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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2021年5月


【第165回直木賞受賞作!】
鬼才・河鍋暁斎を父に持った娘・暁翠の数奇な人生とは――。
父の影に翻弄され、激動の時代を生き抜いた女絵師の一代記。
不世出の絵師、河鍋暁斎が死んだ。残された娘のとよ(暁翠)に対し、腹違いの兄・周三郎は事あるごとに難癖をつけてくる。早くから養子に出されたことを逆恨みしているのかもしれない。
暁斎の死によって、これまで河鍋家の中で辛うじて保たれていた均衡が崩れた。兄はもとより、弟の記六は根無し草のような生活にどっぷりつかり頼りなく、妹のきくは病弱で長くは生きられそうもない。
河鍋一門の行末はとよの双肩にかかっっているのだった――。


                      (文藝春秋HPより)



河鍋暁斎(きょうさい)と言われても・・・?だったけど絵を見たら
ああ、こういうのね・・・と。

物語は、その娘・とよの話なので、全く知らない(^^ゞ
それでも、面白く読めた。
父は世に名の知れた絵師だったが、その父が亡くなったところから物語が始まる。


父を慕っていた弟子の鹿島清兵衛が葬儀のすべてを滞りなく進めてくれるし
他にも父を懇意にしてくれた質屋の八十吉、その息子の八十五郎も、とよのことを
何かと気遣いしてくれる。


父・暁斎には、息子・周三郎もいるが、とよとは腹違いの兄。
父の絵師の腕を引き継いでなかなかの絵を描く。とよもその腕は認めているが
会えば、喧嘩口調になる兄との会話。
実の弟・記六は母方の縁戚に養子に行き、お気楽もので度々、金を借りにくる。
妹・きくは病弱(20歳で亡くなる)。
と家の雑事に振り回される、とよ。


絵師としては、いまいち大成できず、それを悩んだりしていた、とよだけど
結婚(のちに離婚)もして娘・よしも生まれ、美術学校の先生として生徒たちからは
慕われるなど、それなりに良い生き方をしたんだと思う。

絵師として大成せずも十分、幸せそうで、よかった。

仲が悪かった兄も病に倒れ気弱になったのか、とよに本心をぶつけたり
兄は兄なりに、とよのことを気にかけてくれていたんだな。


とよというひとりの女性の生き様を明治~大正という時代背景とともに
楽しめた作品だった。




                        ★★★★
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発行年月:2021年6月


さまざまな人たちと案内人が織りなす、最後の再会を描いた感動小説。
「あなたが、最後に会いたい人は誰ですか」
さよならの向う側と呼ばれる場所にいた男、案内人はそう言った。
人は亡くなった時、最後に一日だけ現世に戻って会いたい人に会える時間が与えられる。
ただし、その中で会える人は、
『あなたが死んだことをまだ知らない人だけ』。
人は最後に大切な人に会いに行く。
きっとどんな困難が待っていても、人はそれでも大切な人に会いに行く。
そんな、さまざまな人たちと案内人が織りなす、最後の再会を描いた純度100%の温かい感動の物語。
今すぐ、大切な人に会いたくなる物語が、ここにある――。

                    (マイクロマガジン社HPより)



号泣間違いなしみたいな謳い文句があったけど・・・・正直そこまでは・・・(^^ゞ

でも、まあ楽しめた。

5つのお話、それぞれ主人公は違うけれど、少しリンクしていたりする。


亡くなった人に案内人が問う
「あなたが、最後に会いたい人は誰ですか?」
ただし、会えるのは、あなたが死んだことをまだ知らない人だけ。



こんなこと言われたら困る。
自分の死を知らないような関係の人に、会いたい人なんていない。

実際、登場するに5人も、困惑する。

けれど。。。なるほどね。
そういう意味でなら会いたい人いるかも!
そのアイデアは面白かった。


三番目の同棲していた恋人に会いたいと会いにいく幸太郎の話のオチは
やられた!(笑)
猫だったんかい!


