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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2025年6月


お待たせいたしました、ド直球のお仕事ラブコメです。
恋と宝石。
「宝石の価値ってそんなに重要?」
思いがけない彼女の言葉がぼくを心地よく壊す。
当たり前を超えていけ
「いや、ごめん要らないわ、これ」
「は!?い、要らないってお前……嵌めてみもせずに!?」
横浜で三大続いた宝石商(ジュエラー)の嫡男・大江頼任と、彫金を家業とする職人の娘・黒江彩。
最初のデートで頼任が贈ったリングを突き返してから、二人の関係は「メシ友」と「恋人」の間で謎のまま。
頼任の店のお得意様のブライダルジュエリーのオーダーを皮切りに、クロエがジュエリーデザインを引き受けるようになってから、二人の関係性が変わっていく。
宝石をのぞくと見える美しい別世界。これを表現できるのは彼女だけ。


                   (講談社HPより)



久しぶりの有川さんの作品。
お仕事は、宝石商と加工職人?


大江頼任は横浜で3代つづく「ジュエリーオオエ」(宝石商)の跡取り息子。
黒江彩はジュエリー加工「くろえ工房」を経営する父親の元、自身も
加工職人としてデザインから加工までを任されている。


二人の出会いは合コン。
お嬢様の通う大学生のなかに作業着姿で現れた黒江彩。
急遽、呼び出されたから・・・と。
大江は常に、恋愛と結婚は別と周りに豪語していたので
合コンもオオエとクロエは場違いなかんじで、早々に一次会で帰ることに。
二人で話をしているうちに彩がジュエリー加工をしていて
自身の店とも関わっている工房とわかり、なんとなく付き合いが始まる。


オオエは、すぐにクロエに惹かれるけれど、クロエの態度はそっけない。


でも後々、考えると最初からクロエもオオエに惹かれていたんじゃないかな?
と思う。


ジュエリー話が軸なので、知らないことが色々知れて面白かった。
章ごとに物語で出てきたジュエリーがQRコードから実際に実物を
見られる仕掛けも面白い。
どれも素敵だったなぁ~。

誕生石がエメラルドだけど、ちゃんとしたもの、持ってないな・・・とか
考えてみていたら、欲しくなってきた(笑)。



甘々のラブコメとまではいかないけれど、ハッピーな展開で
楽しかった♪




                     ★★★★
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発行年月:2025年9月

救いと慈愛に満ちあふれた、感涙医療小説
奈緒(40歳)はシングルマザーの看護師として涼介と寄り添い生きてきた。その涼介も高校生、進路を考える年齢に。そんな折、大きな転機が訪れる。敬愛する医師三上の誘いもあり、思い切って東京の緩和ケア病棟で働くこととなる。死を間近に見つめる毎日の中、その瞬間まで幸せに生ききり希望を持てる最期を模索し続ける奈緒。一方、涼介は強く大きい夢を抱く。それは奈緒の夢でもある。母子の夢の行方、そして三上と奈緒のこれからは・・・・・・。
 緩和ケア病棟を舞台に、綿密な取材と著者自身の看護師経験に基づく圧倒的リアリティ、温かな視線で人々の生き様、死に様を丁寧に紡ぐ。懸命に生きるすべての人々に送られる慈愛のエールに癒やしの涙は必至です。


                   (小学館HPより)


シングルマザーの奈緒(40歳)は、病院の看護師として働きながら
高校2年生になった息子の涼介と父・耕平(80歳)と暮らしている。


涼介がやはりいい子。
人の気持ちがよ~くわかるし、優しい。

今回は、涼介の進路問題と、奈緒と三上の関係性が気になる。
涼介は、身近にいる三上医師をみて、自分も医師を目指したいと
考える。
そして、奈緒の父が亡くなり、三上が東京の病院に異動するのを機に
三上からの誘いもあり、東京で暮らすことに。


奈緒の兄が父親の財産分与の話で、ちょっと嫌なかんじになったけれど
意外とあっさり解決(?)してよかった。
耕平が、涼介のために遺してくれた500万円の存在は大きかっただろうな。
兄に知られず済んだんだよね?

