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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2020年12月


あなたのしあわせ、って何ですか?
ある理由で家を出た小説家が、葉山の古民家に一時避難。生活を満喫するも、そこで出会ったのは――「海の家」
早期退職の勧告に応じず、追い出し部屋に追いやられた男性が、新たに始めたこととは――「ファイトクラブ」
人気プロ野球選手と付き合うフリー女性アナウンサー。恋愛相談に訪れた先でのアドバイスとは――「占い師」
五歳の息子には、新型コロナウイルスが感知できる?パパがとった究極の対応策とは――「コロナと潜水服」
ずっと欲しかった古いイタリア車を手に入れ乗り出すと、不思議なことが次々に起こって――「パンダに乗って」
やはり、奥田英朗はファンタジック

                     (光文社HPより)



5つの話、どれもちょっと不思議な出来事が起きて
最後はみなが優しい気持ちになれる話だった。


表題作「コロナと潜水服」は、そのまんま。
このコロナ禍の時代、5歳の息子が発揮したのは、コロナを感知する能力。
父親はそれを感じ、息子の様子から自分は感染していると
家族や他人に感染させないために潜水服を着て2週間過ごす話。

なんで潜水服?というと、合羽などの防護に使えそうなものは、完売して
しまっていて、苦肉の策で購入したのが潜水服というわけ。

最後のオチも一層、ハッピーな気分にさせてくれる。
こんな時代でも、日々の暮らしのなかで小さな幸せを見つける暮らしを
続けていけたらいいなと思えた。



一番好きなのは、最後の「パンダに乗って」
パンダって、イタリア車のフィアット・パンダのことだったんだ!
フィアットは好きな車!

初代の車はどんなのだっけ?と検索したら、角ばった車だった。

中古車って、前に乗っていた人がいるんだもんね。
前の持ち主も良い人が次に乗ってくれて嬉しいんじゃないかな?



こういう短編集、いいな。


                       ★★★★★
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発行年月:2020年10月


1988年夏の終わりのある日、高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。「コーシロー」と名付けられ、以来、生徒とともに学校生活を送ってゆく。初年度に卒業していった、ある優しい少女の面影をずっと胸に秘めながら…。昭和から平成、そして令和へと続く時代を背景に、コーシローが見つめ続けた18歳の逡巡や決意を、瑞々しく描く青春小説の傑作。

                 (双葉社HPより)


6話からなる連作集。

高校内で飼われることになった、コータローは、約10年、学校内の様子を見てきた。
一番最初に、コータローを飼うことに関わった塩見優花と
コータローの名前の元になった早見光司郎。


二人のお互いに好意を持ちながら別々の進路へと卒業後、別れてしまう様子に
寂しさを感じた。

が・・・それは、後の章でも、それぞれのその後の様子がわかる仕掛けなのは
嬉しかった!


高校生たちが、卒業後、成長して再び集う最終章のラストは最高!



それぞれコーシローに関わる生徒たちの話も、「ああ、青春だね~♪」という
感じで、とても良かった!


時々、コーシロー目線の語りが入るのも楽しかった。
捨てられたのは、可愛そうだったけれど、その後の暮らしが幸せで良かった!




                    ★★★★


発行年月:2020年10月


暗い淵のなかに身を沈めて仰ぎ見る、透き通った光。「生きているって、すごいことなんだねぇ」歌う鳥たち。草木の香り、庭に降りそそぐ陽射し。虹のように現れる、ささやかな七色の喜び。ちっぽけな私にも、未来、はあるのだ。読み終えると、あたたかな空気が流れます。本屋大賞第2位『ライオンのおやつ』に続く、待望の長編小説

                 (新潮社HPより)




最初は、幸せそうな母と娘の日常だったのに・・・
段々、母親の行動に奇妙なかんじを受けて・・・・

10歳の誕生日に写真館に行って写真を撮った事実がのちに、主人公のとわに
とって色々な意味を持つ。


目の見えない10歳の子どもを置き去りにしたのは、なぜなんだろう?
それまで、優しく接していただけに疑問。
経済的に余裕がなくなると心も歪んでしまうのかな?


しかし、それから保護される15年間、一人でよく耐えた!
生き延びて良かった!


母親の帰りを待つのをやめて、家から外に出て本当に良かった!

