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読んだ本の感想あれこれ。
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5fc5d706.jpg発行年月:2010年4月


夫の帰りを待ちながら作る〆鰺、身体と心がポカポカになる野菜のポタージュ……。ベストセラー小説『食堂かたつむり』の著者が綴る、美味しくて愛おしい毎日。日記エッセイ。


                      (幻冬舎HPより)



小川糸さんの日常を日記形式で綴ったエッセイ。
表題の「ペンギン」は、ご主人のことでした。
ペンギンと暮らしてみたいと思っていたけど、現実的には難しい。
ならば、ペンギンと暮らしていると思ってみようという発想は、かわいい♪

還暦を迎えるというご主人。糸さんとは結構な年の差でしょうか?
でも二人の会話の様子は実にほのぼのしていて、糸さんがご主人のことをとても愛しているのが文から感じられました。

特に変わったことが起きるわけでもなく、淡々と過ぎて行く日々のなかに、小さな幸せは沢山あるのだなぁ~なんてしみじみ感じました。

糸さんお薦めの「チェリ-スト-ンピロ-」興味あるなぁ~。
使ってみたいなぁ~。探してみようかな?

そして、これまたお薦めの小説「Little  DJ」読んでみよう!
映画化もされて、それも良さそうですね(^^)


楽しいエッセイでアッという間に読み終わりました♪

★★★
PR
f49901f8.jpeg発行年月:2006年9月


歯痛と、小さいけれど大切な秘密に効きます。
注目の新鋭による、ひと夏の物語。

歯痛と、小さいけれど大切な秘密に効きます。
注目の新鋭による、ひと夏の物語。 大学生のサキは、大の歯医者嫌い。なのに、ちょっとしたきっかけで、なぜか歯科医院の受付アルバイトをすることになってしまう。冗談じゃない! 断ろうとするサキだが、いつしか魅力的なスタッフと、患者たちの持ち込む謎に、夢中になっていく。夏休み、少しだけ彼女は成長していく。
新鋭が柔らかに紡ぎあげた、青春小説ミステリー風!


                                           (光文社HPより)


以前に読んだ「ホテルジュ-シ-」の姉妹版?
大学2年生の叶咲子(さきちゃん)は、親友の柿生浩美(ヒロちゃん)と夏休み前、どんなバイトをしようか?相談し、お互い別々なバイト先を選ぼうと決める。
ヒロちゃんは先に沖縄の石垣島のホテルをバイト先に決める・・・その話が「ホテルジュ-シ-」。

そして、サキは叔父さんが歯科医として勤める歯医者・品川デンタルクリニックで受付のバイトをする事になる。
サキは小さい時の歯医者でのトラウマで大の歯医者嫌い。
最初は、渋々引き受けたバイトだったけど、少しずつ立派なスタッフの一員に成長していく。
その成長の過程が、微笑ましかった。
さきちゃんみたいな女の子、いいなぁ~。
素直で優しくて。人を自然に和ませる笑顔の持ち主。

歯医者に訪れる人達との関わりのなかで、ちょっとしたその人が抱える問題をクリニックの人達と一緒に解決していく話でした。
クリニックのスタッフたちも個性的だけど、素敵!

特に歯科技工士の四谷謙吾がいい!
さきちゃんとの恋も進んでいくのかな?と予測させる展開で、物語はさきちゃんの夏休み終了と同時にバイトも終了で物語もそこでお終いだけど、先の話も知りたいなぁ~。
ドイツに2年間留学の四谷と2年後大学卒業のさきちゃん、2年後の二人が気になる!
さきちゃん、ここで就職もありじゃないかな?

時々、携帯で石垣島でバイトのヒロちゃんとお互いのバイトでの出来事などを報告しあう様子も楽しかった。

それから歯医者さんの知らなかったことも知れて、なかなか面白い物語でした♪
結構、歯医者さんで取材したんでしょうね~(^^)

★★★★
c4a37242.jpg   発行年月:2005年4月

あさのあつこ初のモダン・ミステリー
男は、血管が透けて見えるほど白い頸を絞めて、女を殺す。男は、車で逃げる。月の光が注ぎ雨の降る夜、少年と幼女が、男の運転する車の窓ガラスを叩く……。

「……女性の死体が発見されました。昨夜、〇〇区〇〇のホテルの一室で、女性が殺されているのをホテルの従業員が発見し、110番通報をしました。女性の年齢は30歳から……」-----<本文より>


                                 
(講談社HPより)


ちょっと前の作品ですが、初のモダンミステリ-という言葉に惹かれて読んでみました。
なるほどこういうのがモダンミステリ-なのですね・・・笑

主人公は、女性を殺し車で逃亡中の吉行明敬。
女性を何故殺したのか?その女性とはどんな関係だったのか?
殺人に関しては謎のまま、逃亡中に街路灯のない山道を走っていて、出会った少年・白兎(はくと)と和子(通称、かこちゃん)に出会い、3人の旅が進行してゆく。

旅館では親子に成りすます事が出来、逃亡には好都合。

白兎とかこちゃんの関係は、兄妹ではない。
この二人の様子は何処か浮世離れしたかんじ。

そして、明敬の過去を回想する場面もあり、この二人はひょっとして・・・と明敬と過去に何らかの関わりがあった人物なのでは?と予測する。
けれど、ハッキリは描かれず、この物語は読み手の解釈がいろいろに出来るものなのかも。
読解力が試される?

