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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2009年3月 (単行本/2006年4月)


お待たせしました! 伊良部シリーズ第3弾登場
町営の診療所しかない都下の離れ小島に赴任することになった、トンデモ精神科医の伊良部。そこは住民の勢力を二分する町長選挙の真っ最中で、なんとか伊良部を自陣営に取り込もうとする住民たちの攻勢に、さすがの伊良部も圧倒されて……なんと引きこもりに!?  泣く子も黙る伊良部の暴走が止まらない、絶好調シリーズ第3弾!


                   (文藝春秋HPより)



イン・ザ・プール  空中ブランコに次いでの伊良部シリーズ。

今回も笑える話の連続。

やはり前2つ同様に、表題作が一番、印象に残る面白さ。

東京都の伊豆諸島のなかにある千寿島の町長選挙に巻き込まれる伊良部。
都庁職員の24歳・宮崎良平が離島研修として役場の職員に在籍していて
二分する小倉派と八木派の板挟みになり、自律神経が壊れる。

伊良部が宮崎に助言したりしていたけれど、父親が権力者と知ったら
伊良部を選挙陣営に取り込もうと2派が争い、伊良部もまさかの引きこもり。

看護師のマユミちゃんがいい!
ダメ(弱気になる)な伊良部には喝を入れる。

そして、まあ、なんとかなるのか???
最後は、ちょっと曖昧な終わり方だけど、それもいい。


最新作の伊良部シリーズは、まだ図書館の順番待ち状態。
待ち遠しいなぁ~^m^



                     ★★★★
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発行年月:2022年10月


これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。

                   (新潮社HPより)



58歳ですい臓がんで余命4か月の宣告。
宣告が4月で、そのすぐ後から、本書の元になる日記を書き始め
亡くなる前まで綴られた。
10月13日 午前10:37 自宅にて永眠。

最後の日記は10月4日。


淡々と語られる日常のなかに、色々な思いがあって
今後、書きたかったものの話があったり、ああ、ここで逝かなくては
いけないのは悔しかっただろうな・・・。と


自宅で最期を迎えたいと思うのは多くの人も同じだけど、一緒に最期の
時を迎えてくれる家族にも覚悟がなくてはできないこと。
ご主人の支えは、本当に大きかったと思う。
凄い、いい夫婦だな。



好きな作家さんだけど、全部の作品を読んではいない。
遺作となってしまった作品を、近いうちに読んでみよう。



                          ★★★★★


発行年月:2022年11月


困ったことが起きたら、「なんとかしなくちゃ!」
「これは、梯結子の問題解決及びその調達人生の記録である。」
大阪で代々続く海産物問屋の息子を父に、東京の老舗和菓子屋の娘を母に持つ、梯結子。幼少の頃から「おもろい子やなー。才能あるなー。なんの才能かまだよう分からんけど」と父に言われ、「商売でもいけるけど、商売にとどまらない、えらいおっきいこと、やりそうや」と祖母に期待されていた。その彼女の融通無碍な人生が、いまここに始まる――。

                 (文藝春秋HPより)




梯 結子の幼少期から大学卒業して就職先が決まるまでの話。

幼稚園の時から、考え方が素晴らしい。

近くの公園の砂場が、いつもいない子たちに占領されていて自分は入れない。
こんな状況になったら・・・大抵は諦めるだろうな。
でも、結子は違う。
なぜこんな状況になっているのか?
そして、その状況から、どうすれば前のようになれるか?

それを誰も困らない、むしろ喜ばれることで解決してしまう。
賢いなぁ~と感心。

小学校の時の誕生会でのことも、同じ。
その後の中学、高校、大学と、色々な困りごとを持ち込まれても
鋭い洞察力と考察力で切り抜ける。

将来、こういう人に国のトップに立って欲しい!!
なんて思って読んでいた。

大学では城郭愛好研究会に所属。

そこで行われる毎年、恒例の城攻め。
守りの組と攻めの組に分かれて、いろいろな解釈でバトルする。

ここでの結子の説は先輩たちをも唸らせる。
独特だね~と称賛され カケハシ・ドクトリンの名を貰う。


そう!結子の考え方は、独特で面白い。
幼少期から既に カケハシ・ドクトリン!!

