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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2021年5月


魔法みたいに強い言葉はいらない。わたしの“声”を取り戻したい。
日常に息苦しさを感じるあなたへ贈る物語。
「こんなところにいたくない」パート帰りの希和が見つけたのは、小学四年生の息子・晴基とそっくりの筆跡で書かれた切実なメッセージだった。本人に真意を問いただすことも夫に相談することもできない希和は、晴基が勝手に出入りする民間学童『アフタースクール鐘』で働きはじめる。マイペースな経営者・要や子どもたちに振り回されながらも、希和はいつの間にか自分の考えを持たない人間になってしまっていたことに気付く。周囲から求められるものでも、誰かからの受け売りでもない、自分自身の言葉を取り戻すためにひとりの女性が奮闘する、大人の成長小説!

                  (角川書店HPより)



保育士の資格をもつ希和が、近くに出来たアフタースクールで働き始め
自身も色々と成長する。

今は不登校の子どもって増えているのかな?
学校に居場所がないと感じている子どもの居場所になるこういう場所が
もっと増えたらいいなと思う。


希和が感じる子どもの同級生の母親たちのこと。
うんうんと同感しながら読む。
今はSNSとかで人間関係もなんだか窮屈なかんじだな。


母子手帳に児童憲章?
う~ん、全く記憶にない・・・(^^ゞ

子どもに関わる仕事をするのなら、知ってないといけないことだな。
しかし、今の時代、悪い環境から守られるっていう部分
100%安全な環境ってないんじゃないかな?
そういう環境に居ながら自分を守る術を教えていくことも大人には大事なのかも。



                         ★★★
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発行年月:2021年5月


この旅で、おまえのために死んでもいい
平凡な顔、運動神経は鈍く、勉強も得意ではない――何の取り柄もないことに強いコンプレックスを抱いて生きてきた八目晃は、非正規雇用で給与も安く、ゲームしか夢中になれない無為な生活を送っていた。唯一の誇りは、高校の同級生で、カリスマ性を持つ野々宮空知と、美貌の姉妹と親しく付き合ったこと。だがその空知が、カンボジアで消息を絶ったという。空知の行方を追い、東南アジアの混沌の中に飛び込んだ晃。そこで待っていたのは、美貌の三きょうだいの凄絶な過去だった……

                   (角川書店HPより)



主人公・八目 晃が高校時代ほぼ一緒にいた親友・野々宮空知の父親が
亡くなったと母親から聞かされ、通夜に出向き、空知の元夫だという男・安井に
声をかけられるところから話が始まる。

空知の姉は橙子。妹は藍。
空知と姉妹は、カンボジアに居たことがあると聞き安井から旅費と幾らかのお金を
貰い、カンボジアへと旅経つ晃。


旅の最初で大金(30万)を盗まれるというアクシデント。

行きの飛行機内で知り合った吉見という女性から何かとアドバイスを貰う。
紹介されていったゲストハウスでバイトとして雇ってもらい、なんとか食事と
宿泊の心配がなくなりホッ。
ゲストハウスの経営者ニェット(婆ちゃん)には何かと親切にしてもらう。
が・・・あとで、利用されていたのか?と思う事態に。

SNSでまず、藍にコンタクトを取り、その後、橙子にも再会。

そして最後は、死んだと聞かされた空知とも。

しかし、最後は、なんとも哀しい。


ポル・ポト政権時代のカンボジアって、多少は知っていたけど、酷いな。
それに翻弄されてしまった空知の人生。
幸せに暮らしていた日本の友・晃に会えて嬉しかっただろうな。
最後の晃への頼みがなんとも辛い。
友の願いを聞き入れた晃の今後はどうなるんだ?


表紙の絵からインドを連想したけど、違ってた(^^ゞ
でも読み応えあった。


                     ★★★



発行年月:2021年1月


先進医療は、最愛の人を奪っていった。どんでん返しの社会派医療ミステリ!
中学生の娘・沙耶香を病院に見舞った警視庁捜査一課の犬養隼人は、沙耶香の友人の庄野祐樹という少年を知る。長い闘病生活を送っていた祐樹だったが、突如自宅療養に切り替え、退院することに。1カ月後、祐樹は急死。犬養は告別式に参列するが、そこで奇妙な痣があることに気が付く。同時期に同じ痣を持った女性の自殺遺体が見つかり、本格的に捜査が始まる。やがて〈ナチュラリー〉という民間医療団体に行き当たるが――。主宰の謎の男の正体と、団体設立に隠された真の狙い。民間療法の闇を描き、予想外の結末が待つシリーズ待望の最新作!

