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読んだ本の感想あれこれ。
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5b200ad6.jpg発行年月:2009年7月


光が生まれる朝は誰にも平等だ。
だが、日が昇るにつれて世の中は不平等になってゆく-----。

男と友は、女の命を奪った者への復讐を企てた。
だが、癌に体を蝕まれた元刑事が、現役警察官の息子とともに男を追いつめる。日陰に生まれ落ちた人々の悲しみを一身に背負い、男は壮絶な血と純潔の物語を突き進む。人間のあらゆる精神の営みと業を祈りにも似た筆致で描き切った感動巨編。

                 (本の帯文より)
 
上巻は数日かかって読みましたが、下巻は一気読みでした!
ペ-ジをめくる手が止まらない。

主人公・桐生晴之の人生って一体なんだったんだ!?
下巻途中から、もうラストが読める展開になってくるので、辛くて辛くて・・・・。

追う元刑事の渡に「もう逃がしてあげてください(/_;)」なんて気持ちも生まれながら読みました。
けれど、それは間違いなんですね。

元刑事・渡と桐生が会う場面はジ~ンとしました。
罪を正すということよりも、罪を隠すことで今、周りにいる多くの人をこれ以上、辛い目に遭わせてはいけないと諭す言葉に感動しました。
この辺が一番、泣けた。

だけど、やっぱり最後は・・・・・。

そうしないと物語が終わらないから仕方ないのかなぁ~。

違う終わり方を少しだけ期待したのに、叶わなかったのがちょっと不服だわ!

飽きずに読んだけど、ちょっとこの男の身勝手さみたいなのが最後は受け入れ難く、涙が止まってしまったかんじ。

ちなみに・・・わたしは桐生よりも彼の友達・堀峰のほうが断然、いいわ!(笑)


★★★
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737c1f44.jpg発行年月:2009年6月


愛する女が死んだ夜、空は星の輝きを失った-----。
建築家としての成功を目指す男を待ち受ける壮絶な運命とは?

純愛、哀しみ、友情、野望の全てを内包した、書き下ろしサスペンス巨編!


         
            (幻冬舎HPより)

小樽沖で漁師が寝袋に包まれた女性の変死体を発見する場面から始まる。
おぉ~サスペンスらしい!

でも、その遺体には、傷付けたような痕跡はない。
死体を遺棄したのは誰だ?何のために?

物語は、その亡くなった女性とその女性を愛していた男の物語へと進みながら、同時にその遺棄した者を追う元刑事の話が絡み合う。

今は成功している、建築家・桐生晴之の生い立ちは、壮絶。
貧しさのなかから自分の能力でのし上がった逞しさには驚嘆!
しかも、なかなかの美形なのか?遭う女性は皆、桐生に夢中?
この辺は、ちょっと鼻につくんだけど・・・・小説の主人公なので・・・いいか・・・^^;

たかが死体遺棄というだけでここまで執着して独自に捜査する元刑事・渡には、そうさせる悲しい過去があったですね。

物語の中には、偶然が重なって引き起こされる事が多いけど、その偶然を単に物語を面白くさせるためのこじつけとさせない説得力を持ってるのが、この著者の凄さかも!

結構、活字ビッシリだし、長い話だけど、全然、飽きずに読めます。

上巻の終わりが非常に気になる場面だったので、サッサと下巻に移りましょう(^^)

全体の感想は下巻を読んだあとで・・・笑

★★★★
c1c16046.jpg発行年月:2003年5月(第2刷)


春のマジョモリは花が満開。ある朝つばきは森から届いた招待状を手に初めて森の奥へ。そこで会ったハナさんとノギクやサクラのおいしいお茶のティ-パ-ティ-。後からもう一人来た女の子とはどこかで会ったことがあるけれど思い出せない・・・・かけがえのない“小さな女の子の時間”をくっきりと描く絵本。


    
                   (理論社HPより)

梨木さんの絵本、読むのは三冊目。
これは可愛らしいお話でした。

代々、御陵の横にある神社の神官を務める家の娘・つばきにある日、届いた手紙。

「まじょもりへ ごしょうたい」

そして、つばきは、普段子どもは入ってはいけないとされている神聖な場所である御陵へ。
子ども達はそこのことを「もり」と呼んでいる。

そこで出会った、ハナさんとの楽しい一時。
女の子ならば、ウキウキしちゃう場面(^^)。

御神饌をハナさんから出されて・・・新しい食べ方を教えるつばき。
ここでいう御神饌って、落雁のようなものかな?
本当にその食べ方は美味しいのかなぁ?