中学時代から知り合う人たちのなかに、将来、結子のよき理解者になりそうな
人たちが登場してきて、今後が益々、楽しみ。


続編、早く読みたい!!

でも他の本を既に刊行されている。
すごいな恩田さん!



                       ★★★★★



発行年月:2022年8月


君たちそれぞれが、“世界一強い"と思うものを探し出してきてほしい
君たちそれぞれが、“世界一強い"と思うものを探し出してきてほしい
王さまからの突然の指令にはじまった、王子と王女の強いもの探しの旅。
彼らが各国を渡り歩き、辿り着いた「本当の強さ」とは――。
今こそ親子で楽しみたい、平和を考える物語。
【目次】
一. ユートピリッツ王国
二. “輪"の思い出
三. 旅立ち
四. 王さまの考え
五. ペガサス伝説
六. ペガサス像からの声
七. 皇太子アルバートからの手紙
八. エリック(Eric)の探したもの
九. アンジェラ(Angela)の探したもの
十. カトリーヌ(Catherine)の探したもの
十一.フィリップ(Philip)の探したもの
十二.エリオット(Eliot)の探したもの
十三.王さまの堂々巡り
十四.予期せぬ質問
十五.“輪"の贈呈式の始まり
十六.五つの〝輪〟と最後の質問
十七.“クサビ"の役割
十八.王さまの謎解き
十九.「世界一強いもの」の実現
二十.ペガサス像に問う
二一.宮殿のパティオ(中庭)にて

                 (発行/幻冬舎メディアワークス)



この本は、確か、ラジオで紹介されていて「おもしろそう」と
思って図書館にリクエストして入れて貰った。
他に借りたいという予約は入ってないみたいで、少し残念ですが・・・


短いお話だけど、分かりやすく面白かった。
今の不安な世界状況のなかで<平和>について考えさせられる。

どの国のトップもみな、この物語のなかの三人の王子と二人の王女の
気づきを持てば、世界はもっと平和になれるんじゃないかな?と。

読みやすいので、子どもにも沢山、読まれるといいなぁ~。

著者にも興味を覚えたので、少し調べると・・・・

本名は小野訓啓さん。元銀行員で今は退職されて60代半ば。
初めて書いた物語だそうで、出版するまでには、いろいろなご苦労も
あった様子。


次は、どんなお話を書いてくれるか、楽しみです♪



                      ★★★★★



発行年月:2008年1月(単行本/2004年4月)


直木賞受賞の大ベストセラー、ついに文庫化!
伊良部総合病院地下の神経科には、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど、今日も悩める患者たちが訪れる。だが色白でデブの担当医・伊良部一郎には妙な性癖が……。この男、泣く子も黙るトンデモ精神科医か、はたまた病める者は癒やされる名医か!? 直木賞受賞、絶好調の大人気シリーズ第2弾!

                      (文春文庫HPより)



伊良部シリーズの第二弾。
ああ、可笑しい。

やっぱり最初の、<空中ブランコ>が最高だな。
実写化されているのがあるみたいだから、見てみたい!!

他は先端恐怖症のヤクザの若頭、伊良部と同じ精神科医で同級生の医師、この医者の
悩みも可笑しかった。
それから暴投がキッカケで投球が怖くなったプロ野球選手、作家。


どの患者にも同じ態度。
で、その患者の仕事を自分もすぐ体験したがる・・・^m^

最初のブランコ乗りのインパクトが強かったから他のが霞んじゃうけど
それでも愉快。

総合病院の勤務医(親が経営者)だからこそ、成立しているんだけど
こういうドクターがいてもいい!
救われている患者が居るんだもんね~。


無表情の看護師・マユミが、書けずに悩んでいる女流作家の過去の作品に
感動し、それを伝えたことで作家が救われるという場面も良かった。


次の3冊目も楽しみ。


                    ★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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