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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2024年10月


傷口に、おいしいものがしみていく――つらい過去をもつ主人公が、
かけがえのない人たちと出逢い自らの心と体を取り戻していく。

               (ポプラ社HPより)


変わった表題だなと思ったら男女2人の名前だった。

小鳥は母子家庭で育った。
母親は社会的には地位のある仕事で、経済的には恵まれており
小中一貫校に通っていた。
けれど、セックス依存症で、色々な男性が家にきて、小鳥がいるのに
平気で自分たちの寝室に呼んだり・・・
中学になると親友と呼べる美船(父親は医者)と仲良くなったが妊娠し
出産したがコーディネーターに生まれた男の子は渡したと話す。
いつか会いにいくんだと明るく語る美船だったけれど、自死してしまう。

やっと心を許せる友達が出来た小鳥だったのに。。。。

そして18歳のとき、父親だと名乗る小島さんから連絡を貰い
治らない病気でいずれ死を迎える状態だけれど、自分の介護をしてくれないか?と。

普通に考えたら知らない人からそんな連絡来ても断ると思うのだけど
小鳥には、それは今の生活から逃れるための唯一の方法だった。

実際、小島さんは紳士で小鳥にいろいろなことを教え、小鳥を養子にする
手続きも自分の死後のことも小鳥が不自由ないように万事整えて亡くなる。


それからの小鳥は小島さんが整えてくれた道を進み、かけがえのない人と
巡り合う。


後半は小鳥が幸せな道に進んでいくので、よかったけれど
小島さんと出会うまでの日々が地獄のようだったので読んでいて辛かった。

ひとつ前の「老人ホテル」の主人公は、貧困家庭に育ったのだけど
こちらは、違う。
廻りの目からも母子家庭だけれど比較的、裕福で特に問題のある家庭とは
思われていない状況。
ある意味、小鳥の方がキツイかも。


表紙の絵は、小鳥と理夢人。
二人がいつまでも幸せでありますように・・・・




                     ★★★★
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発行年月:2021年1月


皆が読みたい小説を書いてほしいんです!
「こんなに美しい富士山と海を、どんな文章でお書きになるのか、読んでみとうございます」
鏡子の言葉は、金之助の胸の奥を揺り動かした。
英語教師として松山で子規と過ごした金之助は、次に赴任した熊本では鏡子を迎えて新婚生活が始まる。
英国に留学している間に子規は亡くなり、帰国すると帝国大学の教師に。高浜虚子から子規ゆかりの句誌
「ホトトギス」に小説を書いてほしいと頼まれ、初めて書いた小説「吾輩は猫である」が大評判に。
やがて東京朝日新聞の社員として連載した数々の小説で国民作家となり、後進の文学者たちにも多大な影響を与える。
処女作「吾輩は猫である」がいきなり評判となり、「坊っちゃん」で国民作家に。
『機関車先生』『いねむり先生』に続く「先生」シリーズ第三弾!


                       (講談社HPより)



小説家になるまでに、色々な体験をしているんだなぁ~とこの小説を読んで知った。

英語教師としてあちこちに赴任し、イギリス留学(2年)へ。
その間に、子規が亡くなってしまうけれど、亡くなった後も、子規のことを
思う場面が多く、それだけ大切な存在なんだとわかる。

子どもも結構、たくさん。
体が弱そうな奥さんだったけれど、どんどん強くなっていく様子で頼もしい。
神経質な漱石には、いいかんじなおおらかさの妻・鏡子の存在は救い。

時代は日露戦争の頃。
戦争が落ち着いたあと、満州~韓国へも友人(中村是公)と訪れている。

けれど、持病の胃痛が悪化し帰国後に入院。胃潰瘍の診断。
朝日新聞に籍を置き、小説家として暮らすようになってから、新作をどんどん発表
し続ける。
根を詰めすぎる真面目さが病気にはなかったか?
50歳を前に亡くなっている。

亡くなるときも新聞掲載の小説・明暗を書いていてそれは未完のままだそう。


後に文豪と呼ばれる人たちも漱石を慕い、見舞いに訪れたり、亡くなったときには
駆けつけたり。
人徳の大きさを感じた。


漱石の作品は、吾輩は猫であるがデビュー作で有名だけれど、その元になった話も
物語のなかにあった。
何処からともなく家に来る人懐こい猫を可愛がり、一方的に話をし
案外、わかっているのかも・・・・と考えたり。
その猫が亡くなったときは、手厚く葬り、
東京朝日新聞の随筆蘭にも「夏目氏の猫死す」の文が載ったとか。
これは猫好きには嬉しい話だった(^^)


漱石の作品は中学生の頃に読んだくらい。
そんなに読んだ数も多くない。

今から読んでみようかな?

