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読んだ本の感想あれこれ。
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0b8e8ffe.jpg発行年月:2010年11月


「私たちにメールをください。時間はかかっても、お返事をします。」

私たちと、たわいないやりとりをして、気持ちを楽にしませんか? 姉の名はどん子、妹はぐり子。両親を事故で亡くし、つらい少女時代を送ったふたりが始めた、ネットの海の小さな居場所(サイト)、それが「どんぐり姉妹」。とめどなく広がる人生で、自分を見失わないように----。数え切れない小さな哀しみにそっと寄り添う最新小説。

                         (新潮社HPより)


最初、この表題の「どんぐり姉妹」も文字を見て、可愛いなと思いましたが・・
名前がどん子とぐり子の姉妹だとは・・・・!?

幼いときに両親が交通事故で亡くなり、その後、田舎の親戚の家、旦那さんが医者の母方のおばの家、父方の祖父の家と暮らす場所を点々としながら姉妹は生きる。

それぞれの場所にいろいろな思い出を持って大人になる姉妹。
姉のどん子は、恋愛をよくするタイプ。妹は、あまり恋愛には興味なく、姉の恋の行方を傍観してるかんじ。

けれど、ぐり子の初恋の麦くんとの思い出。
そして夢に出てきた麦くんの今の様子が気になり、わかった事実。

このあたりはちょっと切なかった。

姉妹は「どんぐり姉妹」と名乗って、ちょっとしたお悩み相談のようなサイトをネット上に作っている。
そこに来るお便りに答える姉妹。
いろいろなものを失った人からのお便りが多かったので、ちょっとしんみり。
姉妹も大切な人を失って来た過去があるので、気持ちをすんなり理解して、温かい言葉で返す。

姉妹の名前の由来は、ちょっと良い話でした(^^)

姉妹は、今後も二人で寄り添って生きていくのかな?
まだまだ若いから、それぞれ別の家庭を持つ可能性もあるんでしょうけど、
なんだか、この二人はずっと一緒が似合うような・・・。

結婚することばかりが幸せとは限らないしね~。
なんてついつい、自分も娘二人を持つ身なので、いろいろ想像しちゃいましたが・・・・^^;

特別、感動するような話じゃないけど、何故か、好きなんだな~。
ばななさんの物語は、やはり好き。


途中の写真も雰囲気あって良かった!

★★★
 
PR
e35eebc3.jpg    発行年月:2006年3月

    ある女性の妊娠と出産を描いたばなな文学の新境地!

    この気持ちはどこから来るのだろう? 
    生命の誕生、まだこの世にやってきていないある魂との
    出会いを描いた書き下ろし長篇

                                                             (文藝春秋HPより)

                            
ちょっと前のばななさんの作品。
図書館で見つけまだ読んでないな~と借りて来ました。

主人公のキミコは小説家。
内縁の妻のような恋人・ユキコがいる恋人の五郎との付き合いが続いている。

五郎は、優しい人なのか?
キミコとユキコどちらも大事にしているかんじ。
でも、そういうのって、どうなんだろ?
なんて思いながら読んでいました。

キミコもユキコも五郎もそんな状況を変えたいとか不満だとか思っていないところがこの人たちが上手くいく要因なんだろうな。
根本的な考え方は同じということでしょう。

最初は、なんだかしっくりこない3人の関係でしたが、キミコが妊娠して出産するラストあたりの
キミコとユキコの対面の場面では、ちょっと感動したな。

他人から見たら、お互いが邪魔な存在でしょうけど、この二人は、ちょっと違う。

そして五郎自身が言う言葉
「自然に、なるべく誰もがつらくないように、人生を楽しんでいきたいと、思っている」

そうか~こういう人たちなんだぁ~。
そんな風に思いながらなら、きっとこの人たちは、このままの関係をずっと続けていけるだろうなぁ~。

最後は、温かい気持ちになれる物語でした♪


 

★★★★

 

03ed97ce.jpg発行年月:2010年9月


お父さんが知らない女の人と一緒に死んでしまった。
止まってしまった自分の人生を取り戻すため、
私は下北沢に部屋を借り、「レ・リアン」というビストロで働き始めたが・・・。

                
                      (毎日新聞社HPより)



久しぶりに読んだ、よしもとばななさんの本。
とても良かった!!

父親が知らない女性と心中してしまった。
なんともショッキングな出来事。

主人公の井本よしえ(通称:よっちゃん)は、父親の死後1年が経ったあたりで、両親と3人で暮らしていた自由が丘の家から出て下北沢に家を借り、自活し始める。
住んでいる家のすぐ側の洋食屋さんでお手伝いをしながら働き、忙しく過ごしていた。
が、ある日、母親も自由が丘を出て来てしまう。
あの家で一人で住むのはイヤ。お父さんの幽霊が出るとか・・・

疎ましく思いながらも追い返せないので自由が丘の家は、そのままに下北沢の狭い部屋の母と娘の生活は始まる。

二人の会話が結構、楽しかった。
親子っていうより、親友のような。
馴れ合ってもいないし、よそよそしさもなく、こういう母と娘の関係は理想だなぁ~。

こんな良い妻と娘が居ながら、どうしてまた別の女性となんか死んじゃったんでしょう!?
その疑問は主人公のよしえ自身も抱いていて、のちになんとなくその理由がわかった。
ふむふむ・・・そういう事情があったんだぁ~。
遺された二人の事を思うと、なんとも悔しいけど、ちょっと理解できちゃう部分もあった。


父親の事を昔から知り、よしえ自身も幼い頃から知っている山崎さんとの事は、ちょっとドキドキした。
普通で考えたら、そうはならんでしょ?という展開だけど、物語を読んでいて、二人の性格みたいなものが理解出来たので、違和感はなかったな。

わたしだったら、お店にご飯を食べに来てくれていた新谷くんとの関係をもっと大事にしたいけどなぁ~なんて思ったりして。

父親の不可解な死があるけど、物語には暗さがなく
主人公のよしえが母親の暮らしぶりをみて
「前向き過ぎず、後ろ向き過ぎないその態度を見て なんといい女だろうと思ったのだ」
と言っていたけど、それは、よしえにも当てはまるんじゃないかな?と読みながら思った。

いろいろ苦しんだ母と娘だと思うけど、下北沢で暮らした事で何か良い方向に導かれて行ったかんじ。


下北沢・・・行ってみたいな~。


★★★★★

 
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