発行年月:2017年12月
『暗黒女子』著者が贈る
サプライズ満載の〈婚活〉ミステリー
運命の出会いはいのちがけだ――
この人となら―と思ったその時、
あなたはもう騙されている!
人生はどんでん返しの連続
『暗黒女子』著者が贈る
サプライズ満載の〈婚活〉ミステリー
「理想の男」………崖っぷち女が紹介された運命の相手は連続殺人犯?
「婚活マニュアル」…街コンで出会った美女の暴走に戸惑うマニュアル男は…
「リケジョの婚活」…本命男を絶対に落とす〈婚活ツール〉の中身とは?
「代理婚活」……息子の見合いで相手の母親に恋心を抱いた父親は…
幸せになりたいすべての男女必読!
婚活にはミステリーがいっぱい!
婚活中の方も、そうでない方もお楽しみいただけます。
――秋吉理香子
本作中の短編「リケジョの婚活」が第69回(2016年)
日本推理作家協会賞(短編部門)にノミネートされた好編です。
(実業之日本社HPより)
結婚相談所を介して婚活する人たちの物語。
面白く読んだけど、恐ろしい。
そうまでして結婚したい?
それ犯罪でしょ?って言うかんじのばかり。
人って恐ろしいわ~。
最後の<代理婚活>は、結果オッケーだったのでちょっと救われたけど
他のは酷いな~。
でも物語としては面白かった!
また別のも読んでみようかな?
★★★
発行年月:2018年6月
市川大輔は取引先の受付嬢である片岡有美に結婚を申し込むべく、意を決して手紙を書いた。指定した時間に待ち合わせの場所に行ったのだが、有美は現れず、たまたまそこに居合わせた同僚の武藤奈々子と食事に行き、なるようになってしまった。一方、手紙を受け取った有美は、指定の時間に待ち合わせ場所に行ったのだが、市川は現れなかった。それもそのはず、有美が手紙を受け取ったのは、15年後のことだったのだ――。(「再会」)
(光文社/発行)
投函した15年後に届けられた手紙を受け取ったら、人はどんな反応をするか?
その様子を観察し、記録する。
これは、どこかの企画?
そんな風に15年経って届く手紙に困惑する人たちを描く話か?と読んでいくと
騙される。
え???
<再会>は、プロポーズの予告みたいな手紙を受けとる女性。
けれど手紙を出した本人も受け取った女性も既に既婚者。
15年もあれから経っているのだから・・・・
これ絶対揉め事になりそう・・・と思って居たらやはり・・・
お互いの配偶者が手紙を読んで・・・・
次の<遺書>は、母親宛に、好きな人の夫を殺して自分はこれから死ぬと書かれた
手紙。
受け取る母親はそれを15年後に受け取る。
ちょうど、息子が行方知れずになったのは15年前。自殺したからだろうか?
ではその相手も亡くなっている?
そんな事件をニュースで見た記憶もないしと息子が殺すと言っていた相手の
安否を確認にいく。
衝撃の事実。
そんなかんじで短編が続く。殆どは手紙によって不幸な事件に発展する。
なかには、15年ぶりに再会出来て良かったねという話<待ち人来ず>
もあったけど・・・
そしてこの企画は当事者たちが、知らない間に起きていて何だか不可解だと
ずっとモヤモヤしていたけれど、そういうことねと納得する事実が
明らかになる。
話のなかに、他の人宛の物を見てしまって利用する者がいるから
ややこしくなっていたけど。
なかなか面白かった!
★★★★
発行年月:2016年11月
読み始めると心がざわつく。
何気ない日常の、ふわりとした安堵感にふとさしこむ影。
淡々と描かれる暮らしのなか、綻びや継ぎ目が露わになる。
あひるを飼うことになった家族と学校帰りに集まってくる子供たち。一瞬幸せな日常の危うさが描かれた「あひる」。おばあちゃんと孫たち、近所の兄妹とのふれあいを通して、揺れ動く子供たちの心の在りようを、あたたかくそして鋭く描く「おばあちゃんの家」「森の兄妹」の3編を収録。
(書肆侃侃房HPより)
芥川賞候補作だったという<あひる>は、3つの短編の最初にありました。
父親の元同僚の飼っていた、あひるを譲り受けて飼うことになった家族の話。
両親と共に暮らす女性の目線で書かれている。
女性は就活のための勉強中であひるを飼うことになった家に
子ども達が遊びに来たり、それに対応する両親の様子などを観察している。
微笑ましい光景だなぁ~と思って最初は読んでいたけれど・・・・
あひるが弱って・・・居なくなり、新たなあひるを飼うことを繰り返す。
4匹目のあひるが飼われた後は、弟家族が引っ越して来るというところで
終わる。
何という事はない話なんだけど、なんだろう?
