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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2013年8月


夏休み最中の八月四日,向坂香織たち風ヶ丘高校新聞部の面々は,取材で市内の穴場スポットである,丸美水族館に繰り出した。館内を館長の案内で取材していると,B棟の巨大水槽の前で驚愕のシーンを目撃。な,なんとサメが飼育員と思われる男性に喰いついている! 駆けつけた警察が関係者に事情聴取していくと,容疑者は11人にもおよぶことに。しかもそれぞれに強固なアリバイが……。袴田刑事は,仕方なく妹の柚乃へと連絡を取った。あのアニメオタクの駄目人間・裏染天馬を呼び出してもらうために。“若き平成のエラリー・クイーン"が,今度はアリバイ崩しに挑戦。


                     (発行/東京創元社)




地雷グリコが面白かったので、過去本も読んでみた。


青春小説としての部分はすごくいい。
登場人物たちのキャラもいいし、会話も楽しい。

で、今回は新聞部の取材で水族館を訪れたら、そこでいきなりサメのいる
水槽に人が落ちて喰われて死亡する場面に遭遇。
映像なら、凄い場面だな。


で、そこに警察は来るんだけど、容疑者が多く、皆、アリバイがあり捜査は難航。

刑事は妹に連絡して、前にも事件解決に力を貸した高校2年の裏染天馬が
呼ばれる。
前の事件の話を読んでいないけれど、この裏染くんが、事件の真相を淡々と
解明していく。
学校で暮らしているという変わった子だけれど、それには家族背景に何か
ありそう。
その辺は、今回ではわからなかった。



事件の犯人の動機は・・・「ええっ?そんな理由で人を殺しますか?」と
いうものだった。
殺し方も、そんな複雑じゃなくて良かったんじゃない?と思うもので・・・。


ミステリー作家らしいけれど、青春小説として読むなら面白い・・・かな?




                         ★★★
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発行年月:2020年11月


お探し物は、本ですか? 仕事ですか? 人生ですか?
人生に悩む人々が、ふとしたきっかけで訪れた小さな図書室。
彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。
仕事や人生に行き詰まりを感じている5人が訪れた、町の小さな図書室。「本を探している」と申し出ると「レファレンスは司書さんにどうぞ」と案内してくれます。
狭いレファレンスカウンターの中に体を埋めこみ、ちまちまと毛糸に針を刺して何かを作っている司書さん。本の相談をすると司書さんはレファレンスを始めます。不愛想なのにどうしてだか聞き上手で、相談者は誰にも言えなかった本音や願望を司書さんに話してしまいます。
話を聞いた司書さんは、一風変わった選書をしてくれます。図鑑、絵本、詩集......。
そして選書が終わると、カウンターの下にたくさんある引き出しの中から、小さな毛糸玉のようなものをひとつだけ取り出します。本のリストを印刷した紙と一緒に渡されたのは、羊毛フェルト。「これはなんですか」と相談者が訊ねると、司書さんはぶっきらぼうに答えます。 「本の付録」と――。
自分が本当に「探している物」に気がつき、


                    (ポプラ社HPより)



司書の小町さゆりさんが、お薦めしてくれる本が、それぞれの人の気持ちを前向きに
してくれる。


<一章 朋香21歳 婦人服販売員>
今の仕事にやりがいを見つけられず、転職も考える朋香。
食堂で一緒になった眼鏡売り場の桐山くんにそんな話をする。
パソコンを習得したほうがいいのかな?に公民館とか区民センターのような
ところでも学べるよと。
調べて向かったのは近くの小学校に併設されている集会所。
そこのパソコン教室に通い、そこにあった図書室でパソコンの本を借りようと
向い司書の小町さゆりからお薦めの本とおまけの羊毛フェルトのフライパンを
貰う。



<第二章 涼 35歳 家具メーカー経理部>
会社の人間関係に不満。上司の尻ぬぐいばかりさせられている。
自分にはアンティークの店を持つという夢がある。
恋人の比奈(25歳)は、シーグラスでアクセサリーづくりをしている。
比奈の誘いで小学校のコミュニティで「鉱物とあそぶ」という講演会に参加。
図書室の存在に気づき、アンティークの本でも探そうと。
そして小町さんに会いお薦め本と羊毛フェルトのキジトラ(猫)を貰う



