発行年月:2009年10月
北海道出身の片貝耕平24歳。
大学を卒業し、就職した最初の会社を上司が気に入らないという理由で入社2ヶ月で辞め二度目の会社は突然、倒産。派遣会社に登録し、幾つかの職場で働くが長続きせず・・・・・手持ちの金も底が見え始め、ロ-ン地獄。住み込みの新聞販売店で借金を全額返済して貰い給料天引きでロ-ン分を返済。やっと落ち着くかと思ったが・・・・・
最所から受けた主人公・耕平の考え方が、あまりにもいい加減で、ダメだこりゃ!という感じでした。
最初の会社は、上司が気に入らない。
二番目の会社は、あるひ突然、倒産なので、まあ、不運というところですが、その後、勤める場所でも希望の職種と違うとか、こんな仕事、自分がやるようなことじゃないとか・・・・・。
幾つの職場を渡り歩いたんだろ?数えてないけど、相当な数だったなぁ~。
でも、ちゃんと働かなきゃと思ってるし、意外と根は素直で性格も悪くないので、何かキッカケさえあればいい方向に向かいそうだけど、なんとかならんもんか!?
なんて、半分、ヤキモキしながら読みました。
彼がいうように不運もあるんだけど、物事に対する真剣さが欠けてるのよね。
こういう人間にならないように、育てるにはどうしたらいいんでしょう?
子どもを育てる親として、考えちゃいました。
それでも後半は、結構、明るいかんじになってきて・・・・おお、いいかんじ♪
なんて思っていたら・・・・あ~またもや失敗ですか!?(/_;)
でも、家族や周りの人に支えられて、きっとこの後は、幸せに暮らしてくれるんでしょうと期待させてくれるラストで良かった!
耕平の95歳を越えてるおばあちゃんの優しさが良かったな(^^)
厚い本でしたが、スラスラ読めました。
久しぶりの乃南さんの作品でしたが、なかなか面白かった!
北海道出身の片貝耕平24歳。
大学を卒業し、就職した最初の会社を上司が気に入らないという理由で入社2ヶ月で辞め二度目の会社は突然、倒産。派遣会社に登録し、幾つかの職場で働くが長続きせず・・・・・手持ちの金も底が見え始め、ロ-ン地獄。住み込みの新聞販売店で借金を全額返済して貰い給料天引きでロ-ン分を返済。やっと落ち着くかと思ったが・・・・・
最所から受けた主人公・耕平の考え方が、あまりにもいい加減で、ダメだこりゃ!という感じでした。
最初の会社は、上司が気に入らない。
二番目の会社は、あるひ突然、倒産なので、まあ、不運というところですが、その後、勤める場所でも希望の職種と違うとか、こんな仕事、自分がやるようなことじゃないとか・・・・・。
幾つの職場を渡り歩いたんだろ?数えてないけど、相当な数だったなぁ~。
でも、ちゃんと働かなきゃと思ってるし、意外と根は素直で性格も悪くないので、何かキッカケさえあればいい方向に向かいそうだけど、なんとかならんもんか!?
なんて、半分、ヤキモキしながら読みました。
彼がいうように不運もあるんだけど、物事に対する真剣さが欠けてるのよね。
こういう人間にならないように、育てるにはどうしたらいいんでしょう?
子どもを育てる親として、考えちゃいました。
それでも後半は、結構、明るいかんじになってきて・・・・おお、いいかんじ♪
なんて思っていたら・・・・あ~またもや失敗ですか!?(/_;)
でも、家族や周りの人に支えられて、きっとこの後は、幸せに暮らしてくれるんでしょうと期待させてくれるラストで良かった!
耕平の95歳を越えてるおばあちゃんの優しさが良かったな(^^)
厚い本でしたが、スラスラ読めました。
久しぶりの乃南さんの作品でしたが、なかなか面白かった!
