ぼくの愛したその男、罪人(つみびと)につき。
非の打ちどころのない優しさを持つ青年、漱太郎。紳士の顔に隠された、道徳の汚れを垣間見たそのときから、夢生は彼の“告解の奴隷”となった――。
哀切極まる衝撃の結末に、あなたは耐えられるか。
圧倒的熱量で紡がれる生と性の残酷さ、ままならない恋の究極。
眉目秀麗、文武両道、才覚溢れるジェントルマン。その正体――紛うことなき、犯罪者。
誰もが羨む美貌と優しさを兼ね備えた青年・漱太郎。その姿をどこか冷ややかに見つめていた同級生の夢生だったが、ある嵐の日、漱太郎の美しくも残酷な本性を目撃してしまう。それは、紳士の姿に隠された、恐ろしき犯罪者の貌だった――。その背徳にすっかり魅せられてしまった夢生は、以来、漱太郎が犯す秘められた罪を知るただひとりの存在として、彼を愛し守り抜くと誓うのだが……。
比類なき愛と哀しみに彩られた、驚愕のピカレスク長篇小説。
(講談社HPより)
衝撃的な恋愛小説でした!!
さすが、山田詠美!!
普通の恋愛話を書くわけが無いと期待して読んだけど、期待以上でした~。
最初から最後まで一気読み。
これは一般受けする話ではないかも?
男女の清い恋とは、180度別のものなので・・・・・^^;
20年前から特異な関係を保ち続けている、漱太郎と夢生。
ジェントルマンとは漱太郎のことである。
高校で知り合った二人だけど、その当時の漱太郎の最初の印象はジェントルマンと呼ぶにふさわしい。
勉強が出来て容姿端麗なのに、少しも嫌味でない立ち振る舞いで皆から好かれる漱太郎。
だけど。。。ある日、そんな漱太郎の本性を知ってしまう夢生。
そのギャップはあまりにも大き過ぎるけれど、何故か更に惹かれていく夢生。
20年後の彼らの生活に舞台は変わり・・・
二人の関係は、更に周りの人間も交えながら学生時代ほどの濃厚なかんじではないものの続いている。
漱太郎は結婚し、息子が二人いる。
穏やかな結婚生活を続けながらも狂気めいた本性は隠し持っている。
漱太郎の妹の存在が明かされるあたりからもその隠し持っているものの正体が不気味さを増す。
そして・・・・ラストはまたまた衝撃的でした!!
多少の予測はつくもののこういう形で終わるとは!?
凄い!
読み終えたら、脱力。
このタイトルと本の装丁のセンスも好き!!
発行年月:2011年3月
有川浩がカラフルに描く、史上初、ふるさとに恋する観光小説!
とある県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。
若手職員・掛水は、地方振興企画の手始めに、
人気作家に観光特使を依頼するが、しかし……!?
お役所仕事と民間感覚の狭間で揺れる掛水の奮闘が始まった!?
(角川書店HPより)
まず、冒頭の「・・・・・・・・高知県庁おもてなし課は実在します。」
の一文で、もう読む前から、なんだかワクワクして来ました!
こんな素敵なネ-ムングををつけた課が実在するなんて!しかも県庁!!
内容は、高知の良さをどう他県民にアピ-ルしたらをあれこれ検討する県庁職員の奮闘記。
入庁3年目25歳の若手職員の掛水史貴が主人公。
思いついたのが、高知出身の作家・吉門喬介に観光大使に任命しその旨依頼するべく連絡を取る。
この作家・吉門=著者(有川さん)とダブるのが楽しい。
実際、有川さんはこうして小説として高知を宣伝しているわけで・・・・立派なピ-ア-ルになると思うから・・・・。
事実、高知に行きたくなってきた!!
県庁の掛水と良いコンビなのが明神多紀。
バイト職員なのに機転が利いて◎。
掛水は、アイデアマンだけど、その進め方がややグダグダでやや頼りないんだけど、二人で行動すると良いかんじに物事が進んでいく。
そして大きかった存在が清遠和政。
元県庁職員だったが動物園にパンダを呼んで観光革命を起こそう!!と斬新なアイデアを出した人物だが失敗に終わり、迫害され、それが元で県庁を去った人物。
県庁職員には関わたくない人物だと思うけど、観光についての意見を聞くため、あえて近づく掛水。
こういうお役所感覚を逸脱した人物の存在は貴重だと思うなぁ~。
結果、とても参考になる意見を聞けたわけだし・・・。
お仕事の話の合間に、有川さんお決まりの恋愛話も炸裂♪
今回は二組。
先の県庁組のほかに、清遠の娘・佐和と作家の清門。
高知のことをアピ-ルしたいという県庁おもてなし課の面々と著者の有川さんの気持ちがリンクするようなお話で、これはフィクションだけれど、事実の部分もありそうだなというかんじ。
そんな予想は当たり、あとがきの部分で、郷土愛に溢れた言葉が並んでいました。
それから巻末には、実際の高知県庁・おもてなし課のメンバ-の写真と対談があって
それからそれから、高知以外の県や市のおもてなしPR広告が載っていて
こういうの読むと、これらに関わる人たちのやる気も一層出そうだな・・・なんてことも思いました。
有川さんは、この本の印税をすべて東北地方太平洋沖地震に寄付すると発表もされている。
作家さんがこういう形で支援するって素晴らしいな。
寄付のためには、本を購入したほうが良かったかな?
図書館本で読んですみません^^;
★★★★★
あなたの見ている現実は、本当にその通りのものですか?
