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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2020年6月


「思い出のとき修理します」の著者が贈る優しい感動の物語、第2弾!
大阪の小さなサンドイッチ店『ピクニック・バスケット』を営む仲の良い姉妹・笹子と蕗子。
彼女たちの店には、今日も悩みを抱えた人々が、心を癒す絶品サンドイッチを求めてやってくる。
人気シリーズ第2弾!

                  (KADOKAWA HPより)



「めぐり逢いサンドイッチ」を少し前に読んだので、登場人物たちを
しっかり覚えていた。

今回もちょっとした謎解きが5つの話で。

出てくるサンドイッチは表紙の絵になっていて、味も想像しやすい^m^

ちょっと意外なつくねの入ったサンドイッチが気になる。
焼き鳥のなかで、つくねが一番好きだから・・・何となく照り焼きバーガーの
味に近いのだろうか?などと想像。


笹子と蕗子の姉妹関係がほっこり。
お客さんの食べて喜んでくれるものを作りたいと思う笹子の気持ちは
応援したいし、それが達成されたときは嬉しい。
支える蕗子も同じ気持ち。

姉妹のお互いのちょっとしたコイバナもいいね。

小野寺と笹子。川端と蕗子。
どっちも素敵なカップルになれそうだけどなぁ~。

登場する人たちがみんな温かいっていいな。
安心して最初から最後まで読める。


続いて欲しいシリーズだな。



                      ★★★
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発行年月:2009年1月


過疎化した村で活躍する、愛すべき老人たち
傷心のもと人気コピーライターが寂れた田舎に引っ越したところ、地方活性化のために駆り出される羽目に。しかも安易な企画が通り……
担当編集者より
コピーライターとして活躍していた岸川は、後輩の自殺をきっかけに人間関係に倦み、仕事もやめ、田舎暮らしを提案していた雑誌に飛びついて、縁もゆかりもない川西村で1人暮らしを始めた。市町村合併により、何の取柄もないその村は町のお荷物状態。地域活性化職員が村おこしのために奔走するもののうまくいかない。そこで前の職業を活かして何か案を出してくれと岸川に依頼がくる。いい加減に答えた「輪投げで村おこし」が実際に通ってしまったからさあ大変……。過疎化による地方の問題を的確に捉えつつユーモラスに描き、人情味溢れる1作となりました。(SY)


                   (文藝春秋HPより)



傷心の元コピーライター・岸川(35歳)が、田舎の人たちと少しずつ人間関係を
深めていく様子は微笑ましい。

後輩を自殺するまでに追い詰めてしまったのは、自分だと心に重たいものを抱えて
日々生きている。
名前が知れたコピーライターだったが、すべてを捨てての田舎暮らし。

町の老人(と言っていいのか?)たちが元気。
皆、仲良しで、誰かが具合が悪いとしれば駆けつけてくれて世話を焼いてくれる。
玄関に鍵を掛けないって物騒だけど、信頼関係が強いから出来ること。
しげジイ、亀ジイ、きょバアなどなど。

町役場の池田から、町おこしの企画を相談されて、やや出まかせで言った
「輪投げ大会」が、本格的な町おこし事業として進む。
第一回の開催は、不備なこともあり、散々な結果に終わる。
池田は落ち込みいつもの前向きな姿勢から一転する。
岸川はそんな池田を心配する。後輩みたいなことになったらどうしようかと
必死で声をかける。
池田は、そのことに救われたと後で話すから、やはり声を掛けたり
そばに居続けるって大事だなぁ~と感じる。


色々な問題を解決しながら、2回目の輪投げ大会は成功。

外国人労働者たちと町民との関係も良好に。
池田の息子も得意なパソコンを活用して企画を盛り上げたり
町のためにみながそれぞれ協力し合う姿は読んでいて楽しい。


根本の町おこしにつながるかは別として、面白かった♪


                    ★★★











発行年月:2006年8月


第135回芥川賞受賞作!
暑い夏の一日。僕は30歳を目前に離婚しようとしていた。現代の若者を覆う社会のひずみに目を向けながら、その生態を軽やかに描く
担当編集者より
アルバイトで、自動販売機に清涼飲料水補充のトラック配送をする主人公の敦。8月最後の暑い日、女性ドライバーの水城さんに敦の離婚に至る経緯を尋ねられて……。夢と仕事と生活に追われ、真剣であればあるほど2人の心がねじれていった結婚生活。何かを思う気持ちを「捨てる」こと。その重さが熱く切なく、また、水城さんと敦の軽妙なやりとりの中にある信頼関係が心地良く胸に響きます。芥川賞受賞の表題作と、受賞翌日から著者が取り掛かった渾身の第1作も併録します。

                  (文藝春秋HPより)


表題作の「八月の路上に捨てる」は
離婚をする男・敦の話。
大学で知り合って結婚して4年。
脚本家になることを夢見ていたが、今は自販機の清涼飲料水をトラックで補充して
廻るバイト。
一緒に働く先輩で正社員の水城さん(女性)は離婚歴あり。
水城さんに結婚生活のあれこれや、離婚に至るまでの自分の気持ちを
話しながら仕事をしいている。

結婚を持続させるか離婚するか?
なるほどね・・・
こういう関係になると確かに一緒にいることが苦しくなるかもね。
子どもでもいればまた違った方向に行ったかもしれないけど・・・・
心理描写が巧みで面白かった!
芥川賞って難解なのあるけど、これは読みやすかった!


