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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2025年1月


有名広告代理店を早期退職し、月十万円ずつ蓄えを切り崩しながら穏やかな暮らしを送るキョウコ。おかめの手ぬぐいで頬被りしてアパートの庭の雑草抜きに勤しんだり、隣人のチユキさんの悩みを聞いてあげたり、友だちのマユちゃんが遊びにきたり……と、楽しく自由な日々。小さな幸せを大切にするロングセラー「れんげ荘物語」シリーズ、みなさんに愛されて待望の第9弾。
書き下ろし最新長篇。


                     (角川春樹事務所HPより)




タイトルに恋愛があったので、もしかしてキョウコに?と

ちょっと期待したけれど、キョウコは何ら変わり映えのしない日常だった( ´艸`)

れんげ荘の住人、チユキが離れて暮らす恋人との関係を見直す話は
そうだね。それは別れてもいいかもね・・・と思った。
数日、暮らして疲れると感じるのなら会いに行く意味もないだろうし・・・。
チユキは、本当にきっぱり別れるのかな?

同じく、れんげ荘のクマガイさんは、いつもマイペースでいい。
雑草を抜くことに一生懸命になるキョウコに「がんばりすぎないでね」と
忠告。
キョウコの性格って、ちょっと面倒くさいかも・・・。
やることがないと言っているのなら他にやること見つけたらいいと思うけれど
何もしないで穏やかに暮らすと決めたことを貫こうとしているのなら
それは大きなお世話ということになってしまうか?


一人暮らしでも近くにお兄さん夫婦もいるし
お兄さん夫婦の子どもたち(甥と姪)との関係も良好そうなので
いざという時は、なんとかなりそうかな?


シリーズ9作目ということは、キョウコはもうすぐ還暦かな?
もっと先、どういう暮らしぶりになっているのか気になるので緩く
続けてほしいシリーズ。



                      ★★★
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発行年月:2024年4月


小市民を志す小鳩君はある日轢き逃げに遭い、病院に搬送された。目を覚ました彼は、朦朧としながら自分が右足の骨を折っていることを聞かされる。翌日、手術後に警察の聴取を受け、昏々と眠る小鳩君の枕元には、同じく小市民を志す小佐内さんからの「犯人をゆるさない」というメッセージが残されていた。小佐内さんは、どうやら犯人捜しをしているらしい……。冬の巻ついに刊行。解説=松浦正人
*第2位『このミステリーがすごい! 2025年版』国内編
*第2位〈週刊文春〉2024ミステリーベスト10 国内部門
*第2位〈ハヤカワ・ミステリマガジン〉ミステリが読みたい!2025年版 国内篇


                  (創元推理文庫HPより)



前作の「秋期限定栗きんとん事件」が2009年。

随分と間が空いたものだ・・・。
でも、読んでいれば、小鳩くんと小佐内さんの雰囲気を思い出して
「ああ、こういうかんじだったか・・・」と懐かしくなった。

今回は小鳩くんがひき逃げされて大怪我を負い、入院。
ベットの上で3年前、同じようにひき逃げされた事件の真相を追っていた
ことを回想しながら物語が進む。


小鳩くんと小佐内さんは3年前の事件を追っていたときに知り合ったんだ~。
そのときの被害者は当時中学3年生でクラスメイトだった日坂祥太郎。
小鳩くんは、日坂くんを轢いた犯人を突き詰めようとしながら行動するなかで
日坂くんを傷つけてしまったことに気づき落ち込む。

小鳩くんに車をぶつけた犯人がわかったときは、ビックリ!
えぇ~っ!!
全然、想像していなかった。



ちょっと複雑な心境になる結末だったけれど、面白かった。

高校を卒業して、一旦はお別れの小鳩くんと小佐内さん。

次回、京都で再会する日がくるといいな・・・。



小市民シリーズ  巴里マカロンの謎は読んでいないな。今度、借りてみようかな。




                    ★★★★



発行年月:2021年1月


皆が読みたい小説を書いてほしいんです!
「こんなに美しい富士山と海を、どんな文章でお書きになるのか、読んでみとうございます」
鏡子の言葉は、金之助の胸の奥を揺り動かした。
英語教師として松山で子規と過ごした金之助は、次に赴任した熊本では鏡子を迎えて新婚生活が始まる。
英国に留学している間に子規は亡くなり、帰国すると帝国大学の教師に。高浜虚子から子規ゆかりの句誌
「ホトトギス」に小説を書いてほしいと頼まれ、初めて書いた小説「吾輩は猫である」が大評判に。
やがて東京朝日新聞の社員として連載した数々の小説で国民作家となり、後進の文学者たちにも多大な影響を与える。
処女作「吾輩は猫である」がいきなり評判となり、「坊っちゃん」で国民作家に。
『機関車先生』『いねむり先生』に続く「先生」シリーズ第三弾!


