忍者ブログ
読んだ本の感想あれこれ。
[13]  [14]  [15]  [16]  [17]  [18
15bb5275.jpg発行年月:2009年9月


ラジオパ-ソナリティの真生のもとへ届いた、一通の手紙。それは絶縁し、仲直りをする前に他界した父が彼女に宛てて書いた手紙だった。大ベストセラ-『忘れ雪』の著者が贈る、最高の感動作!

10月映画公開。

                   
(河出書房新社HPより)


この内容紹介だけ読んでも何となく泣けそうな話だなぁ~。と予想できましたが・・・
これ、本当に泣けます!
予想以上に感動しました!

ラジオのパ-ソナリティの34歳の真生。
恋人もいるし、結婚も考えているのだけど、今は仕事に夢中。
ラジオ番組に寄せられるリスナ-からの便りを番組で紹介しながら、悩みに独特の語り口でズバリ答えていく。
そして、番組を聴くリスナ-たちの物語も真生の日常の出来事と平行して進む。

高校三年生で進路に悩む直樹。
美容師を目指していたが挫折し夜はキャバクラで働く水穂。

いろいろな日常に悩みを抱えながら、真生の番組を楽しみに聴いている人たち。
そして番組でリスナ-の悩みに答えながらも自身も父親との関係に重たい気持ちを抱えている主人公の真生。

それぞれの人たちの頑張りにエ-ルを送りながら、その悩みが良い方向に向かうといいなぁ~と思って読んでいました。


仲直りできずに他界してしまった父親からの手紙・・・・・これが泣けます。

人の心の中は、表面上の態度などからはわからないものなのですね・・・・。

面と向かってどうしても言えない気持ち、でも相手に伝えておかなければいけない言葉。
それを紙に向かって書く。
自分もそういう場面が来たら、手紙に書こう!(笑)


物語のラストは、ちょっと都合良くまとまり過ぎな気もしましたが、読めば皆が温かい気持ちになれる素敵な物語だと思います!

この著者の作品、過去にも読んだことあるかな?
過去の作品を見たけど。。。思い出せない。


取りあえず、紹介文にもある『忘れ雪』を次に読んでみようかな?

映画ももうすぐ公開ですね。f8990e16.jpg
主演は、常盤貴子さん。こちらも気になります。
映画館で見るときは、タオルハンカチは必須でしょう!






★★★★
 
PR
ff0029b9.jpg発行年月:2004年8月


失恋の痛手から立ち直れず、もう二度と人を好きになるまいと決めていたぼくだったが・・・・。鉱物を売る店で働く大学生の「ぼく」を主人公に、美しい石に託された人の心を描きだす。
青春純愛小説。


                     
(集英社HPより)


鉱物を売るお店って、ちょっと珍しいなぁ~なんて最初に思いました。
物語のなかに沢山の鉱物の名前が出てきて、それらは、わたしにとって全く知らない物でしたが、どんな石なんか実際に見てみたくなりました。

物語の主人公桜井君は、優しい青年。
失恋の顛末はあまりにも彼にとっては酷な状況。
相手の女の子はちょっと酷いよ(怒)!

そんな彼が惹かれたバイト先のお店にお客として来た雪衣。
初対面から雪衣は桜井君に不思議なまなざしを送り「?」と思うのですが、その理由は後で出てきました。
う~ん、桜井君、またしてもその優しさを利用されちゃうの?なんてハラハラ・・・。

お店のオ-ナ-と奥さんの思い出話がステキ。
お店を始めた経緯も。

そして、お店の先輩アルバイト類家さんも良い人だったなぁ~。

物語の男性陣がみんな良い。

新しいバイト人の安斉くんも最初は何やら危ないかんじの人かと思ったけど、結局、人の心を救っていた。

過去に傷ついても新しい出会いで、人はほかの人の癒しになったり癒されたりしていくんだなぁ~。
人との出会いって面白い。ステキ♪
そんな風に思わせてくれる物語でした!


★★★★
4e1398ae.jpg発行年月:2008年2月


地方都市の映画館でアルバイトを始めた恵介。そこで出会った映写技師の杉本ルカは、外に一歩も出ることなく映写室で生活しているらしい。バイト採用の条件は不可解な三つの約束を守ることだった。
一、ルカの過去について質問してはいけない。
二、ルカは月曜日になると神経質になるから、そっとしておくこと。
三、ルカとの恋愛は禁止。

         
             (本の帯文より)

先日読んだ、「空をつかむまで」が良かったので、同じ著者のほかの作品も読みたくて、図書館の棚にあったのを借りてきました。

主人公の恵介は、教師になる夢を持つ、大学生だが、学費が払えなくなる事情により一時休学として学費を稼ぐためアルバイトを始める。
時給1500円という魅力的な金額で決めたアルバイトは、映画館の映写技師の手伝いをするものだった。
その映写技師は、自分と同じ年齢21歳のルカ。
他の従業員の話では、3年間、外に出ず、映写室で生活をしているのだとか。
彼女の過去には何が?疑問に思いつつも最初の約束項目にあるので、聞けず・・・。

映写技術を少しずつ学ぶ恵介。
ルカとの関係は、いろいろ指導してくれるルカに対しては「技師長」と呼び好意を持ちつつも節度ある態度の恵介。
その真面目で、人を思いやる気持ちの良さが心地よく、ルカも仕事面でも人間としても信頼をおくようになる。
そして、ルカも恵介に対して好意を抱く。

でも・・・そんな良い感じのところで、ルカを傷つけたウルシダレイジが登場。
この男が、嫌な人で・・・・
外見はモデル並で頭も悪くないそうですが・・・最低な人なのです。
思い出しても怒れる!

