発行年月:2010年6月
2万体を検死した法医学の権威・上野正彦医師が、
退官後、時を経てなお忘れ難い、愛と生と死のドラマ。
感涙必至!
(ポプラ社HPより)
メディアに時々、登場し監察医としての意見を述べるのを何度か見たことがあります。
穏やかな口調で優しいお人柄を感じていましたが、
ここでも実際に亡くなった方と向き合う姿勢が温かい。
亡くなった方の体を調べ、どういう経緯で死に至ったのかを探る。
そして、そうなった背景にある人間関係にも言及していく。
先生は自身の仕事を天職だとおっしゃっていて、そんな風に思えることは凄い!
先生のお父様は北海道の無医村地区で開業されていて、いろいろな疾患を全て診ていたそう。
そして、「医者は金儲けではない」と言い、先生が臨床医でなく法医学を学び監察医になりたいと相談したときには喜んだそうです。
ここには32のお話があり、それぞれの遺体を監察しながら、その方が生きて生活していた頃の話が織り交ぜられて語られる。
そのどの話も切ない。哀しい。やりきれない感情が起きてきて読むのが辛かった。
先生も本のなかで何度も書いていましたが、やはり幼い子どもの死は特に辛い。
まだまだ生きていたら楽しい経験もいっぱい出来たでしょうに・・・・。
虐待、いじめ、無理心中。。。
それと老いた人の死も哀しい。
「夫の献身愛」の妻の死とそれを見届けた夫の話は、本当に切なかった。
こんな思いを両親にはさせたくないなと強く思った。
死は避けられないものだけれど、亡くなる時には安らかな気持ちで逝きたいと誰も思っているはず。
それが出来なかった人たちの物語でもあるので、いろいろ考えさせられた。
そして最後には、先生の奥様の死について。
胃癌末期の診断から1ヶ月ちょっとという短い時間で亡くなってしまったそうです。
医師として何も出来なかったことに落胆する先生の気持ちを考えたら泣けて来た。
幸いなことは、奥様が眠るように息を引き取ったこと。
最後に先生の話した言葉もジ~ンと沁みました。
監察医も医師ですが、その待遇は、臨床医などに比べるとかなり低いそうです。
そうなると監察医を目指そうとする医師も少なく優秀な人材が育ち難いという環境。
法医学の講義は人気があるのに法医学に携わろうとする者は本当に少ないそうです。
監察医の社会的地位をもっとあげるべきだと先生もおっしゃっていました。
そうしないと優秀な人材は確保し難いでしょうからね・・・・。
たくさんの書物を書いていらっしゃるようなので、ほかにも読んでみたいなと思いました。
2万体を検死した法医学の権威・上野正彦医師が、
退官後、時を経てなお忘れ難い、愛と生と死のドラマ。
感涙必至!
(ポプラ社HPより)
メディアに時々、登場し監察医としての意見を述べるのを何度か見たことがあります。
穏やかな口調で優しいお人柄を感じていましたが、
ここでも実際に亡くなった方と向き合う姿勢が温かい。
亡くなった方の体を調べ、どういう経緯で死に至ったのかを探る。
そして、そうなった背景にある人間関係にも言及していく。
先生は自身の仕事を天職だとおっしゃっていて、そんな風に思えることは凄い!
先生のお父様は北海道の無医村地区で開業されていて、いろいろな疾患を全て診ていたそう。
そして、「医者は金儲けではない」と言い、先生が臨床医でなく法医学を学び監察医になりたいと相談したときには喜んだそうです。
ここには32のお話があり、それぞれの遺体を監察しながら、その方が生きて生活していた頃の話が織り交ぜられて語られる。
そのどの話も切ない。哀しい。やりきれない感情が起きてきて読むのが辛かった。
先生も本のなかで何度も書いていましたが、やはり幼い子どもの死は特に辛い。
まだまだ生きていたら楽しい経験もいっぱい出来たでしょうに・・・・。
虐待、いじめ、無理心中。。。
それと老いた人の死も哀しい。
「夫の献身愛」の妻の死とそれを見届けた夫の話は、本当に切なかった。
こんな思いを両親にはさせたくないなと強く思った。
死は避けられないものだけれど、亡くなる時には安らかな気持ちで逝きたいと誰も思っているはず。
それが出来なかった人たちの物語でもあるので、いろいろ考えさせられた。
そして最後には、先生の奥様の死について。
胃癌末期の診断から1ヶ月ちょっとという短い時間で亡くなってしまったそうです。
医師として何も出来なかったことに落胆する先生の気持ちを考えたら泣けて来た。
幸いなことは、奥様が眠るように息を引き取ったこと。
最後に先生の話した言葉もジ~ンと沁みました。
監察医も医師ですが、その待遇は、臨床医などに比べるとかなり低いそうです。
そうなると監察医を目指そうとする医師も少なく優秀な人材が育ち難いという環境。
法医学の講義は人気があるのに法医学に携わろうとする者は本当に少ないそうです。
監察医の社会的地位をもっとあげるべきだと先生もおっしゃっていました。
そうしないと優秀な人材は確保し難いでしょうからね・・・・。
たくさんの書物を書いていらっしゃるようなので、ほかにも読んでみたいなと思いました。
★★★
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何があっても、愛妻家を貫こう──波瀾万丈の国際結婚を描く、傑作長編!
