発行年月:2012年11月
「あんた、本当は私のこと笑ってるんでしょ」
就活の情報交換をきっかけに集まった、拓人、光太郎、瑞月、理香、隆良。学生団体のリーダー、海外ボランティア、手作りの名刺……自分を生き抜くために必要なことは、何なのか。この世界を組み変える力は、どこから生まれ来るのか。影を宿しながら光に向いて進む、就活大学生の自意識をリアルにあぶりだす、書下ろし長編小説。
(新潮社HPより)
大学生たちの就職活動の過程を描いた物語かと途中まで思っていましたが、
それだけではなかった。
SNSで、自分の考えをあれこれ述べる彼ら。
皆でいるときに話していた雰囲気と違ったり、本音の部分では・・・そんなふうに思っているのか!?
なんてこともわかって、
SNSってなんだか怖いな。
なんてアナログ人間のわたしは思ってしまった。
この作品が直木賞を取ったのには、それなりの評価があるのだと思うけれど、
正直、わたしには、それほどの価値のある作品とは思えず・・・
話としては、普通に面白かったんだけど・・・・
これがリアルな大学生の就職活動かと思ったら、ちょっと暗い気持ちになってしまった。
「あんた、本当は私のこと笑ってるんでしょ」
就活の情報交換をきっかけに集まった、拓人、光太郎、瑞月、理香、隆良。学生団体のリーダー、海外ボランティア、手作りの名刺……自分を生き抜くために必要なことは、何なのか。この世界を組み変える力は、どこから生まれ来るのか。影を宿しながら光に向いて進む、就活大学生の自意識をリアルにあぶりだす、書下ろし長編小説。
(新潮社HPより)
大学生たちの就職活動の過程を描いた物語かと途中まで思っていましたが、
それだけではなかった。
SNSで、自分の考えをあれこれ述べる彼ら。
皆でいるときに話していた雰囲気と違ったり、本音の部分では・・・そんなふうに思っているのか!?
なんてこともわかって、
SNSってなんだか怖いな。
なんてアナログ人間のわたしは思ってしまった。
この作品が直木賞を取ったのには、それなりの評価があるのだと思うけれど、
正直、わたしには、それほどの価値のある作品とは思えず・・・
話としては、普通に面白かったんだけど・・・・
これがリアルな大学生の就職活動かと思ったら、ちょっと暗い気持ちになってしまった。
★★★
PR
発行年月:2012年11月
ずっと透明になってしまいたかった。
でも本当は「ここにいるよ」って言いたかった-----
言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。
(ポプラ社HPより)
『四十九日のレシピ』が良かったので、こちらも読んでみました。
これも良いお話でした。
耀子と立海。
二人のちょっと重たい過去を抱えた子どもたちが共にそれぞれの存在を生きる力にしていく過程が
描かれていた。
耀子は、父親を亡くし、母親にも捨てられ、父方の祖父に引き取られる。
祖父の間宮勇吉は、その土地のお金持ち遠藤家の所有する山の管理をして来たが、今は引退している。
遠藤家の所有する豪壮な建物は今はその一部のみが使われ、周りに咲く撫子の別名にちなんで
「常夏荘」と呼ばれていた。
立海は、遠藤家の主が愛人に生ませた子ども。
夫を亡くした照子が義父の頼みで気が進まないまま預かることとなる。
耀子と立海。
それぞれ似たような寂しさを経験していて、共に惹かれるものがあり、
「ヨウヨ」「リュウカ」と呼び合う仲良しになる。
二人が一緒にいる様は、微笑ましい。
立海の家庭教師の青井も良い先生だったなぁ~。
ことば遣いが優しい。
立海を預かった照子も、最初は気が進まずだったけれど、二人の様子は温かく見守っているかんじ。
照子の亡き夫・龍一郎との回想シ-ンも良かったな。
最後は、離れてそれぞれの道をゆく耀子と立海だけど
強い絆で結ばれて、それぞれが心の支えとして存在続けるんだろうな。
その後の二人の様子もちょっと知りたいなぁ~。
素敵な物語でした(^^)
ずっと透明になってしまいたかった。
でも本当は「ここにいるよ」って言いたかった-----
