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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2021年10月


あいつらが来ると、人が死ぬ。 辻村深月、初の本格ホラーミステリ長編!
「うちのクラスの転校生は何かがおかしい――」
クラスになじめない転校生・要に、親切に接する委員長・澪。
しかし、そんな彼女に要は不審な態度で迫る。
唐突に「今日、家に行っていい?」と尋ねたり、家の周りに出没したり……。
ヤバい行動を繰り返す要に恐怖を覚えた澪は憧れの先輩・神原に助けを求めるが――。
身近にある名前を持たない悪意が増殖し、迫ってくる。一気読みエンタテインメント!
※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。
もくじ
第一章 転校生
第二章 隣人
第三章 同僚
第四章 班長
最終章 家族
エピローグ

                   (角川書店HPより)



期待して読んだけど、ちょっと理解できない部分があったなぁ~。
話は読みやすく、ひき込まれてスイスイ読めるんだけど・・・

ちょっと現実離れした話で、怖いけど、なんでこんなことする必要あるんだろ?
と。
人の闇を引き出して、その人自身を追い詰め死に追いやったり・・・
そこに何らかの意図があるのか?と思って読んだけど、わからなかった。


章ごとに違う人たちの話なんだけど、共通する「神原」という苗字の
人物がいて・・

高校生だったり、主婦だったり、男性会社員だったり、小学生だったり。


最後にそれらは家族とわかるんだけど、みんな少し不気味な行動で
その存在自体が何だか怖かった。


最初に出てきた白石要も不気味な登場の仕方だったけど、彼は、その一族の
やることを監視し、巻き込まれた人たちを救い出す人いだった。


いつもの辻村さんの作品とは違う雰囲気で、まあまあ楽しめたけど
話としては好きじゃないな。



                      ★★★
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発行年月:2022年3月


この身体こそ、文明の最後の利器。
29歳、女性、独身、地方出身、非正規労働者。
子宮・自由・尊厳を赤の他人に差し出し、東京で「代理母」となった彼女に、失うものなどあるはずがなかった――。
北海道での介護職を辞し、憧れの東京で病院事務の仕事に就くも、非正規雇用ゆえに困窮を極める29歳女性・リキ。「いい副収入になる」と同僚のテルに卵子提供を勧められ、ためらいながらもアメリカの生殖医療専門クリニック「プランテ」の日本支部に赴くと、国内では認められていない〈代理母出産〉を持ち掛けられ……。
『OUT』から25年、女性たちの困窮と憤怒を捉えつづける作家による、予言的ディストピア。

                    (集英社HPより)



主人公・大石理紀の葛藤がリアルに伝わってきた。
故郷の北海道から東京に出て来て、一応、働いて給料は貰っている。
けれど、貧困だという。

こんな女性、沢山いそう。
それで、こんな逼迫した生活をしているとは・・・
なんでそんな困窮しているのに東京に住み続けるのか?は疑問なんだけど。

お金を得るために、代理母になることを選ぶっていうのが凄い。
そんな覚悟あるのなら他にもっと出来そうだけど・・・・

と色々な「?」を持ちながらも物語には、どんどん引き込まれていく。
さすが桐野さん!


代理母の契約を結ぶ、草桶夫妻が、理紀に対して良心的だったことは救われた。
でも、生まれてくる子どものことは全然、考えていない人たち。

草桶夫妻は、代理母の理紀を子どもたちの母親として出産させる目的で
離婚する。そして理紀は戸籍上、草桶理紀に。
出産後は、離婚して再び草桶夫妻は復縁の計画。


そのことに、理紀自身は納得するのだけど・・・・


ラストの理紀の行動には、驚いた!

