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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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09ea72fc.jpg発行年月:2010年2月

戦争に翻弄された作家・林芙美子の秘められた時を桐野夏生が炙り出す衝撃長篇!

女は、本当に罪深い----。今この一瞬、あなたと抱き合えれば、愛さえあれば、私は構わない。昭和十七年、南方への命懸けの渡航、束の間の逢瀬、張りつく嫌疑、そして修羅の夜。見たい、書きたい、この目に灼き付けておきたい! 波瀾の運命に逆らい、書くことに、愛することに必死で生きた一人の女を、渾身の筆で描く傑作小説。

                       (新潮社HPより)

最初から最後まで面白かった!
さすが、桐野さん!!

物語は、桐野さん流の創作で語る作家・林芙美子の知られざる過去。
芙美子の姪に当たる房江が、芙美子の死後、夫であった画家の手塚緑敏が保管していた芙美子の日記や記録物の数々を見つけ、資料館の資料として公開するべきか否かを緑敏の友でもあった黒川なる人物に預け意見を聞きたいという手紙から始まる。

作家・林芙美子の名前は知っていても、作品は読んだ事ないし、そこに繋がる人間関係に対する知識も皆無ですが・・・知識がなくても楽しめた。

芙美子の夫・緑敏と手紙を書いている房江の関係もビックリする物がありましたが、主人公の芙美子もまた、夫以外の男性をずっと愛し続けていた設定のこの物語。

時代は昭和17年~18年のこと。
昭和16年に日本が真珠湾攻撃で勝利し、ちょっと浮かれてる時代?
日本は、強い敵無し!という風潮のなか、芙美子は現実の日本の情勢を日本を出たところで見ていて何か恐ろしいものを感じている。
ジャ-ナリストの恋人・謙太郎も世界中を危ない思いをしながら駆け回り、日本の危機を感じている。

が・・・戦争というなかでは、自分の思った事を自由に書くことすら非国民扱いになってしまう。
そうなったら、物書きとして生きることすら出来なくなってしまう。

戦争中、作家は利用されていたという事実は、衝撃的でした。
戦争の本質を見ながら、書き記したものも都合の良い箇所だけの要約が行き交い人々はそれを信じる。
どんな気持ちだったんだろうか?


日本を離れ従軍活動で、ジャワに行き、そこでも恋人の謙太郎と危ない逢瀬を重ねる芙美子って人の力強さみたいなものに打たれました。
その時代の女性にしては、かなり破天荒で本当にパワフル!

ここに書かれたことの全てが事実では
ないと思いながらも、こんな人生を歩んだ芙美子という作家の書き残したものを是非とも読みたい!と強く思いました。


巻末にある参考文献の数は膨大!
林芙美子について書かれた書物も多いんですね!これまたビックリ!
それらも今度、手に取ってみたい!
            


いや~凄い小説でした!
時間を置いて、必ず、また読み返したい!

★★★★★
PR
c08f19a4.jpg発行年月:2010年5月

結婚後に恋が芽生えたら------


火遊び、裏切り、そして道ならぬ恋----。
結婚後の恋はいけないことなの?
『しずかな日々』『るり姉』の著者が、現代のさまざまな不倫の情景を描く、新境地の反道徳小説!

                         (角川書店HPより)


リバ-サイドマンションの住人たちのそれぞれのフリン話が短編で語られ最後の話では、その住人たちが年に一度の定例会で集う。

表題どおりのフリンに関する物語が6つ。

「葵さんの恋」は、高校生・真奈美の目線で語られる継父と同じマンションに住む、顔見知りのちょっとお姉さんの葵さんとの関係。
本当に父親でないからか?自身も恋愛中にてその心理が多少わかるからか?激することなく眺めている様子と葵さんの言動がどこか浮世離れしたかんじで、不思議なかんじでした。

確かに不倫というから・・・倫理に反することなんでしょうけど・・・
ここに出てくるフリンを読んでいると、それでも当人たちは純粋に相手を愛しているんだなぁ~なんて思ったりして。
「最後の恋」や「年下の男の子」の主人公たちには、ちょっと応援したい気もしました。
「年下の・・・・」は、フリンとは言い難いけどね^^;


「魔法がとけた夜」のあかりと宗太郎夫婦の結婚って、そもそも間違いだったんじゃないの?
結婚したけど、もしかしたら、こちらの方が「フリン」だったりして・・・・
宗太郎みたいな男性はイヤだなぁ~(-_-;)


最後、マンション住人が集った場所で語られる管理人さん夫婦・新一と絹江の
「二人三脚」もすごい話だったな。
これだけで、長編小説が出来そう!


椰月さんのフリンを題材にしたお話、なかなか面白かった!
いろんな恋の形を楽しみました(^^)


本の装丁もセンスあり!
装画は伊藤直子さん。
デザインは・・・・やはり鈴木成一デザイン室でしたか。

いいなと思うと、大抵、鈴木成一デザイン室だな。

★★★★
3076288f.jpg   発行年月:2010年4月

2010年3月、鳩山首相がインターネットの選挙利用解禁について「やらねばならない時代の流れだ」と述べた。早ければ5月にも法案が成立し、7月の参院選からネット選挙が解禁されるだろう。

 2009年の総選挙による政権交代の最大の功労者はテレビだった。公職選挙法によって選挙期間中の情報伝達の手段が制限されているため、テレビによる情報が、有権者になによりも大きな影響を与えたのだ。