そういえば、これを書いた伊集院氏も亡くなったんだよな・・・
伊集院氏の小説も読みやすくて好きだから、寂しい気持ち。


                      ★★★★★



発行年月:2021年11月


ミチクサが多いほうが、人生は面白い!
てっぺんには裏から登ったって、足を滑らせたっていい。あちこちぶつかったほうが道は拓ける。
夏目家の「恥かきっ子」金之助は生まれてすぐに里子に出されたり、年老いた父親にガラクタ扱いされながらも、道楽者の祖父の影響で子供ながらに寄席や芝居小屋に入り浸る。学校では異例の飛び級で頭角をあらわし、心のおもむくままにミチクサをして学校を転々とするように。その才能に気付いた兄に英語を仕込まれ、東京大学予備門に一番で合格した金之助は、そこで生涯の友となる正岡子規と運命の出逢いを果たす――。
伊集院静がずっと共鳴し、いつか書きたかった夏目“漱石”金之助の青春
「日経新聞」大人気連載、待望の書籍化!


                    (講談社HPより)


夏目漱石の話。
産まれたとき、里子に出されたのは知らなかった。
でも、お兄さんが素晴らしい。
漱石が学問を学び続けるように、常に激励している。

漱石の鼻の頭に、あばたがあるのも知らなかった。
天然痘に罹った際、掻いた跡が残ってしまったのだとか。
端正な顔だけど、そういう傷があったとは・・・
でも、見合いで結婚した妻は、それを何ら気にせず、可愛らしいとも言っていた。
癇癪持ちのお嬢さんという話もあったけれど、案外、お似合いなかんじ。

漱石は最初、建築の方に進もうとしていたが、知り合った友人・米山安三郎から
「文学をやったほうがいいんじゃないか?」みたいな話をされて
英語には自信があった(兄のおかげ)ので英文学の道へ。

そしてこれも米山の紹介で生涯の友とも呼べる正岡子規と出会う。

お互いになんでも語り合える関係のようで、読んでいて楽しい。


漱石は英文科へ、米山と子規は哲学科へ入学するが、子規は国文科へ。
この頃が、一番、二人が密に時間を共有している。

その後、漱石は熊本の英語教師。
そのころ、見合いで結婚し熊本で妻と、妻の家で寄越した女中のとく
新しく雇った若いテルとの生活に。

一方の子規は、喀血し、時々、療養を繰り返すが、区会を開いたりして過ごす。
子規の元には母親と妹の律がついていて、特に律が子規のことをよく看ている。


米山は急性腹膜炎で亡くなってしまう。

漱石の兄二人も亡くなってしまい、兄一人だけになった夏目家に養子先にあった
戸籍を戻す。


下巻では、作家活動に専念する漱石の暮らしぶりが描かれるのかな?
楽しみに読みたいと思う。




                       ★★★★



発行年月:2024年11月


淹れたてのコーヒーと賄いパスタあります。『鎌倉駅徒歩8分、空室あり』、待望の続編。
鎌倉の古い洋館でシェアハウスを始めた香良。
個性豊かな住人たちと楽しく穏やかに暮らしていたが、そんな日々も永遠には続かない。
シェアハウス「おうちカフェ」の住人たち
尾内香良 男出ひとつで育ててくれた父が亡くなり、カフェを引き継ぐことに。人付き合いが苦手なシャアハウスのオーナー。
林三樹子 香良の大学時代からの親友。離婚して家を飛び出し、今では共同経営者のよう。
藤村里子 ちょっと神経質。愛犬「ツン」といつも一緒。三樹子と大喧嘩をするも今では仲良し。
道永あゆみ コーヒー豆の焙煎を勉強している。絶賛、片思い中。
加藤千恵子 大事に育てた息子とその嫁に嫌われ、自分の家から追い出されてしまう。
倉林美佐緒 隣人・グラディスさんの愛娘。フランスから帰国し、「おうちカフェ」の新しい住人に。

                    (幻冬舎HPより)


前作も面白かったので、期待して読んだ。
面白かった。
おうちカフェの住人がひとり増えて、空室はなくなった。
結構、賑やか。
家賃月6万円で朝食、夕食つきなんて、いいなぁ~。

新しい住人・美佐緒はお隣さんの娘さん。
パテシィエ修行でフランスに行っていたのに、恋人に婚約者がいるとわかり
別れて帰国。
美佐緒の作るパスタが美味しそう♪
巻末にレシピがあったけれど、自分で作るのは面倒かなぁ~?(笑)


今回は、恋バナもあって、ドキドキ。

千恵子さんがお隣の倉林さんに誘われて通い始めたハーブ教室の先生
和泉田ゆき(82歳)がとても魅力的だった。
こういう人生、いいなぁ~。
その息子・碧(50歳)もまた素敵な人で、彼に恋心を抱く
あゆみと美佐緒・・・恋のバトルはどうなる?
あゆみの告白をちゃんと受け止める碧・・・なかなかこういう人はいないだろうな。
二人の今後も気になる。
美佐緒もちゃんと二人のことを認めながら、自分の気持ちにも素直なのもいい。