東京に拠点を移し、三上と奈緒の関係も次第に変わってきて
最後は予想通りになって、よかった。

三上の実母の登場に、ちょっとこれまた嫌なかんじがしたけれど
死期が迫っていた実母が緩和ケア病棟で、息子に最期を看取って貰えた
のは、良かった。
実母も息子を手放したことは後悔していたんでしょう。
それが伝わったんだろう。
三上自身の心も少し救われたんだと思いたい。


でも、ちょっと気になる場面が・・・

実母が三上先生を訪ねて来てお金を200万円?都合してほしいと言って来た
ところ。
本当にお金が必要だったんだろうか?
亡くなったあと、三上が渡した100万は、そのまま残っていたわけで・・・
会う口実に言っただけなのか?
死後の諸々の費用にしてほしいということだったのか?
ちょっと考えてしまった。まあ、大したことじゃないけれど・・・



「春の星を一緒に」はポロポーズの言葉だったとは・・・・(#^^#)

涼介の合格も嬉しい!!
きっと良い医師になれるはず!




                  ★★★★





発行年月:2025年10月


たとえままならずとも。あたたかな恋の旋律
「好きだ」と言ってくれる男性と結婚するも、少しずつすれ違っていく心に気づかないふりをして生活を続けようとする「私」に、海辺の別荘で出会った隣人の画家を忘れられない「私」……。
恋に落ち、人を愛することに決まったかたちなどない。
目の前の気持ちに、ただ必死に追いつこうとする人々の姿を描いた6編の短編を収録。
一筋縄ではいかない、珠玉の恋愛小説集。
◆◇あらすじ◆◇
 夫を亡くし、10年間の結婚生活に終止符が打たれた恵美は、夫の残した別荘に暮らしている。心は悲しくもせつなくもないけれど、思い出すと目から自動的に涙が零れる。 
 自分が、女を好きなわけがない。そう納得させたくてした結婚だった。
 ある日、隣に画家の女性が越してきた。絹香と名乗る彼女と行き来するうち、恵美は自分の胸の奥の痛みに気づく。絹香もまた、怒ったように言う。
「恵美さん、旦那さんという人がいた人だったんだ」(「海鳴り遠くに」)
 高校を休みがちになった僕の家へ、夏休みの間だけはとこの桃子さんがやって来ることになった。両親の離婚により始まった母との2人暮らしにも慣れ、告白されて彼女もでき、〈幸福が加速している!〉はずだったのに……。(「風は西から」)
 自分は「普通」ではない。だから木に化ける蛾のように擬態を続け、「普通」の人間なのだ、と思い込もうとした。
 そうして70手前になった学校清掃員の老人はある夏、昔想いを寄せた友人によく似た少年に出会う。「男女(おとこおんな)」と呼ばれいじめられていた彼と関わるうち、自宅に招き食事をともにするようになる。だが、2人のひと夏の終わりはすぐそこまで来ていた――。(「赤くて冷たいゼリーのように」)           
                                    ――直木賞受賞作『夜に星を放つ』を超える感動をもたらす全6編
 読み終えた後、「いろいろあるけど、こんな人生も悪くないな」と顔を上げられる、至極の短編集です。
目次
海鳴り遠くに
風は西から
パスピエ
赤くて冷たいゼリーのように
天鵞絨のパライゾ
雪が踊っている


                   (文藝春秋HPより)



色々な「恋」を描いた短編集。
どの話もそれぞれ読んでいて面白かった。
切ないのが多かったけれど・・・。


<海鳴り遠く>
夫が遺した別荘で暮らしている恵美(38歳)。
隣の別荘に数か月滞在の画家の絹香と親しくなる。
恵美と絹香は互いに惹かれるけれど・・・

本当にお互いが好きなら、男女とか関係ないよね?って
周りも思う世の中になればいい。
ここからまた新たな関係が始まるのかな。


<風は西から>
両親が離婚した小学4年生から頑張ってきた陸。
高校2年生になって、告白されたのに、「好きかどうかわからなく
なっちゃった」と言われ・・・・理不尽過ぎるよ~(/_;)
この先、良いこと起きるといいな。


