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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2021年2月


北海道トムラウシの山村留学から福井に帰ってきた宮下家。当時、子供たちの妄想(脳内)犬だった白い柴犬ワンさぶ子を本当に迎え、すっかり家族の一員に。三人の子供たちは、大学生高校生中学生となり、思春期真っ只中。それぞれが自分の道を歩き始めていく。広がる世界、かけがえのない音楽、しなやかに自由を楽しむ、宮下家五人と一匹の三年間の記録。

                     (光文社HPより)



宮下家の家族、みんな仲良しで会話のひとつひとつが微笑ましい。

そして、家族の一員になった、柴犬のワンさぶ子。
名前が、ワンさぶ子っていうのが変わってるけど、可愛い。

宮下さんの日記形式で、3年間の家族の様子が綴られるけど、途中にある
ワンさぶ子目線の<ワンさぶ子のおやつタイム>も楽しい。


3年間には、いろいろなことが起きた。
楽しいことばかりじゃない。
宮下さんのお父様は、ある日、突然、倒れてそのまま意識が戻らず亡くなって
しまったと知る。
哀しいことだけど、生きている人の日常は続いていく。
一日一日を大切に淡々生きていくことが大事。


宮下家の末っ子、きなこちゃんの天然ぶり炸裂の発言には、笑った!
最高に面白い!!
でも、「こんなこと書かないでよ!」って、文句言われないのかな?
自分だったら、絶対、文句言うけどな・・・。


その後の宮下家の話もまた知りたいな。



                       ★★★
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発行年月:2020年12月


つらいことから
どうして逃げちゃいけないの?
【著者からのコメント】
「自分探し」の記憶はあまりありませんが、
「居場所探し」はつい最近まで
くり返してきた気がします。
 心安らげる居場所がないのは不安なことです。
つい、間違ったものに
しがみつきたくなってしまう。
 ここにいていいのだと信じられる場所、
ほんとうの自分を受け容れてもらえる場所さえ
見つかったなら、誰もがもっと生きやすくなるし、
自信を持てるし、
ひとに優しくなれるんじゃないか。
そうした場所を見つけようとして
今までいた場所に別れを告げるのは、
決して〈逃げ〉ではないんじゃないか──。
 今作『雪のなまえ』は、
そんな思いをこめてつづりました。
 時にすれ違っても、みんながお互いのことを
思い合う物語です。
 若い人にも、かつて若かった人にも、ぜひ。
「夢の田舎暮らし」を求めて父が突然会社を辞めた。
いじめにあい登校できなくなった
小学五年生の雪乃は、
父とともに曾祖父母が住む長野で暮らしを始める。
仕事を諦めたくない母は東京に残ることになった。
胸いっぱいに苦しさを抱えていても、
雪乃は思いを吐き出すことができない。
そんな雪乃の凍った心を溶かしてくれたのは、
長野の大自然、地元の人々、
同級生大輝との出会いだった――。
ほんとうの自分を受け容れてくれる場所。
そこを見つけるため、
今いる場所に別れを告げるのは、
決して逃げではない。

                  (徳間書店HPより)



雪乃は、いじめによって不登校に。
胸が痛む。何ら落ち度のない子どもがいじめの標的にされてしまうなんて。


でも、両親、田舎の父親の祖父母や村の人たちが皆、優しい人たちで
雪乃は救われる。
学校に行きたくても行けない子を無理に行かせず、勉強は家で。
そして段々と村の同年の子どもたちと関わり、自然と学校に行けるまでを
描いている。


ああ、よかったと思った。


でも、実際、こういうふうにうまく逃げられない子もいるんだろうなと
ふと考えてしまった。
子どもは親に心配をかけたくなくて、最初は、虐められていることを
話さない。
子どものSOSを見逃さないようにしていないとね。



                      ★★★


発行年月:2021年3月


だいじょうぶ。何かにつまずいた時、 あなたを待っている場所がある。
職を失い、自転車旅行の最中に雨に降られた青年・栗田拓海は、年季の入った一軒の建物を訪れる。穏やかな老人がかつてペンションを営んでいた「ムーンライト・イン」には、年代がバラバラの三人の女性が、それぞれ事情を抱えて過ごしていた。拓海は頼まれた屋根の修理中に足を怪我してしまい、治るまでそこにとどまることになるが――。
人生の曲がり角、遅れてやってきた夏休みのような時間に巡り合った男女の、奇妙な共同生活が始まる。

                    (角川書店HPより)




