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読んだ本の感想あれこれ。
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38286589.jpg発行年月:2010年10月


第8回『このミス』大賞受賞作家の第2作目です。秋の演奏会を控え、第一ヴァイオリンの主席奏者である音大生の晶は初音とともに、プロへの切符をつかむために練習に励んでいた。しかし完全密室の空間で保管されていた、時価2億円のチェロ・ストラディバリウスが盗まれてしまう……。メンバーたちは、果たして無事に演奏会を迎えることができるのか。ラフマニノフやチャイコフスキーなどの名曲が、情熱的に、力強く描かれるなか、天才ピアニストにして臨時講師・岬洋介が鮮やかに事件を解決する!


                                            (宝島社HPより)


前作の「さよならドビッシー」に続く音楽が絡んだ青春ミステリー。
前作では、人が亡くなったり結構、悲惨な場面もあったけど、今度のはそれに比べたら穏やか。
事件は起きるけれど、その真相が明かされると、ホッとした。
恨みや妬みから起きたものではなかったので・・・。

音大でプロの演奏家を目指すような人たちの集まりのなかで、それぞれが抱える苦悩は凡人には理解し難いものもあるけれど、才能があればあっただけまた悩みも大きい。

親や祖父が有名な音楽家だったりする学生のなかで
城戸晶はちょっと異質。
家は裕福でなく母親は苦労して晶の学費を工面している。
晶自身もバイトをしている。

しかし、終盤、驚きの事実!
へ~そういうことだったのかぁ~!?

大学内で起きた楽器紛失事件、麻薬取引の疑いなどの真相はすべてきっちり明かされ、それらはすべてある事実につながっていた。

それを知ったときは、とても切なくなった。

音楽の話も多々出てきて、実際、それがすぐどんな音楽か頭に浮かばないのが悔しかった。
あとで、探して聴いてみよう。


★★★★
 
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780b0ce7.jpg   発行年月:2011年4月


この国の病巣にメスを入れよ! 近未来を透視する壮大なメディカル・サスペンス。

関西最大の都市・浪速で新型インフルエンザ・キャメルが発生した。経済封鎖されて壊滅的打撃を受けるナニワ。だが、その裏では霞が関の思惑が絡む巨大な陰謀が蠢いていた----。日本の大変革を目論む風雲児・村雨府知事は、未曾有の危機を打開できるのか。この国を救う“究極の処方箋”とは? 海堂ワールドの新たなステージ、開幕!


                                            (新潮社HPより)


新しいシリ-ズのはじまりか?
バチスタシリ-ズに続くシリ-ズ物になってもおかしくない内容でした。

最初は、海外から持ち込まれた新型インフルエンザ・キャメルの発生から、国内での混乱ぶりを描き、そのまま話は進むのか?と思ったら・・・・
過去の話に戻り、新型インフルエンザによる混乱は、官僚たちの思惑がらみであったとわかる。

そのあたりまでは、結構、面白かったけど・・・・・
段々と著者の考えるところの日本の改造論から成る話になっていき・・・
ちょっと読むスピ-ドがダウンしました(^^ゞ


そして、お決まりのAI導入の話に移り・・・あ~やっぱり話はここに来るのね?なんて思ったり。

でも、物語のなかに「そういえばそうだよなぁ~」ということも多々あり。

例えば・・・メタボ検診の意味ってあるの?っていうこと。
私自身もよくわからん検診だな~なんて思っていたので、医師である著者が

検証もなしで勧めるメタボ検診は予防医学として効果があるのか??には、共感しました!

今の医療制度の問題点、解決策のような物も挙げてあり物語というより、著者の考えを読んでいる感じでした。
いっそ国の医療制度改革のために役人になったらどうだろうか?
なんて考えるのはわたしだけか?


面白くないわけではないけど、物語としては、ちょっと難しい内容かな?
エンタ-テイメント性のあるもっと軽いかんじの小説の方が好みだな~。

真面目に語る本は、また別に出したらどうでしょ?(^^ゞ


★★★
 
20238e7e.jpg発行年月:2010年8月


人気恋愛小説家と新婚漫画家が、ケッコンのツボを大公開。
ひとりで生きられるから、ふたりでも暮らせる。
けらえいことのゲストトーク付き

どうしたら結婚できるの?
続けられるの?
結婚しなきゃいけないの?

