鳩レースに導かれた、少年少女の成長物語
1980年代。家庭でも学校でも居場所のない小学校5年生のみなと。同級生の悟とつかまえたレース鳩がきっかけで、オランダ人の父を持つ女の子・ユリカに出会う。彼女は「町を出たい」と打ち明け…。
(集英社HPより)
小学5年生のみなと、悟、ユリカが「鳩」を通じて友情を育む物語。
それぞれが胸に仕舞っている悩み。
みなとは、若い継母に馴染めない。
継母と連れ子の3歳の浩太が加わった家族のなかに居場所がない。
悟は、厳しい父親との暮らし。
母親は父と離婚後、離れて行った。
ユリカは、オランダ人の父と日本人の母を持つ。
日本人と外見が違うことで、いろいろな辛い目に遇ってしまう。
3人とも今の自分の状況から、ちょっと逃れたいと思っていて、そんな時、「鳩」を通じて知り合い、「鳩レ-ス」の存在が更に3人を結びつける。
鳩レ-ス・・・こどもの頃、近所でやってる人が居たような・・・
今は殆ど、やってる人を知らないけど。
後半は、35歳になった、みなとたちの話。
それぞれが、社会に出て、生きている姿が描かれる。
みなとと悟は、それぞれが鳩を所有し、レ-スに参加していて、大人になった現在までの経緯が簡単に語られる。
ユリカの悩みは、その後、良い方向に解決したこともわかってホッとした。
みなとと悟の抱えていたものも時が経って自然に解決した様子。
前半は児童向けの青春小説のようだけど、最後まで読むと、これは大人向けの物語だと思う。
スラスラと読めて面白かった。
★★★
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第5回ポプラ社小説大賞受賞作。
「命とは何か?」「人間の価値とは何か?」という
深遠なテーマに、ダイナミックな物語構成で鋭く切り込む。
(ポプラ社HPより)
水嶋ヒロが書いたと話題になった本なので、冷やかし半分で読んでみました^^;
評価もマチマチだったので、自身で確かめたいという気持ちも大きくて・・・。
すごく読みやすかった。
そして、意外と楽しめた。
悪くないじゃん!初めて発表した小説がこれなら今後も期待出来そう!
主人公の大東康雄は、自殺しようとしたところを、京谷に止められる。
京谷はドナ-レシピエント協会のコ-ディネ-タ-で、ヤスオに死んだ後の肉体の臓器提供を申し出る。
最初から、面白い展開になりそうだという設定であり、ヤスオはどうなる?と興味が沸きました。
死ぬと決めたヤスオの気持ちのなかに、変化が生じてくる少女との出会いがあって、この少女との会話の場面はなかなか良かった。
そしてラスト。
いろんな解釈が出来そう。
わたしは悪くない終わり方だと思った!
もっとダ-クな内容かと思っていたけど、意外と明るいかんじで「命」の大切さを著者なりに懸命に伝えようとしていると感じた。
期待半分で読んだけど、案外良い出来だと評価したい!
別に水嶋ヒロのファンじゃないけど、小説家としての「齋藤智裕」のファンにはなれそう。
次回作も是非、読ませてもらいたい(^^)
★★★
次期華道家元でぼっち部部長のマスノくんを囲む
超個性派集団の笑いと涙の青春譚!
