17歳の一瞬のきらめきを描くオムニバス
バレー部の主将桐島が、突然部活をやめた。そのことで、同高校に通う5人の生活に小さな波紋が広がり…。至るところでリンクする17歳の物語。瑞々しい感性が光る第22回小説すばる新人賞受賞作。
(集英社HPより)
主人が図書館で予約。
長女も読んで「感動した!面白い!」と言うので、話題の書でもあるし、読んでみました。
表題どおり、高校生で男子バレ-部の部長・桐島が部活をやめるらしいという話が最初に出てきます。
同じ部活で共に練習に励んで来た仲間たちのいろいろな思い。
部長の桐島がやめるなら、自分が部長だろうと思う孝介や、桐島と同じリベロとして今まで控え選手だったけど、今度の試合から自分が出られる?と思う風助など。
運動部特有の心の奥底に秘めた本音みたいなものがよく描かれていました。
他にもソフト部やブラスバンド部の女子やら映画部の男子などの話も連作形式で物語が進み、所々に桐島が話しに登場。
でも、本人は会話のなかで出てくるのみ。
それもなかなか面白かった。
映画部の男子の会話もなかなか深かった。
目立つグル-プ、目立たないグル-プに分かれるというのは、学生時代を振り返ると、わかる~。
登場しない桐島だけど、出てくる者たちに少しずつ影響を与えていて、バラバラの話のようでちゃんと繋がっているかんじが上手いなぁ~と思いました。
桐島の退部話を機に、それぞれが今の自分のあり方をちょっと見直す話かな?
ラストも爽やかで良かった!
これは、若い著者だからこそ書けた話だな~(^^)
高校生の長女が感動した意味もわかる!
でも、大人でも楽しめます!お薦め!!
今後の活躍も期待したいです!
★★★★★
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発行年月:2002年8月
医学ジャーナリストが描く迫真のミステリー
ウィルス研究医・仲沢葉月は、ある晩、外科医の夫・啓介と前妻との間の子が誘拐されたという連絡を受ける。しかし夫は別の女からの呼び出しに出かけていったまま音信不通、幼子は焼死体で発見された。痛み戸惑う気持ちで夫の行方を捜すうち、彼女は続発する幼児誘拐殺人事件の意外な共通点と、医学界を揺るがす危険な策謀に辿りつく----。医学ジャーナリストが描く、迫真の医療サスペンス! 第1回小学館文庫小説賞受賞作
今回は誘拐事件から始まり、その児童の遺骨が母親の元に届けられるという衝撃的な出だし。
最初からミステリ-の予感。
最初から、それがどう医療の話と繋がっていくのか?期待感いっぱい。
事件の真相を追うのは、外科医・啓介の妻・葉月。
感染症研究所のウイルス研究部門に勤務している医師。
誘拐事件と共に行方不明の啓介を探しつつ、亡くなった啓介の先妻との子ども・宏がかつて外国で臓器移植手術を啓介も関わるなかで行なわれていた事実を知る。
いろいろな謎を追う葉月。
医師としての知識、人脈を頼りに、明かされていく真相。
そこには、また衝撃的な事実が・・・あ~もうペ-ジをめくる手が止まらない!
面白かった!と同時に、臓器移植の実態は果たしてどうなのか?ここに書かれていることは実際にもあり得る事?
医師・啓介はここには登場してこないのですが、欲を言えば彼の苦悩した心情などの過程がもう少し描かれていたら良かったかな?
哀しい辛い決断をしたんだなぁ~と想像すると胸が詰まります・・・(/_;)
医師であり、医療ジャ-ナリストとしての著者の作品はいつも考えさせられる事が多く、
読み応えも十分!!