<三章 夏美 40歳 元雑誌編集>
37歳で娘を出産。
産後3か月で職場復帰するが編集部から資材部への異動となりショック。
週末、娘を連れて小学校内のコミニティハウスへ行ってみる。
キッズスペースもあり絵本の棚も。
司書の小町さんからは絵本と占いの本、羊毛フェルトは地球。



<四章 浩弥 30歳 ニート>
イラストの勉強がしたいと高校卒業後は、デザイン学校に通ったが
就職につまずきニート状態。
自分の絵は受け入れられないのか?
母親からのお使いでコミュニティハウスを訪れ、好きな漫画の本もあるかな?と
図書室に。
小町さんとは漫画の話が弾む。
薦められた本を持ち帰るのはお使いの品があり重たいなと思っていたら
「読みにくれば?」と。
羊毛フェルトは小さな飛行機。



<五章 正雄 65歳 定年退職>
コミュニティハウスで妻がパソコンのインストラクターをしている。
囲碁でも習ったら?と勧められ通うことに。
囲碁の本でも借りようかな?と図書室へ。
司書の小町さんの机に自分が勤務していた
呉宮堂のハニードームの箱があることが嬉しく話しかけ会話が弾む。

囲碁の本3冊のほかに「げんげと蛙」という本を薦めてもらう。
羊毛フェルトは蟹。




みんな小町さんとの会話から良い方向へ向かう。
お話の主人公たちが少しずつリンクしているのもいい。




                       ★★★★★



発行年月:2023年11月


射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。
平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――
ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。


                   (角川書店HPより)



直木賞候補の作品。
この作家さんの名前は候補になってから知った。


図書館で家族が借りたので、気になっていたものだったし読んでみた。

主人公の射守矢真兎(高校1年生)が成り行きで、色々なゲームに臨むことになる。


最初は、<地雷グリコ>
学校の階段46段を使っての<グリコ>。
でも、それに独自のルールが追加される。
それぞれが階段内に3つの地雷を仕込み、相手が仕掛けた地雷の箇所で
止まれば、10段下がらなければならない。
自分が自分の地雷を踏んでもミスということでペナルティはなし。
ただし、相手に地雷の場所がばれてしまう。
なお、0段と46段には地雷は置けない。


これ、なかなか面白いゲームだな。
実際、やってみたくなる。


ゲームは他には、坊主めくり、じゃんけん、
だるまさんがころんだ(だるまさんがかぞえた)、ポーカー。

独自にルールを追加したりしている。

ポーカーは元々、よく知らないゲームだったし、ここでの独自の設定も
結構、複雑だったりして、読んでいてもチンプンカンプンで飛ばし読みを
した・・・・(^^ゞ


でも、よく考えたなぁ~。


最後は、射守矢真兎といつも真兎を応援しそばにいる鉱田ちゃんと別のエリート高に
進学した雨季田絵空がゲームの場で再会し、真兎と絵空の対決。
お互いのことをよく知っている者同士の対決は、最後の最後まで
結果がわからず、ポーカーのこと知らなくても二人の言動だけでも面白かった。


これを機に親交が深まるのか?
大人になったら、どんな風になるんだろ?


青春小説としても、まあまあ楽しめた作品だった。




                      ★★★





発行年月:2023年10月


ひと振りの香水で 明日のわたし、もっと輝く!
ベストセラー『翼の翼』『君たちは今が世界』で大躍進の著者がすべての女性に贈るエール。
食品会社同期でワーキングマザーの菜々と愛美。アロマデザイナーに転身した元同期の麻衣。菜々たちと同い歳の派遣社員・彩子。働くスタイルや活躍の場が異なる四人のアラサー女性は、新型肺炎が蔓延し、混沌とした時代の波に揉まれ、変化を余儀なくされる。焦りや不安、重圧のなかで、彼女たちが拠りどころにしたものとは!?
「香水は、使われている成分の揮発性に細かい差があり、時間とともに香り方が変化してゆく。肌につけた時、最初の数分の香りをトップノートというそうで、次にくるのがミドルノート、その先にラストノートと呼ばれる香りがあって、最後の香りがずっと続く(中略)とはいえ、ミドルノートも、ラストノートの手前の大事な香りです。強く香ることも多いので、やっぱりミドルノートがその香水の中心っていうか、わたしはミドルノートを基準に香水を選ぶことが多いかなって感じがします。」(本文より)
社会人同期として、同じスタート地点(トップノート)から歩み始めたのに、結婚、出産、昇進、転職など、それぞれが別々の道を進んでいる――人生の「ミドルノート」で試行錯誤する女性たちは、この先どこへ向かうのか。

