発行年月:2015年5月
新任教諭として、埼玉県秩父郡の神室幼稚園に赴任した喜多嶋凛。モンスターペアレンツたちの要求を果敢に退け、自らの理想とする教育を実践するのだが……。どんでん返しの帝王が仕掛ける物語は、いったいどこへ向かうのか? 読者の予想を裏切る著者の真骨頂!
(朝日新聞出版HPより)
途中までは、お仕事小説?と思いました。
が・・・やはり事件が絡んで来ました。
新人幼稚園教諭として働く喜多嶋凛の奮闘ぶりが良かった。
保護者の言いなりになっている園長の京塚の方針に違和感を感じて
独自のやり方で園児や保護者からの信頼を得て行く。
が・・・それが台無しになる事実が判明!
15年前に起きた園児が3人殺された事件が再び蒸し返される。
そこで出ました!渡瀬刑事。
途中から15年前の事件の真相が予測ついちゃいましたが
お仕事小説としても十分楽しめて良かった!
凛の今後が幸せであるといいなぁ~。
しかし、幼稚園の先生って、ホント、大変だ。
★★★
発行年月:2015年5月
遺体が語る真実を見逃すな
「あなた、死体は好き──?」 凍死、事故死、病死……何の事件性もない遺体から 偏屈な老法医学者と若き女性研修医が導き出した真相とは? 死者の声なき声を聞く迫真の法医学ミステリー、堂々登場! 栂野真琴(つがのまこと)は浦和医大の研修医。単位不足のため、法医学教室に入ることになった。真琴を出迎えたのは法医学の権威・光崎藤次郎(みつざきとうじろう)教授と「死体好き」な外国人准(じゅん)教授キャシー。傲岸不遜(ごうがんふそん)な光崎だが、解剖の腕と死因を突き止めることにかけては超一流。光崎の信念に触れた真琴は次第に法医学にのめりこんでいく。彼が関心を抱く遺体には敗血症や気管支炎、肺炎といった既往症が必ずあった。「管轄内で既往症のある遺体が出たら教えろ」という。なぜ光崎はそこにこだわるのか──。 解剖医の矜持と新人研修医の情熱が、隠された真実を導き出す──。 (祥伝社HPより) |
今回は、法医学のお話。
研修医の栂野真琴が法医学教室教授の三崎教授の元で学ぶ。
その間、解剖室に運ばれて来る遺体が語る死の真相。
話は5章に分かれていて、5人の人の解剖からわかる真実。
泥酔して凍死と思ったら、他殺だったり、車に轢かれて亡くなったと思ったら、その前にクモ膜下出血を起こし急死していたとか・・・・etc
そして、最後の章で明らかになること。
5人の死には、共通することがあったとは!
ビックリ!
よく考えた話だなぁ~。
中山さんってドクターじゃないよね?
かなり、取材をされたんじゃないかな~?
実際に解剖室も見学されたのかなぁ~?
なんて、思ってしまった。
因みに、わたしは学生の頃、解剖は幾つか見学していまして・・・・
その時のことを思い出したりしました。
その時、解剖担当の先生も三崎先生と同じことを、学生の
わたしたちに話してくださいました。
法医学は、ある意味、ヒポクラテスの誓いを一番、守っている
ものかも。。。。
★★★★★
発行年月:2015年2月
“稀代の悪女”=蒲生美智留(がもう・みちる)。
天賦の美貌と巧みな話術で、人々の人生を狂わせる――
野々宮恭子のクラスに、従姉妹の蒲生美智留が転校してきたのは中一の秋だった。美智留によって、イジメと再生不良性貧血という難病から救われた恭子は、美智留の美貌や明晰さに憧れ、心酔していく。やがてある出来事をきっかけに、二人は大きな秘密を共有するに至った。
時を経て、27歳になった美智留は「生活プランナー」を名乗り、経済的不安を抱える顧客へのコンサルタント業を行なっていた。アシスタントは恭子だ。ストレス解消の散財によって借金を抱える銀行員の紗代、就職活動に失敗して家業を手伝う弘樹、働かない夫と育ちざかりの娘を抱え家計に困窮する佳恵……美智留は「あなたは悪くない」と解決法を示唆するが……。人々はどのようにして美智留の罠に堕ちてゆくのか。美智留とは何者なのか!? 奇才が描くノンストップ・ダークヒロイン・ミステリー。
(実業之日本社HPより)
美貌の悪女・蒲生美智留によって人生を狂わされた人たちの物語。
最後の法廷の場面前までが面白かった!