★★★★
遊牧民のように京都に漂着し、留学生活を始めた僕は、対面朗読というボランティアを通じて、美しい盲目の女性・京子に出会い、恋に…。格調高くうたう官能的恋愛小説。第20回すばる文学賞受賞作。
(集英社HPより)
著者のプロフィ-ル
1962年、スイス、ジュネ-ブ生まれ。
ジュネ-ブ大学中退、同志社大学文学部卒。
1998年、テレビ朝日退社後、執筆活動に専念。
文章が綺麗。
読みやすく、外国の方が書いたとは思えないほど。
物語は、スイス人留学生が京都で大学生活(日本文学を専攻)を送るなかで、出会った盲目の女性・京子との恋愛を描いている。
かなり官能的な箇所はあるけれど、いやらしさはなく自然。
最後は、ちょっと切ないけれど、その途中にある二人の会話などは微笑ましく素敵。
京都というある意味特殊な環境で暮らす外国人が感じる戸惑いなどが随所に出て来て、なるほどそういう風に感じるんだ~なんて興味深かった。
そのひとつ・・・外国人を見つけると、わけのわからない英語(ヤンキ-・モンキ-・ト-ク)で話す日本人にはうんざりは、著者本人が感じていることかな?
盲目の京子との付き合いは、そういう戸惑いを感じさせない物だったけど、それは京子が盲目だったからかな?
性格的なものの方が大きい気がするけど・・・。
ほかにも幾つか出版されているようなので、ほかのものも読んでみようかな?
★★★
人形の名は りかさん
過去ある人形たちの声がきこえる。
ようこは自分の部屋に戻り箱を見た。お人形のおいてあった下には着替えが幾組かたたんであり、さらにその下のほうにもう1つ箱のようなものが入っている。開けると和紙にくるまれた、小さな食器がいくつか出てきた。「説明書」と書かれた封筒も出てきた。中には便せんに、おばあちゃんの字で、つぎのことが書いてあった。
『ようこちゃん、りかは縁あって、ようこちゃんにもらわれることになりました。りかは、元の持ち主である私がいうのもなんですが、とてもいいお人形です。それは、りかの今までの持ち主たちが、りかを大事に慈しんできたからです。ようこちゃんにも、りかを幸せにする責任があります』・・・・・・人形を幸せにする?・・・・・・どういうことだろうってようこは思った。どういうふうに?
(本の帯文より)
雛人形に関係ある人形のお話。
物語はある日、ようこのおばあちゃん(お父さんのお母さん)から、お人形のりかさんが送られてくるところから始まる。
ようこは「リカちゃん人形のリカちゃん」が欲しいと言う意味でおばあちゃんにリカちゃんが欲しいと言ったのに・・・とがっかり。
でも、すぐに、りかさんがようこの大切な存在になってくる。
お人形には魂が込められているとかよく聞くけど、それを裏付けるような物語でもあります。
ようこの元に送られて来た、りかさんはおばあさんとの長い時間を供に過ごし、その時の記憶を持って、ようこにいろいろと話して聞かせます。
人形が喋るというとちょっと不気味な感じもするけど、ここではごく自然な成り行きなので、不気味さは不思議と感じなかった。
りかさんは、ほかの人形の生い立ちなども教えてくれる。
お友達の登美子ちゃんの家で何やら悲しそうなお人形・汐汲みが気になり、真相を探るとずっと汐汲みが守ってきたアビゲイルという西洋人形の存在を知る。
歴史的な意味のあるアビゲイルの物語は切なかった。
日本にある使命を持って渡ってきたアビゲイルなのに、戦争によって酷い体験をした気の毒なお人形。
物は言わないけど、さぞ辛かったでしょう。
りかさんとようこによって、魂は少し穏やかなものになったかな?
ようこのおばあさんが話す事もとても心に沁みるものでした。
例えば・・・人形は吸い取り紙のように感情の濁りの部分を吸い取っていく。その技術が未熟だと人間の生気まで吸い取ったり、濁りの部分だけを持ち主に残してどうしようもない根性悪にしてしまうことがある。とか
人形遊びをしないで大きくなった女の子は癇が強すぎて自分でも大変。積み重ねてきた思いがその人を蝕んでいく。など
この本は図書館の児童書コ-ナ-で見つけましたが、大人が読む方が理解し易い本かも?と思いました。
とても素敵な本でした。
文庫本では、また違う話が収録されているそうなので、そちらも読んでみたいな。
梨木さんの本は(わたしにとっては)ハズレがないな。
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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