★★★★
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発行年月:2004年1月
たとえばたとえば。サルスベリの木に惚れられたり。床の間の掛軸から亡友の訪問を受けたり。飼い犬は河童と懇意になったり。白木蓮がタツノオトシゴを孕んだり。庭のはずれにマリア様がお出ましになったり。散りぎわの桜が暇乞いに来たり。といった次第の本書は、四季おりおりの天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。
(本の帯文より)
不思議でどこか懐かしいかんじのお話でした。
亡き友・高堂の実家の家守として住み込んで守をしてほしいと亡き友の父親から頼まれる、物書きのわたし。
庭にはいろいろな木々があり、早々にサルスベリから惚れられる。
そして、亡き友が掛け軸の中からボ-トに乗って度々訪ねてくる。
不思議なことなので、最所は驚く物書きの男だが、そのうち何か起こってもいちいち驚かなくなる。
読み手も同じように、不思議だとは思いながら、そういうことが普通に起こる場所なのだと納得してしまう自然な雰囲気。
四季を追って、その季節ごとの植物が登場し、植物の名前がそのまま28つの章の名前になっている。
名前も聞いた事のない植物が幾つか・・・後で調べよう!と思いながら思わずメモ!
人ではない物(河童、鬼、狸、サギなどなど)も登場し、人には違いないのでしょうが、その人すらも何処か浮世離れしたかんじ。
現実の世ではあり得ないようなことが、違和感なく存在し触れ合っている。
兎に角、不思議な世界の中にふわふわ漂っていうような心地いいかんじのお話でした。
こういう雰囲気、好き!
楽しかった!
後でどんな植物か調べようとメモした植物のなかから二つ。
南蛮ギセル
8~10月に開花
葉は無く地面から花茎を出してキセル状の花を咲かせる
主に草原のススキなどの根元に生える
葉緑素のない寄生植物
貝母(バイモ)
ユリ科の植物
薬用植物のひとつで、咳止め、腫れ物、鎮痛などの薬効あり
どちらも愛らしい花でした(^^)。
これは植物図鑑を片手に読みたくなる本でもありました。
★★★★
たとえばたとえば。サルスベリの木に惚れられたり。床の間の掛軸から亡友の訪問を受けたり。飼い犬は河童と懇意になったり。白木蓮がタツノオトシゴを孕んだり。庭のはずれにマリア様がお出ましになったり。散りぎわの桜が暇乞いに来たり。といった次第の本書は、四季おりおりの天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。
(本の帯文より)
不思議でどこか懐かしいかんじのお話でした。
亡き友・高堂の実家の家守として住み込んで守をしてほしいと亡き友の父親から頼まれる、物書きのわたし。
庭にはいろいろな木々があり、早々にサルスベリから惚れられる。
そして、亡き友が掛け軸の中からボ-トに乗って度々訪ねてくる。
不思議なことなので、最所は驚く物書きの男だが、そのうち何か起こってもいちいち驚かなくなる。
読み手も同じように、不思議だとは思いながら、そういうことが普通に起こる場所なのだと納得してしまう自然な雰囲気。
四季を追って、その季節ごとの植物が登場し、植物の名前がそのまま28つの章の名前になっている。
名前も聞いた事のない植物が幾つか・・・後で調べよう!と思いながら思わずメモ!
人ではない物(河童、鬼、狸、サギなどなど)も登場し、人には違いないのでしょうが、その人すらも何処か浮世離れしたかんじ。
現実の世ではあり得ないようなことが、違和感なく存在し触れ合っている。
兎に角、不思議な世界の中にふわふわ漂っていうような心地いいかんじのお話でした。
こういう雰囲気、好き!
楽しかった!
後でどんな植物か調べようとメモした植物のなかから二つ。
南蛮ギセル
8~10月に開花
葉は無く地面から花茎を出してキセル状の花を咲かせる
主に草原のススキなどの根元に生える
葉緑素のない寄生植物
貝母(バイモ)
ユリ科の植物
薬用植物のひとつで、咳止め、腫れ物、鎮痛などの薬効あり
どちらも愛らしい花でした(^^)。
これは植物図鑑を片手に読みたくなる本でもありました。
★★★★
発行年月:2009年8月
あさのあつこが初めて試みたエッセイと小説が融合する短篇集。平凡な日常の出来事がつむぎだすファンタジックで不思議な6つの物語。
(東京書籍HPより)
6つのお話に入る前に、あさのさんの日常のひとこまが語られて、なかなか愉快。
岡山県出身で、現在も家族とその地に暮らしている様子で、岡山弁(なのかな?)の日常会話がすごく、ほんわかした雰囲気でいいなぁ~なんて思いました。
ご主人との会話。友達との会話。
今まで、あさのさん自身のことって、殆ど知らなかったけど、会話の中に、ユ-モアに富んだ、なかなかお茶目な性格が発見できたかんじで、楽しかった(^^)
エッセイが綴られたあと、それぞれの6つの物語に入っていくのですが、その切り替えの言葉も毎回、少しずつ違って・・・・
例えば「現実とはこういうものです。が、しかし、物語となると」なんて具合。
6つのお話は、ちょっと物悲しいもの。心がほっこりするもの。SFっぽい不思議なもの。
といろいろ。
一番、気に入ったのは4番めのお話「森くん」。
最所のエッセイの部分もなかなか楽しい。
ご主人とあさのさんが庭に居たカエルについて会話するもの。
そして、物語の「森くん」では、転校してきた森くんと翔のはなし。
最後はビックリの結末でした。ちょっと今まで読んだ、あさのさんの作品にはない雰囲気で意外だったけど、面白かったな~。
次の「どっちだ?」もSFっぽい不思議な話で、好き。
エッセイと物語。
両方、楽しめてファンには凄く嬉しい1冊でした!
