オール讀物新人賞受賞。異彩を放つ6つの短篇!
哲彦が疎開先で出会った喬史の顔の左半分を覆う黒痣。
村人たちはスナメリの祟りと忌み嫌うが、
喬史の左目にはそれ以上の秘密が……
最近、気になる作家さんの一人、乾さんのデビュ-作を読んでみました。
6編からなる短編集。
表題作の「夏光」は、一番最初。
時代は戦争末期の昭和20年。
伯母の家に疎開している哲彦が顔に痣のある喬史との友情を結ぶ物語。
皆と違うものを排除しようとする人間の無情な言葉や態度がとても嫌なかんじでしたが
二人の少年のお互いを思いやる気持ちには温かいものを感じ、ラストは
この先にある希望のようなものを感じた。
「夜鷹の朝」は、誰からも気づかれず孤独に耐えるように屋敷で暮らす少女が哀れだった。
一時でも少女に気づいて接した青年の存在が少女には、きっと救いだったでしょう。
「百焔」は美しく優しい妹に嫉妬する姉の企て。
でも、そんな姉さえも最後まで慕う妹の気持ちに姉も心を動かされる。
姉妹が今後は支え合って生きていくのかな?
「は」は、完全にホラ-です!
ちょっとこの6編のなかでは異色的。
怖い展開になっていくぞと思いつつも先が知りたくて、予測がつくけどそれが予測どおりだと驚いて・・・。金魚飼ってる人は怖いかも~。
「Out of This World」は、切ない話でした。
マジシャンの父を持つタクは東京から転校してきた。
そしてマコトと仲良しになる。
タクの体には無数の傷があるが、父と新しいマジックを練習しているから出来るというタク。
他人から見たら逃げてもいいんじゃない?という状況なのに、こどもにとっては側にいるのが当然の父親なんだ。なんだか切なくなった(/_;)
「風、檸檬、冬の終わり」はタイトルからすると綺麗だけど・・・・
話は重たくて暗くて嫌な話でした。
でもそんななかにも少し希望があるのが、この著者の作品の良さかな?
暗くジメジメした話のなかでの「檸檬の香り」がすごく活きている!!
どの短編も読み終えると余韻が残るかんじで、これが「夏光」で賞を取り最初の単行本かと思うと
その質の高さに驚く!
いや~参った!
表紙写真のインパクトも凄いけど、内容は負けてないインパクトでした!
★★★★★
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奇才・万城目学の第2エッセイ集!
ベストセラー作家・万城目学が北京、ロンドン、バルセロナ、大阪、札幌、国会議事堂…、世界も日本もあちこち巡って、驚きや感動を綴ったエッセイ集。全編に摩訶不思議なマキメ・ワールドが全開!
(集英社HPより)
相変わらず、面白い。
でも、今回はちょっとシリ-ズっぽいサッカ-観戦を追いかけながらの旅と
前作・万歩計にも登場の「渡辺篤史の建もの探訪」の話が多かったので、どちらもよく知らないわたしには、ちょっと興味薄の内容だったなぁ~。
そういう意味では前作の万歩計の方が楽しめたかも。
しかし気になる「渡辺篤史の建もの探訪」。
こちらでも放映されている番組だろうか?一度見てみたいものです。
静岡県民としては<しずお蚊>の話には、笑えた。
しかし・・・県東部には冬でも蚊がいるってホントかな?
西部在住なのでよくわからないけど。
森見氏とのやり取りは、可笑しい。
なんだか似たもの同士なかんじがする。
作風も不思議系だし。
それから・・・・授賞式会場での津村さんの発言にも笑った。
ほかの作家の素の部分があれこれ書いてあって、おもしろい。
人間観察力も長けている万城目さんというかんじ。
またエッセイ本出すかな?