不思議と哀しい気持ちになる。
次の<おばあちゃんの家>も<森の兄妹>も
特に何かが起きると言う話ではないいんだけど・・・共通したどこか
懐かしい、哀愁を帯びた物悲しさがあって、それが読み終えたあとも
ずっと胸のなかに残っている不思議な感覚。
作者は、自分と同じくらいの年齢か?とプロフィールを見たら
1980年生まれだった。
<こちらあみ子>は読んで他のも読みたいとこちらを手に取ったけど、
共通の何かを感じる。
何かを上手く表現できないのだけど・・・^^;
また違う作品も探してみたくなる。
★★★★
発行年月:2018年6月
「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」。突然の依頼に、かつての凄惨な体験が作家の脳裏に浮かぶ。解けない謎、救えなかった友人、そこから逃げ出した自分。作家は、事件を小説にすることで解決を目論むが――。驚愕の展開とどんでん返しの波状攻撃、そして導かれる最恐の真実。読み始めたら引き返せない、戦慄の暗黒ミステリ!
(新潮社HPより)
5つの怪談と最終章ではその総括的な話。
最初の<染み>を夕方~夜に読んだので、怖さが倍増(;O;)
結婚を考えている男女が占い師の元を訪れる。
そのお告げに激怒した彼は占い料金も払わず、その後も罵詈雑言ばかり。
そんな姿を見て興ざめした女性。
結婚自体を白紙にしたほうがいいかも?と思い始めていた矢先
彼が交通事故死。
結婚まで決めたのに、なんでそんな所、行ったのよ~!!と突っ込んだ(笑)。
その後の話は
<お祓いを頼む女>
<妄言>
<助けてって言ったのに>
<誰かの怪異>
そして最終話の<禁忌>。
要するに・・・全部の怪談話に絡んでいたのは、最初で出て来た占い師。
占い師に占って貰った事も、占って欲しいと思った事もないけれど・・・
今後も近づかないようにしようと強く思った^^;
2章以降は昼間に読んだので(?)、全然、怖くはなかった。
気味は悪いんだけど・・・
それから、本の装幀が怖い。
芦沢さんの他の本もちょっと怖い物見たさ的に読んでみたいけど
装幀が怖いから手に取るのを躊躇します^^;
★★★
発行年月:2017年6月
主人公・林ちひろは中学3年生。出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、その信仰は少しずつ家族を崩壊させていく。第39回野間文芸新人賞受賞作。
(朝日新聞出版HPより)
新興宗教にハマった経緯は、なんとなく理解できるけれど
家族皆がハマらないと一緒に生活するのは難しいんだろうなぁ~。
ちひろの姉・まさみは、そんな家庭環境に順応出来ず逃げ出した。
それはそれで正解だと思う。
よく行動に移したと感心した。
主人公のちひろは、親が宗教を信じるキッカケを作ったからというのもあって
付き合ってあげているというかんじ。
優しい子だな。
周りに偏見の目で見られても、よき友人、なべちゃんがいるから安心。
なべちゃんの彼(?)新村くんも、ちひろの立場を理解してくれている様子。
まだ15歳だからね。
親に依存している部分あると思うけど、少しずつ距離を置いていくのが
良いと思うなぁ~。
雄三おじさんは、頼れそうだし、その家族も、ちひろの力になってくれそう。
新興宗教っれ怪し気で、胡散臭いけど、それを信じている人たちを
否定するのは、どうなのかな?とこれ読んで思った。
宗教抜きにしたら、良い人たちなんだよね。
研修先で星を眺める場面は、ほのぼのしていて、それがラストなので
読後感はほんわか。
あまりこの著者の本、読んではいないけど、独特の雰囲気ある作家さんだな。
★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;