またこういうエッセイと小説の融合、第二弾、出ないかな?
あさのあつこが初めて試みたエッセイと小説が融合する短篇集。平凡な日常の出来事がつむぎだすファンタジックで不思議な6つの物語。
(東京書籍HPより)
6つのお話に入る前に、あさのさんの日常のひとこまが語られて、なかなか愉快。
岡山県出身で、現在も家族とその地に暮らしている様子で、岡山弁(なのかな?)の日常会話がすごく、ほんわかした雰囲気でいいなぁ~なんて思いました。
ご主人との会話。友達との会話。
今まで、あさのさん自身のことって、殆ど知らなかったけど、会話の中に、ユ-モアに富んだ、なかなかお茶目な性格が発見できたかんじで、楽しかった(^^)
エッセイが綴られたあと、それぞれの6つの物語に入っていくのですが、その切り替えの言葉も毎回、少しずつ違って・・・・
例えば「現実とはこういうものです。が、しかし、物語となると」なんて具合。
6つのお話は、ちょっと物悲しいもの。心がほっこりするもの。SFっぽい不思議なもの。
といろいろ。
一番、気に入ったのは4番めのお話「森くん」。
最所のエッセイの部分もなかなか楽しい。
ご主人とあさのさんが庭に居たカエルについて会話するもの。
そして、物語の「森くん」では、転校してきた森くんと翔のはなし。
最後はビックリの結末でした。ちょっと今まで読んだ、あさのさんの作品にはない雰囲気で意外だったけど、面白かったな~。
次の「どっちだ?」もSFっぽい不思議な話で、好き。
エッセイと物語。
両方、楽しめてファンには凄く嬉しい1冊でした!
またこういうエッセイと小説の融合、第二弾、出ないかな?
★★★★
発行年月:2009年7月
田園を美しく輝かせる一瞬の光が、雪国に厳しい冬の訪れを告げる-----。封印されていた一枚の絵が脚光を浴びたとき、「閉じられた天才画家」は妻の元を離れ、郷土の人々の欲望と疑心がうごめき始める。著者の新境地を示す傑作長編!
(日本経済新聞出版社HPより)
読み始めから暫くは、これはどういう話の展開になっていくのか?
と全く、わからず少々、戸惑いましたが、それを過ぎると(1/4くらい?)、面白くなっていきました。
物語は、人気のあるタレント兼エッセイストが書いた書のなかに、世間では知られることなくこの世を去った画家「宮嶋哲郎」の絵を絶賛する件があり、読者の反響を呼び、雑誌に関わる仕事をしている男・橘が画家のことを自分で詳しく探ろうとする。
絵の所有者を訪ねながら絵を実際に見、悪くないと直感し、その画家の画集を出せないものか?と思う。
都会でなくずっと地元に留まり絵を描き続けた宮嶋を郷土の誇りと支え続けた人々にとっても画集により多くの人に認められることは嬉しいこと。
画集出版にも乗り気。
しかし、そこに大きな壁となった人物=画家の妻。
画家・宮嶋哲郎が世に知られ評価されることは嬉しいに違いないが、自分の把握していない絵については贋作と言い張り、画集に載せることを拒む。
その姿には狂気じみた感もあり不気味。
しかし、夫婦の歴史を知り、どれだけ妻・智子が画家・哲郎を献身的に支えてきたのかがわかるとその発言も納得出来る部分もあり・・・。
妻の元を一時離れ、寺にこもるように描き続けた作品が人には素晴らしい物と評価されるのは面白くなかったのでしょう。
「母子像」や「自画像」には特に嫌悪感すら抱く。
画家である夫が自分にとって全てであり、夫も同じであったはずと思いたい妻の強い思い。
その思いが起した事は、何とも身勝手な行動でした。
しかし、考えると結構、ここに出て来る人たちって身勝手な行動してるのね。
橘だって、智子を騙すこと言ってたし、絵を管理してる人たちも、本音の部分では自分たちの利益を考えてるでしょうし・・・
哲郎が世話になった寺の住職の後妻・多津子も結構、したたかで怖いなぁ~と思った。
最後の方、焼失したと思った絵は実は無事だった?の話は「え!?」と驚いた。
1千万で買えば、それは1千万の価値の物になる・・・なるほど・・・。
価値があると信じた物は、他に鑑定など無闇に頼まない方がいいんだろうな。
なんてちょっと思った。
読み応えあったし、面白かったけど、少々、疲れたな・・・^^;
そして・・・・この表紙のは、絵なのかな?写真なのかな?
