手紙だからつける嘘。手紙だから許せる罪。
手紙だからできる告白。
過去の残酷な事件の真相が、手紙のやりとりによって明かされていく。
衝撃の結末と温かい感動。
書簡形式の連作ミステリ。
(幻冬舎HPより)
3篇から成る本でした。
「十年後の卒業文集」
高校時代、同じ放送部に所属していたメンバ-が部員同士の結婚式で再会する。
そして、その後、ある事故により顔に怪我を負った千秋の行方についてのあれこれが、部員だった女性同士が手紙でやり取りする。
その手紙のやり取りをしている人物たちは手紙を交換するたび「果たして本当にこの手紙の相手は自分が思っている相手なんだろうか?」と疑問を抱き・・・・
ついに真実が明かされる。
高校生時代は、わからなかったこと。
今、大人になって振り返って真実を知ったら、すんなり受け入れられること。
う~ん。なかなか面白かった。
「二十年後の宿題」
20年前、担任だった女性教師・竹沢先生から今は高校の教師になっている男性に手紙が届く。
昔、担任をしていたときの教え子6人のその後を調べて教えてほしいと。言われた通りに6人を訪ね歩くうち、先生が何故6人のその後を気にしているのかがわかる。
その理由は、悲しい事故を体験した6人だったから。
実際、その現場を見たもの。実際は見てないけど、そのときの様子は覚えている者。
教師って、いつまでも教え子の将来を案じているんだなぁ~。
読みながら切なくなったり悲しくなったり・・・・
でも、ラストは明るくてよかった♪
「十五年後の補習」
純一と万里子は恋人同士。
純一は突然、国際ボランティア隊に応募し、海外に行ってしまう。
しかし、その理由はちゃんとしたものがあった。
二人は中学時代の同級生。
そのとき、起きた事故の真相を手紙のやり取りのなかで明かしていく。
一番、ミステリ-色が強い話だったかな?
お互いがお互いを思っている。
ウソもついたけど、それには相手を守ろうという意志があったから。
離れた二人が再び、寄り添い幸せになれたらいいな~なんて思いました。
湊さん、最初に読んだ「告白」をはじめ、暗い話の展開のが多かったけど、
この3編には、辛い過去を踏まえて未来に向かう者達の明るさが感じられたような気がする。
今回も大いに楽しませてもらいました♪
★★★★
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男子チアリーダーたちの青春スポーツ群像劇
女子の世界だった大学チア界に、男子のみの新チームが旋風を巻き起こす!? 人を応援することで主役になれる世界で唯一の美しいスポーツ、チアの魅力も満載の、笑って泣ける傑作青春小説。書き下ろし。
(集英社HPより)
2009年、「桐島、部活やめるってよ」でデビュ-。
小説すばる新人賞を受賞の早稲田大学在学中の著者によるデビュ-2作目の本書。
現役大学生らしい語り口で、なかなか面白かった。
主人公は家が柔道の道場主で姉と共に小さい時から柔道を学んでいた春希。
しかし姉には柔道では敵わない。自分のなかに限界を感じ、肩の故障もあったりして、柔道をやめてしまう。
幼いときから共に道場で練習していた幼なじみの一馬も柔道をやめ、一緒に新しいことを始めようと言う一馬に誘われ、男子だけのチアリ-ディングチ-ムを結成する。
ちょっと前にテレビで放送していたドラマ「タンブリング」を思い出すようなお話でした。
チ-ムは7人。
その7人が皆、個性的で一人ずつの特徴が生きていた。
春希と一馬のほかは・・・
ちょっとインテリっぽい溝口。100キロ近い体重のトン。器用に何でもこなすイチロ-。
イチロ-の凄さを認めつつも多少妬ましさも持つ弦。
唯一のチア経験者でイケメンなのに私服はちょっとダサい翔。
メンバ-の会話や練習の場面は、若者らしい会話で、結構微笑ましい。
柔道をやめてしまった事で、今まで分かり合えていた姉・春子との関係が微妙にギクシャクしてしまった春希ですが、お互いがそれぞれを応援する気持ちには変わりなく、姉と弟の温かい関わりもあったりで、胸が熱くなる部分もありました。
読みやすく、ササ~ッと読めて楽しかった!
また爽やかな青春小説を読ませて欲しいな~。
★★★
小さくて最高にリッチな、いくつもの愛のかたち
甘かったり、苦かったり、怖かったり。
最高の日本語の使い手が腕によりをかけた、
20余篇の恋愛がつまった宝石箱のような短篇集
(文藝春秋HPより)
21篇の短いお話ですが、どれも良い!