イタリア人のファブリは、大阪生まれの和泉と出会い、恋に落ち結婚する。せっかちでドライな和泉と、どことなく要領が悪く、ロマンチストなファブリ。「大阪人vsイタリア人」とも言える二人は、惹かれ合ったり反発し合ったりしながら、日々を送り、やがて子供も生れる。爆笑の中で、夫婦、家族、日本を問う、新鮮な、書き下ろし長編。
(新潮社HPより)
著者はスイス生まれ。
日本の大学に編入学して、卒業後はテレビ朝日初の外国籍社員となり記者兼ディデクタ-として働いた経歴の持ち主。
1996年に、すばる文学賞受賞、芥川賞候補になった「いちげんさん」は読みましたが、外国の方が書いた文章とは思えない素晴らしい作品だった!
それは、純文学の雰囲気だったのですが、こちらはそれに比べると軽いかんじで
なかなか面白かった。
イタリア人のファブリと日本人の和泉の物語。
二人は結婚前に偶然、飛行機のなかで出会っていて・・・・
その後、ファブリがロ-マ大学を卒業し、日本の大学に編入して経済を学び、大手飲料メ-カ-に就職後、うっかりビザの期限が切れていることに気づき、慌てて入国管理局に飛び込むところで二人は再会。
和泉は法務省 入国管理事務所で働いていた。
5日間の不法滞在のわけを説明するファブリとその面接相手の和泉の会話が面白い。
お役所仕事を淡々とこなす和泉の言葉は冷たい。
けれど、お互い一度、会っているとうことで何か通じるものをかんじ・・・
ファブリが和泉の仕事が終わるのを待ち伏せして、食事に誘う。
そのときの和泉の返事が可笑しかった!
「公務員を接待するということですか?収賄罪すれすれの危険なお誘いですよ」。
それでもめげないファブリが可愛い(^^)
なかば諦めていたところに和泉から連絡があり二人の初デイト♪
その後、結婚しするのだけど、二人の関係は和泉が主導権を握ってるかんじ。
ちょっと妻が強すぎるかんじなんだけど、まあ、なんとかうまくいく夫婦。
子どもも次々生まれて・・・・
ちょっとした危機も訪れるけれど、二人は乗り越えていく。
イタリア人と日本人カップルだけど、日本人同士のカップルと何ら変わらないかんじの日々。
内容としては、まあまあでした。
でも、前にも書いたけど、外国の人が日本語でこれを書いたというのは凄いなと思う。
「いちげんさん」後の著者のほかの作品も読んでみよう。
★★★
発行年月:2008年6月
居場所を求めて駆け抜けた2人。
秀吉の懐刀・黒田官兵衛と、日本人修道士・ジョアン。2人は、未曾有の変革の時を、時代の風を受けて生き抜いた。
高校時代、吉川英治の『黒田如水』を読んで、歴史小説への目が開かれた。――満を持して放つ書き下ろし歴史長編・葉室流 黒田官兵衛。
「ジョアン殿に話したいこと、聞いてもらわねばならぬことが山ほどある」
「聞いていただきたいことは、わたしの方が多いかもしれません」
信長から、キリシタン禁止令の時期を、折々にかかわりあいながら生きてきた2人。お互いの心にあるものを察しながら、時代を体現した黒田官兵衛とジョアンの交歓を、さわやかに描く。
(講談社HPより)
2014年の大河ドラマの主人公・黒田勘兵衛が主役の物語を葉室作品でも読める!!と
大喜びで本を手に取りました。
黒田勘兵衛の知識としては秀吉に仕えた人?くらいの浅い知識のみ^^;
キリシタンだったんですね~。
知らなかったぁ~。
そんな無知なわたしだけれど、逆に「え?そうなの?」という驚きが多々あって、まあまあ楽しめたかな?
