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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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130ea253.jpg発行年月:2010年8月


ある作家の奇妙でいとしい日常。日記体小説
原稿が進まない作家の私。
苔むす宿での奇妙な体験、盗作のニュースに心騒ぎ、
子泣き相撲に出かけていく。
ある作家の奇想天外な日々を通じ、
人間の営みの美しさと面白さが浮かび上がる新境地長編。

                         (集英社HPより)


主人公の「私」は、小説家。
原稿用紙に向かうけど、全然物語は進まない。
そんな「私」の日記で綴られた本書。

「私」は、小川さん自身なのか?
日記の最後に<原稿零枚>と書かれる日が続くけど、たまに<原稿4枚>などの日もある。
が・・・そんな日も次の日、再び零枚に戻り・・・・気に入らず破り捨てたのかな?なんて想像して楽しんだ。

「私」は、いろいろな所にも出かけてゆく。
その場所で、「私」が起す行動が、ユ-モラスで好き。
小学校の運動会をあちこち覗いて廻るとかは、案外楽しそうなんて思ってしまった。

原稿用紙では筆が進まずだったので、小学生が使う1ペ-ジに84文字書けるマス目が書いてあるノ-トに小説を書き筆が進むと喜ぶ・・・・・なんていう箇所もチャ-ミング!
結局、そんな物に書いたものはダメと没収されてしまうのですが・・・。


日記なので、事柄が切れ切れなのですが、それもまた楽しい。
その先、どうなった?なんていちいち考えないで次のことに向かえる気楽さもいい。

日記だけど、ありきたりな日常をつらつらと綴っただけとは違う。
小川さんらしい、どこか不思議などこか妄想っぽい雰囲気が漂っていて、
気持ちよく文章を追うことが出来ました。

★★★
PR
21862a96.jpg   発行年月:2010年8月

コンプレックスに苛まれる男と女が、自分の居場所を
見つけていく姿を描いた、透明感溢れる“荻上ワールド”!

「モリオ」
------青年モリオは、母の形見の足踏みミシンを前に思い出していた。
子どものころミシンの下に隠れるのが好きだったこと、
ミシンを踏む母が大好きだったこと、
そして姉のために母が作った花柄のスカートを穿きたかったことを……。

「エウとシャチョウ」
------末期癌の猫シャチョウを飼う女医ヨーコと
同棲することになった「僕」。
日々、シャチョウの面倒をみているうちに、
才能など何も無いと思っていた自分に、
「猫と心を通わせる力」があることに気がつく……。


                                    (光文社HPより)


文句なしに面白かった!
荻上さんの描く世界には、ほんわかした緩い温かい空気が流れているかんじがする。
映画「トイレット」の原案とかいう物語の本書ですが、映画が見たくなること間違いなし!

2つのお話の主人公は、それぞれ男性で
最初の話の主人公はモリオ。
母親が亡くなり、その母親が生前よく使っていたミシンを自分が貰う。
モリオにとって、そのミシンは思い出深い大切なもの。
ミシンで母親が作っていた花柄のスカ-トを自分で作ろうと思う発想も凄いけど、それを自分が履くために作るという発想もビックリ!
でも嫌悪感は沸かない。
そこまでのモリオの様子を読んでいれば、そうすることが自然なことだと納得してしまうから。

次の話の主人公はエウ。
彼もモリオと同じように、昔から人とあまり接することなく地味に生きて来たような男性。
バイトは16個も次々、クビになっているし。

2つの話の主人公たちは、似ている。
でも、悲壮感はなく、出会う人たちによって暮らしぶりが変化していく。

二つの話に共通して出てくる「ひだり布地店」のおばさんとそこの猫(三郎)。
考えると、二人の男性は、このひだり布地店のおばさんと猫に知り合ってから、
暮らしぶりが変わったんだ!


何がどういいのか?上手く表現出来ないんだけど、こういう話、好きです!
文章でこんなに楽しめたのだから、これが映像化されたら、きっともっと楽しめるんだろうな~。

映画を観るまえから、期待度UPしました!

この表紙の絵は奇妙だけど、物語の雰囲気にはピッタリ!!

 

★★★★
 

6eb0bfa5.jpg発行年月:2004年12月


カフカ+マルケスと称される異形のビルドゥングス・ロマン!

少年時代の終わりの日、僕は姉を犯そうとする「アレ」を撲殺した。
執着と断絶を繰り返す異形の家族のサーガを既存の枠組みを踏み越え、ガルシア・マルケスにも擬えられるマジックリアリズム的手法で描く壮大な物語。

                 
    (角川書店HPより)


第1章~第5章まで。
登場する人物というか、家族というか・・・共通した人たちの周りで起きる日常が描かれています。
が・・・・すごく奇妙な話です。

そのまま読めば非現実的な物語ですが、よ~く考えれば、現実に起こった事柄を、比喩を交えて述べているのかも?
第1章で、家族のなかに存在する「アレ」。
不気味で、怖くて・・・・正体不明な生命体?という感じです。
が・・・後の章で主人公の「僕」が語るところでは、「アレ」も普通に家族(僕の兄)って事?