ちょっとワケ分からないうちに存在が薄くなったのは、嬉しいけど
「あれ?」って少々思いました。
執念深い奴なら、今後また現れるんじゃないかとドキドキしていたのに・・・。
ま、いいか?出てこられると腹立つし(笑)


ルカが最後、劇的な嬉しい変化を見せてくれたところは、感動でした!

恵介が言ったように
この人とだけはわかり合いたいと思って、必死に手を伸ばしたからこその行動なんでしょう。

ハッピ-エンドでよかった♪

★★★

c76ff85a.jpg発行年月:2006年4月


トライアスロンに賭ける少年たちの青春!

市町村合併を控えた、北関東のとある海岸近くの村。
村に住む中学三年生の優太・姫・モ-次郎は、ひょんなことからトライアスロン大会に出場するはめに・・・・・。
ちょっぴりスラップスティックな傑作少年小説!
第22回坪田讓治文学賞受賞作

                                          (集英社HPより)

長女に薦められて読みました。
国語の問題にこの一文があり、どんな話か興味あると図書館で探して借りた本。

三人の中学生の話ですが、この年頃の悩みって結構、いろいろ。
悩みのタネは恋であったり、部活動であったり、家族であったり。

優太は、小学校時代は、サッカ-でちょっと周りに名の知れたプレ-ヤ-だったが、膝を痛めてから全くサッカ-の技が冴えなくなり挫折した経験あり。

モ-次郎(の家は、牛乳屋さん。
いつも明るいモ-次郎だけど、過去には、ちょっとものあり。

姫は、美形で女子からの人気NO1!水泳部で200m自由形の県中学記録保持者。
引きこもりの父親と二人暮らし。


それぞれ、悩みを抱えながら、ひょんな事から一緒にトライアストンの大会に向けて頑張る日々が始まる。
優太とモ-次郎の仲は最初から悪くないけど、姫の態度が二人には気に障る部分あり、喧嘩やお互いを罵る事が多かった。
それが、段々と本音で思っている事を言い合える仲になり、やがては、かけがいのない友情で結ばれる。
その過程が、なんとも言えず、いい!

最後は、ちょっと衝撃的、事件もあったり、単純な青春小説とは違う深い感動がありました。

感動で泣けます。

中学生には特にお薦めです!

 
★★★★★
                                                          
3aaaf525.jpg発行年月:2009年5月


杏平はある同級生の「悪意」をきっかけに2度、その男を殺しかけ、高校を中退して以来、心の病を抱えていた。そんな彼が遺品整理業社の見習い社員になり、生命の意味を知っていく。


                           (幻冬舎HPより)



さださんの本は、以前「眉山」 「茨の木」と読みました。
どちらも、さださん本人の人柄がわかるような、素敵なお話でした。

この「アントキノイノチ」もまた、感動の作品。
表題を最初、「アントキノイノキ」と読み間違え・・・ギャグのはなしかな?なんて思ってしまいましたが・・・^^;
この辺りのさださんのセンスもいいです(^^)
ユ-モアはありますが、真面目な感動作でした!

最後の方にその言葉「アントキノイノチ」について会話の中に出てきて・・・なるほどなぁ~と思いました。いい会話の場面でした。

主人公の永島杏平は、父親と二人暮らし。
この父親が、素晴らしい!
こんな素敵な父親に育てられたからこそ、杏平は、辛い事があってもヤケにならず済んだのだと思います。
杏平が心を病んだ原因を作った同級生の松井は、人間として最低です。
こういう人間に出会ってしまったら、最悪ですね。
本当に、わたしでさえ、どうにかして懲らしめてやらねば!なんて思いました。

しかし、究極の懲らしめ(殺人)を犯すことがなく済んだのは、やはり良かった。
踏みとどまったのは、やはり杏平の心の広さだと信じたい。

成人して、遺品整理業社 CO-OPERS(ク-パ-ズ)に見習い社員として働き始め、そこで経験する事柄と高校時代の過去を振り返り語る形で物語が進みました。
CO-OPERSの先輩社員や社長さんの考え方も素敵。
大変な苦労を伴う仕事だと思いますが、その真摯な考え方は、感動しました。
わたしも生前契約したいくらい!

実在する業社さんの「キ-パ-ズ」の方たちに取材をしたと最後に書かれていたので、こういう業社さんがあるんだという事を世間に知ってもらう良いキッカケにもなっていそう。


途中、辛くて泣ける場面もあるのですが、暗くなりすぎず、主人公の杏平が周りの人々に支えられて大きく成長していく姿が、本当に良かった。
実に清々しいかんじ♪
そして、未来も明るいものであると確信できそうなラストでした。


さださんの物語、多くの方に読んで欲しいです。
そして、次回作も楽しみにしています!

★★★★★
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 3 4
6 7 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
メ-タ-
kyokoさんの読書メーター
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[09/20 kyoko]
[05/23 のぶ]
[09/15 kyoko]
[09/14 ひろ]
[03/06 kyoko]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
kyoko
HP:
性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
フリーエリア

Copyright (c)本を片手に・・・ All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  image by Night on the Planet  Template by tsukika

忍者ブログ [PR]