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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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f30616e2.jpg   発行年月:2010年11月


  
 桜庭ワールド、今度は江戸時代へ!

   娘で猟師の浜路は江戸に跋扈する人と犬の子孫「伏」を
   狩りに兄の元へやってきた。
   里見の家に端を発した長きに亘る因果の輪が今開く


                              (文藝春秋HPより)


物語は、先ず最初に山でのびのび育った少女・浜路が、育ててくれた祖父の死を機に江戸で暮らす兄・道節を頼って山を降り、兄のもとで暮らし始めるところから始まる。
その時、出会った不思議な人影。それが「伏ふせ」(犬人間)との最初の出会い。

今、気づいたけど・・・「伏」ってニンベンにイヌなんだ!!


兄は、剣の使い手であるが、仕事がなく、「伏」を狩ってその賞金を稼ぐことで生活しようとしていた。
獣の臭いを敏感に察知する浜路と組めば、鬼に金棒と「伏」探しを始める。

この兄と妹の関係が実にほのぼのとしていて、暗くて重いものが背景にある物語だけど、二人の会話に和みます。
二人が出会う、瓦版「冥土新聞」を発行している滝沢冥土の存在も活きていた!
父親は曲亭馬琴で「里見八犬伝」を執筆中とか。
自身は父親とは別に物語を書いているということで、披露する「贋作・里見八犬伝」が途中に出てくるのだけど、それが良かった!
二人が追う「伏」の歴史のようなものが書かれていて、ちょっと哀しく切ない。

原作である曲亭馬琴の「里見八犬伝」も読んでみたくなる!


昔、映画で薬師丸ひろ子が出ていた「里見八犬伝」しか知らないけど、充分、楽しめた♪

ちょっとこの表紙の絵は苦手でしたが・・・・・^^;

これ、アニメ映画化進行中とか、本の帯文にありましたが、それも気になるなぁ~。

★★★★
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fbbc9ec9.jpg発行年月:2010年11月


まさか30歳にもなって、こんなにもわかりやすく恋愛体質になってしまうとは。

もうやめよう、こんな人。もう絶対にやめよう。そう固く心に誓うのは、一体これで何度目なのか----。小説家のミサの部屋は、誰が呼んだか「S町のネバーランド」。いつしか部屋には年下の隆文が居着いちゃって……。決めてくれない彼と、心配性の私。ふざけているのが好き、堅苦しいのは嫌い。そんな二人の終わらない恋の物語。

                                           (新潮社HPより)


表紙の絵と表題から、児童書かな?と思ったら・・・大人の恋愛小説でした^^;

サキの3つ年下の彼・隆文には、自分のほかにも彼女がいる。
いい加減、どちらかに決めて欲しいと思って、自分と別れてくれというのなら、それも受け入れるから、はっきりして欲しいというのに、「サキは何も心配いらないよ~」と軽くかわされ続ける。

わたしは、そういう関係も面白いなぁ~と読みましたが、読む人によっては、イライラするかも(笑)。

サキの友達やら、仕事関係の男性たちにもダメな彼の噂は広がっていて、女友達たちは「早く別れれば?」と言われる。
当然のアドバイスなんだけど、サキは隆文の事が好きなんだろうなぁ~。
別れられないでいるのだから・・・・。

彼にとって常に居心地の良い空間を作ってあげちゃう。

相手の思う壺!

最初は、隆文のことを、都合よく女のところを交互に訪ねて来て、嫌な奴だな。
と思っていたけど、本人には、その自覚はないみたい。
もう一人の女性とは、どんな付き合いをしているのか、わからず仕舞いなんだけど、サキと二人でいる時は、すごく寛いでいて、二人の会話もほのぼの。

でも、やっぱりどちらか選びなさいよ!!と思いながら読み続け・・・・
他人から見てたら、この途中経過も楽しいけど、自分の彼が、こんな感じだったら悩むだろうな。
サキも悩んでいたからね~。

でも最後は、ホッと出来る結末だったので、めでたしめでたし。


★★★
9393acad.jpg発行年月:2010年12月


結婚5年目。私たちの店は、郊外の古いビルの地下にある

「coffee NADA」のマスター夫婦をめぐる不穏な日常
----共有される時間と不在の時間の記憶。
現在と過去、変わらぬ日常と秘密の外出

                        (文藝春秋HPより)
 

NADAってなんだ??と思ったら、物語の夫婦が営む喫茶店の名前だった。
夫婦は結婚と同時に喫茶店を開いた。
そこには、近所の常連客が集う。

物語は連作形式で、時々、夫婦の過去の元恋人の話だったり、ずっと昔の小さい頃の思い出だったりが語られる。
夫婦仲は悪くもなく良くもなく?