言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。
(ポプラ社HPより)
『四十九日のレシピ』が良かったので、こちらも読んでみました。
これも良いお話でした。
耀子と立海。
二人のちょっと重たい過去を抱えた子どもたちが共にそれぞれの存在を生きる力にしていく過程が
描かれていた。
耀子は、父親を亡くし、母親にも捨てられ、父方の祖父に引き取られる。
祖父の間宮勇吉は、その土地のお金持ち遠藤家の所有する山の管理をして来たが、今は引退している。
遠藤家の所有する豪壮な建物は今はその一部のみが使われ、周りに咲く撫子の別名にちなんで
「常夏荘」と呼ばれていた。
立海は、遠藤家の主が愛人に生ませた子ども。
夫を亡くした照子が義父の頼みで気が進まないまま預かることとなる。
耀子と立海。
それぞれ似たような寂しさを経験していて、共に惹かれるものがあり、
「ヨウヨ」「リュウカ」と呼び合う仲良しになる。
二人が一緒にいる様は、微笑ましい。
立海の家庭教師の青井も良い先生だったなぁ~。
ことば遣いが優しい。
立海を預かった照子も、最初は気が進まずだったけれど、二人の様子は温かく見守っているかんじ。
照子の亡き夫・龍一郎との回想シ-ンも良かったな。
最後は、離れてそれぞれの道をゆく耀子と立海だけど
強い絆で結ばれて、それぞれが心の支えとして存在続けるんだろうな。
その後の二人の様子もちょっと知りたいなぁ~。
素敵な物語でした(^^)
★★★★★
発行年月:2012年9月
異才・冲方丁が『天地明察』に次いで放つ、大河エンタテインメント小説!
何故この世に歴史が必要なのか。生涯を賭した「大日本史」の編纂という大事業。大切な者の命を奪ってまでも突き進まねばならなかった、孤高の虎・水戸光圀の生き様に迫る。『天地明察』に次いで放つ時代小説第二弾!
(角川書店HPより)
長かったぁ~!!
751頁ですから!!
でも、面白かったです!
テレビで見ていた「水戸黄門」とは全く別人のようなお話です。
幼少期から晩年までを描いています。
物語の最初は、67歳の光圀が、腹心の藤井門太夫を自ら斬る場面。
テレビでみていて勝手にイメ-ジしていた柔和なイメ-ジとは180度違うその様子にビックリ!
そして、物語は、光圀の幼少時代へ。
父は徳川家康の11男。水戸藩初代当主。
光圀には、同じ母親を持つ兄・頼重(幼名は竹丸)がいるが、父は光圀を次期当主に決めた。
兄が病気をしたこともあるが、なぜ自分を世子に?という疑問がずっと頭にあった光圀。
しかし、兄は、光圀を生涯、助けよき理解者として寄り添ってくれた。
光圀は、詩歌で天下を取りたいと思っていて、学問を通じて、林読耕斎と友情を深める。
そして、剣術では、宮本武蔵を師と呼び、相手に与える苦痛を最小限で止めを刺す方法を伝授される。
最初の場面は、そんな武蔵の教えに従ったもの。
それは「義」を持っての行いだった。
大火により、貴重な書物が殆ど、焼けてしまったことの後、光圀は、日本で初めての歴史書「大日本史」の製作に取り掛かる。
そのとき、大事な人たちも大勢、亡くしたが、自分のするべきことを見つけ、邁進していく姿は
凄いなぁ~と思った。
先の「天地明察」で登場の碁打ちで星の知識がある安井算哲も登場。
新しい暦づくりを応援する光圀との対面の場面はありました。
そして終盤のシ-ン、紋太夫を自ら斬る場面。
なるほど、こういう経緯で冒頭のシ-ンがあったのか。
光圀の心境を思うと、哀しく切ない。
いや~読み応え十分でしたぁ~。
これだけの物語を書くには、相当な資料を読んだんだろうなぁ~。
参考文献が書かれていなかったけれど・・・・・。
★★★★
異才・冲方丁が『天地明察』に次いで放つ、大河エンタテインメント小説!
何故この世に歴史が必要なのか。生涯を賭した「大日本史」の編纂という大事業。大切な者の命を奪ってまでも突き進まねばならなかった、孤高の虎・水戸光圀の生き様に迫る。『天地明察』に次いで放つ時代小説第二弾!
