ぼくらは家族になるのだろうか――?
モヒカンで、料理上手で、おまけに超能力者。兄妹と母が暮らす家庭に、ヘンな男がやってきた!
ある朝、中学一年生の進也は、妹の亜由美に起こされた。
台所を見に行くと、知らない男の人が体育坐りで眠っている。
夜の仕事をしている母が連れて帰ってきた人らしい。
進也はあまり気にせず、いつものように目玉焼きを作りはじめると……
「あ、そろそろ水を入れた方が、いいんじゃないですか?」
3人家族と謎の男チキさんの、忘れられない物語が始まる。
直木賞作家が描く、とっておきの感動長編。
(講談社HPより)
中学1年生の進也と小学5年生の亜由美は、両親が離婚して母親と3人暮らしだった。
両親の離婚の原因には、亜由美が遊具から落ちて右足が不自由になったことが大きく関係している。
そして、そのとき一緒に居た進也は以来、自責の念を抱いている。
そんなちょっと重苦しいかんじで始まった物語に、突如登場のモヒカン頭のチキさん。
最初は怪しいかんじだったけれど、物腰柔らかで、料理上手。
母親が経営するスナックの客だったらしいけど、成り行きで進也たちと同じ家で暮らし始める。
妹と一緒に居る為、大好きだったバスケ部も中断していた進也だったけど、チキさんがその代わりをしてくれるのでバスケ部にも復帰。
このまま家族になれるといいのになぁ~なんて読みながら思っていました。
が・・・・・ある事件発覚。
チキさんの過去。
アノ教団が絡んで来るし・・・・事態は予想外の展開で、ハッピ-エンドじゃないのぉ~!?
なんて焦る。
話は進也が成人してチキさんのことを思い出しているという設定なので
ラストの今の進也と亜由美がちゃんとそれぞれ成長して、今は幸せそうな様子だったことにはホッとした。
チキさんのその後のことは哀しかったけど・・・・・。
チキさんの作る料理が美味しそう。
作っている進也と亜由美たちの会話も楽しそう。
満月ケチャップライス・・・・なんだか可愛い料理名。
豆腐ステ-キ・オ-ロラソ-スがけが個人的には気になった。
豆腐ステ-キにオ-ロラソ-スは合うのかな??
超能力とか出て来るけれど、いつもの朱川さんの不思議ワ-ルドに比べると
割と普通の物語。
それでも結構、楽しめたけど・・・・・。
★★★
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物書きの「私」は、ひきこもりの弟、古道具屋の父とともに佐渡への旅に出る。目的は、祖父母の隣家に住む「おばちゃん」の骨を、郷里の墓に納骨すること。ところが、骨壷をユニクロの袋に入れて運ぶくらい儀礼にかまわぬ一族のこと、旅は最初から迷走気味で……。
表題作「佐渡の三人」に始まり、「戒名」「スリーナインで大往生」「旅人」と、一族の佐渡への「納骨」の旅を描く連作長編小説。
(講談社HPより)
物書きの「私」は、ひょっとすると著者自身なのかな?
フィクションとノンフィクションの融合か?と思わせる物語でした。
物語は4つだが・・・話は繋がっている。
「私」は女性・道子。道子は京都に住んでいる?
ひきこもりで祖父母宅でその介護をしながら暮らしている弟と、離れて暮らしている父(二人は東京在住?)とともに親戚のおばさんの納骨のため3人で佐渡へ行くのが最初の話。
弟も父親も個性的。
会話のひとつづつが結構、笑えます。
そんな3人が骨壷を抱えて佐渡へ。
弟なのに敬語で話す弟。
みな離れて暮らしていて、納骨のために久しぶりの再会というシチュエ-ションらしい。
納骨しに行くのに何処か旅気分。
実際に寺に着き、僧侶に会っての場面も可笑しい。
納骨料と戒名料は別に用意しなければいけなかった!と気づきあたふた。
お金はなんとかあるが、むき出しのままのお金じゃダメでしょ?と慌てて・・・
いちいち、コント劇みたいな可笑しさ。
そして、佐渡への旅はその後も親族が亡くなる度に同じように続く。
2番目に佐渡に行くのは、祖父が99歳の大往生で亡くなったあと。
この祖父は東大卒で医者だったとか。
道子の父は祖父の三男で古道具屋経営だけど、長男・ヨツオは言語学の大学教授で次男・ムツオは医学部教授らしい。
エリ-ト一家なのである。
が、全くそういうかんじじゃないのが良い。
3回目の佐渡は、祖母の納骨のためだけど、
そこで最初の話で亡くなった親戚のおばさんのご主人のお骨も一緒に納めるとかで、一族の多くが佐渡に集合。
ここでも祖父母と実際に暮らしていた弟が仕切る。
これは使えるひきこもりだな・・・・笑
登場人物も続々出てきて、フルネ-ムじゃないので、覚え難いけど、それでも
こんな風に一族が集まる風景って愉快。
場面は納骨だから、明るい集まりじゃないんだけど、ある程度の年を生きての最期なら
そんなに暗い雰囲気じゃなくてもいいと思うし・・・・
いつか自分もこんな風に納骨されるのかな?と明るく思う主人公もいい。
しかし、佐渡=拉致被害者・曾我ひとみさんという認識が自分にもあるけど
こんなに度々、そのことを登場させた意図はナンだろ?
