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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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be6e3f4f.jpg発行年月:2010年11月


働き、嫁ぎ、子を産み、育て上げた。
胸に秘めた強い想いは、だれに語ることもない。生きて、生きて、生きる。そして大人になる。
厳しく美しい知床の自然に翻弄されながら、ひたすら大正から昭和の時代を生き抜く。感動の最終章!
講談社創業100周年記念出版

小樽での奉公を終え、知床に帰った少女は、かつて家族を救ってくれたアイヌの青年と再会する。1度きりのかなわぬ恋。そのとき少女ははじめて思う。人は自分の人生を、どこまで選び、決められるのか、と

                                       (講談社HPより)



上巻では、奉公先での暮らしが始まった少女・とわでしたが、下巻では、更に成長したとわの人生を追う物語となりました。

奉公先の越前家は、長男・基、 次男・真、 三男・衛 末っ子で長女の蝶子の4人の子ども。
とわが奉公先として入ったときには、衛の子守から始まり、やがて生まれた蝶子の子守もする。
裕福な越前家だったけど、次男の真は、神経衰弱にて部屋にこもりがち。
以前は活発で、海外留学もしていたというのに・・・帰国したら人が変わっていたとか。

ある日、1日、自由な時間の出来たとわを映画に連れて行ってくれ、洋食もご馳走してくれたりと優しい人柄を見せて、ああ、こういうことを機に真の精神状態も好転したらいいな~。
なんて若い二人の楽しげな様子を読んで明るい気持ちになったのに・・・ショッキングな事態になって哀しかった(/_;)。

そして越前家の商い自体もうまくいかなくなり、とわも解雇。
実家に戻り、また別の奉公先に出たり・・・・

どこまでも苦労続きのとわの暮らしぶりに、いつになったら平穏で幸せな生活を送れるんだろ?と心が痛くなってきた。
幼い頃から、好きだった三吉に再会したが、とわには縁談話がまとまり嫁ぎ、夫となった片貝松二郎との間に二男二女を儲ける。

しかし、時代は昭和10年以降で日本は戦争に向かっていく時代。
松二郎にも召集令状が届き、戦地に。

時代背景も苦労しない人は居ないような時代。

でもとわは生き抜く。

今の時代をのほほんと生きている、わたしには想像出来ない苦労をしながら、生きてきた女性・とわ。

ラストは、やっとこの後は、少し穏やかな暮らしが出来るのかな?というかんじで終わっていたのが救いでした。

読み応え充分な物語。

北海道の開拓移民の苦労やアイヌの人たちの物語は時々、見たり聞いたりすることがありましたが、こうして一人の女性を軸に物語として読むと心に残ります。


知床=アイヌ語で、地のはてという意味だそう。

アイヌの人のことをもっと深く知りたいなとも思った。
機会があったら、そんな本も探してみようかな。

★★★★
 
PR
333d2c18.jpg発行年月:2010年11月


生きて、生きて、生きる。それがすべて。
家族とともに、逃げるようにやってきた。豊かさが約束された「夢の土地」と信じて。
北海道知床で生きた女性の生涯を、丹念に描き、深い感動を呼び起こす。構想10年-----書き下ろし長編小説。
講談社創業100周年記念出版

物心ついたとき、少女はここで暮らしていた。アイヌ語で、「地の果て」を意味するというこの土地で。おがちゃの背中と、あんにゃの手に、必死にしがみつくようにして。

                                  
(講談社HPより)



福島県から北海道に移民開拓団の一員として移り住んだ登野原家。
父・作太郎の借金取りから逃げる手段でもあった。
母・つねと子どもは、長男・直一、長女・とわ。

北海道に移り住んだ一家だけど、何もないところで、一から何から何まで自分たちで暮らしに必要な家・畑などをつくってゆく。
あまりの過酷さに逃げ帰る家族も多いなか、登野原家は、ここで生きるしかない!と踏ん張る。
やっと作った畑の作物もバッタの大群により絶滅の危機。
一家は途方に暮れる。
そんなとき、父・作太郎が海で亡くなったりと一家の困難は留まることがない。
読んでいて辛くなりました。

その後、母親・つねは再婚(3人の息子ありの人)。
新しい父親と息子たちは、亡くなった妻(母)とつねを比べ、気に入らないことがあるとつねを殴ることも度々。

成長した長女のとわが母親を庇い代わりに殴られることも。

物語は、成長したとわを軸に進む。

上巻の後ろの方では、小学校を卒業した、とわが小樽の外国の雑貨を扱い商いをする家に、その家の子守として奉公に出る。
そして、そこでの暮らしぶりが描かれる。

時代は、大正の天皇が崩御され昭和に入った頃になって、その頃の日本の史実も少し出てきたりで、この時代の人々の暮らしぶりが、なんとなく想像できるようになっている。


下巻でのとわの暮らしぶりが気になる。

早く読まなきゃ!

★★★★

 
af4d7115.jpg発行年月:2011年1月


 大学を卒業した結乃は、
田舎に戻り「ひとをきれいにする仕事」を選んだ。

注目の著者が、真摯に生きる女の子を描く、
ささやかだけど確かな“しあわせ”の物語。

                        (ポプラ社HPより)



宮下さんの作品は、成長する女性を描いてくれるので、前向きな気持ちになれます。

今回のお話は、大学を卒表し郷里・福島に戻り、ショッピングモ-ルの化粧品売り場で美容部員として働き始めた女の子の話。

当初は、デパ-トの化粧品売り場で働くことを夢見ていたのに、配属先はショッピングモ-ル。
けれど、職場の先輩・馬場さんやお客さんたちと関わるなかで、働く事の意味を見つけていく。

主人公の結乃(よしの)は、実家で母親と妹と暮らしているが、二人は結乃が化粧品を売るという仕事に嫌悪感を抱いている。
女性の仕事としては、良い仕事だと思うのに、なぜ?と思いましたが、読むとなるほど・・・というわけがあった。
けれど、やがて、その気持ちも軟化していく。

化粧品って、やはり女性には、かなり重要なアイテムなんだ!