変わっていて面白かったのは
「電信柱さん」・・・電信柱が主人公の物語で、ちょっと童話のようですが、なかなかシュ-ルです。
人間の行動を見ながら思う事は、笑えたり、なるほど~とうなずいたり・・・。
そして、さくら草との会話は、なかなか高尚。
最後は、ちょっと哀しい。
それから・・・
「涙腺転換」・・・泣き虫だった彼は母親から男子たるもの決して涙を見せてはなりませんと言いつけられ、それを守って生きて来た。
そして、母親が亡くなると体が変化して、涙は尿として流れるようになる。
笑える話だけど、当事者となれば、これは困るな・・・・。
短編の所々で登場の「GIと遊んだ話」が良かった。
「一~五」まで出て来て、それぞれが違う場所で違う人たちでの話。
共通するのはGIと遊ぶ女性たちの話ですが、自由奔放なにGI相手に遊ぶ女の子の話のなかに戦争の話があったり。
最後の「GIと遊んだ話(五)」は、辛いことを乗り越えて一緒に生きることに決めた二人の話で
これがこのタイニ-スト-リ-ズの最後の話で良かった♪
いろいろな話で楽しい短編集でした!
★★★★
物語に愛された人から、物語を愛する人へ。心を込めて、この小説を贈ります。
このままずっと小説を書き続けるか、あるいは……。小説家と、彼女を支える夫を突然襲った、あまりにも過酷な運命。極限の選択を求められた彼女は、今まで最高の読者でいてくれた夫のために、物語を紡ぎ続けた-----。「Story Seller」に発表された一篇に、単行本のために書き下ろされた新たな一篇を加えて贈る完全版!
(新潮社HPより)
Side:AとSideBの二編から成る物語。
作家の妻とその夫がそれぞれで主人公。
SideAでは、作家の妻が病死。
SideBでは、夫が交通事故後の検査で余命短い命と診断される。
二人の夫婦の関係は理想的。
結婚後も相思相愛を持続し続ける夫婦って、なんだか凄いな。
ちょっと羨ましいけど・・・笑
どちらかが余命が限られている設定なので、会話の所々で泣けます(/_;)。
でも・・・・はてこれはどこまでが作家である妻の創作?
ちょっと読み手に判断が委ねられるかんじ。
わたしは、悲しい箇所は作中作だと勝手に判断しました!
じゃないと・・・涙が止まらないから・・・。
なかなか面白い事考えるな~。
読み手に最大のサ-ビスじゃない?
この表紙もお洒落♪
★★★★
『怖い絵』の著者が描く王族たちの光と影
アン・ブーリン、マルガリータ・テレサ、イワン雷帝…ほか、ヨーロッパの歴史に名を刻んだ王や王妃たちの波瀾万丈な一生を、独自の視点でたどる。肖像画など関連絵画のカラー図版多数掲載。
(集英社HPより)
以前、「怖い絵3」を読んだときも過去のヨ-ロッパの歴史を絵画を交えて解説する中野さんの話が面白く、また今の常識で考えたら、とんでもなく非道なことが日常的に行なわれていた事実に驚愕しました。
本書もまたそれに並んで恐ろしいヨ-ロッパの国々の王室の歴史が書かれていて、
今の時代の日本と言う平和な国の一国民として生きている日々がとても幸福なことだと再認識しました。
本書は5つの章に分けられています。
<第1章 メアリ-・スチュア-ト>
スコットランド王ジェ-ムズ五世とマリ-・ド・ギ-ズの長女。
スコットランド王女。
エリザベス一世と覇権争いの末、完敗。
長い幽閉生活の末、斬首の刑に処せられる。
<第2章 マルガリ-タ・テレサ>
スペイン王フェリペ四世の王女。
神聖ロ-マ帝国皇帝レオポルト一世の皇妃。
母親の弟である叔父レオポルト一世の元にただ跡継ぎを生むという目的のためだけとも思える結婚。
16歳で男児を出産するが赤子は1年で亡くなり、続いて18歳で女児。19歳で再び男児を死産。
21歳で女児を出産するが母子共に命を落とす。
若すぎる肉体に度重なる子作りは命取りとなった。
<第3章 イワン雷帝と七人の妃>
モスクワ公国大公。
ロシアの初代ツァ-リ。(ツァ-リとは英語のキングと同意)
次々と跡取りを生ませるため結婚。
しかし暴君で息子の嫁にささいなことで腹を立て妊娠中の嫁を叩きのめし、胎児を殺し、またそれに怒った未来の跡取りでもある息子と口論の末、撲殺してしまう。
<第4章 ゾフィア・ドロテア>
ハノ-ヴァ-選皇侯兼イングランド王ジョ-ジ一世の妻。
名ばかりの王女。
冷酷な王により長く幽閉生活を強いられ病死。
死後は公式な葬儀は無用との王の命令で鉛の棺に入れられ城の地下墓地に埋葬。
<第5章 アン・ブ-リン>
イングランド王ヘンリ-八世の二番目の王妃。
エリザベス一世の生母。
王に最初は愛されたが、女児(のちのエリザベス一世)しか生めず、その後流産し、跡継ぎの男児が欲しい王から非道な扱いをされるようになり最期は斬首の刑に処せられる。
わかり易い家系図やその時代に描かれ残っている絵画などもカラ-で載っていたりと
読みやすかった。
知らない事が多い世界史もいっぱいで今回も勉強になりました。
恐ろしいけど、とても面白かった!
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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