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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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3cc6972f.jpg発行年月:2010年10月


医師の話ではない。人間の話をしているのだ。

栗原一止は夏目漱石を敬愛し、信州の「24時間、365日対応」の本庄病院で働く内科医である。写真家の妻・ハルの献身的な支えや、頼りになる同僚、下宿先「御嶽荘」の愉快な住人たちに力をもらい、日々を乗り切っている。
 そんな一止に、母校の医局からの誘いがかかる。医師が慢性的に不足しているこの病院で一人でも多くの患者と向き合うか、母校・信濃大学の大学病院で最先端の医療を学ぶか。一止が選択したのは、本庄病院での続投だった(『神様のカルテ』)。新年度、本庄病院の内科病棟に新任の医師・進藤辰也が東京の病院から着任してきた。彼は一止、そして外科の砂山次郎と信濃大学の同窓であった。かつて“医学部の良心”と呼ばれた進藤の加入を喜ぶ一止に対し、砂山は微妙な反応をする。赴任直後の期待とは裏腹に、進藤の医師としての行動は、かつてのその姿からは想像もできないものだった。
 そんななか、本庄病院に激震が走る。

                                           (小学館HPより)


前作の「神様のカルテ」も良かったけど、今度の話の方が感動した!
相変わらず、忙しい勤務医としての仕事。
現実の総合病院の勤務医の実態もこれに近いものでしょう。

主人公・栗原一止が勤める本庄病院。
ここで働く医師たちの志は高い。
そんな病院に一止の大学時代の友・進藤辰也が赴任してくる。
しかし、友は、以前と変わっていた。
勤務時間外の診療は一切せず病院からの呼び出しにも応じない。
受け持ち患者の臨終にも帰宅後は立ち会わない。

何かあったのか?
そこには、結構、深刻な事情があったんですね~。

医師にも家族があって、一人の人間。
家族と患者、どちらも大切であり、どちからを選ぶことは難しい。
辰也の妻・千夏も医師。
辰也が変わってしまったのには、千夏が病院の患者から受けたキツイ言葉が原因。

医師は患者をどんなときにも優先しなきゃならない・・・・・は当たり前のようだけどちょっと酷。

厳しい労働条件下で勤務する医師たちの苦悩が伝わってきた。

後半では病院の副部長である内藤医師が病に倒れてしまう話でしたが、ここでは泣けた。
内藤医師の人間としての素晴らしさ。
それを支えてきた千代夫人も素晴らしい。
二人の思い出話もロマンチックでした。


一止の妻・榛名(通称:ハル)は、相変わらず可愛らしい(^^)

「神様のカルテ」は映画化されるそうですが、ハル役は宮崎あおいさんとか。
ピッタリ!ですね~。


今回も現役のお医者さんだから、書ける話かな?
これはシリ-ズで、暫く続けて欲しいな~。


★★★★



 
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9ce068f9.jpg発行年月:2010年10月


川上弘美、第一句集220句
人気小説家である著者が、俳句を始めて16年。
恋愛、日常、食卓、旅…小説同様、なにげない日常の光景から、
男女の機微が浮かび上がる220句をまとめた初句集。
新たな川上ワールドの魅力が明らかに。


                       (集英社HPより)

川上さんの小説が好き。
どこか不思議な雰囲気があって・・・。

この俳句集もそんな川上さんらしさが表れていた気がするなぁ~。

短いことばの並びのなかに、ちゃんとその情景を浮かばせてくれて、クスッと笑っちゃうようなものもあったり、ちょっとエッチなものもあったり、すごく高尚なかんじのものもあったり。

楽しく最初の句から最後の句まで読ませて貰いました。


1994年~2009年までに作った作品が順番に載っていたけど、結構、最初の方のが面白かった!

1994年の

はつきりしない人ね茄子投げるわよ

この夏でバカヤロ日記三年目

この二つの句は笑った!


最後の
俳句を、作ってみませんか。
では俳句に出会った経緯などから俳句づくりのコツのようなことなどが書かれていました。

う~ん。
でも自分で作るとなるとあれこれ考えちゃって、なかなか上手く出来そうもないな^^;
言葉選びのセンスがないとね~

★★★
 


2afbe009.jpg発行年月:2010年9月


愛は死んだ。
僕は生きる。

家族をもたず、信じることを知らない少年イオンの孤独な魂は
どこへ行くのか―。

                    (中央公論新社HPより)


主人公のイオンは、15歳。
生まれた時から一人。
親は居ない。
10歳で児童保護センタ-を脱走し、ストリ-トチルドレンとして生きる。

最初は公園内のホ-ムレスの大人たちの庇護の元で生活していた時期もあったが、頑なに一人で行動することに固執する。

そんなイオンを心配し、何かと手助けするNGOのメンバ-で「ストリ-トチルドレンを助ける会」のモガミ。
モガミに何度も助けられているとの思いはあっても、自分とは違う世界の者という意識からか、モガミの大切にしている家族のアルバムを平気で棄てたりする。
それでも、モガミはイオンの事を目にするたび、声を掛ける。
自分にとっての唯一の「優しいおとな」と認めているイオン。


けれど、イオンはどんどん過酷な生き方を選んでしまう。
地上の生活から地下へ。
モガミからも遠ざかっていく。

一体、どうなっちゃうの?と心配しながら読みました。

最後は、過酷な生活から、少し抜け出したので、ホッとした。

抜け出すまでの様子が良かった。

物語を通して、暗く重い空気が漂ってはいますが、なんだか最後は、清々しい。


この物語は新聞に掲載されていたものだそうで、いろんな年代の人が楽しめる物語というかんじ。
子どもにも読ませてみようかな?


