発行年月:2016年3月
悪辣弁護士・御子柴礼司、医療少年院の恩師・稲見が殺人で逮捕された――
圧倒的迫力のリーガル・サスペンス!
またしても止まらない「どんでん返し」!!
「王様のブランチ」「ダ・ヴィンチ」などで話題沸騰!
『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』シリーズ最新作!!
改めて問われる「贖罪」の意味とは――
韓国船が沈没し、251名が亡くなった。
その事故で、女性から救命胴衣を奪った日本人男性が暴行罪で裁判となったが、
刑法の「緊急避難」が適用され無罪となった。
一方、医療少年院時代の恩師・稲見が殺人容疑で逮捕されたため、
御子柴は弁護人に名乗り出る。
稲見は本当に殺人を犯したのか?
(講談社HPより)
悪辣弁護士・御子柴礼二シリーズ。
冒頭の韓国船の沈没事故は、少し前の事故を思い出した。
緊急避難の場で他人が装着していた救命胴衣を殺人まで犯して奪い
命拾いした男。
それが後の事件の核心的人物になる。
なんとなく想像していたけど、嫌な話でした。
その生き延びた男が選んだ仕事が老人施設の介護士。
巷でも、介護士による入所者への虐待問題が報道されることが度々だけど
嫌だな、こういうの。
日常的に虐待を繰り返していた介護士が殺され、その加害者・稲見武雄は
御子柴の恩人だったという展開。
少年時代に殺人を犯し、医療少年院で更生した御子柴の恩師ともいうべき男。
稲見の罪を軽くしようと奔走する御子柴は、恰好良かった!
稲見は罪を償うと言い張るが、色々な手立てで相手の介護士の悪業を法廷で晒す。
最初から最後までどんどん読める面白さ。
御子柴の人情にもホロリ。
また違う場面での御子柴の活躍を読みたいなぁ~。
★★★★
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発行年月:2016年8月
この男、 前代未聞のトンデモ作家か。 はたまた推理冴え渡る名刑事か! ? 中山史上最毒・出版業界激震必至の本格ミステリ! 殺人事件解決のアドバイスを仰ごうと神保町の書斎を訪れた刑事・明日香を迎えたのは、流行作家の毒島。虫も殺さぬような温和な笑顔の持ち主は、性格の歪んだ皮肉屋だった。捜査過程で浮かび上がってきたのは、巨匠病にかかった新人作家、手段を選ばずヒット作を連発する編集者、ストーカーまがいの熱狂的な読者。
ついには毒島本人が容疑者に! ? 新・爆笑小説!
(幻冬舎HPより)
作家であり刑事の毒島・・・いいですね~。
柔和な表情で言うことは辛辣。
名前通りの毒気多い人です^^;
短編連作の形で次々起きる出版業界絡みの殺人事件。
出版業界の知らないことも色々学べて興味深く読めた。
<1 ワナビの心理試験>
新人作家の賞に応募してきた作品について、辛辣な評価を送る下読み担当の百目鬼が
殺害される。
<2 編集者は偏執者>
作家歴の浅い作家の編集担当だった編集者・斑目が殺害される。
<3 賞は獲ってはみたものの>
双龍社新人賞受賞式に選考委員の一人でもあった作家・桐原夢幻が出席。
式の後は恒例の説教部屋で、受賞者を含め、過去に新人賞を獲りながら
その後、目立った作品を書いていない後輩作家に説教。
その桐原が殺害される。
<4愛讀者>
作家・高森京平が自身のトークショー後に殺害された。
トークショーに行っていたのは、彼を崇拝する読者たちと辛口書評を自身のブログに
綴る主婦など。
<原作とドラマの間には深くて暗い川がある>
毒島の人気シリーズの小説がドラマ化されることになる。
毒島の編集担当、番組プロデューサー、シナリオライター、それぞれの
立場からの意見がかみ合わず・・・・
番組プロデューサーが殺害される。
最後の話は、一番あり得そうな話。
殺しまでにはいかなくても、それぞれの立場での意見相違によるギクシャクした
人間関係はあるだろうなぁ~。
それにしても毒島さんのセリフは、毒があって面白い。
表紙の絵は、雰囲気にピッタリ!
★★★★
発行年月:2016年1月
刑事犬養隼人シリーズ、最新作!
