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読んだ本の感想あれこれ。
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41bvBSVup5L__SS400_.jpg発行年月:2012年1月

地球、そして地球とは別の進化を成し遂げた星の過去と未来に秘められた謎。新たな文明へと踏み出すために動き始めた子供たち。果たして人類の行く末は生か死か? 絡み合うパラレルワールドが紡ぎ出す壮大な物語!
斬新なスタイルで描かれる太田光、渾身の書き下ろし小説



                     (ダイヤモンド社HPより)




22編の短い話から成る物語。
バラバラの話と思って途中まで読んでいましたが、これは同じ方向性に進んでいるんじゃないか?と気づく。

今の文明が進化し続けたあとの世界を描いてるのかな?
とすると、人間は??
ちょっと途中から怖くなった。

鳥とか空とかがよく登場する。
今見渡せばあるような風景はあまり描かれていないので、別の世界のことを描いているようなかんじもするけど、それがこの今の続きにある世界なのか???

短い話が重なって出来ている話だけど、

博士が発明した人類の願いを叶えるマシ-ンから生まれた空飛ぶクジラに乗って冒険する博士の孫・ワタルと途中で冒険に加わるマナブの話が登場するのが楽しみだった。
二人の冒険話だけでも、十分、SFファンタジ-的な物語が楽しめた。

可笑しかったのは
<傍観者~首相はつらいよシリ-ズ3>
ゴキブリが発端で離婚したいというこの妻の気持ちは、すごくよくわかる!
そうそう!こういうのって、たまらなく腹が立つのよ!!

太田さんって、テレビを見てると、次から次へとよくも喋ることが浮かぶものだと思ってたけれど、この書もそんなかんじ。
次々出て来るいろんな話。
SFだったり、ブラックユ-モアだったり、時にはすごくロマンチックだったり。

なかなか面白かった♪

「マボロシの鳥」もそのうち読んでみよう。


                                           ★★★★
 
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51x7qY6GjPL__SX230_.jpg   発行年月:2012年3月

  
  謎めいた女の手引きで降霊の儀式に導かれた初老の男。
  死者と生者が語り合う禁忌に魅入られた男が
  魂の遍歴の末に見たものは……。
  至高の恋愛小説であり、一級の戦争文学であり、
  極めつきの現代怪異譚-----。まさに浅田文学の真骨頂!


                        (朝日新聞出版HPより)


表題の通り、ある男が謎の女性に連れられて、行った先で、過去の知り合いで会いたいと思う人に会わせてくれると外国人女性・ミセス・ジョ-ンズに言われ戸惑う男。
過去の知り合いは、ジョ-ンズ夫人の姪・メアリ-が霊言として語りかけてくる。

そして、男の過去の話へ・・・
話は2つ。
最初の話は男が9歳の頃の話。
転校生の山野井清との出来事。
清は、父親が銀行員でその勤めの関係で転校してきたと先生は説明したが・・・・・

清の父親も男の父親も共に戦地で辛い思いを体験していた。
戦争が終わったが、清の父親は、ソ連兵の下で武装解除したので、そのままシベリアに抑留され3年の歳月を強制労働に費やした。
一方、男の父親は、アメリカに対して降伏したため、日本に帰国し家業の商売を継ぎ、現在も手広く繁盛させている。
同じように国の為に働いたのに、清の父は帰国後も共産主義に洗脳されているとして元の銀行員としての職はおろかまともな仕事には就けなかった。


男と清は友達として付き合っていたが、段々と清に対して嫌悪感を抱きはじめ
起きてしまう哀しい事故。

清が不憫で仕方ない。すごく優しくて良い子。
けれど、男が清に対してしたことは、さほど罪深いことだろうか?
9歳というまだ幼い子どもには、それを罪とするのは酷だろう。

清のことを気にかけていたおまわりさんも罪の意識を感じていたけれど、清には気にかけて貰っていた事が分かっていたようでちょっと救われた。


最初の話の方が印象が深かったので、その後再び、ミセス・ジョ-ンズを訪ねて今度は19歳のときの知り合いたちとの降霊会の話はイマイチだったな。
男のことがずっと好きだったのに、男はそれに気づかず(気づかないふりをしていたのか?)で、自ら離れていたった真澄と恋人だった百合子。
それから真澄のことが好きだった梶。
真澄の行動はよくわからず、哀しい最期を迎えた理由もちょっと???

9歳のときの話だけでよかったかも。


本の帯に 罪がない、とおっしゃるのですか----------

というインパクトある言葉がありましたが、これで罪があると言われたら、世の中の人、大抵が罪人だと思うんだけどな~。
自分では気づかないうちに誰かを傷つけている可能性は確かにあるとは思うけど。


                                            ★★★
51JucR2vL1L__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年4月


入学早々、バスケ部に入ろうとしたジュンペ-。
でも、2年生が1年生はいらないと言う。
どうなるの!?

高校バスケ部を舞台にした青春小説。


                       (PHP研究所HPより)



これは児童書に近いかなぁ~?
特別な感動とか起きないのは、もう既にこの物語のなかの人物たちと年が違いすぎ、彼らの親の方の目線で読んでしまうということだろうか??

