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読んだ本の感想あれこれ。
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8f6bef54.jpg発行年月:2010年11月


次期華道家元でぼっち部部長のマスノくんを囲む
超個性派集団の笑いと涙の青春譚! 
他人とうまくやれない人、人間関係に悩む人に
励ましと勇気を与える1冊です。


                        (ポプラ社HPより)


表題を見るとマスノくんが主人公のようですが、語りは倉沢チナツの目線で進む。
チナツは高校入学早々、病欠し、登校したときにはクラス内には既にグル-プのような物が出来上がっていた。
仲間に入れてというのも面倒で、一人で過ごすことが続く日々。
そんなある日、一人外で昼食を摂っていたら、マスノくんが現れた。

マスノくんの物言いはどこか品があるなぁ~と思ったら、いけばな雪宝流次期家元だとか。
なるほど~。
チナツに部室に一度遊びにくるよう誘うのだけど、その誘い方もユニ-ク。

部室を訪ねたら数人の男女。
それが部員たちなのだけど、皆、個性的。

非公認サ-クルの一人部長・増野シンイチロウ。
第二演劇部の一人部長・西園寺ユリヤ・・・プロの女優志望。
戦士部の一人部長・田尻サトシ・・・覇王丸豹牙(はおうまるひょうが)の別名を持つ戦士。
そして、実態は謎でネットを通じて交信のスカイプ。

そんなところに加わったチナツ。
初日に手作りのシフォンケ-キを持参し、以来何かと手作りおやつを提供するおやつ要員と化す。


一人一人は多分、クラスのなかでも浮いてるのかもしれない面々。
けれど、そんな個性を否定しないで集まれる仲間の存在があるっていうのはいいかも(^^)

探偵と表題にあるけど、そんなすっごい事件が起きるわけでもない。
でも、偽造テレカの入手経路を探ったり、遺失物の捜索をしたり、スナイプが提供したゲ-ムを攻略したり・・・楽しい。

そして謎のスナイプの実態も少し明かされる。

淡々と描かれる高校生の日常なので、盛り上がりとかあまりないけど、こういう物語、好きだなぁ~。


「TEAM★ BOTCH」彼らのその後も読みたいなぁ~なんて思った。

★★★

 
PR
9f57b366.jpg   発行年月:2011年1月

   100匹を超える猫と、息つく間もなく起こるトラブル。
   島に一人の駐在は、今日もてんてこまい。

   「神奈川の盲腸」と呼ばれる葉崎半島の西、
   人間よりもたくさんの猫が住む、通称・猫島。

   人気スポットも増え、とうとう温泉まで湧いた。
   訪れる観光客は増える一方で、
   島にただひとり勤務する七瀬晃巡査は、「猫の手も借りたい」状態。
               なので、実際、借りてます。

首から星章をさげた、
丸顔で目つきの悪いでっかいドラ猫
――ポリス猫DCが、唯一の、でも頼れる相棒。
 
これでもかとばかりに襲いかかる大小様々なトラブルに
忙殺される七瀬とポリス猫DCの活躍がたっぷり楽しめる、
傑作コージー・ミステリ!


                                            (光文社HPより)


↑の解説でほぼわかる通り、殺人事件も起きるミステリ-なんだけど、どこかほのぼのしたかんじのお話でした。
猫の方が多い島だけど、結構考えたら物騒なことも頻繁に起きる島^^;

島の唯一の警官・七瀬晃は、なんとなく頼りないかんじの人。
事件解決なんかしそうもないんだけど・・・相棒猫のDCと組めば、結構冴えた推理もしたりして事件解決に貢献する。
ほぼDCの手柄のようなものなんだけど・・・。

最初、起きる事件の数々が段々と関連性があるとわかってくるのが面白かった(^^)
なるほど~そういうことだったのか!?と思いながら読みました。

猫島を舞台のお話はほかにも沢山あるようです。
機会があれば、ほかの猫島の話も読んでみよう。


若竹さんの本は杉田比呂子さんの装画が定番ですが、可愛らしく好きです♪

★★★
 
f0bc0eda.jpg発行年月:2010年11月

小田急線・世田谷代田駅から徒歩5分、築ウン10年。
空き室あります!
安普請ですが、人肌のぬくもりと、
心地よいつながりがあるアパートです。

              
     (祥伝社HPより)              


              
 
短編連作集のようなかんじですが、小暮荘に住む人々の様子が描かれ、住人同士が接点を持っていく様子が面白かった。

特に印象的だったのは、最初の話
「シンプリ-ヘブン」3年前突然、別れの言葉もなく消えた恋人が現れた話。繭には既に付き合っている恋人・晃生がいるがお構いななしに二人の暮らしにちゃっかり混ざる並木。
繭と晃生の帰りを待ち、料理を作る。しかし再び繭の元を去る。

並木の心理はいかに?と気になっていたら・・・
最後の話「嘘の味」で再び登場。ここでは別の女性・虹子と暮らしている。
虹子は「黒い飲み物」で登場の他人が作った物を食べると、その人が嘘をついているかどうかが分かるという女性。最初のほうで繭のフラワ-ショップでバラの花を5本買いに来る女性。

並木の繭に対する気持ちがここで分かってちょっと感動。
繭のことがまだ好きだったんだな~。
でも繭には新しい恋人も出来て幸せそうで・・・・どんな気持ちでそばで暫く生活したのかな?
晃生になら繭を任せてもいいと判断するためかな?