最後の話、案内人が案内人になった経緯。
これは一番、感動的だったかも。
泣けるほどではないけれど・・・。
良い話だったなぁ~。
ここまで愛されている奥さんはきっと素晴らしい人だったんだろう。




                      ★★★


発行年月:2021年5月


26歳までにプロになれなければ退会――苛烈な競争が繰り広げられる棋士の養成機関・奨励会。リーグ戦最終日前夜、岩城啓一の元に対局相手が訪ねてきて……。追い詰められた男が将棋人生を賭けたアリバイ作りに挑む表題作ほか、運命に翻弄されながらも前に進もうとする人々の葛藤を、驚きの着想でミステリに昇華させた傑作短篇集。
羽生善治氏推薦!! 「棋は対話なり」を連想させる作品集です。凪良ゆう氏悶絶!! 腹が立つほどの傑作。勝負に生きる苛烈さと、その果てにのみ生まれる光に胸が搔き毟られた。

                   (新潮社HPより)




短編集だったのかぁ~。

将棋の話だったのかぁ~。
とやや期待外れではあったけど、結構、面白かった。

最初の<弱い者>は、ちょっと重たいけど、印象的だった。
被災地での話で、プロの棋士・北上八段が対局した少女・塩原涼。
見た目は少年だったので、自分の弟子にしようと思ったのだが、女の子だったと
知る。
なぜ、少年のように振舞っているのか、対局中、明らかなミスをしたのはなぜか?
理由がわかると切なくなった。
この後の彼女の身が心配。

彼女の話がそのあとも続くのかと思ったら、肩透かしの短編集で次は
全く別の話だったぁ~(^^ゞ



悪手って言葉も今回初めて知った。
将棋とか囲碁で使われる言葉なんですね~。
知らなかったら<あくしゅ>って読まない。


しかし、将棋のプロとして活躍されている方たちは、本当に凄い人たちなんだと
改めて感じたお話ばかり。


最後の駒師の話も良かった。

将棋を知っている人ならもっともっと面白く読めるんだろうな。



                      ★★★



発行年月:2021年3月


第5回カクヨムコン〈恋愛部門〉受賞!心をえぐる、新世代のラブストーリー
第5回カクヨムWeb小説コンテスト〈恋愛部門〉特別賞受賞作!
心のままに、軽やかに。自由に生きたいと思う、すべての人へ。
9年付き合っている同棲中の恋人とは、結婚秒読みのはずだった。
「もうひとり、彼女ができたんだ」
恋人の突然の告白。そして、もうひとりの彼女に引き合わされ、わたしの感情はばらばらになってゆくが――。
WEBで話題。心をえぐる、新世代の等身大ラブストーリー!

                  (角川書店HPより)




少し前に読んだ「アパートたまゆら」が面白かったので、こちらも読んでみた。

う~ん。こちらの話は、ちょっと・・・


恋人の和佐みたいな男、無理です・・・。
同棲して4年、付き合って9年の由麻に「もうひとり彼女が出来た」と
告白して、どちらも好きだからそれを認めて欲しいって・・・

はぁ~??


その後の行動も・・・

でも由麻がどういう結論を出すのか気になり読み進め
プロポーズされて結婚まですると決めたところで、またまた・・・。



今度こそ、別れると決めたか?と納得したけど、弟くんが実はずっと由麻を
好きだったと気づいたから???


由麻という女性もちょっと・・・・


まあ、でも考えようによっては、みんな平和に次の生き方を決められて
良かったのかな?

面白かったけれど、なんだか疲れたな(^^ゞ




                   ★★★


発行年月:2021年3月


普段はこんなこと思わないのに――なぜだろう、彼にはむしろ触れてみたい。
潔癖症の会社員・紗子は、飲み会帰りにアパートの鍵を店に忘れてきてしまう。困り果てていると、居合わせた隣人の琴引さんが一晩泊めてくれることに。これを機に彼との交流がはじまり、恋心が芽生えていくが……?

                  (角川書店HPより)



聞いたことない作家さんだなぁ~と思いつつ、表紙の絵となんとなく面白そうと
図書館から借りた。

なるほど、Webの小説コンテストで恋愛部門<特別賞>を受賞したんだぁ~。
「炭酸水と水」も図書館で予約済みなので、読むのが楽しみになった。



こういうベタな連載小説もたまに読むと楽しい。
アパートの隣人同士がお互いに惹かれて、少しずつ距離を縮めていく
様子が、ちょっとワクワク^m^


途中現れた、紗子の高校時代、同じ写真部で一度だけ関係を持った
久米が登場したときには、「邪魔者が来たなぁ~」と思ってしまったけど
久米は、意外と良い人で、なんだか最後は、気の毒になってきた。
紗子のことを一途に想い続けて再会してたら、彼女には想い人がいて・・・
途中、紗子に振り回されるはめになって・・・。


最後のもうひとつのコイバナもうまくいくといいなぁ。



                        ★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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