お互い、恋人が出来たりしてそれをお互い気づいている。
でも、夫婦は特にお互いのことは干渉せず、夫婦の変なル-ルを作ってゲ-ム感覚で楽しんでいたり・・・
他人から見たら変わっているかも。
わたしは絶対出来ない(笑)

でも、二人が似たもの同士だから、こういう状況でも暮らしていけるんだろうなぁ~。

常連客のメンバ-も似たようなかんじで、古本屋の夫婦もなかなか面白かった。
夫婦でラブホテルに行った話は愉快でした。

取り立てて、珍しい出来事が起きるわけでもないけど、こういう雰囲気の話は好き。


次回作も期待してます(^^)

★★★
 

                                               

0b8e8ffe.jpg発行年月:2010年11月


「私たちにメールをください。時間はかかっても、お返事をします。」

私たちと、たわいないやりとりをして、気持ちを楽にしませんか? 姉の名はどん子、妹はぐり子。両親を事故で亡くし、つらい少女時代を送ったふたりが始めた、ネットの海の小さな居場所(サイト)、それが「どんぐり姉妹」。とめどなく広がる人生で、自分を見失わないように----。数え切れない小さな哀しみにそっと寄り添う最新小説。

                         (新潮社HPより)


最初、この表題の「どんぐり姉妹」も文字を見て、可愛いなと思いましたが・・
名前がどん子とぐり子の姉妹だとは・・・・!?

幼いときに両親が交通事故で亡くなり、その後、田舎の親戚の家、旦那さんが医者の母方のおばの家、父方の祖父の家と暮らす場所を点々としながら姉妹は生きる。

それぞれの場所にいろいろな思い出を持って大人になる姉妹。
姉のどん子は、恋愛をよくするタイプ。妹は、あまり恋愛には興味なく、姉の恋の行方を傍観してるかんじ。

けれど、ぐり子の初恋の麦くんとの思い出。
そして夢に出てきた麦くんの今の様子が気になり、わかった事実。

このあたりはちょっと切なかった。

姉妹は「どんぐり姉妹」と名乗って、ちょっとしたお悩み相談のようなサイトをネット上に作っている。
そこに来るお便りに答える姉妹。
いろいろなものを失った人からのお便りが多かったので、ちょっとしんみり。
姉妹も大切な人を失って来た過去があるので、気持ちをすんなり理解して、温かい言葉で返す。

姉妹の名前の由来は、ちょっと良い話でした(^^)

姉妹は、今後も二人で寄り添って生きていくのかな?
まだまだ若いから、それぞれ別の家庭を持つ可能性もあるんでしょうけど、
なんだか、この二人はずっと一緒が似合うような・・・。

結婚することばかりが幸せとは限らないしね~。
なんてついつい、自分も娘二人を持つ身なので、いろいろ想像しちゃいましたが・・・・^^;

特別、感動するような話じゃないけど、何故か、好きなんだな~。
ばななさんの物語は、やはり好き。


途中の写真も雰囲気あって良かった!

★★★
 
fe8d84ea.jpg   発行年月:2010年10月


   すべての家庭の床下には、戦争の記憶が眠っている

   謎多き祖父の戸籍----祖母の予期せぬ“帰郷”から
   隠された過去への旅が始まった。
   満州、そして新宿。熱く胸に迫る翡翠飯店三代記

                             (文藝春秋HPより)


読み応え十分の物語でした。
物語は、翡翠飯店という中華料理店を始めた藤代泰造の死から始まる。
泰造の死後、気力を無くしたような祖母・ヤエだが、「帰りたい」とつぶやく。
もしかしたら・・・以前住んでいた、満州に行きたいってことかも?

孫の良嗣とヤエの息子で良嗣の叔父に当たる太二郎とで、祖母を懐かしい地へと連れて行く事になる。
その旅の様子と交互に語られる、藤代家の歴史物語。

日本人の泰造とヤエは、別々な理由で、満州に移り住んでいた。
あるとき、出会い、好きという感情とは別のもので、繋がり共に生きることにする。

日本が戦争に巻き込まれ、また世界もあちこちで争っていた時代。
異国の土地で祖父母は、そんな不穏なものから逃げ続けることで生き抜いていく。

住んでいた満州がまた危機的状況になり、終戦後の日本に引き揚げ船で再び戻る。
日本はその後、高度成長期を向かえ、泰造とヤエは小さな中華料理店を開く。
その後、子どもが生まれ、孫も生まれ、少しずつ家族が増えていくが、それぞれに降りかかる問題。

日本の史実もたびたび登場。
浅間山荘事件、学生運動、神戸の大震災、地下鉄サリン事件・・・・。
史実が家族の生活にも影響していて、その時代をリアルに生きている家族の様子がわかった。

祖母が旅を終えて、帰りつぶやく言葉に、なんとも言えない気持ちになった。

逃げることしか教えられなかったことを申しわけなく思う。あの時代は逃げる以外、時代に抗う方法を知らなかった・・・・・今はそういう時代じゃないけど・・・・・

みたいな言葉。

ラストは、祖母の死後も藤代家の家族が、逞しく生きていくであろう様子が描かれていて
良かった。

結構、厚い本でしたが、なかなか面白かった!!


★★★★

 

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