                     (角川書店HPより)



最初の汲田姉妹の話がまずあって・・・姉妹が父親の命を救ってくれなかった、
そのため母親までも命を落とすことになった原因となった
帝都大附属病院を恨む。姉妹は大人になってどんな復讐をするんだろう?と
思わせる物語の入り。



末期の腎不全患者・庄野祐樹(15歳)は、犬養刑事の別れた妻と暮らす娘・沙耶香と
同じ病棟内に入院していたが、突然、退院。
その後は民間療法を受けていた。
が・・・急死。

死因は病死だったが、全身に痣があるのが気になり、犬養は独自に動く。
そして、同じように遺体に痣のある四ノ宮愛美(45歳)。
彼女は末期のすい臓がんを患っており、祐樹と同じ民間療法を受けていた。


民間療法を行う<ナチュラリー>の主宰は医師の織田豊水(本名・豊嗣)。
しかし、その主宰は、何者かに殺害される。


最初の話の汲田姉妹は、分かれ分かれに暮らし、苗字も変わっていたけれど
ずっと連絡を取り合って、いたんだろうな。
親が亡くなって病院を恨む気持ちもわからないわけではないけれど
こんな風に自分たちの人生を送ってきたのは、哀しい。



15歳の祐樹くんは、どんな気持ちで親の勧める治療を受けていたんだろう?
それを思うと、この姉妹のしたことは、許せないな。



読みやすいからササッと読めたけど、好きじゃない話。



                       ★★☆



発行年月:2020年11月


ロングセラー『後悔病棟』に続く感動の長編
神田川病院に赴任したばかりの女医・黒田摩周湖は、二人の末期癌の女性患者をみている。先輩のルミ子に促され、摩周湖が病院の中庭で拾った聴診器を使ってみると、患者たちの“心の声"が聞こえてきて・・・・・・。
母親に捨てられ、児童養護施設で育った桜子は、大人を信じていない。代議士の妻の貴子は、過去に子供を捨てたことがあるらしい。
摩周湖の勧めで治験を受けた桜子と貴子は快方に向かい、自分の人生を生き直すことに。大学に進学するお金がなく進路に悩む桜子、選挙にしか関心のない夫と姑を嫌悪する貴子。孤独と生きづらさを抱えてきた二人は、どのような道を歩み始めるのか――
共感の嵐を呼んだヒューマン・ドラマ『後悔病棟』に続く感動の長編!!

                (小学館文庫HPより)



これ、続編なんだ~と読んでから知ったけれど、十分、楽しめた。

患者たちの心の声が聴診器を通して聞こえるという設定も面白かった。
医師・黒田摩周湖と末期がん患者で、黒田医師の受け持ち患者である
小出桜子(高校2年生)と代議士婦人の谷村貴子、二人にも好感を持ち、
なんとか、この先の人生を自分の幸せのために生きて欲しいなと思った。


患者二人がもしかしたら、生き別れの親子か?という話が出てきたけれど
それは、違った。
でも二人がこの先も交流を持って行ける関係ならいいなと思う。

養護施設で育った桜子が、子どもを過去に捨てた貴子と、二人で始められることも
将来的にはありそうな・・・・・

2人のこの先の生き方もまた読みたいな。


これは続編らしいけど、先のは「後悔病棟」とか。
そちらも気になるので、また読んでみよう。



                       ★★★★




発行年月:2021年3月


嘘も真実も善きも悪しきも、すべてが詰まった江戸怪談の新骨頂!
江戸は神田の三島屋で行われている変わり百物語。美丈夫の勤番武士は国元の不思議な〈火消し〉の話を、団子屋の屋台を営む娘は母親の念を、そして鯔背な老人は木賃宿に泊まったお化けについて、富次郎に語り捨てる。

                 (角川書店HPより)



今回の語り手は3人。
聞き手は、三島屋の次男・富次郎(22歳)。
従姉のおちかから引き継いでの役目。


<第一話 火焔太鼓>
語り手は、武士の中村新之助(仮)。
10歳のときの体験を語る。
国元の伝わる火消の役目をする太鼓の話。


<第二話 一途の念>
語り手は屋台のだんごやのおみよ(16歳)、
おみよの両親の話。父親は料理やの息子。肺病を患い、店から離れて
一家は暮らすことに。母親の夏栄は、元は店の仲居だった。
病気は快方に向かうと再び料理やに戻るが、後妻をもらうことになり・・・


<魂手形>
語り手は粋な浴衣姿の富吉(70歳)。
15歳のときの不思議な体験話。
あの世にいけない水面をあの世に連れて行く手助けをする七之助との
出会い。



最後の話が、やはり表題作っぽく一番、百物語らしかったかな?
話は、怖いのに、挿絵が可愛らしいから夜寝る前に読んでも平気で
助かった(^^ゞ


おちかのお産が近いというおめでたい報せがあり、嬉しくなったけれど
最後に何やら不穏な空気。
無事にお産が済みますように・・・。


今回も楽しませてもらいました。



                      ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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