                       (講談社HPより)



小説家になるまでに、色々な体験をしているんだなぁ~とこの小説を読んで知った。

英語教師としてあちこちに赴任し、イギリス留学(2年)へ。
その間に、子規が亡くなってしまうけれど、亡くなった後も、子規のことを
思う場面が多く、それだけ大切な存在なんだとわかる。

子どもも結構、たくさん。
体が弱そうな奥さんだったけれど、どんどん強くなっていく様子で頼もしい。
神経質な漱石には、いいかんじなおおらかさの妻・鏡子の存在は救い。

時代は日露戦争の頃。
戦争が落ち着いたあと、満州~韓国へも友人(中村是公)と訪れている。

けれど、持病の胃痛が悪化し帰国後に入院。胃潰瘍の診断。
朝日新聞に籍を置き、小説家として暮らすようになってから、新作をどんどん発表
し続ける。
根を詰めすぎる真面目さが病気にはなかったか?
50歳を前に亡くなっている。

亡くなるときも新聞掲載の小説・明暗を書いていてそれは未完のままだそう。


後に文豪と呼ばれる人たちも漱石を慕い、見舞いに訪れたり、亡くなったときには
駆けつけたり。
人徳の大きさを感じた。


漱石の作品は、吾輩は猫であるがデビュー作で有名だけれど、その元になった話も
物語のなかにあった。
何処からともなく家に来る人懐こい猫を可愛がり、一方的に話をし
案外、わかっているのかも・・・・と考えたり。
その猫が亡くなったときは、手厚く葬り、
東京朝日新聞の随筆蘭にも「夏目氏の猫死す」の文が載ったとか。
これは猫好きには嬉しい話だった(^^)


漱石の作品は中学生の頃に読んだくらい。
そんなに読んだ数も多くない。

今から読んでみようかな?

そういえば、これを書いた伊集院氏も亡くなったんだよな・・・
伊集院氏の小説も読みやすくて好きだから、寂しい気持ち。


                      ★★★★★



発行年月:2021年11月


ミチクサが多いほうが、人生は面白い!
てっぺんには裏から登ったって、足を滑らせたっていい。あちこちぶつかったほうが道は拓ける。
夏目家の「恥かきっ子」金之助は生まれてすぐに里子に出されたり、年老いた父親にガラクタ扱いされながらも、道楽者の祖父の影響で子供ながらに寄席や芝居小屋に入り浸る。学校では異例の飛び級で頭角をあらわし、心のおもむくままにミチクサをして学校を転々とするように。その才能に気付いた兄に英語を仕込まれ、東京大学予備門に一番で合格した金之助は、そこで生涯の友となる正岡子規と運命の出逢いを果たす――。
伊集院静がずっと共鳴し、いつか書きたかった夏目“漱石”金之助の青春
「日経新聞」大人気連載、待望の書籍化!


                    (講談社HPより)


夏目漱石の話。
産まれたとき、里子に出されたのは知らなかった。
でも、お兄さんが素晴らしい。
漱石が学問を学び続けるように、常に激励している。

漱石の鼻の頭に、あばたがあるのも知らなかった。
天然痘に罹った際、掻いた跡が残ってしまったのだとか。
端正な顔だけど、そういう傷があったとは・・・
でも、見合いで結婚した妻は、それを何ら気にせず、可愛らしいとも言っていた。
癇癪持ちのお嬢さんという話もあったけれど、案外、お似合いなかんじ。

漱石は最初、建築の方に進もうとしていたが、知り合った友人・米山安三郎から
「文学をやったほうがいいんじゃないか?」みたいな話をされて
英語には自信があった(兄のおかげ)ので英文学の道へ。

そしてこれも米山の紹介で生涯の友とも呼べる正岡子規と出会う。

お互いになんでも語り合える関係のようで、読んでいて楽しい。


漱石は英文科へ、米山と子規は哲学科へ入学するが、子規は国文科へ。
この頃が、一番、二人が密に時間を共有している。

その後、漱石は熊本の英語教師。
そのころ、見合いで結婚し熊本で妻と、妻の家で寄越した女中のとく
新しく雇った若いテルとの生活に。

一方の子規は、喀血し、時々、療養を繰り返すが、区会を開いたりして過ごす。
子規の元には母親と妹の律がついていて、特に律が子規のことをよく看ている。


米山は急性腹膜炎で亡くなってしまう。

漱石の兄二人も亡くなってしまい、兄一人だけになった夏目家に養子先にあった
戸籍を戻す。


下巻では、作家活動に専念する漱石の暮らしぶりが描かれるのかな?
楽しみに読みたいと思う。




                       ★★★★



発行年月:2017年12月


『古事記』の上巻におさめられた神話が、富安陽子さんの息のかよった文章で生き生きとよみがえりました。全ページ、山村浩二さんによる挿し絵入りで、迫力のあるイメージが広がります。子どもから大人まで、初めて読む『古事記』の決定版です。

                 (偕成社HPより)



国生み
黄泉の国
神の三兄弟
天の岩屋
ヤマタノオロチ
稲羽の白うさぎ
根のかたす国
小さい神
国ゆずり
最後の使い
天つ神の御子
山の神の娘
海幸彦と山幸彦


児童書コーナーの図書館の棚にあるのを見つけた。

知っている話も多かったけれど、それらがこういう時系列で並んだ
ひとつの物語なんだということを知って、学ぶことも多かった。

神様と言っても、強欲だったり意地悪だったり、実に感情豊か。
優しく慈悲深い神様が最終的には国を平和に保ってくれているのだと
信じたい。


絵も迫力あって、よかった。
物語が一層、わかりやすくイメージできる。

現存する日本最古の歴史書、子どもたちにも読んでほしい本。



                       ★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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