<パスピエ>
仕事帰りによく行く居酒屋に脚の綺麗な中野さんがバイトに加わる。
ついつい脚をみてしまう板倉(25歳)。
ストーカーに家を知られてしまったという中野さんが家についてきて
そのまま一緒に暮らすことに。
でも中野さんは居酒屋の大将の妻だった。

あ~板倉、かわいそう。
脚フェチはちょっと気持ち悪いけど、秘めた思いのままだから
まあ、そんなに嫌悪感はないかも。


<紅くて冷たいゼリーのように>
偏差値と授業料が高い私立高校の清掃員として働いている初老の宏。
17歳でバイクで事故死した祐のことを今でも想っている。
その祐に似たかんじの男子生徒がトイレで虐められているところを
目撃し、声を掛けたのを機に男子生徒・佐々木結(ゆう)と親しくなる。
結はその後、両親が離婚して遠くへ引っ越す。
そして、また別の男子生徒が暴力を受けているところを目撃し
助けに入り、暴行されて救急車で搬送。

宏、優しい人なんだろうな。
優しい誰か信頼できる人と幸せな時間を持てるといいんだけど・・・。
イチゴのゼリーがなんだか哀しい(/_;)


<天鵞絨のパライゾ>
仕事を通して知り合ったYと結婚。
Yは裕福だったけれど、結婚後も仕事を続けさせて欲しいとお願いし
家事も仕事も頑張るけれど、少しづつすれ違い、離婚。
結婚前から気にかけてくれるユーシェンが荒れた生活をする自分を
慰め、立ち直らせてくれる。

結婚しなくてもいいじゃん別に・・・
一人で生きていける仕事もあるわけだし。


<雪が踊っている>
小学校3年の息子・紡が塾の友達に乱暴をしたと報せが入り迎えにいく。
相手側の連絡先を聞き、ケガをした子が以前、結婚まで考えた男性の息子
だと知る。
子ども同士は些細な喧嘩で、ケガも大したことなく、その後も仲良く
遊んでいる。
ある日、塾から二人が居なくなったと・・・
探すと公園で雪遊びしている。


別れた男と、よりが戻らず、ホッとした。
雪遊びのどさくさに紛れて雪玉を男にぶつけ「あの人が鬼だから・・・」
と子どもたちにも雪玉を投げる標的にしたのは、ナイス!

面白かったけれど、次は長編が読みたいな。

                    ★★★



発行年月:2025年10月

長いスランプに陥った小説家はやけっぱちになり、唐津を旅することに。
陶芸体験をした窯元の夫婦から、水神にまつわる不思議な伝承を聞く。
今でいう「難民」であったという流浪の水神は、戦国時代、
いかにして秀吉の朝鮮出兵を止めようとしたのか……。
『かたづの!』の著者が、かつてないスケールで
歴史と現代を深く結びつける長篇小説。


                (新潮社HPより)




秀吉(猿)の朝鮮出兵をなんとかして止めようと奔走する水神たちの話を

小説家が旅した唐津で、とある陶芸家夫婦(ワサブローさんとナミエさん)から
聞く先祖から言い伝えらえてきたものだと聞く話。


秀吉が猿や家康を狸なのは、わかっているからすんなり理解したけれど。。。
肥後、宇土城城主・小西行長を魚屋(ととや)
加藤清正を虎之介として出て来るので、ちょっと「あれ?誰だっけ?」
と慣れるまで読むスピードが上がらず・・・。



水神(河童)たちも沢山でてきて・・・・
千利休と親しくなった、休利(キュウリ)、
小西行長と共に朝鮮に渡り、成り行きを見守る、ニタ
明の医師・許義徳と接触するカイ

