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読んだ本の感想あれこれ。
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4f2537c9.jpg発行年月:2009年5月


初恋にふるえ、友情にもえる


熱く激しく、限りなく優しい--------
   昭和30年代の少女たちの物語

                
(本の帯文より)


図書館の新刊本コ-ナ-より借りてきた主人が、面白かったというので、読みました。
表紙の絵が、優しい雰囲気で先ず、良い感じ♪

物語は、現在は小説家となった主人公・章子が、自身の中学2年・14歳の頃を懐かしく思い出しながら書いているという設定。

昭和30年代の少女たちの日常。
会話のひとつひとつが丁寧で、自分の中学時代を自然に思い出しちゃうかんじでした(^^)

この時期って、友だちとの関係が全て。
友だちに自分がどう思われているのか?ちゃんと自分は受け入れられているのか?
そして、もうひとつ友だちとの間で毎日のように交わされる会話といえば・・・今風にいうとコイバナ。
自分に好きな人がいなくても、誰かのコイバナをみんなで共有して楽しんじゃうようなかんじ。

そんな自分の中学時代も思い出し「おんなじ!おんなじ!」と思いながら・・・・。
自分の中学時代は昭和50年代で、今、丁度、14歳の長女の様子を見ても、この物語のなかの少女たちと何ら変わらない!

ただ、時代が違えば、周りの環境も多少違うのは事実ですけど。
今は、携帯でメ-ルをするが日常茶飯事だったりしますからね・・・・^^;

少女たちのやり取りは、現在の14歳と変わらないですが、昭和30年代らしい事象もあれこれあってノスタルジックな部分も楽しめました。

浅沼事件が出てきたり、安保反対運動がちらっと出て来るあたりも時代を感じさせました。

そして。。。お小遣いに100円札を2枚とか。LPレコ-ドを借りるとか。


この物語は、大人は、自分の少女時代を懐かしみながら・・・・今の10代の子にも読んで楽しい物語かな?
母娘で読むのも楽しそう。

★★★★


PR
baeefa0c.jpg発行年月:2007年8月


宿した命を喪った夫婦。
闇にとらわれた少年。
愛猫の最期を見守る老人。

濃密な文体で、人間の心の壁に分け入ってゆく傑作長編

                     
(本の帯文より)


物語は、第一部、第二部、第三部に分かれていて、一部と二部はちょっと登場する主な人物が違うので「あれ?」と思いますが、三部で再び、一部に登場の人が主になり、ああ、これはずっと時間的にもつながっている物語なんだと気づきました。(気づくの遅い?^^;)

でも、ず~っと出て来くるのが1匹の猫・モン。

第一部では、家のそばでうるさく鳴く仔猫の声を、我慢できず、拾いにいき、でもやはり捨てる夫婦。
夫婦は、40歳の妻と52歳の夫で、あきらめていた子どもを授かったが、6ヶ月で亡くしてしまっていた。
仔猫といなくなったわが子を混同して考えたりもするが、所詮、猫なんだから・・・と捨てる。しかし戻ってくてしまう。そしてまた捨てる・・・・・
この拾う、捨てるの描写がリアルで、ちょっと気持ち悪かった。

第二部で出て来る中学生の少年は、父親と二人暮らし。
毎日の暮らしぶりや、少年の行動などを読んでいると、なんだかすご~く暗くて、重くて、切ないかんじ。
ある時、父親が仔猫を連れて来て、最初は殺そうかと思うのだけど、ある考えが浮かんで一応、世話をする。その間にちょっと心に明るいものが育つかんじだったのは、良かったけど・・・・
これも、最後はちょっと映像を思い浮かべると気持ち悪かったなぁ~。

そして三部では一部の夫婦が再び登場。
猫はどうやらこの家で飼われて「モン」という名前で可愛がられていたんだとホッとした。
二部でちょこっと登場していた猫も「モン」だったんだ!(またまた気づくの遅い?^^;)

どうやら、かなりの年月が一部から経ち、仔猫も老いて、人間も老いて・・・・・・

猫の最期を優しく看取る男の姿が切ないけど、胸にじ~んと来ました(/_;)

死ぬこと=自然なこと
何も恐れなくてもいいんだと猫が教えてくれているかのよう。


全体的に暗くて、重い物語なのに、ちょっと温かい気持ちになれるお話でした。

この方のお名前前から思ったけど、どんな由来でつけたのかしら?
「まほかる」って?

著者経歴を見て、ちょっとビックリ。
1948年生まれ。主婦、僧侶、会社経営などを経て2004年『九月が永遠に続けば』で第5回ホラ-サスペンス大賞を受賞

だそうです。
僧侶の経験があるんですね~。前に読んだ「アミダサマ」の描写を思い出すと、ちょっと納得。

怖いもの見たさで『九月が・・・・・』も読んでみようかな?