(角川書店HPより)
長かったぁ~!!
751頁ですから!!
でも、面白かったです!
テレビで見ていた「水戸黄門」とは全く別人のようなお話です。
幼少期から晩年までを描いています。
物語の最初は、67歳の光圀が、腹心の藤井門太夫を自ら斬る場面。
テレビでみていて勝手にイメ-ジしていた柔和なイメ-ジとは180度違うその様子にビックリ!
そして、物語は、光圀の幼少時代へ。
父は徳川家康の11男。水戸藩初代当主。
光圀には、同じ母親を持つ兄・頼重(幼名は竹丸)がいるが、父は光圀を次期当主に決めた。
兄が病気をしたこともあるが、なぜ自分を世子に?という疑問がずっと頭にあった光圀。
しかし、兄は、光圀を生涯、助けよき理解者として寄り添ってくれた。
光圀は、詩歌で天下を取りたいと思っていて、学問を通じて、林読耕斎と友情を深める。
そして、剣術では、宮本武蔵を師と呼び、相手に与える苦痛を最小限で止めを刺す方法を伝授される。
最初の場面は、そんな武蔵の教えに従ったもの。
それは「義」を持っての行いだった。
大火により、貴重な書物が殆ど、焼けてしまったことの後、光圀は、日本で初めての歴史書「大日本史」の製作に取り掛かる。
そのとき、大事な人たちも大勢、亡くしたが、自分のするべきことを見つけ、邁進していく姿は
凄いなぁ~と思った。
先の「天地明察」で登場の碁打ちで星の知識がある安井算哲も登場。
新しい暦づくりを応援する光圀との対面の場面はありました。
そして終盤のシ-ン、紋太夫を自ら斬る場面。
なるほど、こういう経緯で冒頭のシ-ンがあったのか。
光圀の心境を思うと、哀しく切ない。
いや~読み応え十分でしたぁ~。
これだけの物語を書くには、相当な資料を読んだんだろうなぁ~。
参考文献が書かれていなかったけれど・・・・・。
★★★★
発行年月:2012年11月
あの女、絶対ヤッとるぞ! この町のどこか、夜ごと語られるは彼女にまつわる黒い噂----。
町で評判のちょっと艶っぽいイイ女。雀荘のバイトでオヤジをコロがし、年の差婚をしたかと思えば、料理教室で姐御肌。ダンナの保険金を手に入れたら、あっという間に高級クラブの売れっ子ママに。キナ臭い話は数知れず、泣いた男も星の数-----。地方都市に暮らす人々の愛と悲哀と欲望を描く、奥田節爆裂の長編小説。
(新潮社HPより)
噂の女の名前は・・・糸井美幸。
彼女と関わる人たちの話が連作形式で語られる。
・中古車販売店の女
・麻雀荘の女
・料理教室の女
・マンションの女
・パチンコの女
・柳ケ瀬の女
・和服の女
・檀家の女
・内偵の女
・スカイツリ-の女
職業を転々と変え、そのつど、付き合う男も変える。
最初の中古車販売店勤務のときには、会社社長の愛人という噂があり、赤いBMWに乗っている。
しばらくすると、その愛人としていた社長とは結婚し様子。
しかもその社長はすぐに死亡。
そして、また別のパトロンを見つけ・・・結婚して、その夫も死亡。
不可解なことだらけなのに、事件にはなっていない。
怖い。怖すぎる。
社長と結婚したとき、その親族の男と関係を持ち、子どもが生まれるが、その子は社長の子どもとして認知されている様子で、財産分与目的で子どもを産んだということか??