しかし、まだ多くを読んでないのでこんなことを言うにはオコガマシイけれど・・・
ちょっとつまらなかったかも・・・・・^^;
黒田勘兵衛なる人物を詳しく知りたかったのですが、時代がキリストの教えが広まり始めたころから、本能寺の変を経て信長の時代から秀吉の時代へと変わるころという歴史的に見たら、ごく短い期間の話で、これはキリシタンの時代を描いた物語だったのかな?
勘兵衛が若い頃に知り合った山口県出身の修道士・ジョアンの方が人物像としては、気になりました。
生い立ちが終盤、明かされましたが、個人的にはジョアンの話をもっと詳しく描いて当時のキリシタンとしての生き方を深く知りたかったなぁ~。
時代の流れでキリシタンたちは、戦乱のなかで利用されたり、蔑まれたり
信仰も命がけになっていったり。
細川ガラシャの物語を、ほかの著者(三浦綾子だったか?)で読んでいたので、キリシタンの背景にあった史実は深く知ることが出来その辺は興味深かった。
★★★
居場所を求めて駆け抜けた2人。
秀吉の懐刀・黒田官兵衛と、日本人修道士・ジョアン。2人は、未曾有の変革の時を、時代の風を受けて生き抜いた。
高校時代、吉川英治の『黒田如水』を読んで、歴史小説への目が開かれた。――満を持して放つ書き下ろし歴史長編・葉室流 黒田官兵衛。
「ジョアン殿に話したいこと、聞いてもらわねばならぬことが山ほどある」
「聞いていただきたいことは、わたしの方が多いかもしれません」
信長から、キリシタン禁止令の時期を、折々にかかわりあいながら生きてきた2人。お互いの心にあるものを察しながら、時代を体現した黒田官兵衛とジョアンの交歓を、さわやかに描く。
(講談社HPより)
2014年の大河ドラマの主人公・黒田勘兵衛が主役の物語を葉室作品でも読める!!と
大喜びで本を手に取りました。
黒田勘兵衛の知識としては秀吉に仕えた人?くらいの浅い知識のみ^^;
キリシタンだったんですね~。
知らなかったぁ~。
そんな無知なわたしだけれど、逆に「え?そうなの?」という驚きが多々あって、まあまあ楽しめたかな?
しかし、まだ多くを読んでないのでこんなことを言うにはオコガマシイけれど・・・
ちょっとつまらなかったかも・・・・・^^;
黒田勘兵衛なる人物を詳しく知りたかったのですが、時代がキリストの教えが広まり始めたころから、本能寺の変を経て信長の時代から秀吉の時代へと変わるころという歴史的に見たら、ごく短い期間の話で、これはキリシタンの時代を描いた物語だったのかな?
勘兵衛が若い頃に知り合った山口県出身の修道士・ジョアンの方が人物像としては、気になりました。
生い立ちが終盤、明かされましたが、個人的にはジョアンの話をもっと詳しく描いて当時のキリシタンとしての生き方を深く知りたかったなぁ~。
時代の流れでキリシタンたちは、戦乱のなかで利用されたり、蔑まれたり
信仰も命がけになっていったり。
細川ガラシャの物語を、ほかの著者(三浦綾子だったか?)で読んでいたので、キリシタンの背景にあった史実は深く知ることが出来その辺は興味深かった。
★★★
発行年月:2011年10月
生き延びた者は、膨大な数の死者を前に立ち止まることすら許されなかった。
2011年3月11日。4万人が住む三陸の港町釜石を襲った津波は、死者・行方不明者1100人もの犠牲を出した。各施設を瞬く間に埋め尽くす圧倒的な数の遺体――。次々と直面する顔見知りの「体」に立ちすくみつつも、人々はどう弔いを為したのか? 遺体安置所をめぐる極限状態を追った、壮絶なるルポルタージュ。
(新潮社HPより)
図書館で借りましたが・・・本を開くのに勇気が要りました。
そして、いきなり死体安置所の描写。
わたし自身、医療現場で働いている身なので、亡くなった方には沢山、向き合っているのですが、
ここにある遺体は、壮絶な恐怖を体験した後に亡くなった方であり、思いも寄らぬ災害で亡くなった方なので、どれだけ無念であったでしょう。
それを考えるだけで堪らない・・・泣けて仕方ない。