★★★★                     

832db394.jpg発行年月:2010年9月


「とある地方の小さな書店が経営の危機にあるらしい」。よくある悲しい噂のひとつだと思っていたが、書店営業仲間の女性がそのことを妙に気にしていて……(表題作)。個性的な面々に囲まれつつ奮闘する井辻くんは、東に西に今日も大忙し! 出版社の新人営業マンの活躍を描いた、本と書店を愛する全ての人に捧げるハートフル・ミステリを五編収録。
好評〈出版社営業・井辻智紀の業務日誌〉シリーズ第二弾!

                         (東京創元社HPより)

前作「平台がおまちかね」の続編ですね。
出版社・明林書房の新人営業マン・井辻智紀の物語。

5つの話が連作形式で綴られ、本をめぐっての井辻くんの仕事場での出来事あれこれ。
営業先で出会う、ほかの出版社の者。
最初の「ビタ-な挑戦者」に登場の者に突然、暴言を吐かれて戸惑う。

「新刊ナイト」は、最近人気が出てきた新人作家・白瀬みずきの新作についての謎。
作者自身の体験に基づくものじゃないか?と憶測を呼ぶが、その内容は、結構、重いもの。
でも最後は、ホッとした。

「背表紙は歌う」は表題作。
井辻と話が合う、先輩営業ウ-マンの久保田。
彼女の過去を知り、彼女が以前関わったとある書店の危機を探る話。
心が温まるお話でした。

「君とぼくの待機会」は、本の授賞式前に流れた「受賞作は〇〇」の噂に翻弄される出版業界と作家たちの話。授賞式前後って、こういう風になってるんだぁ~なんて話とは違うことで楽しんだ。
で、結局、本当に受賞したのは誰だったの??

「プロモ-ション・クイズ」
本の帯に書店員からの推薦のことばを使おうとする井辻くん。
でも、手にしたものに何やら変な文。
なぞなぞみたいなもの。
う~ん、一緒になって考えちゃいました。
答えがわかって「へ~なるほどね~」と感心したけど
井辻くんは、どうこの仕事を片付けたんだろ?想像すると可笑しい。

登場人物たちが個性豊かで、みな本が大好きな人たち。
特にライバルだったりする真柴とは、時には協力したり、飲みに行ったりで良い関係を築いてる。
相変わらず井辻くんを「ひつじくん」と呼ぶのも可笑しい。
いちいち「井辻ですけど・・・」と返す井辻くんも可愛いな。

今回も出版業界の仕事のあれこれが知れて楽しかった♪

まだまだ続くかな井辻くんシリーズ。

★★★
93294247.jpg発行年月:2010年10月

物語の水源へ

緑溢れる武蔵野に老いた犬と住む棚。
アフリカ取材の話が来た頃から、不思議な符合が起こりはじめる。
そしてアフリカで彼女が見つけたものとは。
物語創生の物語。

                         (筑摩書房HPより)
  


生と死を考える、梨木さんらしい不思議な物語でした。
主人公の山本 翠は、ライタ-で仕事上の名前を棚(たな)と言う。

愛犬マ-スに異変が起き、獣医に「子宮に腫瘍があり手術が必要」と言われる。
腫瘍はどうしてできるのか?を問う棚に
「体のなかの要らないものがそうなるのかも」と言う医師。

過去に避妊手術を受けさせたことがあり、子どもを一度も宿すことなく存在する子宮が不要なものを
腫瘍に変えたのか?とも思う棚。
こういう発想は、なるほど~と思いました。女性ならではの考え方かも。
マ-スは術後は元気になりホッとしました。


そして、ライタ-としての仕事でアフリカに向かう棚。
物語はアフリカに飛びます。
ライタ-としての仕事とともに最近亡くなった知り合いの片山がウガンダで呪医について学んでいたことに興味を持ち、彼の足跡も追う。

この辺りから不思議な話にどんどん突入。
呪医っていう響きも何か怪しいかんじ。
でも、全く理解出来ない世界ではないな。と読みながら感じた。

科学ではうまく証明出来ないものが、人の生死には存在しそうだと、思っているから・・・。

棚がアフリカで感じたことを基にライタ-として書いた文章が最後
「ピスタチオ---------死者の眠りのために」として30ペ-ジほどあります。
その文章が良かった!


★★★
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