悪女なんだけど、なぜか、周りに彼女を頼る人がいて、そのため人間関係は広がっていく。
ここまでやると逆に次は何をやる?と楽しくなってきた(笑)。
関わりたくはない女だけど、他人としてみているには面白い。
あの女、絶対ヤッとるぞ! この町のどこか、夜ごと語られるは彼女にまつわる黒い噂----。
町で評判のちょっと艶っぽいイイ女。雀荘のバイトでオヤジをコロがし、年の差婚をしたかと思えば、料理教室で姐御肌。ダンナの保険金を手に入れたら、あっという間に高級クラブの売れっ子ママに。キナ臭い話は数知れず、泣いた男も星の数-----。地方都市に暮らす人々の愛と悲哀と欲望を描く、奥田節爆裂の長編小説。
(新潮社HPより)
噂の女の名前は・・・糸井美幸。
彼女と関わる人たちの話が連作形式で語られる。
・中古車販売店の女
・麻雀荘の女
・料理教室の女
・マンションの女
・パチンコの女
・柳ケ瀬の女
・和服の女
・檀家の女
・内偵の女
・スカイツリ-の女
職業を転々と変え、そのつど、付き合う男も変える。
最初の中古車販売店勤務のときには、会社社長の愛人という噂があり、赤いBMWに乗っている。
しばらくすると、その愛人としていた社長とは結婚し様子。
しかもその社長はすぐに死亡。
そして、また別のパトロンを見つけ・・・結婚して、その夫も死亡。
不可解なことだらけなのに、事件にはなっていない。
怖い。怖すぎる。
社長と結婚したとき、その親族の男と関係を持ち、子どもが生まれるが、その子は社長の子どもとして認知されている様子で、財産分与目的で子どもを産んだということか??
悪女なんだけど、なぜか、周りに彼女を頼る人がいて、そのため人間関係は広がっていく。
ここまでやると逆に次は何をやる?と楽しくなってきた(笑)。
関わりたくはない女だけど、他人としてみているには面白い。
★★★
ベストセラー『氷の華』『目線』の著者が描く、慟哭のミステリー
高級住宅地で起きたひき逃げ事件、そして旅行先で起きた失踪事件。全く別の場所と時間で起きた2つの事件のつながりが、二人の刑事によって明かされる。 なぜ、母親想いの人間が、人を殺めたのかーー。その犯罪の裏に隠された悲痛な犯人の動機とは?
(幻冬舎・・・BOOKデ-タベ-スより)
天野さんの書く話は、リアルにその登場人物の像が頭に浮かんでくる。
そして、今回も面白かった!
これもドラマになったら面白いだろうなぁ~。
表題が「彷徨う人」なので、最初から行方不明になる女性・片岡葉子がみつかるかどうか?の話なのかと安易に思ってしまった(^^ゞ
そんな単純な話ではも勿論なくて・・・
どんどん人が登場して、次々と分かってくるその人たちの関係。
メモを取りながら、自分なりの相関図を作りながら読みました。
最初に行方不明になった片岡葉子。
彼女は、ほか3人と旅行の帰りに足取りがわからなくなる。
心配した葉子の姉・淳子が警察に捜索願いを提出。
淳子の夫・宗太は、あまり心配していない様子で、その態度に腹が立ち夫婦は決裂。
宗太には認知症のため入院している母・幸子がいて定期的に様子を見に行っている。
幸子は元国語教師で幼い頃に父が亡くなり、母子で暮らしていた為、母親に対する愛情が深い。
物語には、葉子の失踪事件とともにもうひとつの事件が出てくる。
葉子と一緒に旅行した一人・田嶋千里の夫が半年前に轢き逃げされ死亡した事件。
葉子の失踪をやはり同じく一緒に旅行した日野美香子が追う。
そして轢き逃げ事件は、他殺による隠蔽工作だったのでは?と真相を追う刑事・清水が追う。
そして二つの事件は実は繋がっていた!!
ここまで持ってくる辻褄合わせがよく考えられている。
言われてみれば、なるほどそういうことね・・・と思うのだけど。
でも犯人の最期は切なかったな・・・・。
犯人の母親は、どんな気持ちだったんだろう?
表題の彷徨う人は、最初は、失踪した葉子のこと?と思ったけれど
この事件に関わった人たち、みなを指すような気もする。
上手い表題だと思う。
★★★★
カレンダー
12 | 2025/01 | 02 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | 4 | ||||
6 | 7 | 9 | 10 | 11 | ||
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
カテゴリー
フリーエリア
最新記事
(01/08)
(01/05)
(01/02)
(12/28)
(12/26)
最新トラックバック
プロフィール
HN:
kyoko
HP:
性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
ブログ内検索
P R
カウンター
フリーエリア