もう1つの「貝からみる風景」は
同棲している淳一の話。
恋人の鮎子と夕方、スーパーで合流するのだが、その待ち時間にお客様の声
のコーナーで客の相談(要望)とお店側の回答を読むのが楽しみという。
気にしたことないけど、なるほど、面白いかも。

ふるさとの金沢で一人暮らしの父親とFAXでやり取りしているというのも
面白い。

たわいもない日常の様子がいい。
こちらの男女はまだ暫く良い関係が続きそう。



男性目線の話、面白いな。


ちょっと調べたら、角田光代さんの元夫らしい。
今は離婚してお互いに再婚しているそうだけど。
へ~と思った。

でも、この人の文章好き。
ほかの作品も読んでみたい!


                        ★★★★




発行年月:2021年9月


さみしさは消えない。でも、希望は、ある。11の小さな星たちの物語
さみしさは消えない。でも、希望は、ある
かぞえきれないものを、ときどき見たほうがいい。
ぼくたちは皆、また間違えてしまうかもしれないから――
感染症がひろがり休校になってしまった春、子どもたちのためにこいのぼりが企んだのは……。 「こいのぼりのナイショの仕事」「こいのぼりのサイショの仕事」
大切で大好きな相手であればあるほどいまは会えない。父と娘は、画面越しで会話する。 「天の川の両岸」
ミックスルーツのリナはお母さんと二人暮らし。「日本人らしい」っていったい何だろう――。 「コスモス」
「星のかけらには、さみしさが埋まってる」
夜空にちりばめた、11の小さな星たちの物語
「誰かに会いたいと思ってるとき、ほんとうはもう会えてるのかもしれないな」
収録作品:こいのぼりのナイショの仕事/ともしび/天の川の両岸/送り火のあとで/コスモス/原っぱに汽車が停まる夜/かえる神社の年越し/花一輪/ウメさんの初恋/こいのぼりのサイショの仕事/かぞえきれない星の、その次の星
雑誌「小説 野性時代」掲載作に書き下ろしを加えた、全11篇

                    (角川書店HPより)



どの話も温かい著者の気持ちで溢れていた。

こいのぼりが夜中に空を泳ぐ話は、良かった。
こんな風に人間じゃない者たちにも、ちゃんと心があって日々、人のことを
気にかけていてくれるのだと想像するだけで温かい気持ちになる。


どの話の主人公たちも、寂しげで儚げで・・・でも自分の置かれた場所で
懸命に存在している。
そんな人たちに、大丈夫、ひとりぼっちじゃないよと言いながら
そっと寄り添うようなお話たち。


表紙の絵もいい。


                        ★★★


発行年月:2022年2月


男は世界的な写真家、女は梨園の妻
「真実を語ることは、これまでずっと封印してきました」
生前、桂一は博子に何度も言ったという。
「僕たちは出会ってしまったんだ」
出会ってしまったが、博子は梨園の妻で、母親だった。
「不倫」という言葉を寄せつけないほど正しく高潔な二人ーー。
これはまさしく「奇跡」なのである。
私は、博子から託された”奇跡の物語”をこれから綴っていこうと思う。
数々の恋愛小説を手掛けた林真理子が、一生に一度描かずにはいられなかった
”本当にあった”愛の物語。
38年ぶりの書き下ろし!

                   (講談社HPより)



林さんの書いたものだから手に取ったけれど・・・

正直、つまらなかったなぁ~。

もっとドロドロしていたり、二人が一緒になるまで、どんなふうに障害を
乗り越えたのか?とか期待(?)していたんだけど・・・

障害は、物語からはそんなに感じられず・・・
元夫も、すぐに再婚していたりして、へ~というかんじ。
お金とある程度の世間的評価がある人たちの世界での話は
一般庶民とは、かけ離れた世界なんだなぁ~と思わされただけの話。


ただ、博子と元夫の間に生まれた清之助くんは、凄く良い子だし
これからの歌舞伎界での活躍も楽しみ。
と言っても、歌舞伎の世界は全く無知だけど・・・

歌舞伎界をよく知っている人が読めば、また違ったのかな?


本の薄さと比例する内容の薄さに、ややがっかりだったな。

しかし、なぜ、自分の話を林さんに書いて欲しいと言ったんだろ?
世間に何アピール?
どうだ、羨ましいだろ?というと???
ま、確かに羨ましいけど・・・・


                         ★★☆
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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