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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2014年3月


 私の人生を動かしてくれるのは誰?

ミュージカル女優、つかさのファンクラブ「ファミリア」を束ねている美知代。大手化粧品会社で働いていると周りには言っているものの、実際は関連会社の事務に過ぎない彼女が優越感を覚えられるのは、ファンクラブの仕事でだけ。ある日、美知代の小学校時代のクラスメイトが「ファミリア」に加盟する。あっという間に注目を集めた彼女の登場によって、美知代の立場は危うくなっていく。美知代を脅かす彼女には、ある目的があった。
華やかなつかさに憧れを抱く、地味で冴えないむつ美。かつて夢組のスターとして人気を誇っていたが、最近は仕事のオファーが減る一方のつかさ。それぞれに不満を抱えた三人の人生が交差し、動き出す。
待っているだけではなにも変わらない。私の人生は私だけのもの。直木賞作家朝井リョウが、初めて社会人を主人公に描く野心作!

                    (講談社HPより)




3つの章から構成される連作物でした。

章ごとに主人公は変わりますが、かつて同じ学校で学んだ同級生だったり先輩後輩の
間柄だったりの彼女たちの物語。

<第1章 スペードの3>
主人公は、江崎美知代。
化粧品会社に勤務しながら、舞台女優の香北つかさのファンクラブを取り仕切る幹部組織の
リーダー的役目を務める。
小学校時代もクラスの学級委員としてリーダーシップを発揮していた。
ある日、ファンクラブに新規入会してきた、「アキ」。
彼女は小学校時代の同級生だった。「アキ」の出現により今までの自分の存在価値が
薄れていく危機感を抱く美知代。


<第2章 ハートの2>
主人公は明元むつ美。
小学校時代は目立たず、容姿も冴えないため友達と呼べる人が居なかった。
中学は出身小学校の同級生が誰も居ない中学に進学し、早々に親しくなった志津香の誘いで
演劇部に入部。
元々絵を描くのが得意だったので、美術班の一員として活躍する。


<第3章 ダイヤのエース>
主人公は36歳の女優・香北つかさ。
人気のピークは去ったが仕事はボチボチ。
ファンクラブもあり、ファンは大事にしている。
同期入団の沖乃原円が女優業から引退を最近、発表し、自身の今後についても悩む。



それぞれ主人公が変わり、前の話のなかの真実がほかの話で明かされたりと
なかなか面白い展開でした。
女性ならではの妬みやら計算を巧く描いていて、男性がここまで鋭い心理描写を
表現しているのは、凄いなぁ~と感心した。
ちょっと湊かなえっぽいかんじ?(笑)。


第1章で登場の転校生「尾上愛季」と「五十嵐壮太」の成人した現在も
知りたかったなぁ~。



                           ★★★★
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発行年月:2006年5月

さわやかに のびやかに きらめいて

小澤征良 初の青春小説

――なんて深くて、なんて大きな夜だろう。立ち止まった私は、そのまま夜空をあおいだ。気をつけないと、そのまま宇宙の果てに吸い込まれてしまいそうで目眩がした。深い夜空の中で自分という輪郭があやふやになってゆく感覚が心地よかった。わたしは完全な自由を思い切り抱きしめてみる。――<本文より>

                     (講談社HPより)





指揮者の小澤征爾さんの長女ですね。

それは知っていましたが、本を読むのは初めて。
ご本人の経歴からして、なかなかハイセンスなかんじ。
物語もどこか高尚な雰囲気でした。

ある一組の男女の友情物語?
レナには6歳の時からの幼馴染・草野冬彦(通称:フーちゃん)がいる。
今はお互い、仕事を熱心にしている社会人。
二人の関係がいいなぁ~。
こんな恋愛感情抜きの男友達がいたら心強いよなぁ~。
でも恋人出来たら、この関係はどうなるんだろ??
なんて思いながら読みました。

二人が行きつけにしているバー「Far Away」のマスター舟木さんが良かった!
終盤、語る言葉は沁みました。


物語としては、淡々としていて大した感動はないけれど
言葉の選び方や、風景描写みたいなものが巧い作家さんだなぁ~と思いました。
初の青春小説とあるから、他はもう少し違ったかんじなのかな?
別の書を今度、読んでみようかな?


                          ★★★
 


発行年月:2013年9月


短大を卒業してからおよそ20年。同窓会の案内を受けとって以来、ノンは学生時代に亡くなった男友達のことが気になりはじめる。彼は自殺ではなかったのではないか?  ノンは仲のよかった友人に連絡を取ると――。
彼女たちの「日常」を、静かな時の流れとともに丁寧に描き出す、著者の思いあふれる傑作。

                   (光文社HPより)
 

短大時代の友人に連絡をとる則江(ノン)。
出身高校が同じの領子に先ずは連絡。
高校の同窓会の話が出て、ノンはずっと気になっている森川雄士の死を語る。
自殺と噂されているけれど、本当は違うんじゃないか?