大した意味はないのか??
★★★
発行年月:2012年7月
百年の不老とひきかえに、百年目には強制的に
死ななければならない法律・百年法。
その初めての百年を今、日本は迎えようとしていた……
国難と対峙する政治家、国民、そして人間の姿を問う、
衝撃の問題作下巻!
(角川書店HPより)
上下巻合わせて800頁を越す話でしたが、一気に読みました。
読ませるだけの面白さがあって、凄い構想力だなぁ~と思った。
上巻では、この先この話はどう進んでいくのやら?
話の結末はそうするのか?と気になりましたが、下巻に入ったらそんなことは考えずただ
話に引き込まれて行ったかんじ。
人類にとって不老不死は夢。
しかしそれが現実になったとしたら・・・・?
今まであまり考えてもみなかったことをこの物語を読みながら考えさせられた。
物語のなかでも百年たったら死を宣告される百年法が国民投票で一時凍結される場面で
人々はその状態が長く続くことによって引き起こされる弊害の大きさに気づく。
不老不死社会では、皆が年を取らないために退場者がいない状態。
子孫を残すこともせず、家族制度は成立せず、次世代にバトンを渡す必要を感じなくなり人々は成長しようとしない。社会は進化していかない。
そんな社会に生き続けることは幸せか?
物語最後は、HAVI(不老化処置)を受けた者は、かならずSMOCという病気を発症し亡くなるのだと発表される。
この辺は「え?」と思ったけれど、こういう設定を設けないと収拾がつかなかったのかな?
物語のなかには魅力的な人物たちが多かった。
HAVIを受けずに自然に老化していくことを選び百円年法拒否者村で生きた仁科ケン、
首相と大統領代理を兼務し初代独裁者となった遊佐、
テロリスト・阿那谷童仁(戸毛幾太郎)
それぞれの立場で、自分なりに社会のことを考えて行動していた彼らは格好よかった。
欲を言えば彼らの心理をもう少し深く知りたかった。
巻末の参考資料の多さにもビックリ。
さすが構想10年を要した大作。
楽しませていただきました。
しかし、こんな大作を書いちゃうと暫くは何を書こうか困るんじゃないか?
大きなお世話だけれど・・・・^^;
百年の不老とひきかえに、百年目には強制的に
死ななければならない法律・百年法。
その初めての百年を今、日本は迎えようとしていた……
国難と対峙する政治家、国民、そして人間の姿を問う、
衝撃の問題作下巻!
(角川書店HPより)
上下巻合わせて800頁を越す話でしたが、一気に読みました。
読ませるだけの面白さがあって、凄い構想力だなぁ~と思った。
上巻では、この先この話はどう進んでいくのやら?
話の結末はそうするのか?と気になりましたが、下巻に入ったらそんなことは考えずただ
話に引き込まれて行ったかんじ。
人類にとって不老不死は夢。
しかしそれが現実になったとしたら・・・・?
今まであまり考えてもみなかったことをこの物語を読みながら考えさせられた。
物語のなかでも百年たったら死を宣告される百年法が国民投票で一時凍結される場面で
人々はその状態が長く続くことによって引き起こされる弊害の大きさに気づく。
不老不死社会では、皆が年を取らないために退場者がいない状態。
子孫を残すこともせず、家族制度は成立せず、次世代にバトンを渡す必要を感じなくなり人々は成長しようとしない。社会は進化していかない。
そんな社会に生き続けることは幸せか?
物語最後は、HAVI(不老化処置)を受けた者は、かならずSMOCという病気を発症し亡くなるのだと発表される。
この辺は「え?」と思ったけれど、こういう設定を設けないと収拾がつかなかったのかな?
物語のなかには魅力的な人物たちが多かった。
HAVIを受けずに自然に老化していくことを選び百円年法拒否者村で生きた仁科ケン、
首相と大統領代理を兼務し初代独裁者となった遊佐、
テロリスト・阿那谷童仁(戸毛幾太郎)
それぞれの立場で、自分なりに社会のことを考えて行動していた彼らは格好よかった。
欲を言えば彼らの心理をもう少し深く知りたかった。
巻末の参考資料の多さにもビックリ。
さすが構想10年を要した大作。
楽しませていただきました。
しかし、こんな大作を書いちゃうと暫くは何を書こうか困るんじゃないか?
