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読んだ本の感想あれこれ。
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4a69bb64.jpg発行年月:2006年3月


犠牲を払いながらも誘拐事件は解決した。
しかし依然として黒幕「ジウ」の正体は謎だった。
捜査本部でジウを追う美咲。
一方、特進をはたした基子の前にはジウの姿が! 
シリーズ第二弾!!

                       (中央公論新社HPより)


Ⅰより更に面白くなってきた!
Ⅰでは女性警察官二人に焦点が当てられていたけど、Ⅱでは連続して起きる誘拐犯人の首謀者とみられるジウの正体が明かされていく。
とは言え、実際に登場したけど、謎は多い。
ジウの後継人のような男・ミヤジも非常に不気味だった。
詳しい生い立ちはミヤジの方が詳しかったけど、幼い頃、暮らしていた村の様子は異様。
ジウもまたミヤジに負けずに異様な世界で生きて来た。
そんな二人が出会ってしまった事が恐ろしい。

そして、Ⅰの事件後、昇進はしたが事件とは離れた部署に異動となった基子。
だが、ある人物と組んで密かにジウを追う。

そしてジウと対決の場面は凄かった!

暴力シ-ンが多く登場の物語ですが・・・・基子が闘う場面が凄い!
格好良いを通り越して、怖いです(;O;)

自分に力で襲って来る者は叩きのめさなきゃ気が済まない性分なんですね~^^;
もうそこまでしなくても~。これ映像化されたらR指定間違いないでしょう。


Ⅱのラストは、基子の本性みたいな部分が明かされ、今後どういう展開になっていくのか?
とても気になる終わり方でした。

早く続きが読みたいです!!


唯一、美咲が出てくるとホッとした。

★★★★
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f3a53cfa.jpg発行年月:2010年1月

親子の愛情に、揺さぶりがかけられる。
覚悟を決めた父親は、試練にどう立ち向かうのか。

父と娘、親子二代続けてのトップスキーヤー。
娘の所属チームの研究者は、
二人の遺伝子パターンを調べさせてほしいと考えた。

しかし、了承するわけにはいかない。
父には、どうしても知られたくない秘密があった。
                 娘が生まれた十九年前に始まった、忌まわしい秘密が。

                                           (光文社HPより)

最初から引き込まれて読みました。
読みながら、謎がどう解明されるのか?
自分でも、ちょっと推理しながら・・・。

自身もスキ-選手としてオリンピックを経験している緋田宏昌とまだ未熟だがアルペンスキ-ヤ-として実力を発揮しつつある将来有望の娘・風美。
父は娘から信頼されている良き父親であり、スキ-ヤ-としてのよき助言者。
でも、娘の出生には隠された事実があって、緋田の妻は風美がまだ幼いときに自殺している。
これはどういう事なんだろう?

読み進めると解ってくる事実。

なるほど・・・・そういう事か!と思う反面、
え?じゃあ何で緋田の妻・智代は自殺する必要あったの!?と理解不能のわたし^^;

風美の本当の母親・畑中弘恵から托されたんだもの。悪くないじゃない?違うかな?
19年前のあれこれをもっと詳しく知りたかったなぁ~。
ま、いいや。深く考えずにおこう・・・。


でも緋田の娘を気遣い下した判断は理解出来る。
正しい判断かどうかはこの際、置いておいて。
実の娘じゃなくても、きっとこの父娘なら、変わらず親子として生きるんでしょうし、その事で誰に迷惑もかからない。

緋田親子のほかにも気になる親子の話が出てきた。
本当は、ギタ-が好きでその道に進みたかったけど、遺伝子研究をしている柚木からクロスカントリ-選手にとスカウトされ練習をする鳥越伸吾と父の関係。
ちょっと伸吾が気の毒だったな。
練習でほかの選手と接し、少しスキ-が好きになりかけたのに。
指導者がもう少し、違う指導をしていたら、もっと好きになって元々ある素質を伸ばせたんじゃないの?

そして風美の実の父親らしい上条伸行とその息子・文也(白血病で入院中)の関係。
こちらも息子の文也がとても気の毒。
最後は、そんな辛い状況でここまでの気遣い出来る人って凄いよ~(;O;)と思った。


脅迫状に仕掛けられたバス事故の真相も気になって、それを解明する過程は面白かった。

でも・・・・なんだろ?
解明されちゃうと・・・・「え!?」ってかんじ。意外なかんじはしないけど、そうする動機がね~

それでそんな事するのぉ~?これも理解不能。


なんだか、話の進め方は、とても面白かったけど、全て読み終えると釈然としない事が多いな。


しかし、遺伝子の研究が進むと、この物語のようなことも起きるのかな?
本当はほかにやりたい事あるのに、DNA鑑定したらFパタ-ンが見つかったからって、オリンピック選手になることを目指すことを強いられるなんて。

その逆に、努力してるのに良い結果が出ないとDNA鑑定したら・・・Fパタ-ンじゃないから、あまり伸びないんじゃない?って評価されちゃうとか。

そういうのは、なんだかイヤだな。

スポ-ツに限らず、努力した者が報われる世の中であって欲しいなんて事も
ちょっと考えちゃいました。


★★★

62d16ff4.jpg   発行年月:2010年2月

   
   そこには、こころを癒(いや)してくれる秘密がある----
   東京・丸の内の片隅に、ぽつんと暖簾(のれん)をかかげる小料理屋。
   少しさびしそうな美人女将の手料理をもとめて
   今宵もこころに疵(きず)を負った客が訪れる----。