                      (実業之日本社HPより)



4人の30代の女性たちの物語。
女性たちは元は同じ会社の同期。

三芳菜々・・・夫も同期の拓也。
       夫の何気ない言葉に度々、違和感を感じている

江原愛美・・・同期のなかで一番に課長に昇進した。
       調理動画アプリ「コトコト」を考えだし社長賞。
       
板倉麻衣・・・会社を早々に辞めてWEBライターとして活躍
       自身でプロディースした香水のブランドも立ち上げている

岡崎彩子・・・・派遣社員として勤務していた
        同い年ということで菜々と親しくなりほかの2人とも交流する



物語がBefore       After        With
と分かれている。コロナ禍が影響しているということ。


コロナ禍で生活が変わり、生き方を見直す人もいたんだな・・・
彩子は派遣で働いていたので、仕事を失うことになり、一時は不安な気持ちに
押し潰れそうになったが、菜々たちの同期、西と付き合い、同棲~結婚と進みそう。

菜々は前から不満だった夫にとうとう我慢するのはやめようと離婚を考える。

愛美は忙しすぎて余裕がなくなっていたが子どもたちにも悪影響を
及ぼしていたのだと気づき、生活を変える


麻衣は、結婚した方がいいのか?とマッチングアプリに登録したりしたが
自分は、このままでいいと結婚に前向きになるのをやめる



みんな、それぞれ、立ち止まって考え新らたに自分の進む道を歩み始めたところかな?
30歳ちょい過ぎなんて、まだまだ人生の1/3くらいだからね~
みんながんばれ~



                        ★★★



                       ★★★



発行年月:2021年11月


 2022年本屋大賞第2位!
 二度読み必至の感動作、待望の文庫化。
 ◇STORY
 メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。彼らは「期間限定の恋人」として付き合い始めるが……(「金魚とカワセミ」)。額縁工房に勤める空知は、仕事を淡々とこなす毎日に迷いを感じていた。そんな時、「エスキース」というタイトルの絵に出会い……(「東京タワーとアーツセンター」)。
 一枚の絵画をめぐる、五つの愛の物語。彼らの想いが繋がる時、奇跡のような真実が現れる――。
 著者新境地の傑作連作短編。

                   (PHP研究所HPより)



一章~四章とエピローグ。

最初の話<金魚とカワセミ>は
交換留学生としてメルボルンに来たレイとブーの出会い
ブーは日本語ができ、人見知りのレイの良き話相手になってくれる。
ブーの友人で画家の卵ジャック・ジャクソンの絵のモデルを引き受ける。
絵のタイトルは「エスキース」


<二章 東京タワーとアーツ・センター>
美大卒の空知(30歳)は、画商や画家に向けた額縁の制作や販売をする工房に
勤務している。美大生の頃、メルボルンの画材屋でみた
画家・ジャック・ジャクソンの絵が忘れられない。
その絵が工房にやってくる。
額装を是非、やらせて欲しいと経営者に頼み、OKをもらう。


<三章 トマトジュースとバタフライピー>
漫画家として売れっ子になった砂川(26歳)は以前、アシスタントをしていた
漫画家のタカシマ剣との対談を希望し、とある喫茶店へ。
その店の壁に飾ってある「エスキース」という絵に魅了される。


<四章 赤鬼と青鬼>
輸入雑貨店で働き始めて1年半の茜。
イギリスに買い付けに行ってみない?とオーナーに言われ快諾。
が・・・パスポートは別れた恋人と同棲していたマンション。
仕方なく1年ぶりに連絡し、マンションに取りにいく。


<エピローグ>
ブーとレイは、ベルボルンの期間限定の恋人の後、レイが帰国したあとも
遠距離恋愛を続け、ブーがやがて日本に。
二人はお金を貯め、念願の画廊を東京に持つ。
その画廊のイベントに「エスキース」が素敵な額とともに飾られる。




ブーとレイは、円城寺 蒼と立花 茜だった。
この短編連作は、最初の話がずっと繋がっていたんだと気づいたときは
嬉しかった!!
素敵なお話。
青山さんの書く物語は、いつも素敵だ。
エスキースとは絵の下絵の意味らしい。
なるほど・・・そういう意味と分かると、この表題はピッタリだ。




                   ★★★★★

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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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