他人とうまくやれない人、人間関係に悩む人に
励ましと勇気を与える1冊です。
(ポプラ社HPより)
表題を見るとマスノくんが主人公のようですが、語りは倉沢チナツの目線で進む。
チナツは高校入学早々、病欠し、登校したときにはクラス内には既にグル-プのような物が出来上がっていた。
仲間に入れてというのも面倒で、一人で過ごすことが続く日々。
そんなある日、一人外で昼食を摂っていたら、マスノくんが現れた。
マスノくんの物言いはどこか品があるなぁ~と思ったら、いけばな雪宝流次期家元だとか。
なるほど~。
チナツに部室に一度遊びにくるよう誘うのだけど、その誘い方もユニ-ク。
部室を訪ねたら数人の男女。
それが部員たちなのだけど、皆、個性的。
非公認サ-クルの一人部長・増野シンイチロウ。
第二演劇部の一人部長・西園寺ユリヤ・・・プロの女優志望。
戦士部の一人部長・田尻サトシ・・・覇王丸豹牙(はおうまるひょうが)の別名を持つ戦士。
そして、実態は謎でネットを通じて交信のスカイプ。
そんなところに加わったチナツ。
初日に手作りのシフォンケ-キを持参し、以来何かと手作りおやつを提供するおやつ要員と化す。
一人一人は多分、クラスのなかでも浮いてるのかもしれない面々。
けれど、そんな個性を否定しないで集まれる仲間の存在があるっていうのはいいかも(^^)
探偵と表題にあるけど、そんなすっごい事件が起きるわけでもない。
でも、偽造テレカの入手経路を探ったり、遺失物の捜索をしたり、スナイプが提供したゲ-ムを攻略したり・・・楽しい。
そして謎のスナイプの実態も少し明かされる。
淡々と描かれる高校生の日常なので、盛り上がりとかあまりないけど、こういう物語、好きだなぁ~。
「TEAM★ BOTCH」彼らのその後も読みたいなぁ~なんて思った。
★★★
発行年月:2010年12月
パイプオルガン-----この心の震えは、祈りに似ている
“俺は記憶のないころから鍵盤に触れてきた”。
聖書に噛みつき、ロックに心奪われ、
メシアンの難曲と格闘する眩しい少年期の終わり
(文藝春秋HPより)
先に読んだ「第二音楽室」に続く、School&Musicのシリ-ズ2弾目の本書。
主人公の鳴海一哉は、キリスト教系の高校に通う3年生。
父親が牧師で両親は離婚しているが、母親はピアニスト。
幼い時から、オルガンの音に親しみ、高校でもオルガン部に所属し、礼拝奏楽を担当する。
オルガン部は5人。
文化祭で発表するメシアンの「神はわれらのうたに」を弾くことになり、元々メシアンは母親も好きでよく演奏していた曲だったが、次第に母親に対する複雑な想いや曲を弾く事につまずき、その曲を弾きたくないと思うようになって、文化祭当日は、クラスメイトの一人にエスケイプを誘われたことも重なって無断で欠席してしまう。
学校を無断で抜け出し、クラスメイトと共に行動しそのまま友人宅に泊まった一哉だったけど、その事がキッアケで一哉の気持ちも吹っ切れる。
外泊後の祖母の言葉が印象的だった。
怒るのは父親の役目だからとあえて厳しい言葉は言わず、一哉がずっとわだかまりにしていた母親が家を出て行ったことについての話。
その後、父親からも母が出て行った後の消息や届いた手紙を見せてくれる。
自分の元に残ってくれた一哉の存在が嬉しいとも。
ずっと正しい人、優しい人であった父親にも弱い部分はあったんだと思ったんじゃないかな?
オルガン部の皆にも謝り、担当の倉田コ-チ(先生とは呼ばないでということで、この呼び名)は一哉の気持ちに気づかなかったことを詫びる。そして、文化祭直前に好きだと告白した青木は「自分のせいだと思った」と。
あ~青木さん、可愛いなぁ~。
一哉の周りの子達、みんな良い子♪
音楽を通じて成長していった一哉の物語も先に読んだ「第二音楽室」同様、爽やかで感動できる物語でした♪
音楽に詳しい人なら、より一層、楽しめるだろうな。
★★★★
われらが浦沢中学にすごい先生がやってくるってさ----。
北村ハルトは中学2年生。
始業式の日、彼の前に現れた1人の先生。
軟弱そうでやぼったい。
そう、彼こそがハルトのクラスの新担任
----小津ケイイチロウ先生、だった!
(講談社HPより)
北村ハルトは、中学二年。
両親は離婚して、父親と二人暮らし。
学校のクラス担任が入院したため、後任の教師が赴任して来た。
前の担任は、崩壊気味の学級を受け持つプレッシャ-で体調不良になったとか?
今度の教師は、それをカバ-するため区の教育委員会が放つ最終兵器!
と学校の裏サイトでの書き込みあり。
そして、やって来た先生は・・・・小津ケイイチロウ32歳、独身。
この先生が、予想に反してのダメダメ。見た目は貧弱。そして初日の挨拶はガチガチに緊張していて、自己紹介を終えたあと脳貧血を起して倒れた!
どうなる?このクラス?
最初から面白かった。
クラスの面々は、新任教師を馬鹿にする。
裏サイトでも小津先生の初日の騒動の話題で盛り上がる。
今時の中学生の姿がリアル。
その後も先生のダメっぷりは続くのだけど、人間性はとても好感が持てる感じで、段々と生徒たちは小津先生の良いところを認めていく。
俺たちで育てればいい・・・なんて最後は言っちゃうんだから。
教え方が上手くて、当たり前のことしか言わないような教師より、案外、生徒たちは、こういう先生に心を開いていくのかもなぁ~。
なんて読みながら思いました。
そして、ハルトと父親の関係。
離婚して出て行った母親との再会。
これらも、なかなかユニ-クなかんじで楽しかった。
★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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