発行年月:2014年10月
それぞれの家族を亡くし、天涯孤独で身を寄せ合う運命のふたり。
お互いしか癒せない孤独を抱え、かすかな光へ歩き出す道のりを描く。
恋と、魂の救済の物語。1年ぶりの長編小説。
(集英社HPより)
まこと、嵯峨。
二人は幼いときから、ずっと一緒に生きてきた。
姉と弟のように・・・。
成長すると恋人となり、将来もずっと二人は一緒だとお互い確信しているかんじ。
二人の生い立ちが特殊だからだろうか、二人の世界が完全に出来ていて
ほかの者を寄せ付けない雰囲気。
こういう男女の関係も実際、あるのかもな・・・。
二人のやや複雑な生い立ちのなかで、アリゾナのセドナで暮らした時期が
もっとも幸せな思い出でもあり辛い思い出でもある。
そんな場所に、二人が希望を持って再び訪れようと決めるまでの過程の物語。
辛いことがあっても、二人一緒に居れば大丈夫!
まこの通う大学の教授も素敵だったし、嵯峨が務めるパン工房の人たちも
きっと素敵な人たちなんだろうな。
アリゾナのセドナの街の様子が、なんだかとても魅力的に描かれていた。
実際、どんなかんじなんだろ?
ばななさんの思い出も込められた物語なんでしょうね。
哀しい部分もあるけれど、希望に満ちたラストが良かった。
★★★★★
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発行年月:2013年11月
主人公の幹は赤ん坊の頃、浜辺でわかめにくるまっているところを拾われた。大平家の家族になった幹は、亡き祖父が始めた実家のB&Bを手伝いながら暮らしている。美しい自然にかこまれた小さな村で、少し不思議なところもあるが大好きな家族と、平凡ながら満ち足りた暮らしをしていた幹だったが、ある日、両親が交通事故に遭ってしまう。大事にはいたらなかったが、それから家族が不気味なうさぎの夢をみたり、玄関前に小石がおかれたりと奇妙なことが続くようになる……。
神聖な丘に守られた小さな村。みなしごの主人公が手にした“幸せの魔法"とは?
この美しい世界に生きる希望を描ききった著者の最高傑作!
待望の最新小説。
(毎日新聞社HPより)
ちょっと不思議な話だけれど、読んでいて心地よかった。
主人公の大平幹は、海辺に捨てられていたのを大平家に拾われた。
両親のほかに、祖父と父の弟・章夫おじさん。
祖父はイギリスに住んでいたことがあり、そのときのことが忘れられず
美しい自然に囲まれた土地でB&Bを経営していた。
祖父が亡くなり、叔父さんも亡くなり今は母親が食事の世話をし、幹も手伝う。
母親の提供するフィッシュ&チップスはなかなか好評。
読んでいると、風景が目に浮かんでくる。
いいなぁ~のどかなかんじ。
しかし、大平家のすぐ横にはちょっと変わった人が住んでいた。
今は廃墟となったその家は、不気味な様相。
でもその廃墟に幹の友人・野村くんが引っ越して来る事に。
二人は30半ばになるが、子どもみたいな会話が微笑ましい。
野村くんは奥さんを病気で亡くして独り。
幹は夢のなかで、野村くんの奥さんに出会い、彼とのことを聞く。
同じく夢で若いころのおじいさんに会ったりする。
夢と現実がうまく絡み合って現実の生活の疑問点が解決していく様が
愉快。
人は亡くなっても、現実に生きる人のなかで生きていけるのだなぁ~
なんてことを思った。
あとがきで、ばななさんがお父様を亡くされて悲しくて仕方なかったときに
そんな気持ちを忘れるために一生懸命書き続けたとか。
そんな精神状態でもこんなステキな物語が書けるって、すごいな。
表紙の絵もすごく好き♪
★★★★★
発行年月:2013年10月
手が震え文字が血でにじんだり、かすれたりしてひとつも読めない血まみれの手帳。父・吉本隆明の血糖値の記録。それはどんな教えよりもはっきりと、最後まであきらめない父親の姿勢を教えてくれた――。産まれること、生きること、子を育てること、死ぬこと、 看取ること。人間として避けては通れない時を、著者は娘として、親として、一人の女性として真摯に過ごしてきた。どんな苦しみの中にもある輝きと希望を紡ぐ珠玉のエッセイ。
(幻冬舎HPより)
表紙の血液らしいものがついた手帳が読む前から、とても気になりました。
ばななさんのお父様の遺された手帳だったんですね。
朝、起きてすぐの数値だとしたら・・・結構高いですね。