でもやはり、新作の物語を早く読みたい♪
★★★
犯人を追うのではなく、思い出を追う。
犯罪の謎を解くのではなく、人生の謎を解きほぐす。
それが「思い出探偵社」の仕事――。
元刑事の実相浩二郎が、依頼人のわずかな手掛かりから思い出を探し出す「思い出探偵社」を、京都で始めてから7年が経つ。創設以来厳しい経営が続いていたが、1年前から主任探偵の一ノ瀬由美がテレビの人生相談に出演するようになって、依頼が徐々に増えてきていた。ところが、平井真という新人がメンバーに加わったことで、「思い出探偵社」に波紋が……。
遊園地に残された写真の少年を探す「雨の日の来園者」、行方をくらました斬られ役を連れ戻すべく、浩二郎が会津へ向かう「大芝居を打つ男」、喫茶店店主の初恋の人を探し出す「歌声の向こう側に」、由美の人生相談にもちこまれた記憶喪失の男の過去をたどる表題作「思い出をなくした男」の4編を収録した連作短編集。
乱歩賞作家が紡ぎ出す、せつなくて懐かしいハートフルストーリー。
(PHP研究社HPより)
初めて読む作家さんかも?
依頼人から頼まれて、ある者の思い出を探す仕事に思い出探偵社の面々が活躍する。
調査をするうちにわかってくる依頼人と、調査される人物との関係。
そこには、いろいろなドラマがあって、心温まるものあり、ちょっと切ないものあり。
どの話にも感動がありました。
思い出探偵社のメンバ-もなかなかユニ-ク。
もう少し、このメンバ-によるいろんな調査の様子を読んでみたい!と思った。
続編出ないかなぁ~。
その前に、この著者のほかの作品も読んでみようかな?
★★★★
智子はパニック障害の治療に専念するため仕事を辞めることにした。一緒に暮らす哲ちゃんと共に都心から離れて始めた新生活。細かな不安を抱えながらも、何気なく過ごしていく日常が、智子をやさしく癒してくれる。そんなつましい生活を続けるうちに、薬を手放せなかった日々がだんだんと遠いものへとなっていく-----。
ひたむきで一生懸命な「疲れた心」に響く一作。
(光文社HPより)
グラフィックデザイナ-として活躍していた智子ですが、いろいろな重圧から神経を病んでしまった様子は気の毒。
どういう風にという具体的なそこに至る経緯はないけれど、責任ある仕事をするって大変だろうなぁ~。
一緒に暮らす哲ちゃん。
家事が得意だからと家で主夫している様子は、なんとも微笑ましい。
でも哲ちゃんにもいろいろあって、こういう形に落ち着いていたんですね~。
智子と哲ちゃんの関係は理想的。
相手を優しく包みこむオ-ラ同士で助け合っているかんじ。
東京から田舎に引っ越した暮らしのなかで、新たに築いていく人間関係もよかった。
智子のお姉さんの気遣いにはジ~ンときました。
辛いことがあっても、そばに癒してくれる人の存在があれば、乗り越えて
希望を持って前に進んでいけるんだよね。
静かで温かい物語でした。
★★★★
『鴨川ホルモー』でデビューの奇才、待望の初エッセイ集!
オニを遊ばせ鹿に喋らせるマキメ・マナブの
マーベラスな日々が綴られています。
(産業編集センタ-HPより)
『鴨川ホルモ-』 『鹿男あをによし』で有名な著者。
破天荒な内容の物語を書く人の日常はどんなもんだろ?とすごく興味があって、
図書館棚で見つけたとき
「そうそう!これ読みたかったんだ!!」と慌てて手に取った。
日常の全てが面白い。
面白いことがいっぱい起きているというより、物事を面白く捕らえる才能があるというかんじかなぁ~?
そして、それを文章にする力があって・・・
もう作家になるべく人ですね(^^)
大阪万博で家族全員がみたという謎の巨大な黄色い鳥は、なんだったんでしょう??
8歳のときにそれを目撃したそうですが・・・。
ほかの人にも見えたのなら、それは著者だけの見間違いじゃないでしょうし、気になります。
静岡県民としては、大学卒業後、静岡に勤務したとき、聞いた言葉。
「〇〇っち」と人の名前に「っち」をつけて呼ぶ上司を不思議がる様子が可笑しかった。
中学時代など、学校のなかで起きた話も愉快なものが多かった。
そして、結構、いろんな国にも行かれている万城目氏。
旅先でもいろんな面白いことに遭遇していて、何から何まで可笑しい。
こういう生活の連続だったら、書くものに困らないだろうな・・・。
次の作品も楽しみ♪
でも新しく出たエッセイを取りあえず、次に読もう!
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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