発行年月:1983年3月
《自殺か、他殺か、虚飾の女王、謎の死》――醜聞(スキャンダル)にまみれて謎の死を遂げた美貌の女実業家富小路公子。彼女に関わった二十七人の男女へのインタビューで浮び上がってきたのは、騙された男たちにもそれと気付かれぬ、恐ろしくも奇想天外な女の悪の愉しみ方だった。男社会を逆手にとり、しかも女の魅力を完璧に発揮して男たちを翻弄しながら、豪奢に悪を愉しんだ女の一生を綴る長編小説。
(新潮文庫HPより)
面白かったぁ~!
謎の死を遂げた女性実業家・富小路公子。
彼女のことを知る人たち27人のインタビュー記事。
子ども時代は、貧しく八百屋を営む両親の子として育つ。
が・・・本人は友達や恋人に、本当の親は誰かわからないと話している。
息子が二人・義彦と義輝。
2人の子どもの父親は、渡瀬義雄?尾藤輝彦?
子どもの名前が二人の男性の名前と似てる。
渡瀬義雄は、義雄が大学時代にアルバイト先で公子と知り合い、一時期同棲。
尾藤輝彦は、公子が子どもの頃、母親と共に居候していた家の息子。
輝彦は、公子が初恋の人で、公子は兄のように慕っていた。
公子が謎の死を遂げるまで関係が続いていた。
もう一人、宝石店店主の沢山栄次も二人の息子は自分の子だと話している。
同時期に複数の男と密接な関係を持っていたとは、驚き。
悪女なのかなぁ~?これ計算してやっていたとしたら、相当、賢いなぁ~
なんて感心しちゃう。
最後のインタビューで次男の輝彦の言葉が印象的だった。
「ママは悪女なんかじゃない。夢のような一生送った可愛い女だった」
これ、映画化とかドラマ化もされていたんだ!
結構最近、公子役を沢尻エリカで!
ああ、ピッタリ!
ちょっと見てみたいな~。
面白い小説でした!
有吉さんの作品、他のも読んでみよう!
★★★★★
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発行年月:2017年9月
汝は何者なり。 2001年6月8日、未曾有の事件は起こった。 大阪府池田市の小学校に刃物を持って侵入した宅間守は 逃げまどう小学一年生と二年生の児童8名を殺害、15名 に重軽傷を負わせた。初公判の日、入廷してきた宅間は 三度口笛を吹いたという。なぜ彼は事件を起こしたのか? 綿密な取材とインタビューで宅間の実像に迫る戦慄の記録! 神はなぜこのような人間を創ったのか? しかしそれにしても彼の非行の軌跡はどう眺めても異形なものだ。/五歳の時、三輪車で国道の真ん中を走り出し大渋滞を引き起こした事件に始まり、以降様々な出来事を起こし周りの耳目を集め、それ以降彼の人生の軌跡をたどると母親が彼を妊娠した時、何故かしきりにこの子供を堕したいと夫に訴えたというのは何への予感だったのだろうか。(本文より) 「人間」という存在の深淵を 追求した戦慄の記録!
(幻冬舎HPより)
2001年の事件だったっけ?
犯人は既に刑が執行されているので、この世にはいない。
本人が事件をどうして起こしたのかは謎のまま。
本書でもそれは具体的には、わからなかった。
しかし、宅間守っていう人は、本当に恐ろしい人物だったんだと改めて
驚いた。
5歳の時から世間を驚かす奇行をしていたとは!
それから結婚も4回?5回?
最後は獄中に死刑廃止論を訴える女性と結婚?
複数の仕事をしていたことも驚き。
社会で普通に働いていた人が、こんな事件を繰り返しながら生きていたのかと
思うと、ゾッとした。
臨床心理士のインタビューと弁護士のインタビューは興味深かった。
こういうの読むと死刑制度は、あったほうがいいのかな?と思っちゃう。
本人は早く死刑になりたいと言ってたというから、犯人の希望が
叶ってしまったということ?と複雑な気持ちになるけれど・・・・。
犯人の心理がわかるのか?と期待して読んだけれど、全然
わからなかったので、やや消化不良気味^^;
★★
発行年月:2017年10月
「ツバキ文具店」は、今日も大繁盛です。 バーバラ夫人も、QPちゃんも、守景さんも、みんな元気です。 みなさんのご来店をお待ちいたしております。――店主・鳩子 亡くなった夫からの詫び状、川端康成からの葉書き、 大切な人への最後の手紙……。 伝えたい思い、聞きたかった言葉、 「ツバキ文具店」が承ります。
(幻冬舎HPより)
待っていました!