その後、出会った人たちは、良い人ばかりだったのもホッとした。
これ以上、辛い目に遇って欲しくなかったから。


30歳になって、10歳の時に訪れた写真館で、当時の話を聞けたのもよかった。
自分を捨てた母親だけど、愛情もあったと知ることが出来たのは救い。


視覚障碍者の日常も知れた。
今は、色々、便利になっているんだな。



                      ★★★★


発行年月:2020年9月


平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、認知症の妻を傷つけたくない夫。
元不倫相手を見返したい料理研究家……始まりは、ささやかな秘密。
気付かぬうちにじわりじわりと「お金」の魔の手はやってきて、
見逃したはずの小さな綻びは、彼ら自身を絡め取り、蝕んでいく。
取り扱い注意! 研ぎ澄まされたミステリ5篇からなる、傑作独立短編集

                 (文藝春秋HPより)



どの話も心理的に追い詰められる主人公の気持ちに沿うとドキドキ感がすごい。
よくある日常のひとこまを、こんな風に嫌な話に出来るのが凄い。

読後感は全くよくないのに、なぜかまた読みたい。


<ただ、運がわるかっただけ>
56歳で末期がんで死を待つだけの十和子。
夫の心にとめたままの秘密を自分が墓場に持って行くからと
建具職人で、工務店に勤めて居たころの話を妻に聞かせる。


う~ん、これは仕方ないでしょ。
妻に話して気持ちが少し軽くなったのならそれでよし。



<埋め合わせ>
小学校の教師・千葉は、プールの水を半分、抜いてしまったことに気づき
自分の非がばれないためにはどうするか?とあれこれ考える。
そんなことを同僚に知られるが、そのミスを隠蔽することに力を貸すという。


水道代を弁償することになったとしても、ミスは早めに申し出るべき。
後々、ばれる方がよほど、面倒・・・・という教訓話?



<忘却>
家を処分して息子家族の近くのアパートに引っ越した夫婦。
隣の家の一人暮らしの男性が室内で死亡。
エアコンをかけないで就寝中の熱中症によるものだとか。

これも最初の話と同様、仕方ないことだと早く忘れたらいいと思う。



<お蔵入り>
映画製作中に役者のスキャンダルを知り、このまま知らないことにして
映画を公開してしまおうと考える人たち。


う~ん、心理としてはわからないこともないけど
嫌な世界を見てしまったな。




<ミモザ>
料理研究家としして成功し、メディアでも引っ張りだことなった女性の前に
突然、元カレ(相手に奥さんがいた時代)が現れ、金を貸してほしと。
以前と立場に逆転したことを内心、喜び、見栄もありお金を貸す。
すると、その後は自宅に急に現れ・・・


ああ、バカな女だな・・・・。
でも、この話が一番、他人事として読めば、面白かった。



                     ★★★★


発行年月:2019年12月

あらゆる色が重なって、黒になるんだーー。

拉致した女性の体の一部を家族に送り付け楽しむ、醜悪な殺人者
突然、様子のおかしくなった高校生のひとり娘
全ては自らが過去に犯した罪の報いなのかーー!?


推理作家協会賞受賞作家が、人間の悪を描き切った驚愕のミステリー!

あまりに似すぎている、あの時に聞いた話とーー。

不動産会社を経営する財前彰太は妻の由布子、ひとり娘の美華と幸福に満ち足
りた生活を送っていた。だが、その暮らしに不穏が兆す。世間を騒がす女性拉致事件の
手口に覚えがあるのだ。被害者の衣類や髪、爪などを家族に送り付けて楽しむ殺人者。
それは十八年前、探偵事務所に勤めていた彰太が、娘の復讐をしたいという老人から
捜索依頼を受けた拉致監禁犯のやり口と瓜二つだった。
当時、妊娠中の由布子と結婚するため、金が必要だった彰太は、叔父の会社の
乗っ取りを画策。依頼人に伯父が犯人だと嘘の報告をしたのだーー。

あの時の真犯人が再び動き出したのか!?


日本推理作家協会賞受賞!『愚者の毒』の著者が放つ最新ミステリー!!

                        (祥伝社HPより)



恐ろしい話。

主人公の財前彰太は、伯父・文雄の財産を継いで今は取締社長。
妻(由布子)とお嬢様の通う高校2年の娘・美華と暮らしている。

伯父の後を継いだのは、彰太のある悪だくみが成功したから。
以前は、興信所勤務の彰太が、ある人物に恨みを抱きその復讐心に燃える依頼人の心理を
利用して、伯父を殺害するよう仕組んだ。

その罪悪感が彰太を苦しめる。


依頼人が憎んでいた人物は、今も世の中にのさばり、18年前、依頼人の娘にしたことを
再び、別の誰かに始めたか?と思わせる殺人事件が起きる。


登場人物たちが多いのだけど、話の流れの中で自然に入ってくるので混乱せず
後々、わかる事件の真相で、びっくりする。
なんとなく怪しくないか?と思っていた大黒様の息子・若院の裏の正体が明かされて
えぇ~!?

彰太の若い頃、少年鑑別所送りになったとあったけど、一緒に罪を犯した妹は?と
ずっと気になっていたのだけど、最後にえぇ~!?


ああ、凄い話。
人って、そんなに悪人って人じゃなくても、出会う人やその時の心理状態で、とんでもない
悪が表に出てしまう怖い生き物なんだと思った。


表紙の美しい絵も、今は見ると怖い。


よく考えられた話ではある。
物語としては面白かった!


                      ★★★★★

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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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