この方の文章に不思議な魅力を感じちゃいます。

★★★★

82879531.jpg発行年月:2004年1月


傷ついた子犬を拾った少女は、獣医を目指す少年に助けられた。しかし、幸せな出逢いは、少女の悲しい家庭環境により別れを迎える。そして、8年後、ふたりは偶然の再会を果たすが、ふと幼い日の思い出がよみがえった時、彼女はこつぜんと姿を消した。男は命をかえりみず、彼女を探し続けるが・・・・・。愛し合っているのに巡り逢えないふたり。

感動と奇跡の“純愛”小説
 
                                  (本の帯文より)


前半までは、すごく良かった!
そして、そのままこの純愛は続いて・・・・・と勝手にあれこれ想像しながら読み進めていくうちに様子が変わって来て、ちょっと面食らいました^^;

確かに純愛は続くのですが、憎悪を含んだサスペンスドラマのような雰囲気になってきて・・ちょっと興ざめしちゃいました。
でも、ラストがどうなるのかは、気になるので、どんどん読みましたが・・・。

ラストもなぁ~。
イマイチだなぁ~。

前半の雰囲気をそのまま進めてくれたら、多分、泣けたと思うけど、途中で涙が奥に引っ込んでしまったかんじで、変な読後感。
こういう読後感も珍しいかも。


ちょっ韓流ドラマみたいでした。
「冬のソナタ」と「天国の階段」くらいしか見てないですけど・・・。

ここまで、愛する二人を裂かなくてもいいんじゃないのぉ~!?
みたいな気持ちです(苦笑)

先に読んだ「引き出しのラブレタ-」みたいな話の方がいいな。
ちゃんと泣けて。


★★
26647211.jpg発行年月:2009年5月


ややこしくなった心と身体がほぐれる、魔術的な恋愛小説。

いま起こっていることは、すべて必然なんだと思う・・・・身寄りを置き去りにして、山崎由実が流れついたのは商店街のはずれの薬屋だった。独身の店主、平山タバサはつかみどころがないが、町の住人からは信頼を寄せられ、山崎も次第に馴染み、解き放たれてゆく。とどまり、たゆたう愉悦と、帰るべき場所を探す極上の恋愛小説。


                                   
(新潮社HPより)

前に読んだのは・・・『とりつくしま』だったかな?
あれも不思議なかんじの話でした。

今回も、登場人物たちが果たして何者なのか?よくわからない。

薬局を営むタバサは、独身の男性。変わった名前「タバサ」は、彼の言うこれまた変わった母親がテレビドラマ「奥様は魔女」の登場人物から付けたそう。

「奥様は魔女」の登場人物?ダ-リンと魔女のサマンサ以外、知らないなぁ~と調べたら
二人の第一子の女の子が「タバサ」らしいです。
女の子の名前なのに・・・・しかも日本人には似合わない名前^^;

タバサの元に居候する山崎由実。
途中まで、二人の関係は?と謎でしたが、段々にこの辺はわかってきます。

兎に角、「?」とわからない事だらけの物語なのですが、不思議な魅力があって、言葉の流れとかそこから漂うフワフワしたような物がなんだか読みながら、わたしにはとても心地が良いものでした。

タバサの亡くなった母親を語る部分は、ちょっとホラ-っぽかったけど、怖いというより美しいと感じてしまう。
視覚的に考えたらやっぱり怖いんだろうけど。

医師免許も持っているというタバサが処方する薬。
病人への治療方法も不可解。

最後は、霧とともに遠くに消えてしまうような、あやふやなまま・・・・

でも、好き。こういうかんじ。

多分、好みが分かれる作家さんなんだろうけど。

★★★★
c41307de.jpg発行年月:2009年3月


手の内は「握卵(あくらん)」。
自信が持てず臆病で不器用な初心者、早弥。タ-ゲットパニックに陥った天才肌、実良。黒人の父をもち武士道を愛する少年、春。

たまごを持つように、弓を握り、心を通わせていく、
中学弓道部の男女3人。
こわれやすい心が、ぶつかりあう。


                                    
(講談社HPより)

図書館の児童書新刊本コ-ナ-にあったそうで、主人が借りて来ました。
中学の弓道部のお話。
少し前に、女子高校生の剣道部を扱った物語「武士道エインテ-ン」を読みましたが、武道物って、なかなか馴染みがないですが、こういう書で結構、雰囲気は掴めます。

弓道部の顧問は、学校の先生でなく、年配の女性。
この先生の指導が良いかんじ。
武道云々よりも人として美しくある為に・・・みたいな物も教えてくれている。


上手くなりたい、強くなりたいと焦り、上手く行かない時期を乗り越えて、成長する。
そんな様子が読んでいて、嬉しい。

表紙の絵を最初にみて、男の子が二人?と思いましたが・・・違いました^^;
真ん中は、女の子・実良でした。

短い髪に変身の経緯もなかなか良かった。


青春物語は、清々しくていいなぁ~(^^)

★★★
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