ここに登場する家族は最初の章で僕がいうところの「アレ」が居なくなるので、その後は
両親と姉と僕ということになるのだけど、家族以外に登場してくる人たちが、皆、変な人たち。
そんな人と関わるなかで、どんどん見えない不幸の迷路に迷い込んでしまうような家族。

何も考えずに読めば、それぞれが不可解ながらも面白い。
でも考えてみれば・・・怖い。


最後の章まで、何がなんだか???の部分はあるのですが、不思議と引き込まれて読んでしまった。
そして、なんだかわからないけど、面白かった!
こういう物語は初めて読んだなぁ~。

それと・・・・・平山瑞穂さんって、男性だったんですね!?
勝手に女性だと思っていたので、今回、それに気づいてビックリしました^^;

★★★★
Invitation20.jpeg    発行年月:2010年1月

   当代一の女性作家、競艶

   当代最高の女性作家8人が
   腕によりをかけた絶品短篇小説集。
   恋愛模様はもちろん、時代物からミステリー仕立てまで
   超逸品ぞろい

                          (文藝春秋HPより)


なんという豪華なメンバ-でしょう!
髙村さんだけ、初めてかも?ですが、その他の方たちは、それぞれの個性をしっかり出した作品だったような気がしました。

江國さんの「蛾」は、結構切なかったけど、この世界観はキライじゃない。
「蛾」がキライだから、ちょっと怖かったけど・・・^^;

小川さんの「巨人の接待」は、ちょっとメルヘンの世界のような現実の世界から離れたかんじのお話で楽しかった。

川上さんの「天にまします吾らが父ヨ、世界人類ガ、幸福デ、ありますヨウニ!」は
大学時代から現在40代までの男女の交友関係を描いていて、こういう人たち、どっかに居そうだよな~なんて思いながら読んだ。

桐野さんの「告白」は
少し時代小説っぽく、そこに出てくる話は、昔ばなしの様だった。
でも、ちょっとブラックなところが桐野さんっぽい。

小地さんの「捨てる」は
とっさに一人引っ越しを決めてしまった主婦のはなし。
引っ越し業社の青年との恋?と思ったら違って・・・やや期待はずれだったけど・・・^^;
新しい一歩を踏み出したって事ね?
捨てたのは旦那ということですかね?

髙樹さんの「夕陽と珊瑚」は、
老人施設に入所の女性がかつての恋人の元に一緒に訪ねる話。
老いるって切ないけど、思い出は綺麗なまま残る?なんて美しい話と思いきや・・・・
あ~ビックリの展開でした。

髙村さんの「カワイイ、アナタ」は
ある警察官が退職した先輩警察官から聞いた話を思い出して語る話。
最後まで読んで、なるほど、そういうことでしたか?と納得した。
初めて読んだ作家さんだったけど、なかなか面白かった。

最後の林さんの「リハ-サル」は、
ちょっとエロイ。
今まで読んできた作品には、ちょっとここではない何処か他の場所の話のような物が多かったけど
すごく現実的なかんじで、読みながら何だかイヤだな~なんて苦笑したけど・・・
最後まで読むと、この「リハ-サル」の意味がわかって大笑いしちゃった。
こんな50代には、自分はなれないけどね~。


ま、兎に角、バラエティ-に富んでいて楽しめました。
「招待」してくれてありがとうございます!
というかんじです(^^)

★★★
 

 


ccdf4e77.jpg発行年月:2005年8月


はじまりは「ぬかどこ」だった。先祖伝来のぬか床がうめくのだ----。
待望の書下ろし長篇小説。


叔母が死んで、久美は代々伝わるというぬか床を世話することになった。そのぬか床に、得体の知れない卵が出現。いったい何が起こっているの? 久美は酵母研究者の風野さんを伴い、ぬか床由来の故郷の島を訪ねる。増殖する命、連綿と息づく想い……。解き放たれてたったひとりの自分を生き抜く力とは?


                                           (新潮社HPより)


梨木さんは、やはり凄いです!
どういうとき、こういう物語を思いつくんでしょう?

「ぬかどこ」から始まる物語なんて、どこにもないでしょ?
でも、考えたら代々、受け継がれていくものだったりするから、ここにある物語のような昔のいろんな時代の思いのようなものも吸収していたりするかも?
わが家には、ぬかどこないけど・・・^^;

梨木さんの物語は、いつもちょっと不思議なことが起きるんだけど、これもそう。
最初からちょっと不思議。
でも結構、ほんわかした感じがあったのですが・・・段々とホラ-っぽくもなり、ちょっと不思議な怪しいかんじにもなったかな?
でも、その怪しさは、もっと先に進んで本当の事を知るなるもの。
夢中にさせてしまう力が梨木さんの文章にはある。


主人公の久美が亡き叔母が毎日、かき混ぜていたぬかどこを自分が譲り受けた所から物語は始まり、不思議なことがいろいろ起きるのですが、登場する人たちも個性的で不思議。

ぬかどこの不思議を相談する風野は、男性であることを捨てた人。
野生酵母を収集し、変形菌を飼っている。
久美と風野の会話は、なかなか面白かった!
ヒトの遺伝子と酵母の遺伝子は多くの互換性がある
なんて話は特に!本当!?

表題の「沼地の森」は、最後の方で出てくるけど、ぬかどこのル-ツを探る話にまでなって、益々面白くなっていった!


途中、ぬかどこの話と少し飛んで「シマの話」がⅠ~Ⅲまで出てくるのですが、正直、主な物語との関連性がイマイチ、はっきりわからなかった。
わからなくても、それはそれで面白いんだけど・・・^^;
再度読めば、それもわかるかな?

はじまりは、1つの容器にはいった、ぬかどこですが、スケ-ルの大きな物語に発展していく様が凄く面白かった!


梨木さんの物語は、やはり最高です!!
時間を空けて、また最初から読みたい本です!!

★★★★★



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