発行年月:2022年2月
舞台はテレビ局。旬を過ぎたうえに社内不倫の“前科”で腫れ物扱いの四十代独身女性アナウンサー(「資料室の幽霊」)、娘とは冷戦状態、同期の早期退職に悩む五十代の報道デスク(「泥舟のモラトリアム」)、好きになった人がゲイで望みゼロなのに同居している二十代タイムキーパー(「嵐のランデブー」)、向上心ゼロ、非正規の現状にぬるく絶望している三十代AD(「眠れぬ夜のあなた」)……。それぞれの世代に、それぞれの悩みや壁がある。
つらかったら頑張らなくてもいい。でも、つらくったって頑張ってみてもいい。続いていく人生は、自分のものなのだから。世代も性別もバラバラな4人を驚愕の解像度で描く、連作短編集。
(幻冬舎HPより)
大阪のテレビ局内に勤める人たちの物語を春夏秋冬で4つの話を連作で綴る。
同じ職場内なので、前の話で出て来た人が出てきたりして楽しく読んだ。
職場での立場は色々だけど、皆、それぞれに悩みがあったり・・・
特に最後の<眠れぬ夜のあなた>は、印象に残る話だった。
下請け社員の堤晴一は、脱力系で自分の能力のなさに自身が辟易していて
そんなんだから振られるんじゃん!とつこっみを入れたくなるような人。
取材でエリート社員から芸人に転身した並木広道を密着取材することになる。
気さくで明るい並木広道に、励まされる堤。
でも彼が抱えていることに気づく。
阪神淡路大震災を子どもの頃に体験していた並木みたいに、ショックな出来事を
抱えて生きている人は多いんだろう。と今更ながら思い知ったかんじ。
★★★★
(幻冬舎HPより)
大阪のテレビ局内に勤める人たちの物語を春夏秋冬で4つの話を連作で綴る。
同じ職場内なので、前の話で出て来た人が出てきたりして楽しく読んだ。
職場での立場は色々だけど、皆、それぞれに悩みがあったり・・・
特に最後の<眠れぬ夜のあなた>は、印象に残る話だった。
下請け社員の堤晴一は、脱力系で自分の能力のなさに自身が辟易していて
そんなんだから振られるんじゃん!とつこっみを入れたくなるような人。
取材でエリート社員から芸人に転身した並木広道を密着取材することになる。
気さくで明るい並木広道に、励まされる堤。
でも彼が抱えていることに気づく。
阪神淡路大震災を子どもの頃に体験していた並木みたいに、ショックな出来事を
抱えて生きている人は多いんだろう。と今更ながら思い知ったかんじ。
★★★★
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発行年月:2021年1月
大手広告代理店を早期退職したキョウコは、貯金を切り崩し、古いアパート「れんげ荘」で相変わらずつつましく暮らしている。元住人で、旅人だったコナツさんの新しい彼とその子どもとのことを心配したり、折合いが悪かった母親が倒れたり……と、いろいろあるものの、時にはお隣さんたちとゆっくりお茶を飲みながら、自由に穏やかに過ごしている。そんなキョウコの一番の楽しみは、心の恋人・猫のぶっちゃんと散歩途中で出会うことだ。お隣さんと助け合いながら、毎日を生きる。月10万円で「れんげ荘」にひとり暮らすキョウコ。必要なものは最小限。ささやかな幸せをかみしめる日々。大ロングセラー「れんげ荘物語」シリーズ、待望の第5弾!
(角川春樹事務所HPより)
このシリーズも5作目か~。
図書館棚を見ていたら、これがあって「え?出てたの?」と思って借りてきた。
でも、この後にも既にれんげ荘物語、刊行されてるみたい!!
相変わらずのおひとり様生活をしているキョウコだけど、
クマガイさんともう一人の隣人・チユキさんには変化が!
結婚することになったと知ったときは、おめでたいけど、引っ越しちゃうの?
寂しくなっちゃうなぁ~と少々、残念な気持ちになってしまった。
でも、相手の男性は山にこもって自給自足の生活をしながら、木で仏像を
彫っている人らしく、事実婚で、生活は暫くは今まで通りと。
変わった人みたいだけど、チユキさんにはお似合いのかんじ。
2人とも長身で美形というから、田舎の住人たちには、異色の存在だと
思うけれど・・・旦那さんは既に近隣の人たちから好かれている様子で
安心。
元住人だったコナツさんのことも気になっていたけど、
旦那さんの連れ子(奥さんが子どもを放棄)のヨシヒロくんとちゃんと
家族として暮らしていくことになって安心。
キョウコは、お母さんが亡くなり、兄夫婦から一緒に暮らすことを
提案されるけれど、一応、お断り。
お兄さんの子どもたちも良い子達で、キョウコは一人で暮らしていても
ちゃんと見守られているかんじで幸せだな。
隣のクマガイさんも頼りになる存在だし・・・。
ただ、もっと年を取ったときのことは、考えちゃうかもね~。
取り敢えず、次の話も読まなきゃ!
★★★
発行年月:2022年3月
『恍惚の人』から半世紀。現役医師作家による衝撃のメディカル・サスペンス!
高齢者だけが身を寄せ合って暮らす山間の村。そこは楽園か、遺棄の地か。
夫の暴力から逃れ、幼い娘を連れて家を出た主婦・明日香。
迷い込んだ山奥の村で暮らし始めた明日香は、一見平和な村に隠された大きな秘密に気付き始める。
住民はどこから? 村の目的は?
老老介護、ヤングケアラー、介護破綻……世界一の認知症大国、日本。
人生を否定される患者。生活を破壊される家族。
認知症の「いま」に斬り込む衝撃作!