この先の生まれた子たちの成長が気になる話。

凄い話だったな。



                         ★★★★




発行年月:
2005年3月


初恋、友情、失恋、部活、学祭、上京……。
山と田んぼに囲まれた、田舎の県立高校の四季を舞台に、
「あの頃」のかっこ悪くて、情けなくて、
でもかけがえのない瞬間を描きだした傑作青春小説。

               (幻冬舎HPより)



図書館で「あ!これ読みたかった本!」と手に取った。
檸檬色の表紙も爽やかだけど、本の内容も実に爽やかだった。

本の帯文に「地味な人の青春」をいつか書きたいと思っていました。・・・
とあるけれど、大抵の人は、こんな青春を過ごしたと思う。
その時は地味でもあとから振り返ると、そんな地味だけど楽しいことも辛いことも
あった高校生時代って、懐かしい思い出がいっぱいある時代。

この物語はとある田舎の進学校でもある公立高校・北高が舞台。
章ごとに主人公が変わるけど、前に出てきた人がまた出てきたりするので
楽しい。

最後の章は、受験が終わって、皆、バラバラに次の進学先の大学のある場所へ
向かっていく。
でも、ここで出来た友情は生涯、続いていくといいなぁ~。

高校時代の友は、一生の友にもなれると思う。


また10年くらいしたら、読み返したい本。

これ、映画化されているんだぁ~

観てみたいな~


                       ★★★★★



発行年月:2020年3月


夜明けのレタス 群馬県昭和村・高樹農園
――東京の会社に勤めていた沙帆(さほ)は、過酷な労働環境に疲れ、心身ともに限界を迎えていた。どこか違う環境でやり直したいと、意を決して高樹(たかぎ)農園に転職することになるのだが……。
月夜のチーズ 岩手県葛巻町・森牧場
――夫と離婚し、十歳の息子を連れて実家の森(もり)牧場に戻った佐智子(さちこ)。都会暮らしで友達からも離れてしまった息子の将来を不安に思いながら、日々の生活に悩んでいた佐智子は……。
全国各地のさまざまな年代の農業に関わる女性を描いた八つの短編集。

                   (光文社HPより)



農業に携わる女性が主人公の話が殆ど。


実家の家業としての農業を引き継いでいる人あり、ご主人の実家の家業を
手伝っていたりと立場は色々で、それぞれに苦労があって、でも
今の仕事に誇りをもって働いている姿が素敵だった。


でも1つちょっと異色な話
「オリーブの木の下で」が一番、印象的だったなぁ~。
香川県の小豆島のオリーブ園が舞台なんだけど、そこの地で一人暮らしを
している女性・光江さんとギリシャ人の恋人だったレオさんの切なくなる話。


最後の「トマトの約束」が7明るいハッピーエンドでこの本をしめて
くれたのも良かった!



                       ★★★★



発行年月:2019年8月


最初にお父さんがいなくなって、次にお母さんもいなくなって、わたしの幸福な日々は終わりを告げた。すこしずつ心が死んでいくわたしに居場所をくれたのが文だった。それがどのような結末を迎えるかも知らないままに――。だから十五年の時を経て彼と再会を果たし、わたしは再び願った。この願いを、きっと誰もが認めないだろう。周囲のひとびとの善意を打ち捨て、あるいは大切なひとさえも傷付けることになるかもしれない。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。本屋大賞受賞作。

                 (東京創元社HPより)




図書館本なので、読みたい!と思ってから随分待ったなぁ~(^^ゞ

でも、期待以上に良かった!

主人公の家内更紗は、9歳の時、19歳の佐伯文と出会う。
2人が出会えたのは、本当に運命だと思う。
お互いがお互いの存在に救われる。

けれど、世間は、ロリコンという性癖を持つ男の犯罪と決めつけ、二人は離れて
生きることを余儀なくされる。

ネットって本当に恐ろしい。
事実とは違うことがいつまでも、残って、広がってしまう。
事実を知らないのに、誰かわからない人が言っていることを正しいことと
思い込んで更にその考えを広げる。


更紗と文が15年後に再会できたのは良かったけれど、再び、攻撃される。

でも、唯一の味方が出来たのは良かった。
更紗の職場の同僚の娘・安斎梨花。
8歳の梨花を更紗と文で預かった時期の3人の暮らしが本当に楽しそうで
成長した梨花は二人を認めてくれている。
そういう人たちが今度は広がって、二人の生活が、穏やかなものに
なっていくといいのにな・・・・。


映画化決定で、更紗を広瀬ずずさん。
文を松坂桃李さんが演じるらしい。

松坂さんの文は、雰囲気ぴったりなかんじがする。
いつか映画も見てみたい!!



                         ★★★★★
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