発行年月:2005年12月
都内で人質籠城事件が発生、
警視庁の籠城・誘拐事件専門の捜査一課特殊犯捜査係〈SIT〉
も出動するが、それは巨大な事件の序章に過ぎなかった!
警察小説に新たなる二人のヒロイン誕生!!
(中央公論新社HPより)
今まで誉田作品の警察物は、「姫川玲子」シリ-ズを読んでいました。
それに登場の女性警官たちもなかなか魅力的でしたが、
こちらの「ジウ」の女性警官もなかなか魅力的!
門倉美咲27歳と伊崎基子25歳。
美咲は優しい癒し系で犯人に対峙したとき、相手の怒りや興奮を見事に抜き去り、武器をも捨てさせる。
一方の基子は怖いものなしで、敵意むき出しで犯人にかかり力で押さえる。
そんな対照的な二人刑事がある最初に起きた幼児誘拐事件で、別の部署で仕事をすることになる。
基子はより危険な任務を背負うことになるSATへ。
美咲は表向き、生活安全課で事件から離れた部署に出向となるが、元部署の係長・麻井の計らいで実際は事件を追うメンバ-の一人として活躍していく。
美咲と基子それぞれが新しい部署で、新しい人間関係を築いていく過程も楽しめた。
そしてそれぞれの相棒となる男性との関係もなかなか興味深く、読みました。
そして、最初の誘拐事件と同じ犯行グル-プと思われる者たちによる第二の誘拐事件が発生し、主犯は「ジウ」という中国人の青年らしいとわかり、最後は犯行グル-プたちとの銃による攻防戦!
迫力満点!
描写がリアルで自然に映像が頭のなかに浮かんで来るかんじで、ハラハラドキドキ!
これからどうなっていくのぉ~!?といい所で終わって、早く続きが読みたい!!
最高に面白いわ~!
★★★★
“アラフォー”って自分で言うのは許せるけど、他人にそう呼ばれると、なぜかイヤ。
20代はみんな私に優しくて、30代も大丈夫と思ってて。でもなんだか、気がついたら前に進めないよ……。高校生になった娘を持て余す彩子、ついに一人で家を買った可憐、ダメで強引で温かかったあの人の死を聞いた静子、よくわからない“愛”ってものを考えてみる茂絵。揺れる彼女たち八人の心を穏やかなユーモアに包んで描く連作集。
(新潮社HPより)
8つの短編集、どれもこれも良かった。
日々の暮らしのなかで、ちょっと悩んだり、戸惑ったり・・・
でもまた前を向いて歩いていく主人公たちに温かいものを感じました。
どれもよかったけど・・・
「象を数える」の40代できちゃった婚の真紀が、ひとり暮らしの義父と暮らすことになって、その義父と車に乗りながらあれこれする会話が良かった。
最初、気まずさに居心地悪そうな真紀だったけど、会話しながら義父の事を知るうちにその関係がとてもほのぼのしたものに変わっていくかんじが良かった。
理想的な関係になれそう。
「象を数える」の話も面白い。お茶目なお義父さんだな(^^)
表題作「愛は苦手」は一番最後のお話でしたが、なかなか面白い設定でした。
ゲイの二人に手芸店で働く茂恵(モエ)さんとのやり取り。
手芸店を訪ねてきたお客の城ケ崎とモエとのやり取り。
城ケ崎の娘・幼稚園児の星来(セイラ)ちゃんはしっかり者で可愛かった(^^)
この表紙の絵も、少し不気味だけど、結構、すき♪
ぼくたちの想いがきっと、あの星を輝かせるだろう…。
YA文学の旗手が湘南を舞台に描く、
かぎりなくイノセントな青春ストーリー。
(理論社HPより)
便利屋・サスケ堂の手伝いをしている中学3年生の大月翔太。
ある日、バイト先からの派遣先で北ドイツの森の中に精霊の宿る樹があり、そこに手紙を出すと恋が成就するという話を聞きます。
その話をしてくれたのは、元大学教授の足立先生。
翔太たちが住む、鎌倉にもそんな精霊の宿る桜の木があり、先生はいつしか、その樹に恋の悩み事を綴った手紙にアドバイスの返事を書いていた。
登場人物たちが良い感じ♪
・ウサギ仙人と呼ばれる足立先生。
・先代から引き継いだコ-ヒ-専門店・アムゼル亭を営む母とそれを手伝う音楽家の父。
・ドイツからの留学生・マリ-
・サスケ堂を営む佐助さんとその娘で翔太の幼なじみのケイ
・ジャ-ナリストのケイの母親・久美子さん
・歯医者を開業している陽子さん
・足立先生の息子さんの俊彦さん
それぞれが昔からこの地に馴染みがあり、登場人物たちには深い繋がりがあって・・・。
ケイが抱く自身の出生の疑問もそんな大人達の過去の関係が明らかにされることで解決していく。
ミステリ-の要素も少しありながら、メルヘンチックな部分や、淡い恋心なども交えての
楽しい青春小説でした♪
この本、実は、長女が何かでお薦めとあったのを図書館から借りて来て、わたしも読ませてもらいました。
「この人、浜松出身の作家さんなんだよ~」と聞いていたので、
途中に出てきた浜松の街中の描写に、にんまり(^^)。
初めて読んだ作家さんでしたが、この作品すごく好き!
ほかの作品も読んでみたくなりました。
17歳の一瞬のきらめきを描くオムニバス
バレー部の主将桐島が、突然部活をやめた。そのことで、同高校に通う5人の生活に小さな波紋が広がり…。至るところでリンクする17歳の物語。瑞々しい感性が光る第22回小説すばる新人賞受賞作。
(集英社HPより)
主人が図書館で予約。
長女も読んで「感動した!面白い!」と言うので、話題の書でもあるし、読んでみました。
表題どおり、高校生で男子バレ-部の部長・桐島が部活をやめるらしいという話が最初に出てきます。
同じ部活で共に練習に励んで来た仲間たちのいろいろな思い。
部長の桐島がやめるなら、自分が部長だろうと思う孝介や、桐島と同じリベロとして今まで控え選手だったけど、今度の試合から自分が出られる?と思う風助など。
運動部特有の心の奥底に秘めた本音みたいなものがよく描かれていました。
他にもソフト部やブラスバンド部の女子やら映画部の男子などの話も連作形式で物語が進み、所々に桐島が話しに登場。
でも、本人は会話のなかで出てくるのみ。
それもなかなか面白かった。
映画部の男子の会話もなかなか深かった。
目立つグル-プ、目立たないグル-プに分かれるというのは、学生時代を振り返ると、わかる~。
登場しない桐島だけど、出てくる者たちに少しずつ影響を与えていて、バラバラの話のようでちゃんと繋がっているかんじが上手いなぁ~と思いました。
桐島の退部話を機に、それぞれが今の自分のあり方をちょっと見直す話かな?
ラストも爽やかで良かった!
これは、若い著者だからこそ書けた話だな~(^^)
高校生の長女が感動した意味もわかる!
でも、大人でも楽しめます!お薦め!!
今後の活躍も期待したいです!
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;