戦の話と並行して、陶工の娘・銀非(ウンビ=キムヒともいう)と
親しくなった水神のスズの話も重要。
銀非はスズに別れのとき手渡した小ぶりの茶碗。
他にも銀非が焼いた茶碗は、茶人たちの間にも価値あるものとして茶室に
置かれていた。


秀吉が戦を朝鮮に向けているという時、銀非の器たちが一斉に揺れ始め
水神たちは、いち早く、その危機をしる。


水神たちのルーツである場が戦場になることは、今もその地にいる同胞たちの
危機。
どうしたら、戦を止めさせられるか?

水神会議が開かれ、水神たちは、それぞれ、あちらこちらで戦を止めるよう
働きかけてくれそうな人間と接触する。



史実でも朝鮮出兵は止められないことだと、わかっているのだけど
水神たちの必死さが健気で、本当に秀吉が大嫌いになる。
元々、好きじゃないのだけど・・・・(^^ゞ



表題の「水は動かず芹の中」は芥川龍之介の
「薄曇る水動かずよ芹の中」という文章からとっているらしい。

物語のなかで作家がサワタローさんに案内されて散歩に出て
芹が群生している場所に。
男性が芹を摘んでいて、少しわけてくれる。
芹を摘むは徒労といううたことばだとも教えてくれる。
身分の高い女性に片想いした下僕の実らぬ恋からの逸話から来たことばと。


小説家がサワタローさんたちと交流が続くが、2024年夫婦は朝鮮の白磁を勉強する
ため韓国に移住したとはがきが来る。
サワタローさんの居た場所に懐かしさもあり訪ねると、別の陶芸家が
新しい家で住んでいて、サワタローさん夫婦のことは全くしらないと。

記憶を頼りに芹の群生地に行くと、あのときの芹摘みの男性がいて
「河童はもういないんだよ」と。


最後に何か、不思議な余韻を残して終わる物語。


最近、なんだか河童絡みの物語が多いのは、偶然なのか???




                    ★★★★





発行年月:2025年6月


心震わせる生きもの賛歌。
美(う)っついのう。
紀州藩士の息子・十兵衛(後の本草学者・畔田翠山(くろだすいざん))は、幼いころから草花とは自在に語らうことができるのに、人と接するとうまく言葉を交わすことができずに育った。ある日、草花の採取に出かけた山中で天狗(てんぎゃん)と出会ってから、面妖な出来事が身の回りで次々と起こり……。若き本草学者の、生き物や家族、恩師との温かな交感と成長を描く、感動の時代幻想譚。


                 (実業之日本社HPより)





御伽噺みたいな物語で読んでいる間、楽しかった。

主人公は実在した人物だと、読みながら知る。
江戸時代後期に活躍した本草学者、藩医の畔田翠山(十兵衛)。
少し時代は違うけれど、朝ドラのモデルになった牧野富太郎とも
似ているかな~と。

翠山は、人と関わることが苦手で植物相手だと、自分のことを話したり
植物のことを知ろうと、じ~っと観察し、記録する。
師匠の小原桃洞には最初から目をかけられ、孫の義直とも最初は
ギクシャクした関係だったけれど、一緒に山に山草を調査しに
出かける仲間になっていく。
苦手だった人との関わり方も段々と自然に出来るようになって
そんな成長も読んでいて楽しかった。

山で出会った天狗や、あの世にいった父親やこの世で不幸な死に方をした
姫様なども出て来て、その都度、会話する翠山のことばが
誠実でやさしい。



挿絵が幾つか載っていて、それも翠山の描いたものだと知り驚く。
丁寧な線で、山の景色、草花、魚・・・・どれもいい。

そ~いえば、牧野富太郎の描く植物画も素敵だったな。

この物語の舞台、紀伊の国。
まだ行ったことはないけれど、今もこの物語が浮かぶような素敵な場所が
たくさん、ありそうだな・・・・。




                    ★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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