目も不自由になられて、それでも日課になっている血糖値検査をして
その数値を手帳に残す作業をしていた。
自分の父親がもしそれを遺してくれたのだとしたら・・・
ばななさんと同様、大切にとっておきたいと思うでしょう。
そこに父親が生きていた証があるわけだから・・・。
ばななさんの周りにいらっしゃる人たちの温かい気持ちも感じられる
ステキなエッセイでした。
写真も素晴らしい。
平凡なことの繰り返しの毎日が、本当は奇跡のようにすばらしい日々なんだと
改めて思わせてくれました。
★★★★★
発行年月:2013年9月
それは人生のエアポケットのような、不思議な5日間だった----。
40歳を目前にして離婚した「私」は幼なじみで従妹のちどりと
偶然、同時期にヨーロッパに滞在し、一緒にイギリスの西端の田舎町
ペンザンス に小旅行に出かけることになった。
ちどりもまた、心に空洞を抱えていた。
幼い頃に両親が離婚した後、親代わりに育ててくれた祖父母を相次いで
亡くし、ひとりぼっちになってしまったのだ。
さびれた海辺の町で、二人は昔話にふけり、互いの人生を振り返る。
とりわけ思い出されるのは、ちどりの祖父母が経営していた
「スナックみどり」の光景だった。
常連tちがまるで家族のように寛いだ時間を過ごし、
またそれぞれの仕事に帰っていく。
そこにはささやかだけれど、しっかりろした幸福感が満ちていた。
そんな思い出を確かめ合いながら、二人は少しづつ寂しさを埋めていく。
そして3日目の夜、二人の間にある「事件」が起きる・・・・。
限りなく繊細な表現で、人が人に寄り添うとはどのような事かを
問いかける傑作小説。
(文藝春秋HPより)
スナックちどりが舞台じゃないのだけれど・・・
スナックちどりが元にある。
幼なじみで今も仲がいい従妹のちどりとイギリスの田舎に旅行に行き
そこで過ごす5日間のことが書かれている。
ペンザンスに興味が出て来ました。
モンサンミッシェルみたいな景色が見られるという
セントマイケルズマウントにも行ってみたくなった。
離婚した「私」と育ての親を相次いで亡くした「ちどり」の
それぞれの喪失感がたまらなく切ない。
二人でそんな気持ちを共有しながら、毎日美味しいものを食べて
観光して楽しく過ごす。
女同士の旅って、やっぱりいいな。
ま、終盤にあった、ちょっとした「事件」にはビックリだったけど・・・^^;
ばななさんの文章は、やはり好き。
★★★
(新潮社HPより)
別々の<さきちゃん>が出てくるお話5つ。
「スポンジ」
早紀は、編集者。
以前、担当した作家の高崎くんが行方不明だと彼の恋人の飯尾くんから連絡を受け、高崎くんの
住んでいるアパ-トへ。
「鬼っ子」
沙季の伯母が亡くなった。
親戚づきあいを一切絶って、ひとり宮崎で暮らしていたおば。
おばが暮らしていた宮崎を訪ねる。
おばは鬼の人形を沢山つくって家の玄関だけでも小鬼が100体。
「癒しの豆ス-プ」
咲の亡くなった祖父母は、豆のス-プを毎週末、無料で提供していた。
同居していた祖父母はイタリアンレストランを経営する父親の両親。
しかし、両親は離婚していて、父親には新しい家庭が既にある。
母親が豆ス-プづくりを引き継ぐ決心をし、父親がその準備を手伝う。
「天使」
沙季は、子宮がんの手術をして子どもができない。
結婚には全く興味がなかったが、鈴木さんから「沙季さんは僕の天使でした」と告白される。
「さきちゃんたちの夜」
崎は、双子の兄を亡くした。
そしてその兄の娘・さきが母親に恋人ができたから・・・と崎のところに居候することに。
どの話も良かった。
大事な人を亡くしたり、何か気持ちが落ち込むような経験をしたいろいろな「さきちゃん」たちの話。
特に好きだったのは表題作の「さきちゃんたちの夜」かな?
叔母の崎は、姪のさきとの共同生活を面倒くさいな~と思いつつも楽しむ気持ちもあって
こんな関係いいなぁ~。と思えた。
さきちゃんと母親の関係も修復しそうなかんじで終わってホッ。
ほしよりこさんの挿画も素敵♪
物語の雰囲気に合っていました!
★★★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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