しかし、そんな場所で、泣いて感傷に浸っている間もなくしなくてはならないこと。
遺体の死亡診断書を書くため医師が一人ずつ検視。
歯科医師も歯の治療跡を検視するため口のなかを調べる。
遺体は死後硬直により亡くなったままの形で固まっているため、関節を出来る限り伸ばさなければならない。
これに当たったのは市役所の職員。
遺体の扱いに困惑している状況を見かねて元葬儀社勤務だった民生委員の千葉さんが、その扱いを指導することを申し出て、遺体を一体ずつ丁寧に扱っていく。
これは大変な仕事だと思います。
肉体的には勿論ですが、精神的にかなり参る仕事。
そんな状況でもそれぞれの名前がわかれば名前で遺体に呼びかけ、遺族が対面できれば、そっと見守り、時には声を掛ける。
命を落とした責任は自分にあると思って悲しむ生き残った人たちに、自分を責めることはないと。
千葉さんの言葉で救われた人は沢山いたでしょう。
ニュ-スの報道では知りえないことを沢山、知ることが出来ました。
もう震災後1年半が過ぎてしまいましたが、未だ多くの問題が山積みの被災地。
自分に出来ることはナンだろう?
募金箱を見つけたら少額でも募金するとか、主婦としては、被災地産のものを見つけたら購入するとかをずっと続けていきたい。
ちなみに今夜食べたカキフライのカキは偶然にも三陸沖産で宮城県石巻市からのものでした。
ここに書かれているほかの場所でも同じように報道はされないけれど、懸命に震災当時、頑張っていた方達が大勢いらっしゃるんでしょうね。
生き延びた者は、膨大な数の死者を前に立ち止まることすら許されなかった。
2011年3月11日。4万人が住む三陸の港町釜石を襲った津波は、死者・行方不明者1100人もの犠牲を出した。各施設を瞬く間に埋め尽くす圧倒的な数の遺体――。次々と直面する顔見知りの「体」に立ちすくみつつも、人々はどう弔いを為したのか? 遺体安置所をめぐる極限状態を追った、壮絶なるルポルタージュ。
(新潮社HPより)
図書館で借りましたが・・・本を開くのに勇気が要りました。
そして、いきなり死体安置所の描写。
わたし自身、医療現場で働いている身なので、亡くなった方には沢山、向き合っているのですが、
ここにある遺体は、壮絶な恐怖を体験した後に亡くなった方であり、思いも寄らぬ災害で亡くなった方なので、どれだけ無念であったでしょう。
それを考えるだけで堪らない・・・泣けて仕方ない。
しかし、そんな場所で、泣いて感傷に浸っている間もなくしなくてはならないこと。
遺体の死亡診断書を書くため医師が一人ずつ検視。
歯科医師も歯の治療跡を検視するため口のなかを調べる。
遺体は死後硬直により亡くなったままの形で固まっているため、関節を出来る限り伸ばさなければならない。
これに当たったのは市役所の職員。
遺体の扱いに困惑している状況を見かねて元葬儀社勤務だった民生委員の千葉さんが、その扱いを指導することを申し出て、遺体を一体ずつ丁寧に扱っていく。
これは大変な仕事だと思います。
肉体的には勿論ですが、精神的にかなり参る仕事。
そんな状況でもそれぞれの名前がわかれば名前で遺体に呼びかけ、遺族が対面できれば、そっと見守り、時には声を掛ける。
命を落とした責任は自分にあると思って悲しむ生き残った人たちに、自分を責めることはないと。
千葉さんの言葉で救われた人は沢山いたでしょう。
ニュ-スの報道では知りえないことを沢山、知ることが出来ました。
もう震災後1年半が過ぎてしまいましたが、未だ多くの問題が山積みの被災地。
自分に出来ることはナンだろう?
募金箱を見つけたら少額でも募金するとか、主婦としては、被災地産のものを見つけたら購入するとかをずっと続けていきたい。
ちなみに今夜食べたカキフライのカキは偶然にも三陸沖産で宮城県石巻市からのものでした。
ここに書かれているほかの場所でも同じように報道はされないけれど、懸命に震災当時、頑張っていた方達が大勢いらっしゃるんでしょうね。
読むにはかなり辛い文章ですが、やはり読んで良かった!