「ツバキ文具店」の続編です!
今回は代筆のお仕事の話より、鳩子自身の事が描かれていて
みんな幸せそうで何より(^^)
鳩子とミツロー、それとQPちゃん、ミツローの亡くなった元妻・美雪さんへの
思い。
ミツローの実家に行ったときのこと。
どれも温かい気持ちになれる場面でした!
ずっと鳩子たちの日常を覗いていたい気分♪
気になってしまったのは、男爵の病状。
パンティーと結婚して子供も生まれて幸せそうなんだけど
今後が気になります。
続編をまた待ちます!
★★★★
発行年月:2017年9月
今のわたしは、あの頃なりたいと望んだ自分になれているのだろうか。
遠州峰生の名家・遠藤家の邸宅として親しまれた常夏荘。幼少期にこの屋敷に引き取られた耀子は、寂しい境遇にあっても、屋敷の大人たちや、自分を導いてくれる言葉、小さな友情に支えられて子ども時代を生き抜いてきた。
時が経ち、時代の流れの中で凋落した遠藤家。常夏荘はもはや見る影もなくなってしまったが、耀子はそのさびれた常夏荘の女主人となり―。
ベストセラー『なでし子物語』待望の続編
(ポプラ社HPより)
前作の記憶が薄くなっていたので、読みながら思い出していったかんじ^^;
前作では幼かった燿子、立海、龍治が立派な大人になっていて
燿子は、龍治と結婚して遠藤家の人になり、常夏荘の女主人(おあんさん)になっていた。
おあんさんとしてのほほんと暮らしているだけではいけないと思う燿子は
地元スーパーで働くことに。
そこからが面白かった。
閉店がほぼ決まったスーパー存続のため、奮闘する燿子たち。
逞しく成長したんだと思ったら、嬉しかった!
前作と本作の間の燿子たちの出来事が知りたいなぁ~と思ったら
次作ではその辺のことがわかりそう。
早く、そちらを読みたい!
子どもの頃、強い絆で結ばれていた燿子(ヨウヨ)と立海(リュウカ)に大人になるまで
どんなことを経験したのか?
燿子と龍治が結婚することになった経緯も知りたいし・・・・。
それを読んでから、もう一度最初のなでしこ物語から読み返したい。
正直、この話は、前作ほどの感動はなかったな。
★★★
発行年月:2017年11月
波乱に満ちながらも、つつましく温かい生涯を送ったマリカのそばには
いつも美しいミトンがあった──。
小説と版画が紡ぎだす愛しい物語。
(白泉社HPより)
エッセイかと思ったら、素敵な物語でした。
そして巻末には、この物語が生まれた地・ラトビア紀行が素敵な平澤さんの
イラストと写真で綴られて、あまり知らないラトビアに興味が沸きました。
物語は一人の女性・マリカの一生を綴っています。
誕生の時。
両親と兄2人。それからおじいさんとおばあさんがこの家に生まれた
初めての女の子の誕生を待ちわび、誕生した日は皆が幸せな気持ちに
なってお祝いをする。
その後のマリカの成長の様子、恋人・ヤーニスと結婚し二人の幸せそうな
時間。
しかし、二人の暮らすルップマイゼ共和国は、氷の帝国により苦しめられ
それに抵抗するための行動にヤーニスも連行させられてしまう。
戦争という言葉はないけれど、いつも人々から幸せを奪う嫌なものですね。
ヤーニスが遠く離れてもマリカは明るく毎日を淡々と暮らす。
泣いていても仕方ないから・・・。
巻末のラトビアの人々の言葉だそう。
ソビエトに長く抑圧されていた人たちのこと、この物語を通して知りました。
装丁がとても素敵。
これは、図書館本だけれど、手元に置きたくなるかんじ。
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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