6つの話に分かれていて、それぞれに則江と領子と短大時代に仲がよかった
人たちが順番に登場して、最後は、皆でノンに会いに行こう!と決まる。


領子・・・会社が潰れて失業中。以前は出版社勤務で、今は愛犬モモと暮らしている独身。

明子・・・従兄(寛一)の紹介で知り合った子持ちの7つ年上の征治と結婚。娘の舞衣は中学生だが、自分のことを母親と認めてくれていないのでは?と少し悩んでいる。

小沼花・・・明子の従兄の寛一(カンペー)と一時付き合っていた。阪神大震災で姉夫婦を亡くし、そのころから寛一との関係がぎくしゃくし別れた。

穂乃香・・・短大時代、他の大学生だった森川雄士と付き合っていた。
しかし、つきあいに悩んでいてその相談相手だった栃田とその後、結婚。

美晴・・・ニューヨークの演劇学校に入学するため家出同然で渡米。
ダンサーになるのが夢だった森川とは友人でありライバルのような関係だった。


それぞれの現在、置かれた環境。
みんな少し、悩みも抱えながら生きている。
そして20年ぶりに美晴を除く全員が東北に住む則江の元に集合。
そして、則江自身も数日前、前々から疑っていた夫の浮気を白状させて離婚の危機を
感じていた。


集合し再会を喜ぶ彼女たち。
楽しく懐かしい会話の最中、襲った地震。


彼女たちが再会したこと、震災を皆で体験したことがその後の生き方を考えるきっかけになっていく。


学生時代の友人って、やっぱりいいよね~。
なんて思えた。


                      ★★★★★



発行年月:2013年12月

新たな警察小説ミステリの誕生!

思わぬ不祥事のあおりを受け、まさかの警視庁捜査一課に配属されることになったキャリア警部、道定聡。
変わり者の美人刑事・山口ヒカルとコンビを組まされ、戸惑いながらも5つの難事件に挑んでいく!

                    


主人公は道定聡25歳。
東大卒のキャリア。
群馬県警総務課長として実務に励むが、部下の汚職事件の責任を取らされ本庁送り。
警視庁捜査一課強行犯三係に配属される。

そして、事件解決のため、捜査に当たるパートナーは山口ヒカル28歳。
容姿は、身長175cmでモデル並みの美貌。しかし・・・勤務態度はいい加減。
警視庁一のやる気のない刑事。
しかし、ある事件には、やる気を発揮し、普段とは全く違う能力を発揮。

凸凹コンビの会話が笑える。
第一話から五話まで5つの異なる事件の捜査をする二人。
やる気はないけれど、勘は冴えてるヒカル。
キャリア警部の道定には、タメ口というか、おちょくってる^m^
東大卒のエリートなのに偉ぶってる感じが全くない道定もいい。
このコンビ、案外いいかも~。

事件の内容は、大したことないけれど、二人の会話が楽しいから
最初から最後まで退屈せず、スラスラと短時間で読みました。

もしかして、シリーズ化されるのかな~?
凄くおもしろいわけじゃないけど、続きが出るのなら、読んでもいいな。


                         ★★★
 




発行年月:2013年11月

フィラデルフィア、ペルー辺境の村、クアラルンプール、東京、香港、クロアチアの浜辺……世界各地で、未知の小説が発見された!
国境を越えた声なき声が同時代のリアルを映す、新たな「地球文学」の誕生。

●「背中から来て遠ざかる」:人生のどん詰まりから抜け出すため、フィラデルフィアからニューヨーク行きのアムトラックに乗りこんだ男の回想の行方は……。
●「リマから八時間」:ペルー辺境の村にやってきた日本人の小男は、この村で死んだ女の家に「存在しない小説」があるという。
●「あたし」:豪雨のため浸水したクアラルンプールで、マレー人の少女はチャイナタウンに迷い込む。
●「能楽堂まで」:妙見菩薩像を海に沈めた私は、過去に追われるように都内を流されていく。
●「ゴールド」:極貧から成り上がり香港に通う中国人男とロシア人娼婦の愛と破局。
●「オン・ザ・ビーチ」:今から10年先、クロアチアのリゾートホテルに滞在する老人が自分を監視する警備員のノートを盗み読むと……。

いま地球上のさまざまな場所で、声なき声が織りなす「存在しない小説」。
はたして、「作者」は誰なのか?

                  (講談社HPより)



6つの短編集なのだけど・・・・これは存在しない小説。

編者が世界中から存在しない小説を探し求め、ここに集めたという。

編者とは、いとうせいこう氏。

面白い小説を考えたものだ。

やや難解なものもあるけれど、一番わかりやすかったのが「あたし」かな?

豪雨の最中、外出した11歳のシティ。
渡ってきた川が決壊したらしい。
家に帰ることが出来なくて困るシティ。
マレーシアのクアラルンプールのチャナタウンで中国人のオニョーさんに声を掛けられ
雨宿りしていくように言われる。
オンヨーさんの親切はありがたいのだが、汚い家のなかで何やら得体の知れない
料理を出され戸惑うシティ。

シティの心細さが伝わってきた。
最後はタクシーで家路に向かうシティ。
オンヨーさんに向かってした片手のしぐさは、なんだろうなぁ~?
バイバイ(^_^)/~と笑顔で手を振る・・・はわたしの想像。


最後の編者解説を記しておく・・

あらわれてくれてありがとう。
こうしてあなたがページを開けば、黒いインクの何か規則的な模様は
『存在しない小説』として動き始める。
閉じればそれは『存在しない小説』として眠りこむ。




この最後の解説がいい。
これを書きたいために6つの小説があるような・・・

いとう氏のこの本を書いた意図を汲むのは、難しい。
でも、なんとなくいい・・・うまく感想を書けないけれど・・・・。


                          ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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