主人公は超名門校の私立・国分高校に奇跡的に合格した斉藤順平。
入学前からバスケ部に入りたいと思っていた。

が・・・・3年生が警察が介入する事件を起こし、1年間の対外試合禁止の措置のバスケ部。
それでも入部したいと申し出るが、2年生からは「1年はいらない」と言われてしまう。
それでもなんとか入部させて貰うもののコ-トに入るのを禁じられ部活は見学のみと。


この設定は、ちょっと変わっていて面白いな・・・と思った。
その後、順平はほかの入部したい1年生をなんとか5人集めて、試合をし、勝ったら部活動を認めて貰うことを約束する。
そして、試合。


ま、結果は、入部を認めて貰い、部活動参加が決定するわけだけど・・・


名門高校に入ったのに部活ばかりで、勉強はクラスの平均点を下げる「バカ王」という順平には
親の気持ちになったら・・・もう少し勉強にもその根性を注いだら?と言いたくなる(笑)。

顧問の先生が、順平にその辺りのことを言うんだけど、そのまま・・・。
勉強も頑張る様子があればよかったのになぁ~


ま、軽く読める青春小説としては、良いのか?


アリウ-プ・・・・バスケのシュト時の技で、ボ-ルを受け取ったらそのまま空中でゴ-ルすることらしい。
ふむふむ、そういうの見たことある。
アリウ-プって言うんだ~。
この表紙は、その瞬間ですね。



         ★★★
 
 
 
514ZNPupqXL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年2月


こんどこそ生まれてきてくれる――。赤ん坊の誕生という紛れもない奇跡。

京都、鴨川にほどちかい古い町屋に暮らす四十代の夫婦のもとに、待ちに待った赤ん坊が誕生する。産みの苦しみに塗りこめられる妻に寄り添いながら、夫の思いは、産院から西マリアナ海嶺、地球の裏側のチリの坑道まで、遠のいてはまた還ってくる。陣痛から出産まで、人生最大の一日を克明に描きだす、胸をゆすぶられる物語。


                                           (新潮社HPより)


著者の実体験から生まれた物語でしょうか?

40代夫婦・慎二と園子。
二人は最初の子を死産している。
そんな哀しみを超えて、迎えた新しい命の誕生の日を描いている物語。

出産という大きな出来事に、夫である慎二が思うあれこれ。
水の中のいきものの命に思いを馳せたり・・・
かつて旅した異国で見た景色を思い出したり・・・・

そして、現実に戻ると大きなおなかのなかに命を抱えた妻・園子がいて・・・
出産のクライマックスに徐々に近づいていく。

出産の体験のある女性が描くのなら思い出して書くのは容易いだろうけど・・・
側で見ていただけの夫が、ここまでリアルな出産シ-ンを言葉で描けることにビックリ!!

著者本人がきっと、妻の出産に最初から最後まで付き添い、その一部始終を見守っていたんだろうな~と想像した。

自分の出産のときの感覚を思い出してしまい、一緒になって、陣痛の痛みに耐えたかんじ^^;
生まれたときには、慎二と園子と一緒に感動した!

一組の夫婦が臨んだ出産のドキュメンタリ-ドラマを読んでいるというかんじで良かった♪


★★★★★
41f0snactHL__SS400_.jpg発行年月:2012年3月



高校最後の卒業式、7つのさよならの物語。
校舎取り壊しが決まっている高校、最後の卒業式の一日。少女7人が迎えるそれぞれの別れを、瑞々しく描く連作短編集。恋愛あり、友情あり、成長あり、ミステリ的仕掛けあり。青春の全てがここに!


                        (集英社HPより)



少女目線で描かれた高校卒業の物語。
男性の著者なのに、よく女子のこと見てるなぁ~なんて感心した。

7人の女子高校生が、おんなじ高校を卒業するいう背景のなかでの話が七つ。

「エンドロ-ルが始まる」
卒業式の朝、図書室の先生に「本を返却」をしたいからと会う約束をお願いした。

「屋上は青」
卒業式がもうすぐ始まるけれど、幼馴染でこの高校を辞めた尚樹と屋上にいる。
優等生のわたしが始めてサボる。

「在校生代表」
2年生の生徒会役員のわたしが型破りな送辞を述べる。
それは一人の卒業生に向けた衝撃の告白。

「寺田の足の甲はキャベツ」
女子バスケ部部長のわたしと男子バスケ部の寺田は公認のカップル。
卒業を機に新たな道にそれぞれ進む。

「四拍子をもう一度」
毎年恒例の卒業ライブ。
けれど、トリを飾るビジュアル系バンドの衣装が紛失。メイク道具も音源も・・・・。
犯人の思惑は?

「ふたりの背景」
東棟校舎の壁に描かれた壁画。
ここに描かれた絵の意味するものを思う美術部員のわたし

「夜明けの中心」
卒業式の済んだ夜、校舎に忍び込んだわたし。
おなじように考えた男子生徒と共通の思い出の友を語る


同じ高校に所属する者たちの話なので、人物が少しリンクしている。
学校の東校舎には幽霊が出る・・・・こんな噂もなんだか懐かしい。
そして、この噂が物語のなかでもちょいちょい出てくる。

それぞれの進路に進む彼女たちの想いが、遠い過去だけど、
高校卒業を経験したときの気持ちを蘇らせてくれた。



★★★


 
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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