1987年10月。江上紗子はこの路地で消えた。
あの日少女に何があったのか。
拉致か、神隠しか、それともアブダクションか。
UFO伝説の残る北陸の小さな町を舞台に過去と未来、
現実と非現実が交錯する最高傑作長編!
(角川書店HPより)
よくわからないものが続々登場で、なんだかすごく不安な気持ちになりながら読みました。
女子中学生の神隠し事件、UFO目撃、コックリさん、キツネ憑き、幽体離脱、宇宙人による連れ去り体験・・・・など自分が体験したことがないものがてんこ盛り。
この物語は、どこに向かっているのだろ???
でも、話の展開は面白い(笑えるものではないけれど・・・・)ので、惹き込まれて読みました。
舞台は能登半島のとある田舎町。
そこで、少女がある日、姿を消す。
両親は捜索願のビラをあちらこちらに貼り捜索もされるが、一向に手がかり無く年月が過ぎていく。
そこで育った高木は、「マアジナル社」で発行する月刊誌「マアジナル」の編集に関わる。
その会社は、まさにマ-ジナルな領域のテ-マを扱うオカルト系の出版社。
そういう類のものには、全く興味がなかった高木だが、地元で以前、女子中学生が失踪。
その少女とは、知り合いだった。
彼女を含めた近所の友達6人である日、UFOを見に行っている。
再び、過去のことになっていたことを編集者として調査し始める。
物語は17年前の過去に戻り、その日一緒に行動したメンバ-のことが綴られる。
そして、再び現在に・・・と話が交錯しながら進んでいく。
そういえば、自分が小中学生の頃にもUFOとか超能力とかよくわからない世界のことがテレビでも放送されていたなぁ~。
ホント?うそでしょ?と両方の気持ちが代わる代わる起きたりして・・・。
自分が体験しないことは簡単に信じられないけど、全部嘘とは言い切れない。
わけがわからないけれど、なんとなくそれを体験した人の言葉は信じられるかも?
物語の最後は、モヤモヤしていたいろいろなわからないことが、わからないなりに安心出来る結末になって、ホッとした。
これは好き嫌いが分かれるかも?
わたしは、結構、こういうの好きですが・・・。
★★★★
働けば働くほど、イタい人になっていく
東大生のキノキダは、時給800円のマンガ喫茶に雇われる。
中卒で30歳過ぎの茶髪の店長はキノキダに敵愾心を…(「マンガ喫茶の悪魔」)。ほか、時給で働く若者達の世界を描く連作短編集。
(集英社HPより)
時給800円で働くひとたちを描いた短編連作集。
漫画喫茶、洋服屋、パチンコ屋、野菜畑(低農薬販売)と4つの場所で働く人たちが描かれ、最後の章はちょっと異質なネット社会(オンラインンゲ-ム)でお金を稼ぐ話。
どれも面白かったけど、特に二番目のお話「洋服屋のいばら姫」がなかなか面白かった!
ファッションビルのなかのワンフロア-で洋服を販売する店員たちの姿を描いたお話。
毎日の売り上げのノルマ達成のため、頑張る彼女たちの様子は、なんだかドキュメンタリ-を読んでいるかんじ。
実際、こういう風に仕事してるんだぁ~なんて興味深く読みました。
女子ならこういう仕事に憧れている人も居るだろうから、読めば「13歳のハロ-ワ-ク」的に参考になりそう。
今まであまり知らなかった仕事の裏側が覗けるかんじも面白かった。
しかし、この著者のペンネ-ム変わってるな(笑)
歴史的な悲劇から、
希望に溢れる神話が生まれた─
全米ベストセラー、人気若手作家による9・11文学の金字塔、ついに邦訳。9歳の少年オスカーは、ある鍵にぴったり合う錠前を見つけるために、ママには内緒でニューヨークじゅうを探しまわっている。その謎の鍵は、あの日に死んだパパのものだった……。全米が笑い、感動して、心の奥深くから癒された、時代の悲劇と再生の物語。ヴィジュアル・ライティングの手法で編まれる新しい読書体験も話題に。
(NHK出版HPより)
雑誌にあった本の紹介で知り、気になって図書館で借りました。
かなり厚い本です。
主人公のオスカ-少年が9.11で亡くなった父親の遺品のなかから見つけたもの。
鍵と赤いペンで書いた「ブラック」の文字。
この鍵は何の鍵?
ブラックとは?
9歳にしては、しっかりしてるというか、賢いしマセテいるオスカ-。
いろいろなブラックさんを尋ね歩き、父親を知っているか?聞いて行く。
それと鍵が合う鍵穴も捜し回る。
時には笑える。でも何ら手がかりがつかめず・・・
それでもまた探し続けるオスカ-の姿がいじらしい。
そして、物語は、オスカ-の祖父母の若い頃の話にも広がる。
アメリカがかつてしてきた戦争のこと。
そのなかには、広島の原子爆弾投下のことも出てきて、ドキッとした。
父親を亡くしたオスカ-の物語であると同時に、世界中のある日、突然、命を奪われた人やその人を大切だと思っている人たちの物語でもある。
読者が自分の立場に置き換えて読み進めていける。
文章のなかにも今までなかったような手法が使われていたり、写真も豊富で視覚的にも刺激的。
ラストのイラストたち(写真)にも魅せられた!
あとがきを読んで、これ今年映画公開されるとか?
トムハンクスとサンドラブロックがオスカ-少年の両親役!?
わ~絶対に見たい!!!
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