                              (祥伝社HPより)


この作品は『ふたたびの虹』の続編だとか。
読んだ後で知りました。
でも、これだけでも楽しめたので、良かった。

古いビルのテナントの1つとして入っている店「ばんざい屋」
京都のおばんざいをご飯のおかず、酒の肴に合うよう丁寧に料理して食べさせてくれる。
お店は、女将ひとりで切り盛り。

女将のお客さんとの会話が和む。
仕事帰り、癒しの時間を求めて、足を運ぶ人達。
いいなぁ~「ばんざい屋」。
美味しそうな料理があれこれ出て来て、お酒が全くダメなわたしでも通いたいくらい(笑)。

お客さんが抱える悩みのようなものを上手に聞く女将。

連作形式で話が6つあるけど、前に登場の人がまた出て来て、その後の暮らしぶりが語られたり、
その後の事も気になったり・・・。

そして、女将さん自身の恋にも興味が沸きました!
でも、多くは語られていない。
ひょっとして前作を読めば、少しはわかるのかなぁ?

それと、表題を「竜のなみだ」にした意図は?
話のなかにちょっと出てきたけど・・・わたしなりに解釈すると・・・・

信じる物は救われる?っことかな?

出てきた女性たち、それぞれ抱えている悩みはあるけど、自分の信じる道を行けば、
きっと未来は明るい!って気がする。

ラストがそれを感じさせるものだったから。

取りあえず、「ふたたびの虹」も読んでみよう。

★★★
7a11ec4f.jpg発行年月:2009年4月

誰のものでもない。
けして、ひとりでもない。


柏木夏美は、デビューを目前に控えたミュージシャン。
フェイスプロモーション期待の新人だ。
けれど、本格的なロックミュージシャンを志向する夏美と、
事務所の思惑は微妙にずれている気配。
直情径行で妥協を知らない夏美に、
マネージャーの宮原祐司は振り回されっぱなし。
そんな中、夏美にある人気女性ミュージシャンとのコラボレーションの話が舞い込んで……。

痛快で爽やかな青春エンタテインメントの傑作が、響き渡る!

                                      (光文社HPより)

先に読んだ『疾風ガ-ル』の続編です。
単独で読んでも楽しめると思いますが、やはり前作を読んでからで良かった。

『疾風ガ-ル』では、主人公の夏美の生い立ちに、辛いものがあったり、バンド仲間の自殺というショッキングな出来事あったりでしたが、今回は、明るい!
夏美のキャラはいいなぁ~。

今回はプロデビュ-までの経緯を描きつつ、新たな人間関係とのあれこれ。
夏美が嫌っていた女の子・ルイとも段々に良い感じになっていくのは、前に読んだ青春小説の「武士道シリ-ズ」を思い出した。
相手の良さを認めて互いに信頼出来る大切な存在になっていく。いいなぁ~。

今回は、ホント、何から何まで上手い方向にいって、出来過ぎなくらいだったけど、こういうお話は気持ち良い(^^)
ちゃんとそれなりに努力しているんだろうから、いいんじゃない?

あ、でも、夏美の長く失踪していたお父さんが登場のときは・・・あ~何やら悪い方に行っちゃう?とハラハラしましたが・・・お父さんも、なかなか面白くて逞しい。

登場する人達、みんな良い感じでした♪

文句なしに楽しめました(^^)

シビアな犯罪絡みの小説も上手いと思うけど
また、楽しい青春小説も書いて欲しい!

★★★★
27282178.jpg発行年月:2010年3月

君が望んでも、まだ「終わり」にはさせない。生と死を見つめ直す、「心中」をめぐる七つの短篇。

もう一度、立ち止まり、君と問いたい。そこは楽園なのかと----富士の樹海に現れた男の導き、命を賭けて結ばれた妻への遺言、前世の縁を信じ込む女の黒い夢、死後の彼女と暮らす若者の迷い、一家心中で生き残った男の決意……この世とあの世の境目で浮かび上がる、愛と生の実像。光と望みが射し込む、文句なしの傑作短篇集。

                       (新潮社HPより)

心中がテ-マであるらしいけど、暗いばかりの話ではない。
人の優しい心も描かれていて、温かい気持ちになるものも幾つかありました。

「心中」を辞書で調べると・・・男女がいっしょに自殺すること。
ふたり以上の者が一緒に自殺すること。
他人への義理をあくまでもつくすこと。 
とあり、最後の意味の事を指すのかな?と思われる話もありました。


最初の話『森の奥』では、自殺しそこなった男を助ける青年。
青年の心中を察すると切ないけど、何となく心は温かくなった。

次の『遺言』も、切ないけど、老いた男が語る妻への想いに胸が熱くなった。

話としては、一番、面白く読めたのが『君は夜』。
子どもの頃から不思議な夢を見る理沙の話。前世で夫婦だった男・小平との夢は、
夜になるとまるで現実の世界での出来事のようにリアル。
ふたつの世界で生きているかのようだと語る理沙。

現実の世界で小平の生まれ変わりだと思われる男性・根岸に抱く感情は、
ちょっと不気味だったけど、何か印象に残る話ではありました。

どれも良かったなぁ~。
あっ!『炎』は、ちょっと怖くて、後味悪しでしたが・・・・^^;
そこまで、自分の命を懸ける必要ある!?と思ってしまって・・・・。


でも、ひとつひとつが完成された面白さでした!
三浦さんは短編も良いですね!

★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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