りを持ちながらも掛ける言葉。
海藤高校は、甲子園1回戦で逆転負けで敗退する。
けれど、気持ちはなんだか晴れやか。
どこかで美濃原が見てるかな?と考えるバッテリー。
高校時代野球をやっていた野球部OBたちや、これから甲子園に行きたいと
思う少年野球の子どもたち、取材する記者の物語も絡ませて、いろいろな人の野球に対する
熱い思いを描いていた。
野球をしている高校生たちが、みんな清々しくて気持ちいい。
あさのさんのスポーツ物は楽しい♪
★★★★
発行年月:2014年3月
親分、心など捨てちまいな、邪魔なだけだぜ。
たった独りで、人の世を生きる男には、
支えも、温もりも、励ましも無用だ。
武士と遊女の心中は、恋の縺れか、謀か。
己に抗う男と情念に生きる女、死と生の狭間で織りなす人模様
これが、あさのあつこの代表作だ!
この世に物の怪などいない、神も仏もいない、いるのは人だけだ、殺す者と殺される者がいる。
(光文社HPより)
「弥軔シリーズ」第5弾!
小暮信次郎と岡っ引きの親分・伊佐治。
それから小間物問屋の遠野屋清之介。
おなじみのメンバーが揃うだけでワクワク。
今回は、武士と遊女の心中事件からは始まる。
武士は、高橋市之助。妻・藤枝は、夫の死の真相は別にあるのでは?と思いながらも
家を潰され義母は息子の無念を晴らしてほしいと頼みながら命を絶った。
藤枝は、お仙と名乗り、旅籠の女将として生きて居る。
似たような、武士と遊女の心中事件がその後も起き、事件の真相を追う小暮信次郎と
伊佐治親分。
信次郎の勘は鋭い。
そして真相究明には、遠野屋も巻き込む。
商人としての顔の裏にある刀を使える男と見込んでのこと。
信次郎と遠野屋のやり取り、そこに良い具合に入る伊佐治親分。
親分が入ることで、二人の会話が生きる。
親分、いい仕事してますね~(^^)
一番好きなキャラクターです!!
真相究明の過程もいいです。
お仙さんがこの先、少しでも幸せになれたらいいのになぁ~。
惚れてる相手が小暮信次郎じゃ、ちょっと手こずりそうだけど
次回作以降にも出て欲しいなぁ~。
今回は、遠野屋清之介はいいように使われただけだったけれど
もっと本性表した活躍を今後、見たいな。
このシリーズ長く続きますように♪
★★★★
発行年月:2013年8月
あさのあつこが、初めて「太平洋戦争」を描いた、心ゆさぶる“戦時下”青春小説。
戦時色濃くなる昭和18年、ある温泉街の一室で、女学生4人は闇物資の美しい洋服生地でブラウスを縫いはじめます。美しいものへの渇望を抑えきれない少女たち。しかし、学徒勤労令が発令、4人はそれぞれの運命をたどることになります。戦争という抗うことのできない時代のなかで、夢と憧れを胸に生きようとする少女たちの青春を丁寧に紡ぎだした、まったくあたらしい戦争文学の誕生です。
(実業之日本社HPより)
昭和18年から昭和20年の終戦のときまでの物語。
4人の仲良し少女たちの物語。
主人公は、室生三芙美。母ひとりで何もかも取り仕切る、旅館『山風荘』の長女。
そしてその友達たち。
高崎和美・・・山風荘より大店の旅館の娘。女優になれそうなくらいの美人。
三島則子・・・大らかで優しい呉服屋の娘。
川満詠子・・・走るのが得意。髪が癖毛のため度々、電髪の疑いをかけられる。
4人は、山風荘に集まり、楽しいお喋りを繰り返す。
戦況が厳しくなって、世の中が変わって行くけれど、4人でいれば
お洒落の話をしたり、将来の夢を語り合ったり・・・・
ずっと一緒に仲良く居られると思っていたのに・・・・
戦争は、酷い。
激しい銃撃戦の話とかじゃないけれど、普通に笑って食事して過ごしていた日々が
普通に出来なくなって、大切な命まで失うことになるなんて。
少女たちの明るい日常が、突如崩れてしまう終盤は、ただただ辛い。
戦争に勝つために、贅沢はしてはいけない。
大声で笑うことも許されない。
何かおかしいと心のなかで思っても、それをおかしいと訴えることも許されない。
戦争って怖い。
とても読みやすい文章なので、多くの子どもたちにも読んで欲しい本だと思った。
二度とこんなおかしな世の中にしない為に・・・・
★★★★★
発行年月:2013年8月
命を賭して、ただ1人を想う男女の物語
仇討ちに出た男の帰りを待つ遊女、夫に自害された妻の選ぶ道…身分や武士の矜持、制約の強い時代だからこその一途な愛の物語5篇。
(文藝春秋HPより)
<甚三郎始末記>
<女、ふたり>
<花散らせる風に>
<風を待つ>
<もう一枝あれかし>
5つの話。
どれも切なくて、哀しいかんじ。
印象に残ったのは最初の話<甚三郎始末記>と
最後の<もう一枝あれかし>
<甚三郎始末記>
醜男の尾上甚三郎の密かな想い人・乙江が嫁ぎ、女郎部屋通いで知り合ったお里。
お里から「祭りが見たい」と頼まれ、一時預かり人となり、祭り見物へ。
しかし、途中ではぐれてしまい、気づくと武士たちに連れ去られる姿が遠目に見え
跡を追うが見失う。
お里は祭りの翌朝、変わり果てた姿で見つかる。
お里をそんな姿にした男の顔に覚えがあった。
それは想い人であった乙江の夫だった。
甚三郎の最期が哀しい。
覚悟の死。
<もう一枝あれかし>
花を活けるのが不得手な藤江に夫の笠井紋次郎が言った言葉。
「もう一枝あれかし・・・そういう活け方でよい。おまえのは一分の隙もなく
活けようとするから、花そのものを損なうのだ」
師範代を務めたほどの剣士だった紋次郎。
夫婦で恩人と思い付き合いのあった宗形が切腹したと聞き、驚く。
藩の金二百両が消えた。その責任を取ったと聞き、紋次郎はその本当の罪人を討つ。
紋次郎の最期もまた辛い。
これまた最初の話と同じように自分以外の人の為に覚悟を持って命を賭けた男の姿。
でも、この話は、この後、希望があったのが幸い。
全部、辛いだけの終りじゃなくてホッとした。
★★★★
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