 インターネットの利用が解禁になれば、選挙運動の様相は大きく変わる。情報発信の手段は多様化し、双方向的になる。なによりその手軽さによってこれまで政治や選挙に興味のなかった層を取り込めれば、投票層や投票率が変わり、当選者も替わる。当選者が替われば政治が変わる。

 日本はこれからどうなっていくのか。ネット解禁による日本の選挙・政治の変化を考察する一冊。


                                         (PHP研究所HPより)

ラジオで著者が話しているのを聞いて、もっと詳しく知りたいと読んでみました。
丁度、明日は参議院選挙。なんともタイムリ-。

本書は第一部と第二部にわかれていて、第一部では、ネット選挙が解禁されたと仮定してのシュミレ-ション小説になっているのも面白かった。
小説になっていると、わかりやすい!
登場人物は、架空の名前だけど、容易に「あ、これは〇〇党の〇〇元総理だよね?」とかわかるので、自然に実在の人物の顔が浮かんで来ます。


第二部では5つの章にわけて、実際にネット選挙が解禁になると候補者の選挙活動がどう変わる?とか有権者にはどう影響するか?などが詳しく解説されていて、わかりやすく面白かった。

こうして読むと、有権者には良い事の方が多そうだけど、候補者は大変な面も多いな。
好感度が益々重要視されるのかも。

今度の参院選は従来通りの方法でも、早ければ2011年の統一地方選挙からネット選挙解禁になるかも?と選挙プランナ-の著者は語っています。
そうなるのが、少し楽しみのような。
政治に関心なく、投票に行かなかった若年層の票がグンと伸びることは予想出来る。
そうなると、何かが変わるかも?


余談:本書のなかで著者の経歴も少し触れて、キムタクが総理になったテレビドラマ「CHANGE」での選挙指導をしたそうです。


★★★

 
0ae0ffa9.jpg    発行年月:2009年8月

 弱小地方球団・仙醍キングスの熱烈なファンである
 両親のもとに生まれた山田王求。
 “王が求め、王に求められる”ようにと名づけられた一人の少年は、
 仙醍キングスに入団してチームを優勝に導く運命を背負い、
 野球選手になるべく育てられる。
 期待以上に王求の才能が飛び抜けていると知った両親は、
 さらに異常ともいえる情熱を彼にそそぐ。
 すべては「王」になるために-----。
 人気作家の新たなるファンタジーワールド。


                                          (徳間書店HPより)


どんな作品が伊坂さんらしいのか、わたしにはよくわからないので、新たなる・・・と言われても?ですが、なかなか変わった雰囲気で、面白かった!
わたしは、好きだな。こういう話。


生まれながらに野球の天才として生まれた王求。
この名前の付け方、なかなか良いセンスじゃない!?
こういうところに伊坂さんの遊び心を感じるな~(^^)

ま、それは置いておいて・・・
この物語は野球に天才、王求の0歳から23歳までの伝記のような物語。
語り手が第三者なのでか、主人公の王求の心理描写がイマイチ、稀薄。
結構、凄い事件も起きるけど、そのときの王求の気持ちはどうだった?と思うほど、淡々とそこは素通りしていく。
元々、感情を大きく外に表さない性格のようなかんじもしましたが・・・。


まだ幼い頃(小学生くらい)までは、微笑ましい家族の場面もありましたが、段々と両親の考え方(特に父親)が異常になっていくのが怖かった。
そして、時々、出現する謎の3人の黒ずくめの女性。
女性たちが投げかける言葉も異様で不気味。
シェ-クスピアが出てきたりで、その様子もどこか戯曲調。

「お-く おおくをのぞむがいい」
「お-く フェアに生きろ」
「フェアネスを貫こうとする者は不幸になるぞ」
「お-く それでも王になるお方 めでたいね」


なとなく不穏なかんじが続き、プロ野球選手になった王求でそこでも天才ぶりは健在なのに、本人はさほどそれを喜んでいる様子ではなく、この人は幸せなのかな?と。

そうこうしてると・・・・・え?という結末。


そうか、王求が生まれた時も一人のかつて天才だった監督が亡くなった瞬間だったけど、また新たな王が誕生して・・・・この因果が繰り返されていくのだろうか?

う~ん、なかなか面白い!

もう1回パラパラと読み返したいな。

★★★★
7d9b288c.jpg発行年月:2009年12月


大好きなジイちゃんが亡くなった。
ジイちゃんが寝たきりになってから、あまり会いにいかなかったことを
後悔する武の前に、ふしぎな少年が現れて・・・。
第20回(2010年)椋鳩十児童文学賞


                       (ポプラ社HPより)

小学生中学年くらいから読める児童書ですが、良かったです。
主人公の風間武は小学4年生。

小さい頃から、本当のおじいちゃんのように親しくしていた隣の家のジイちゃんが亡くなるところから物語が始まる。

小さい時のように頻繁にジイちゃんに会いに行く事もしなかった近ごろの自分を後悔しつつジイちゃんとの思い出に浸る武。
お葬式の日、大人達は忙しく動き回る。
一人、所在無げに居る武の前に現れる少年・ヒサオ。
大人が読めば、ああ、この少年の正体は・・・・・と想像がつきますが、二人の会話や一緒に走る場面は、ジ~ンとしました。

絵も良いです!

後ろの解説を書いている川北亮司さんの言葉にも納得。
そこに書かれているように、身近な人の「死」に直面した少年の心の描写がとても上手く描かれ、そして「死」が中心にある物語なのに、とても穏やかで温かい物が感じられる素敵なお話でした。


こういう本は、多くの子どもに読まれるといいなぁ~(^^)
児童書、たまに読むと心が洗われる気がします。


★★★★★
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