物語にすごくよく合ってる!
なんだか不思議な魅力を感じます。
田園を美しく輝かせる一瞬の光が、雪国に厳しい冬の訪れを告げる-----。封印されていた一枚の絵が脚光を浴びたとき、「閉じられた天才画家」は妻の元を離れ、郷土の人々の欲望と疑心がうごめき始める。著者の新境地を示す傑作長編!
(日本経済新聞出版社HPより)
読み始めから暫くは、これはどういう話の展開になっていくのか?
と全く、わからず少々、戸惑いましたが、それを過ぎると(1/4くらい?)、面白くなっていきました。
物語は、人気のあるタレント兼エッセイストが書いた書のなかに、世間では知られることなくこの世を去った画家「宮嶋哲郎」の絵を絶賛する件があり、読者の反響を呼び、雑誌に関わる仕事をしている男・橘が画家のことを自分で詳しく探ろうとする。
絵の所有者を訪ねながら絵を実際に見、悪くないと直感し、その画家の画集を出せないものか?と思う。
都会でなくずっと地元に留まり絵を描き続けた宮嶋を郷土の誇りと支え続けた人々にとっても画集により多くの人に認められることは嬉しいこと。
画集出版にも乗り気。
しかし、そこに大きな壁となった人物=画家の妻。
画家・宮嶋哲郎が世に知られ評価されることは嬉しいに違いないが、自分の把握していない絵については贋作と言い張り、画集に載せることを拒む。
その姿には狂気じみた感もあり不気味。
しかし、夫婦の歴史を知り、どれだけ妻・智子が画家・哲郎を献身的に支えてきたのかがわかるとその発言も納得出来る部分もあり・・・。
妻の元を一時離れ、寺にこもるように描き続けた作品が人には素晴らしい物と評価されるのは面白くなかったのでしょう。
「母子像」や「自画像」には特に嫌悪感すら抱く。
画家である夫が自分にとって全てであり、夫も同じであったはずと思いたい妻の強い思い。
その思いが起した事は、何とも身勝手な行動でした。
しかし、考えると結構、ここに出て来る人たちって身勝手な行動してるのね。
橘だって、智子を騙すこと言ってたし、絵を管理してる人たちも、本音の部分では自分たちの利益を考えてるでしょうし・・・
哲郎が世話になった寺の住職の後妻・多津子も結構、したたかで怖いなぁ~と思った。
最後の方、焼失したと思った絵は実は無事だった?の話は「え!?」と驚いた。
1千万で買えば、それは1千万の価値の物になる・・・なるほど・・・。
価値があると信じた物は、他に鑑定など無闇に頼まない方がいいんだろうな。
なんてちょっと思った。
読み応えあったし、面白かったけど、少々、疲れたな・・・^^;
そして・・・・この表紙のは、絵なのかな?写真なのかな?
物語にすごくよく合ってる!
なんだか不思議な魅力を感じます。
★★★
発行年月:2009年9月
父は、昔からよく知っていたようにも、全く見知らぬ人のようにも感じられた。
「今、見ているものとか、ここにあるもの全部。お父さん。桐子。全部、かけらだ」-----二人で参加することになった日帰りさくらんぼ狩りツア-。そこで桐子が眼にしたのは父の意外な顔だった・・・。
川端康成文学賞を最年少で受賞した「かけら」ほか二篇。
人と人とのあいだの微妙な関係を瑞々しいタッチで描いく珠玉の短篇集。
(新潮社HPより)
「かけら」「欅の部屋」「山猫」の3つの物語。
「かけら」は、ひょんな事から父親と二人だけでさくらんぼツア-に参加する大学生の桐子。
今は、実家から離れて暮らしているが、父親とツア-に参加しながらの父と娘の関わり方が絶妙な描写で、桐子の思うことに「ああ、わかるわかるその感じ・・」なんて始終思いながら読みました。
目で見えるものでなく、人の心の中の思い、父を見て思う娘の気持ち・・・上手い!表現の仕方が!