多くの人に読んで欲しいと思える本です!!
多くの人に読んで欲しいと思える本です!!
★★★★★
発行年月:2012年2月
忘れたい、忘れたくない、ぼくの過去。ベルギー発、あまりにも面白い自伝的作品集。
母に棄てられ始まった、父の一族とのとんでもない日々。貧しい実家にベッドを並べ、カフェに繰り出しては夜な夜なビールをあおりつづける父とその弟たち。甲斐性なしの息子どもを嘆きつつ、ひとり奮闘する愛情深い祖母。ベルギー、オランダでベストセラー。フランダース文学界の俊英による、笑いと涙にみちた自伝的物語。
(新潮社HPより)
著者自らの少年時代の思い出を記したらしいけど、変わった家族のなかで過ごしていたんだなぁ~。
両親が離婚して、父親と祖母の家で暮らすようになるのだけど、
そこには同じように、パ-トナ-と問題を起こして実家に戻って来ている3人の叔父が居た。
一時期、さらにそこに叔母とその娘まで転がり込んでの生活があり、ハチャメチャなかんじ。
叔母といとこは、すぐに離れていったけど・・・・・。
3人の叔父と父親は、大酒のみ。
お酒を飲むお金を稼ぐために働き、毎日飲んだくれては潰れている。
ついに家財差し押さえの目に遭ったりするのだけど、不思議なことに悲壮感が全くない彼ら。
貧乏であることを全く憂いることがない。
逆に親戚が高級車を家の前に止めることに抗議したりして・・・全く変な人たちなのです。
しかし、ディミトリ-は父親に愛されていた。
叔父たちも彼を可愛がっていたし。。。
成人したディミトリ-が最後のほうでは父親になるという話があって・・・
自分の子どもを愛せないことを悩みながら分娩台に乗っている恋人のいる病院の玄関前で佇む。
でも、ラストは5歳になった息子を父親のお墓のある故郷に連れていき、叔父たちとも再会する。
このラストの場面は温かいものを感じられてよかったなぁ~。
過酷な生い立ちだとは思うけど、ユ-モアを交えて語るのは凄いな。
フェルフrスト家の人々の語りが関西弁なのも面白く、これは訳者のナイスアイデア!!
忘れたい、忘れたくない、ぼくの過去。ベルギー発、あまりにも面白い自伝的作品集。
母に棄てられ始まった、父の一族とのとんでもない日々。貧しい実家にベッドを並べ、カフェに繰り出しては夜な夜なビールをあおりつづける父とその弟たち。甲斐性なしの息子どもを嘆きつつ、ひとり奮闘する愛情深い祖母。ベルギー、オランダでベストセラー。フランダース文学界の俊英による、笑いと涙にみちた自伝的物語。
(新潮社HPより)
著者自らの少年時代の思い出を記したらしいけど、変わった家族のなかで過ごしていたんだなぁ~。
両親が離婚して、父親と祖母の家で暮らすようになるのだけど、
そこには同じように、パ-トナ-と問題を起こして実家に戻って来ている3人の叔父が居た。
一時期、さらにそこに叔母とその娘まで転がり込んでの生活があり、ハチャメチャなかんじ。
叔母といとこは、すぐに離れていったけど・・・・・。
3人の叔父と父親は、大酒のみ。
お酒を飲むお金を稼ぐために働き、毎日飲んだくれては潰れている。
ついに家財差し押さえの目に遭ったりするのだけど、不思議なことに悲壮感が全くない彼ら。
貧乏であることを全く憂いることがない。
逆に親戚が高級車を家の前に止めることに抗議したりして・・・全く変な人たちなのです。
しかし、ディミトリ-は父親に愛されていた。
叔父たちも彼を可愛がっていたし。。。
成人したディミトリ-が最後のほうでは父親になるという話があって・・・
自分の子どもを愛せないことを悩みながら分娩台に乗っている恋人のいる病院の玄関前で佇む。
でも、ラストは5歳になった息子を父親のお墓のある故郷に連れていき、叔父たちとも再会する。
このラストの場面は温かいものを感じられてよかったなぁ~。
過酷な生い立ちだとは思うけど、ユ-モアを交えて語るのは凄いな。
フェルフrスト家の人々の語りが関西弁なのも面白く、これは訳者のナイスアイデア!!
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HN:
kyoko
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性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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