法廷内で明かされたどんでん返しには唖然。
ちょっと無理あるんじゃないかなぁ~?^^;
でも、まあまあ楽しめて読めました。
<野々宮恭子>
美智留の従姉妹。
中学で凄惨な虐めに遭っていた恭子だが、転校してきた美智留に救われる。
そして、やがて美智留のずっと思い描いてきた復讐に手を貸すことになる。
それはずっと美智留に家庭内で暴力をふるってきた父親を殺すこと。
<鷺沼紗子>
短大卒業後、大手銀行に入行。
仕事のストレスを、ブランド物を買うことで発散し、何とか日々を送っていた。
そんな紗子が高校の同窓会で会った恭子から従姉妹と生活コンサルタントの
仕事をしていると聞き、莫大に膨らんだ借金返済の知恵をアドバイスして貰う。
そして、銀行のお金を横領。
<野々宮弘樹>
恭子の弟(24歳)。
家業の産廃処理業を手伝っている。
幼い頃会って以来の美智留が、2か月ほど居候することになり
成長した美智留の美貌にときめく。
美智留から恭子に束縛されていると聞いた弘樹は、姉が許せず恭子を殺害する。
それを知った父親も同じく殺害。
<古巻佳恵>
夫が2年前にリストラされ、以後仕事にも就こうとせず小説家を目指すと
自室にこもる日々。
まだ中学生の娘たちを育てるためにパートで懸命に働く。
ある日、パート仲間から生活プランナーの蒲生美智留を紹介してもらい相談に
乗って貰う。
夫の生命保険の額を引き上げ、夫殺害を計画、実行。
<蒲生美智留>
複数の事件に関与しているとして、容疑者として法廷に立つ美智留。
そこで明かされたことは、衝撃的!
最後の<蒲生美智留>の章は、ちょっと「えぇ~!?そりゃないよ」と
突っ込みしながら読みました。
その前までは面白かった。
恐ろしい女・蒲生美智留。
こんな人とは関わりたくないわ~。
★★★
発行年月:2014年12月
再会したのは愛しき初恋の女(ひと)か、兄を殺めた冷酷な悪女か。
この傷痕(スティグマ)にかけて俺が一生護る――。月夜に誓った幼なじみは、時を経て謎多き美女へと羽化していた。東京地検特捜部検事と、疑惑の政治家の私設秘書。追い追われる立場に置かれつつも愛欲と疑念に揺れるふたりに、やがて試練の時がやってくる。阪神淡路大震災と東日本大震災。ふたつの悲劇に翻弄された孤児の命運を描く、著者初の恋愛サスペンス!
(新潮社HPより)
著者初の恋愛サスペンスの謳い文句は、読んでから知りました^^;
う~ん。
面白くないわけじゃないんですが・・・・ちょっと話がガチャガチャしてるかんじ。
色々な事が次々起きるので、読み手は退屈せず一気読み出来るのですが・・・
ひとつひとつの事柄の裏にあるそれに関わった人の心理描写がもっと
知りたかったなぁ~。
美貌の双子の姉妹・麻衣と優衣。
二人が成長してからの幼馴染である淳平とのこととか、もっと読みたかった。
阪神・淡路大震災が起きて、一人が亡くなるなんて・・・・。
それならなぜ、物語に双子をもってきたんだろ???
物語の中盤以降は、淳平は30歳になっていて検事になっていたのにはビックリ!
そして、ある大物国会議員のことを潜入捜査によって調べる淳平の前に
震災以降、行方が分からなかった優衣が現れる。
議員の秘書の一人として働いている。
物語の終盤は、またまた大きな事件が起きる。
これ必要かな~?
凄い波乱万丈な物語で、やや疲れた。
読後感もよくないのが、嫌だな・・・・^^;
★★★
発行年月:2014年10月
真実を暴くのは? 権力か、それとも人智か すべては死刑囚の自殺から始まった…。
『 どんでん返し』の帝王が「冤罪」に挑む。
社会派ミステリーと、本格ミステリーの奇跡の 融合。
(文藝春秋HPより)
冤罪って、こうして起きるのか?
なんとも恐ろしい。
無実を叫んでもその声は届かず、偽りの証拠によって殺人犯に仕立てられた
男の無念を思うと堪らない。
そんな冤罪に加担してしまったことに気付き絶望した刑事・渡瀬。
彼は自分のなかの正義に従い、全てを敵にまわしても告発することに決める。
その決断は凄い!
そしてその決断を後押ししてくれたのが、来年、退官が決まっている
高遠寺静。
この名前どこかで聞いたことあるなぁ~と思ったら以前の中山氏の作品
「静おばあちゃんにおまかせ」の裁判官の静さんでした~!
前の作品の人が登場はなんだか嬉しい♪
静さんは、やはり素晴らしい人でした!
自分の保身より正しいことを優先する姿は、こういう職業に就く人たちには
大切なこと。
ラスト亡くなった静さんの墓前で、渡瀬が静さんの孫の円さんと会話する
場面も良かったなぁ~。
今度は円さんの活躍する話が読めるといいな。
★★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;