(講談社HPより)
最初から衝撃的で、どうなる?とハラハラドキドキ。
夫のDVから7歳の娘を連れて逃げて、たどり着いたのが、アルツ村。
認知症患者ばかりが暮らす村。
そこの老夫婦宅の孫ということで自然に受け入れられた明日香とその娘・リサ。
村人のなかでも会話が成立する人から情報を得て、なんとなくこの村の
様子がわかってきた明日香。
中盤以降、どんどん村の存在する意義がわかってきて、
それを悪とは言い切れないと思いながら読んだ。
最後、明日香自身もレビー小体型認知症というのには驚いた。
夫のDVも、娘のリサの存在も病気が生み出した妄想?幻覚?
認知症にならないには、長生きしないこと・・・・なんだか切ない。
でも現実・・・。
★★★★
(講談社HPより)
最初から衝撃的で、どうなる?とハラハラドキドキ。
夫のDVから7歳の娘を連れて逃げて、たどり着いたのが、アルツ村。
認知症患者ばかりが暮らす村。
そこの老夫婦宅の孫ということで自然に受け入れられた明日香とその娘・リサ。
村人のなかでも会話が成立する人から情報を得て、なんとなくこの村の
様子がわかってきた明日香。
中盤以降、どんどん村の存在する意義がわかってきて、
それを悪とは言い切れないと思いながら読んだ。
最後、明日香自身もレビー小体型認知症というのには驚いた。
夫のDVも、娘のリサの存在も病気が生み出した妄想?幻覚?
認知症にならないには、長生きしないこと・・・・なんだか切ない。
でも現実・・・。
★★★★
発行年月:2019年2月
街中で小さなフレンチレストランを営む父母、そしてウェイトレスの娘。料理人として勤務する若き青年とその両親。2人の結婚が繋げる2つの家族は、背負う過去も、抱く未来も違う。けれども、いつもいつでも、受け継がれてきたレシピから産まれるお料理で絆を育んできた。救済と再生、そして美味しい魔法にみちみちた6つの物語。
(新潮社HPより)
短篇連作という形。
レストランの見習いコック・啓太と両親の店を手伝う娘・真衣が
結婚することになったということから、二人のそれぞれの両親の話
2人がレストランで働く前に一度は会社員として働いていた過去があるなど
の話が続いていく。
啓太の両親も真衣の両親も素敵。
きっと二人もいい家庭を築いていくんだろうなぁ~。
ほっこりしたお話だった。
★★★
発行年月:2022年9月
戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。しかし徳川の支配強化により喜兵衛は生気を失い、ウメは欲望と死の影渦巻く世界にひとり投げ出されて……。生きることの官能を描き切った新境地にして渾身の大河長篇!
第168回 直木賞受賞
(新潮社HPより)
石見銀山が舞台。
主人公のウメは、幼いとき、両親と母親が背中に弟をおぶって、村から逃れるが
途中で一人だけになってしまう。
そして、山師の喜兵衛という男の元で暮らす。
喜兵衛は、銀山の集落では一目置かれる存在。
銀のあるところを見つけるのが仕事で、ウメの手子として間歩に入り
銀堀りを手伝う。
夜目が効くウメは、皆に重宝がられ、ぶっきらぼうだが面倒見の良い
喜兵衛の元でそこでの生活に馴染んでいく。
しかし、銀堀りは、肺にはよくない。
男たちは若くして肺を病み、咳をしながら苦しみつつ亡くなっていく。
ウメが成長し、女性らしくなると、今までと違う目でウメをみるものもあり
そんな男たちによってウメも暴力的に子どもをお腹に宿すことに。
結局、流産するのだけど・・・酷い。
ウメが一人でも生きられると判断したのか、喜兵衛は他所の土地へと
行ってしまう。
ウメは子どもの頃から知る隼人と一緒に暮らし子どもも3人(男子2人、女子1人)
けれど、隼人も亡くなり、同じように小さい頃、可愛がっていた龍がウメの
そばに。
やがて龍の子も2人。
それでも、やはり龍も亡くなり、息子たちも同じように・・・。
なんと辛い人生だろう。
愛するものは、どんどんいなくなってしまう。
こういう風に生きるしかなかった人たちが居たんだなぁ~。
重厚な物語だった。
★★★★★
(新潮社HPより)
石見銀山が舞台。
主人公のウメは、幼いとき、両親と母親が背中に弟をおぶって、村から逃れるが
途中で一人だけになってしまう。
そして、山師の喜兵衛という男の元で暮らす。
喜兵衛は、銀山の集落では一目置かれる存在。
銀のあるところを見つけるのが仕事で、ウメの手子として間歩に入り
銀堀りを手伝う。
夜目が効くウメは、皆に重宝がられ、ぶっきらぼうだが面倒見の良い
喜兵衛の元でそこでの生活に馴染んでいく。
しかし、銀堀りは、肺にはよくない。
男たちは若くして肺を病み、咳をしながら苦しみつつ亡くなっていく。
ウメが成長し、女性らしくなると、今までと違う目でウメをみるものもあり
そんな男たちによってウメも暴力的に子どもをお腹に宿すことに。
結局、流産するのだけど・・・酷い。
ウメが一人でも生きられると判断したのか、喜兵衛は他所の土地へと
行ってしまう。
ウメは子どもの頃から知る隼人と一緒に暮らし子どもも3人(男子2人、女子1人)
けれど、隼人も亡くなり、同じように小さい頃、可愛がっていた龍がウメの
そばに。
やがて龍の子も2人。
それでも、やはり龍も亡くなり、息子たちも同じように・・・。
なんと辛い人生だろう。
愛するものは、どんどんいなくなってしまう。
こういう風に生きるしかなかった人たちが居たんだなぁ~。
重厚な物語だった。
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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