職場では、先輩の馬場さんには、固定客が何人かいるのに、結乃が接客する客は、世間話だけして何も買わない人などで自分の何がいけないのか?悩んだりする。
結乃は悩みながらもお客さんには、常に丁寧に接している。
この人は、何を求めてここに来たのか?
この人に、何をしたら喜んでもらえるのか?

働くって、ただ決められたことをこなしてお金を貰うだけじゃないんだよね?

いろいろ悩みながら、多くのことに気づきながら成長していく。

結乃の謙虚な様子は、初々しく好感が持てました。

 
成長していった結乃のその後もまた覗いてみたいなぁ~なんて思わせてくれる爽やかな読後感を残す物語でした。

★★★★
1d8f0732.jpg   発行年月:2009年5月


   作られた「天才の兄弟」を待ち受ける残酷な運命!


   天才精子バンクで生まれた兄弟------
   兄は天才数学者への道を歩むが、
   弟は母親からも見放されてしまう。
   「失敗作」の烙印を押された弟は孤島の施設に
   入れられてもなお、なんとか家族の絆を取り戻そうとするが…。


                                           (角川書店HPより)


山田悠介は次女が時々、読むのですが、結構残酷なかたちで人が亡くなるので、わたしは敬遠してます。
が・・・これは表紙のイラスト可愛さに釣られて読んでみました^^;。

ま、酷い形で亡くなる人がいなくてホッ(笑)。

けれど、内容は結構、ダ-クかなぁ~?
天才を産むために、オ-クションにかけられる有能な人物の精子を高値で買う女性たち。
この物語の麒麟(キリン)もそうして、買われた精子と買った母親から生まれる。

キリンの父親はノ-ベル化学賞受賞者。
そして、兄の秀才(ヒデトシ)は、IQ180の数学者が父親。

幼い頃から勉強することを強いられる兄弟。
兄は無口で表情も乏しいがキリンは普通の子どもらしい感情表現もする。

母親はキリンの方に愛情を感じるが・・・
兄は、8歳で高校生も解けない数学の問題を難なく解くが5歳のキリンは、小学生の問題までしか解けなくなってしまう。
それでも充分、凄いと思うけど、母親は落胆し、キリンに次第に冷たくあたる。
この辺りは、読んでいてキリンがかわいそうで泣けました(/_;)。
そんな冷たい仕打ちにも健気にキリンは耐える。
自分が悪いのだから・・・・・と。

最後は、兄にも試練が待っていて、こちらも気の毒なことになり・・・・・


あ~どうして登場人物たちが追い込まれるようになっていくのか?
この著者の作品だから、ま、しょうがないか?^^;

けれど、まあ最後は、健気な良い子のまま成長していったキリンにちょっと明るい未来があるようで良かったかな?

しかし・・・この母親は許せん!

天才児を欲しがり、IQの高い男性の精子をオ-クションで買う意味がわからん。
しかも母親がその子が思ったほどの才能がないと言って、見捨てるような行動に出るとは!
父親だけが天才でも必ず子どもが天才とは限らないのに。

こんなことが近い将来、ホントに可能になることはないと信じたい。

人間の価値は、IQの高さで決まるものではないし。


でも、ま、ササッと読むには面白かった。

★★★
 
22e0cb88.jpg発行年月:2011年1月


夜の海で釣り上げた、貝のむき身みたいなもの。突起をそっと吸ってみると、とろりと甘い。

タイ訪問を機に執筆され、選考委員に絶賛された川端賞受賞作「トモスイ」ほか、アジア十カ国との交流から生まれた十篇を収める。台湾の小さな島から上海の路地裏へ、そしてモンゴルの荒野、インドネシアの密林まで。それぞれの土地に息づく瑞々しい匂いとやるせない思いを吸い込み、記憶の中の熱をはこぶ、アジアの物語たち。

                                             (新潮社HPより)


10篇の短編からなる本ですが、どの話も不思議なかんじでした。

最初の話は表題作の「トモスイ」。
なんのことだろ?トモスイって?
と先ずは興味を持ったのですが・・・ナンなんでしょう?

主人公の女性が、ユヒラさんと一緒に夜釣りに出る。
そして、トモスイなる物を食す話。
ユヒラさんと主人公の関係も不可解。
恋人というわけではなさそうだけど・・・・

そしてトモスイは、突起物と穴を持つ、魚類?
なんとも怪しい生き物。
その生き物を怪しい関係の主人公とユヒラさんが食す様子は、ホラ-っぽくて官能的。


短編集の最初からかなりのインパクト!!
そして、ほかの話も結構、奇妙だった。
舞台は日本に留まらず、アジア諸国を巡る。

著者がそれらの地を旅しながら書いたらしいけど、作家って凄いな。
こんな話が国が変われば、全然違う雰囲気で書けちゃうんだから。


どれも良かったけど、5編めの「唐辛子姉妹」が面白かった。
文字通り、唐辛子の姉妹が主人公。
絵本にでもしたら、面白いかも・・・・なんてちょっと思ったけど、一部ちょっと大人じゃないとわからない表現あったので、絵本にすると子どもには適さないか?^^;
唐辛子が赤くなる秘密が書かれていたわけだけど・・・・笑っちゃいました。

成長して、韓国レストランで客に食べられて終わるのだけど、最後の一行も好きでした♪


いろいろな思考で読めるお得な短編集でした!

★★★★★
 
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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