何もかもが、あやふやなままという感じなのに、独特の魅力があり飽きずに最後まで楽しめた。

あさのさんのミステリ-、また読みたい!

★★★★




638948c5.jpg発行年月:2008年6月


家族とは、愛とは、赦しとは・・・・。
過去の事件を現代の視点から追う、
迫真のサスペンス!

あの夏、わたしは希望をもらった。

                       (本の帯文より)


初めて読む作家さん。
図書館の棚を眺めていたら・・・何となく目に留まりました。
そういうのは、大抵わたしにとっては当たり!
そして、この本も、わたしにとっては、かなり当たり!

物語は、主人公・杉原美緒が小学6年生の頃から始まる。
弟・充は小学3年生で、父親は家を出て行き、母親と3人で暮らしている。
母親はアルコ-ル依存症。入退院を繰り返し、その間、美緒と充は母親の従姉妹である薫の元で暮らす。
薫は夜はお酒も出す喫茶店を経営していて、そこの客である元検事の永瀬丈太郎と美緒も顔見知りになる。
永瀬は、随分前に娘。瑠璃を誘拐されていてその真相は未だ掴めていない。
そして、薫は瑠璃と幼稚園が同じで彼女が連れ去られるのを目撃している。

未解決の誘拐事件の真相は?と気になりつつ、美緒の成長に合わせて永瀬との心の交流が深まっていく様子が物語の軸みたいになっていて、親子以上に年は離れた美緒と永瀬の会話などから、お互いの過去の傷が癒される相手なのかなぁ~?なんて思いながら読んでいました。


後半では、美緒も社会人になり、自分の足で永瀬の娘の事件の真相を追うようになり、わかってくる事実にドキドキ。
そして、わかった真相は、なんとも切ないものでした。

美緒の過去にあった辛い事の真相も同時にわかり・・・・ど~んと気分は落ち込みました。

真実を知るって、辛いことでもあるんだな~。
それによって新たな人を恨みたくもなりそうですが・・・・
美緒の弟・充が「人を恨みつづけることは疲れる・・・・忘れよう」という場面が印象的。
充が一番、辛い思いをしたんだと思ったら・・・たまらなかったけど、この言葉で救われた。

そしてこの表題の「七月のクリスマスカ-ド」がどういう意味かわかるラスト部分では、感動しました。

サスペンスにしては、地味だと思うけどなかなか読み応えがありました。
こういう作品、結構、好み(^^)

ほかの作品も読んでみたくなった!

★★★★
2d12e187.jpg   発行年月:2010年8月

   とても静かな、食うか、食われるか。最新作品集

   見知らぬ女からもらった朝顔の種を育てるうちに
   呼び起こされる、先輩医師の記憶。
   山の自然のうつろい、生と死を見つめる3つの作品
 

                           (文藝春秋HPより)

 


初めて読む作家さん。
過去作品には映画化もされた「阿弥陀堂だより」などあるそうです。

この本は文芸雑誌に紹介されていたのを見て、図書館から借りました。

表題作の「先生のあさがお」のほか「熊出没注意」「白い花の木の下」の2編の作品が収められていて、その共通の主人公は初老の医師。
信州に住んでそこの総合病院の医師として勤務している。
二人の息子は、独立して家を出て、今は夫婦で暮らす日々。


読みながら、この医師は著者自身の事なのか?
全部が事実とは言い切れないような気もするし・・・・・と不思議な感覚でした。
読んでいると、この医師は、診療に疲れ、パニック障害、うつ病と診断され精神科入院も勧められた過去があるとあるが、これは事実なのか??


まあ、それは置いておいて・・・・
話は、病院でのことや家のこと、奥さんとのことなどいろいろ。
夫婦仲は、結構良さそうで二人で過ごす時間の描写が、のんびり、ほんわかしている。
一緒に温泉旅館に出かける最初の話「熊出没注意」からそんな印象を受けました。
次の話「白い花の木の下」では、患者である老婆から貰った山菜のあるという場所の地図を頼りに夫婦で探しに行く話もほのぼの。

最後の表題作「先生のあさがお」は、かつてお世話になった先輩の先生が育てたあさがおの種を貰い育てる話でしたが、どの話にも共通なのは「死」。
その「死」は、忌み嫌うものでは決してなく、誰の元にも必ず訪れるもので、自然なことだと改めて気づかせてくれるかんじ。

「白い・・・」で夫婦と訪れた山のなかで過去に検視依頼で訪れた場所だと気づく場面は、ちょっとゾッとしたけれど。。。^^;


なかなか渋くて、独特の雰囲気がある物語(?)でした。
著者経歴を最後に見たら・・・1951年生まれとあり、え?意外と若いじゃない?と思いました。
読んでいる最中、この作品中の主人公は70代後半くらいの医師かなぁ~?なんて思っていたので、
やはり、これは、著者自身の経験を元にしたフィクションだったのかな?

映画化された阿弥陀堂だよりも気になるな~。
過去作品も読んでみようかな?


                                                 ★★★
 

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