30歳半ばの栗田拓海が一晩、泊めて貰おうと訪ねた屋敷には、

その家の持ち主・中林虹之介(70半ば)と80歳台の介護が必要な女性・新堂かおる。
50歳台の介護士の資格を持つ津田塔子。塔子の元同僚・フィリピン人のマリー・ジョイ。


拓海は一晩のつもりが、4人が住んでいる家に居候することに。


虹之介とかおるは、若い頃からの知り合いで、かおるに家庭があることから
密かに付き合っていた仲。
息子に施設入所させられそうという危機感から、逃れ・・・
塔子は、職場で関わった施設利用者の男性とのトラブルから逃げたくて。
マリー・ジョイは、塔子に誘われ、かおるの介護を一緒にすることにしたのだが
新たに住む家の近くに探している父親の家があることがわかった。


塔子の抱えていた問題が深刻そうだったけれど、本人が想像していたような
事態にはなっていなくてホッとした。
しかし、介護職員って本当に大変なんだな・・・と思った。



居候の拓海だったけれど、この家に新参者として加わったことで
いろいろな変化があったよう。
拓海自身も新たな生き方を見つけた様子で、
この物語の後の、それぞれの人生が穏やかなものであればいいなと思った。



                       ★★★



発行年月:2021年2月


伊吹の双子の姉・朱里は20歳の誕生日を向かえた日、なんの前触れもなく自殺した。朱里の遺品の中から大衆演劇「鉢木座」の半券が見つかり、それが死ぬ前の最後の足取りであることを知った伊吹は、少しでも真相に迫るべく一座の公演に行った。公演後、座長に詰め寄る伊吹の姿を見た若座長の慈丹は、その容姿を見初め、入団を強く進めた。伊吹は何か手がかりが掴めるのではと入団を決意し、以降、訓練と舞台に追われながらも、「女形」としての人気も得始めていた。そんなある日、ひょんなことから両親と鉢木座との繋がりが露見することに。それは鉢木座の過去に秘められた禁断の事実だった……。血脈に刻まれた因縁、人間の最果てと再生を描いた問題作。

                 (集英社HPより)



冒頭のシーンから衝撃的で、なぜ、自ら命を絶たなくてはならなかったのか???


双子の弟・伊吹は、自死した姉の朱里の死の真相を探るため、朱里が亡くなる前に
訪れていた大衆演劇の鉢本座を訪ねる。
初めて見る大衆演劇の舞台でひときわ輝いていた鉢本慈丹に魅入る。
そして、慈丹に会い、鉢本座の一員にならないかと誘われる。



大衆演劇のことは、全く知らないけれど、ひき込まれるように読んだ。
生まれながら、演劇の世界にいる慈丹と、伊吹の関係を知ったときは
驚いたけれど、二人が出会えてよかった!!


伊吹がずっと抱えてきたものを慈丹が軽くしてくれるでしょう。


しかし、亡くなった朱里と伊吹の両親には、腹が立った。
特に母親。
愛せない子どもをなぜ、産んだのか?
自分勝手としか思えない。


                            ★★★


発行年月:2021年1月


ラスト10ページ、戦慄のどんでん返し!
作家の私のもとに、死んだはずの担当編集者から不思議なメールが届いた。
意識不明の時に三人の女が“お迎え”に来たというもので、一人目と二人目は亡くなった親族、三人目は誰だか分からないという。
その後、「とんでもない正体が分かった」「三人目の女が、先生のところに現れませんように」という言葉を残して連絡は途切れ……。
三人目の女とは誰なのか? 連続する不審死は、その女が関わっているのか?
とてつもない絶望と衝撃に襲われるラストまでページを捲る手が止まらない、精緻にして大胆な長編ミステリ!

                   (角川書店HPより)




これはホラーなのか???と途中まで読んでいたけれど、違った。

作家のわたしの元に来た担当編集者・尾上まひるからのメール。
自分が以前、住んでいた、マンションMの401号室に住んでいたという共通点。
そしてそのマンションで体験した不可解なこと。


そして、尾上はそのマンションでの転落事故後、亡くなったと聞く、わたし。
でも、尾上から届くメール。



作家のわたしを勝手に女性だと思って読んでいた。
そう思わせられるのは作者の罠かな?


でも不可解なことは、ある人物の意図的なものだったとわかり、ある意味
ゾゾ~ッと背中が寒くなった。

人の不思議な縁が作り出した嫌な話。


一気読みさせるのは、さすがだけれど、相変わらず、嫌な話だったなぁ~(^^ゞ


                       ★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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