障害を抱える15歳の少女が誘拐された。
現場には「ハーメルンの笛吹き男」を描いた絵はがきが残されていた……。
警視庁捜査一課の犬養は相棒の高千穂と捜査に動くが、
同一犯と思われる第二の誘拐事件が起こり……。
(角川書店HPより)
子宮頸がんワクチンの副作用に遭った少女たち6人と
産婦人科協会会長の娘・槇野亜美が誘拐された。
犯人の要求は、70億円をワクチンの製薬会社と産婦人科協会に求めるもの。
興味深い内容でした。
テレビのニュースや報道番組でも取り上げられた「子宮頸がんワクチン」が
原因と思われる運動障害やその他の症状に苦しむ若い女性たちの姿は痛ましく
印象的でした。
わたしも女の子2人をもつ母親として、彼女やその親御さんの気持ちになると
居たたまれない思いでいっぱいになります。
犯人の起こしたことは、社会に対しての大きな警告になり、応援したい気持ちにも
なった。
そして・・・その首謀者がわかった瞬間は、衝撃的でした。
社会問題にもなっているこの内容を軸に描いた著者は、どこからかバッシングを
受けていないのかな?
勇気ある作品を書かれたなと思う。
実際に副作用で苦しむ人たちが少しでも今より症状が改善される治療法が
見つかるといいなと強く思う。
★★★★
発行年月:2016年6月
天才ピアニスト・岬洋介、
最初の事件!
豪雨によって孤立した校舎に取り残された音楽科クラスの面々。
そんな状況のなか、クラスの問題児が何者かに殺された。
17歳、岬洋介の推理と行動力の原点がここに。
“どんでん返しの帝王”が仕掛けるラスト一行の衝撃。
累計100万部突破!
「さよならドビュッシー」シリーズ最新作
シリーズ累計100万部突破!! 中山七里の音楽ミステリー、最新刊です!ニュースでかつての級友・岬洋介の名を聞いた鷹村亮は、高校時代に起きた殺人事件のことを思い出す。岐阜県立加茂北高校音楽科の面々は、九月に行われる発表会に向け、夏休みも校内での練習に励んでいた。しかし、豪雨によって土砂崩れが発生し、一同は校内に閉じ込められてしまう。そんななか、校舎を抜け出したクラスの問題児・岩倉が何者かに殺害されるた。警察に疑いをかけられた岬は、自らの嫌疑を晴らすため、素人探偵さながら独自に調査を開始する。岬洋介、はじめての事件!『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ。
(宝島社HPより)
音楽ミステリーシリーズ、天才ピアニスト岬洋介の高校時代のお話でした。
ミステリーの話も出て来ますが、どちらかというと青春物語かな?
転校生として、とある高校の音楽科に入り、そこで知り合った鷹村亮との
友情が始まった経緯を描きながら、その後の学校生活の話へと進み
そこで、ある日起きた事件へと話が進む。
その事件の容疑者とされてしまった岬洋介は自ら自身の無罪を証明するために
調査を開始する。
そして、その途中、突発性難聴が洋介を苦しめる。
これ、続編があるとか。
早く読みたい!
★★★★
発行年月:2015年8月
売れない舞台役者・加納慎策は、内閣総理大臣・真垣統一郎に瓜二つの容姿とそ精緻なものまね芸で、ファンの間やネット上で密かに話題を集めていた。ある日、官房長官・樽見正純から秘密裏に呼び出された慎策は「国家の大事」を告げられ、 総理の“替え玉”の密命を受ける 。慎策は得意のものまね芸で欺きつつ、 役者の才能を発揮して演説で周囲を圧倒・魅了する 。だが、直面する現実は、政治や経済の重要課題とは別次元で繰り広げられる派閥抗争や野党との駆け引き、官僚との軋轢ばかり。政治に無関心だった慎策も、 国民の切実な願いを置き去りにした不条理な状況にショックを受ける。義憤に駆られた慎策はその純粋で実直な思いを形にするため、国民の声を代弁すべく、演説で政治家たちの心を動かそうと挑み始める。そして襲いかる最悪の未曽有の事態に、慎策の声は皆の心に響くのか――。
予測不能な圧巻の展開と、読後の爽快感がたまらない、魅力満載の一冊。
(NHK出版HPより)
総理にされた売れない役者・加納慎策。
総理本人が病に倒れ、その替え玉として半ば強制的に仕立てられるわけですが・・・
結構、恰好いい!
色々なしがらみに惑わされず、純粋に国民のことを考えて行動する姿は
清々しかった!
政治の話も多く、勉強にもなりました。
東北の震災復興、海外でテロに巻き込まれた邦人など
今、現実に問題視されていることが描かれていて、特にあちらこちらでテロが
頻発している今、邦人が多数人質になるような事態が起きたら・・・・と
あれこれ考えさせられました。
ラスト、恋人の珠緒に再会していう言葉が良かった!
今度は、珠緒がファーストレディとなった話が読めたら楽しいだろうけど
続編はないかな?
★★★★
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女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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