こんな風に表現出来るのは、スゴイ!
この作家さんは初めてですが、最所のこの「かけら」を読んでファンになりました。
他愛もないことをこんな描写で書けるってなんかいいな。好きだなぁ~。こういう話。
他の話
「欅の部屋は結婚を控えた男性の語り。
暫く前に別れた小麦とのことを、思い出す主人公。
別に未練があるとかじゃないのに、不思議と頭に浮かんでくる。
ソバに居すぎたからじゃないか?・・・・なんて思ったりもしたけど。
最後の話「山猫」これもなかなか面白い設定でした。
若い夫婦が、妻の親類の女の子が東京の大学を幾つか下見したいからと西表島から上京し、夫婦の空いている部屋に少しの間、同居するという話。
女の子と妻、女の子と夫、妻と夫。
いろいろな会話から、若い夫婦それぞれの考え方みたいな物が覗いて面白かった。
ささ~っと読み終えたけど、結構、響くものがあって、不思議な読後感。
この方の文章の書き方が好き!
他の作品も読みたくなった。
結構、好みの作家さんをまた新たに見つけた感じで嬉しい(^^)
プロフィ-ルを見たら、1983年生まれ?
最年少で川端康成賞受賞とあったので、「え?何歳?」と思ったのですが、まだ20代なんですね。
結構、落ち着いた雰囲気の文章なので、30代後半~の方かと思っていました^^;
まだまだ、長くいろいろ書いてくれそうで、楽しみです。
★★★★
父は、昔からよく知っていたようにも、全く見知らぬ人のようにも感じられた。
「今、見ているものとか、ここにあるもの全部。お父さん。桐子。全部、かけらだ」-----二人で参加することになった日帰りさくらんぼ狩りツア-。そこで桐子が眼にしたのは父の意外な顔だった・・・。
川端康成文学賞を最年少で受賞した「かけら」ほか二篇。
人と人とのあいだの微妙な関係を瑞々しいタッチで描いく珠玉の短篇集。
(新潮社HPより)
「かけら」「欅の部屋」「山猫」の3つの物語。
「かけら」は、ひょんな事から父親と二人だけでさくらんぼツア-に参加する大学生の桐子。
今は、実家から離れて暮らしているが、父親とツア-に参加しながらの父と娘の関わり方が絶妙な描写で、桐子の思うことに「ああ、わかるわかるその感じ・・」なんて始終思いながら読みました。
目で見えるものでなく、人の心の中の思い、父を見て思う娘の気持ち・・・上手い!表現の仕方が!
こんな風に表現出来るのは、スゴイ!
この作家さんは初めてですが、最所のこの「かけら」を読んでファンになりました。
他愛もないことをこんな描写で書けるってなんかいいな。好きだなぁ~。こういう話。
他の話
「欅の部屋は結婚を控えた男性の語り。
暫く前に別れた小麦とのことを、思い出す主人公。
別に未練があるとかじゃないのに、不思議と頭に浮かんでくる。
ソバに居すぎたからじゃないか?・・・・なんて思ったりもしたけど。
最後の話「山猫」これもなかなか面白い設定でした。
若い夫婦が、妻の親類の女の子が東京の大学を幾つか下見したいからと西表島から上京し、夫婦の空いている部屋に少しの間、同居するという話。
女の子と妻、女の子と夫、妻と夫。
いろいろな会話から、若い夫婦それぞれの考え方みたいな物が覗いて面白かった。
ささ~っと読み終えたけど、結構、響くものがあって、不思議な読後感。
この方の文章の書き方が好き!
他の作品も読みたくなった。
結構、好みの作家さんをまた新たに見つけた感じで嬉しい(^^)
プロフィ-ルを見たら、1983年生まれ?
最年少で川端康成賞受賞とあったので、「え?何歳?」と思ったのですが、まだ20代なんですね。
結構、落ち着いた雰囲気の文章なので、30代後半~の方かと思っていました^^;
まだまだ、長くいろいろ書いてくれそうで、楽しみです。
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性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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