そんな並木がややストイックな虹子に心を寄せていく変化が最後にあって少し複雑な気持ちになったけど、新しい恋に発展すると想像するのもいいかも。


ほかに大屋の小暮が癌で余命短い友人の元を訪ね、その後「誰かとセックスしなければ」と思う話は面白かった。本人にしたら真面目な悩みなんでしょうけど、男の人って、年を取ってもこんな風に思ったりするのかなぁ~?
少々、呆れるけどイヤなかんじはしなかった。
でも女性と男性の心理は大きく異なるってことですね・・・^^;
わたしも幾ら余命短くても「イヤだ」と言うでしょう(笑)


面白くて、短い時間で読了しました(^^)

★★★
 





38c635bd.jpg発行年月:2010年10月


冤罪で人生の全てを失った男は、復讐の荒野へ踏み出した。貫井ミステリーの新たなる頂点。

身に覚えのない殺人の罪で、職場も家族も日常も失った男は、復讐を決意した。刑事、検事、弁護士----。七年前、無自覚に冤罪を作り出した者たちが次々に殺されていく。だが男の行方は杳として知れず、宙に消えたかのように犯行現場から逃れる。彼が求めたものは何か。次の標的は誰か。あまりに悲しく予想外の結末とは。

                                            (新潮社HPより)


読み応えある物語。
そして、いろんなことを考えさせられました。

冤罪が生まれる過程のようなものも描かれ、怖い!と思った。
自白を迫られて、やってもいない殺人を認めてしまう。
そんなこと何で認めちゃうの!?と今まで免罪事件が報道されるたびに思ったりしたけど
こうして読むと、認めざるを得ない状況にこうまで追い込まれると誰でも、早く辛い取調べから逃れたい心理が働き、認めてしまうのも仕方ないかもと思った。

免罪により懲役6年の刑を終え、社会に戻った主人公の江木雅史。
彼は自分を追い詰めた人たちへ復讐することでしか、生きている意味を見いだせなくなっていた。

そして、裁判に関わった
刑事、検事、弁護士、裁判官、目撃者が狙われていく。

一番、許せないのは、最初の刑事だ!
自らの手柄を優先して、執拗に目をつけた江木を追い詰めていく。
そして、目撃者に対しても江木を犯人と認めさせる供述を誘導していく様は本当に、恐ろしいとしかいえない。
こんな強引な捜査はあってはならない!
実際の事件の場でこんなことが起きないよう祈りたい。


犯人に仕立てられてしまった江木のことを最後まで信じた母親には共感するものが多く泣けた。
最後まで息子を信じたゆえに起した行動にも驚いたけど、その気持ちはよくわかる。

兎に角、辛い話でしたが印象に強く残る話でした。

★★★★
 
ce66e566.jpg発行年月:2010年2月


巨大公共放送局でNo.1プロデューサーにのし上がった男がいた。
野望と嫉妬が渦まく中、会長の寵愛を受け、スキャンダルに晒されやがて……。
元NHK看板プロデューサーが書き下ろす問題小説。

       
                         (幻冬舎HPより)


読む前は、ノンフィクションの暴露話かと思っていたので・・・・
なんだ、小説なんだ?とややガックリ。

ま、しかし、話としては面白かった。
小説のなかの主人公・西悟が、実際の今井氏そのものだったとしたら、すごく格好良い!
真摯な気持ちで番組を制作し、その努力が認められ数々の賞を獲得する。
実際の今井氏もNHKの看板番組となった「プロジェクトX」のプロフュ-サ-であった事から、そういう気持ちで製作していたんだ~と感動する場面が幾つかあった。

しかし、一方で、他人の成功を妬み、足を引っ張る。己の利益が何より優先という考えの者が多いこの組織の怖さには嫌気がさした。

汚職問題、捏造問題、そして個人の万引きという犯罪。

全部、実際、ニュ-スになったこと。

小説のなかで西が万引き犯に仕立てられてしまう場面は、実際の今井氏の万引きニュ-スと照らし合わせてしまったけど、事実はどうなのか?

なんだか、都合よく、読者に自分の罪は自ら犯したものではないんだと言ってるような印象も受けて
ちょっとイヤなかんじがした。
本当に謀られたものだったら、気の毒だとは思うけど・・・・・。
そんな事をしてまで実際、一人の有能な者を追い込む行為に及ぶかな?


面白かったけど、なんだか複雑な心境になったので、
★はあえて少なめです(笑)

★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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