後から、来た女の子・・・・・なるほど、そういうことね!

ほのぼのしてる優しいお話ですが、御陵のなかのお話なので、高貴なかんじもします。

絵もまたまた素敵!
早川さんの絵は優しくて、梨木さんの文章によく合います♪

★★★★★
6d6cd391.jpg発行年月:2009年7月


3歳で失明し、46歳で「見る」ことを選ぶ----。
人間の脳と視覚の謎に迫る心震えるノンフィクション。
「見る」とは、本当に「生きる」とはどういうことなのかを確かめようとした一人の男の半生がここにある。
 

               (NTT出版HPより)
 

面白かった!

殆ど、物心ついた頃から視力がなく、目が見えないことに何ら不都合なく生活してきたマイク。
子どもの頃は目が見えなくても自転車はフルスピ-ドで飛ばす。
大人になってからは障害者スキ-の世界選手権で3つの金メダルを獲得している。
実業家としても立派に独立している。
結婚もし、子どもにも恵まれている。

でも、ある日、視力を取り戻せる可能性が大の治療を受けてみないか?と言われる。
悩む必要ないじゃない?と普通は思う。
けれど、マイクは言う。
「満ち足りた人生を送っている者に新しい能力が欲しいと思うか?」と。

随分、悩んだ末、幹細胞移植という目の手術を受ける。

そして視力を手に入れることに成功!

でも、物語はそこから始まったといってもいいくらい。その後、驚きの展開。

ただ、見えるというだけでは、完全ではないんだと初めて知った。
見えなかった者が視力を与えられるとは、こんな事なんだ?と。

最初は妻や子ども達の笑顔を見られて幸せそのもので、こちらも嬉しくなるのだけど・・・。


マイクにはその後もまた新たな試練が待っていて・・・・周りの人たちのそのときの気持ちを考えると胸が痛い。
勿論、マイクにもつい同情しちゃう。

けれど、この人はいつも前向き。
凄いです!そんな前向きの気持ちが奇跡を起したのかな?


何気なく不自由なくいろいろな物を毎日見ている自分が、それが出来るだけでどれだけ幸せなのか!?気づかせてくれました。

結構、厚い本ですが、スラスラ読めます。

この作家は他にもノンフィクション物を書いているようなので、そちらも読んでみよう!


★★★★★
0eb2a026.jpg発行年月:2007年1月


幻の自伝的小説

人生最悪の14歳。
それでも彼の答えに“死”はナイ。

 
もう二度とこの友達とは遊ばない。
だけど、このままじゃ僕はつぶされてしまう。
大きな哀しみに小さな僕はつぶされてしまう。
飲み込まれてしまう。
ボケッ。
僕は僕を守るんだ。
悲しい色に塗り替えられてしまう前に。
僕の心は
僕が色を塗るんだ。

          (本の帯文より)

図書館棚に見つけ、「あ~そういえば、これ結構、話題になったな~」なんて思って読んでみました。
あまり期待せずに読み始めたけど、いや~参った!
結構、感動した!
文章の書き方、上手い!
読ませる、引き込ませる。


千原ジュニアさん、お兄さんとコンビ組んでいらっしゃる方。
ジュニアさんはドラマなどにも出ているので、顔はすぐ浮かびましたが、こんな過酷な中学時代を送っていたとは!

半分、引きこもり生活になって、両親の悲しい顔。自分にどう接していいのかわかないでいる様子もよ~く見てる。
でもどうしようもなく・・・・壁やそこらじゅうに穴を開ける。
近所でも陰でいろいろ噂されている。


そんな周りが好奇の目で見る状況のなかで、変わらず自分を認めてくれていた兄と祖母の存在が彼を救った。

お兄さんとは、今はコンビを組んで活躍されている。
お笑いの世界に彼を呼び寄せたのもお兄さん。

ジュニアさんのお兄さん、あまり目立たないけど、すごい良い人なんだ!
これ読んで、お兄さん・千原靖史(せいじ)さんが好きになりました!

おばあちゃんの言葉も良かったな~。
泣けた。


これは、子どもの気持ちが理解できずにいる大人たちが読むべきかも。
皆が皆、同じように上手く立ち直れるかは、わからないけど、悩んでもがいている子どもの心理みたいなものが少しわかるかも。


読みやすいので、中学生くらいでもすぐ読めると思います。

タレント本、侮れないな。


 
★★★★
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