大きなお世話だけれど・・・・^^;
★★★★
発行年月:2012年7月
国難を迎えた現代日本に投げかける衝撃の問題作!
6発の原爆が投下され終戦を迎えた日本で、ある法律が制定された。
通称「百年法」。
新技術で不老を与えるかわりに、
100年後に死ななければならないというが!?
(角川書店HPより)
凄い設定を考えたな・・・。
2048年から始まる物語。
1945年6発の原子爆弾により壊滅的な状況に陥った日本。
国土はアメリカの占領下におかれ、アメリカは日本に共和国となることを決め、日本共和国となった。
今の日本とは別の架空の話ではあるものの、ちょっと先の未来を描いているので
もしかしたら、こんな世界にこの国は変わってしまう可能性もあるのかも??
なんていうリアルな怖さも感じた。
アメリカに倣って生存制限法(通称:百年法)という法律ができる。
不老不死処置を受けた国民は 処置後百年を以って生存権をはじめとする
基本的人権はこれを全て放棄しなければならない
百年目になるとIDカ-ドにそれを知らせるメッセ-ジが届き、1年間の猶予期間が来るとIDカ-ドは無効になり社会生活が不能となる。そして安楽処置を受けることが求められる。
不老不死の処置を受けるかは自己判断による。
自身の考え方で受けずに老いることを受け入れ自然な死を迎える人もいる。
自分ならどうするだろうか?
いろいろ考えながら読み進めて、気づけば最後の頁だった!
さて、急いで下巻を読み始めよう!
★★★
国難を迎えた現代日本に投げかける衝撃の問題作!
6発の原爆が投下され終戦を迎えた日本で、ある法律が制定された。
通称「百年法」。
新技術で不老を与えるかわりに、
100年後に死ななければならないというが!?
(角川書店HPより)
凄い設定を考えたな・・・。
2048年から始まる物語。
1945年6発の原子爆弾により壊滅的な状況に陥った日本。
国土はアメリカの占領下におかれ、アメリカは日本に共和国となることを決め、日本共和国となった。
今の日本とは別の架空の話ではあるものの、ちょっと先の未来を描いているので
もしかしたら、こんな世界にこの国は変わってしまう可能性もあるのかも??
なんていうリアルな怖さも感じた。
アメリカに倣って生存制限法(通称:百年法)という法律ができる。
不老不死処置を受けた国民は 処置後百年を以って生存権をはじめとする
基本的人権はこれを全て放棄しなければならない
百年目になるとIDカ-ドにそれを知らせるメッセ-ジが届き、1年間の猶予期間が来るとIDカ-ドは無効になり社会生活が不能となる。そして安楽処置を受けることが求められる。
不老不死の処置を受けるかは自己判断による。
自身の考え方で受けずに老いることを受け入れ自然な死を迎える人もいる。
自分ならどうするだろうか?
いろいろ考えながら読み進めて、気づけば最後の頁だった!
さて、急いで下巻を読み始めよう!
★★★
発行年月:2012年7月
『さよならドビュッシー』の作家が放つ、
元裁判官のおばあちゃんと女子大生のミステリー
『さよならドビュッシー』の作家が放つ、
元裁判官のおばあちゃんと女子大生のミステリー
お手柄続きの葛城刑事。でも実は事件を真相に導くのは、
恋人の女子大生と元裁判官の彼女の祖母だった!?
異色の探偵コンビ誕生!
(文藝春秋HPより)
19歳の法律を学ぶ大学生・円とその祖母・静が事件を解決していく連作短編集。
そこに円と知り合った刑事の葛城公彦が加わり、事件の謎解明に臨む。
幾つかの殺人事件の謎の究明とともに、円の両親の交通事故に纏わる疑問点の真相も明かされていく。
静おばあちゃんが元裁判官としての体験やそこから学んだことを円に話す場面は、法律なんて???のわたしにもよくわかり勉強になりました。
葛城刑事と円の恋の進展もなかなかよかった。
そして、ビックリだったのは最後の章「静おばあちゃんの秘密」
え?そうだったのかぁ~!!
驚いたけど、それはそれでいいかな?
おばあちゃんが孫を想う気持ちに最後は温かいものを感じた。
事件の背景に、外国人の雇用問題とか免罪など社会問題なども出てきて考えさせられた部分もあった。
なかなか面白いミステリ-小説でした♪
★★★★
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女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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