香良にも恋?と思ったら・・・・こちらはちょっと違った。
インスタで交流していたのは会ったら女性。
でもお父さんのインスタをお父さんに頼まれて引き継いでいたと。
こういう縁もまたいいな。


まだまだ読みたいおうちカフェシリーズ。



                     ★★★★



発行年月:2023年11月


大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。ある日、バイト中に話しかけてきた女は、中学時代に死んだはずの同級生の名を名乗った。過去の記憶と目の前の女の話に戸惑う優斗は――「違う羽の鳥」
調理師の職を失った恭一は、家に籠もりがち。ある日、小一の息子・隼が遊びから帰ってくると、聖徳太子の描かれた旧一万円札を持っていた。近隣に住む老人からもらったという。翌 日、恭一は得意の澄まし汁を作って老人宅を訪れると――「特別縁故者」
渦中の人間の有様を描き取った、心震える全6話。


                    (光文社HPより)




直木賞受賞作というので、期待大で読み過ぎたか・・・・。

6つの短編の前半3つの話が、ゾゾッとするもので苦手だったなぁ~
物語としては面白いのかもしれないけれど・・・

後半も同じような感じだったら嫌だな・・と恐る恐る読んだけど
後半は、最初、不穏だったりするが次第に良い方向に向かうものだったので
ホッとした。



<違う羽の鳥>
居酒屋の客引きのバイトをしている優斗(20歳)に声を掛けてきた女性は
中学時代の同級生だった。
が・・・彼女(井上なぎさ)は線路に飛び込んで死んだはず。

なぎさ真偽がよくわからない。
自殺したのは、自分の名前を語って死んでくれた別の子だという。
自分は親の元から逃げ出し自由になりたかった。
こういう虐待もあるのか・・・それは辛かっただろうな。



<ロマンス☆>
デリバリーしているイケメンの男の子に惹かれ、夫と子ども(4歳の女の子)に
内緒で注文し続ける。
けれどなかなか目当ての子が担当にならず・・・
幼稚園が感染で休園になり昼食を注文できない。娘に告げ口されるのは困る。
小児用の睡眠導入剤を娘に飲ませ、眠っている間に注文。

ラストに「え?」。
配達によく来る男の子に気があると勘違いされた挙句、部屋のなかに強引に
入られ抵抗しているうちに殺害しちゃうって・・・恐ろしい。



<憐光>
15年前の豪雨災害の日に、亡くなった唯。
自分の親友と担任教師が一緒にいる場に。
自分が白骨化された姿で見つかったらしい。
そして思い出す、15年前、自分が亡くなった経緯を。

二人によって殺害されたってこと?
憐れ過ぎる・・・(/_;)



後半3編は、まあまあだったかな?
<特別縁故者>
コロナ禍で職を失った恭一(元調理人)。
小学1年の息子が知り合ったおじいさんの家にあがることになり
肩もみをしてあげたらお礼にと1万円を貰ったと。
それは聖徳太子の1万円で息子は「閻魔様の顔が書いてある紙」という認識。
自分もその人に取り入ることを考え、魔法瓶にすまし汁を持っていく。

よこしまな考えから近づいたけれど、結果オーライになってよかった。



<祝福の歌>
達郎の17歳の娘が妊娠した。
相手は同じ高校の同級生で18歳になったら結婚したいと。

マンションで一人暮らしの母親の元へ。
隣室に越して来た夫婦が挨拶にきたとき、もうすぐ赤ちゃんが増えるといっていた
けれど、その後、赤ちゃんが生まれた様子はなく、その奥さんの様子がなんだか
変なのが気になるという。


代理母がウクライナ人・・・凄い話だな。
そして達郎の本当の母親は別にいるという事実にもビックリ。
でも、50過ぎて知る事実なら受け入れるしかないもんな~。
本当のことが知れてよかったんだと思う。



<さざなみドライブ>
ツイッターの「パンデミックに人生を壊された人」として一緒に死ぬ仲間を
募集しているのを見て集まった5人。
それぞれのことを話し、さて今から・・・・と思ったとき、
1台の車のなかで自殺しているのでは?という2人の姿を見つけてしまう。

なんやかんやで、皆がもう少し生きようと思ってよかった。
一人は、それを阻止するために活動していた人だったけれど、一人は
自分は死ぬつもりはなく、そんな最期をみることを目的としている人だった。




パンデミックな世界で色々な罪が描かれた短編集。

でも正直、直木賞に選ばれたことが、不思議。
面白くなくはないけれど・・・・



                     ★★★





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