「生活費どうしてる?」「夫の家族が嫌い!!」「夫が不潔?」「やきもち焼き、どうにかして!!」「結婚指輪、しないとダメ?」「酒好きでない人を好きになってしまった」「食材下手は結婚できない?」「実家に行ったことないってどうよ?」「力の強すぎる妻から助けて!」「エアコンをつけない彼と大ゲンカ」etc. -----<目次より>


                                      (講談社HPより)


面白かったなぁ~。
他所の家のあまりわたしの友達には、聞けないような、でもちょっと気になるあれこれが文章と漫画で書(描)かれていて・・・笑えたり、なるほど~と驚いたり・・・。

読者から寄せられた結婚生活のなかで感じる、ちょっとした悩みが最初に書かれ、それについて文章と漫画で答えていくという面白い趣向。

ちゃんと答えになっているものもあれば、あまり参考にはならんでしょ?というものもありですが、お二人の結婚生活の様子が面白い。
お二人ともバツイチで再婚されていて・・・山本文緒さんはこれを書かれていた頃は妊娠中だとか。
もう生まれたかな?


こどもが生まれて育児が加わった結婚生活の様子も今度は書いてくださると面白いだろうな~。

漫画だけパラパラと読んでも面白い(^^)


★★★
 
291c45c6.jpg   発行年月:2011年2月


人の心に巣くう「あやかし」たち。江戸の怪奇短編集!


湯治旅を終えた若夫婦が、帰途、雨で足止めとなり老女との相部屋を引き受けた。老女が語り出す50年前の忌まわしい出来事とは。「〈ばんば〉とは恨みの念を抱いた亡者のこと・・・」。ぞくりと怖く、心騒がす全6話。


                             (角川書店HPより)


6つのお話に、登場する亡き者たち。
この世に想いを残し、あの世に行けず、人から恐れられる物の怪として存在する。

その者たちが生きていた頃の様子を知ると、なんとも切ないような哀しいような気持ちになります。

なかでも、やはり表題作の「ばんば憑き」が、一番、恐ろしく、哀しかった。
旅の宿で、一人の老女と相部屋になり、その老女が夜中、語る50年前の忌まわしい事件。
読みながら、ぞくぞくした。
ホラ-の要素も十分なお話でしたが、哀しく切ない気持ちにもなり、印象的でした。


お話のなかに、「おや?この人、何かの作品に出てきた?」と思うこと度々。
後で知ったけど、
「日暮し」の政五郎親分とおでこが最初の物語<お文の影>
「あんじゅう」の青野利一郎と悪童3人組が4つ目の物語<討債鬼>に登場でした。

ほかの物語もなんとなく宮部さんの過去作品の雰囲気を思い出すようなものがあり、
宮部さんの時代物は、やはり面白い!!と実感。

★★★★★
 
9baae11d.jpg発行年月:2011年3月


恋は理不尽。恋は不条理。
鮎太朗(主人公)には気の毒だけど、美男な彼の女難は最高に面白くって、恋愛文学の“型破り”な傑作が生まれました。

大学2年の繊細美男子、鮎太朗。美人で怖い姉3人。女たちはみな彼に恋をする。けれどいつも鮎太朗が振られてしまう。何もしていないのに包丁で刺されたり、貢がされたりする。彼を慕い続ける可愛い同級生には、どうしても心が惹かれない----。
恋は理不尽。恋は不条理。
だけど、ひなたを走りたくなるくらいあったかい気持ちになるのは、何故なのだ?


                                          (講談社HPより)

結構、悲惨な目に遭う鮎太朗なのに、なぜか笑える。
鮎太朗自身に悲壮感が全くないからかなぁ~。
美男で優しくて・・・3人の姉の末っ子として生まれたせいなのか?
男らしさは全くない。
そして・・・呆れるくらいのお人好し。
付き合う女性がたまたま良くなかっただけか?

3人のお姉さんたちも個性的で愉快でした!

唯一、まともそうな女の子・テンテンが鮎太朗を好きなのに、なかなか想いは通じずで
テンテンがんばれ~!!と応援しながら読んでました。
この後、どうなるかなぁ~?なんて気になるところで物語は終わったけれど、鮎太朗にどうか楽しい恋愛を体験させてあげて~(笑)。

付き合った女性陣は、それぞれちょっと鮎太朗には酷いことをしちゃうんだけど、なんだか憎めない。
鮎太朗自身も恨んでないけど、みんなそれぞれ悪い人ではないんでしょう。
別れたあとも、鮎太朗の幸せは願っていたようだから・・・・。
それが救いかな?

なかなか面白い恋愛小説でした!

★★★
 
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