この本は、「どうして?」という問いかけによって、日々を新しくするための秘訣です。
暮らしのなかのひとつひとつと向き合い、じっくりと考え、頭だけでなく自分という存在すべてで取り組むためのやり方を、たくさん並べてみました。
「暮しの手帖」編集長、書店経営、文筆業と、八面六臂の活躍を続ける著者・松浦弥太郎が、自身の経験から見つけた、まいにちを大切に生きる秘訣。
よく働き、よく暮らすための実用集です。川原真由美さんのイラストもたくさん入って、肩の力を抜いて、リラックスして読めるつくりになっています。
「今日もていねいに。」暮らしたいあなたに贈る本。
(PHP研究所HPより)
4章から構成されていました。
第1章 すこやかな朝ごはん
第2章 とびきりのランチ
第3章 しなやかな人生のためのアロマ
第4章 おだやかな晩ごはん
そして、おわりに ~明日を待ち遠しく眠りたい~
朝、目覚めてから朝食を摂り、仕事や学校に出かけ帰宅して晩ごはんを食べて眠る。
そんな一日の生活を追うように、いろいろな場面で、ちょっとていねいに物事を考え行動してみる。
そうすれば、次の日が来るのもまた楽しみになる・・・・みたいなお話。
なるほど~と思うことばかり。
共感するべきものが沢山あり、男の人なのに、この著者は、すごく細やかな気遣いの出来る方なんだなぁ~と
とても好感が持てました。
こんな旦那さまだったら、奥様は幸せだろうなぁ~。
一番、おおきく心のなかでうなずいたのが
第3章のなかでの『しずかなしぐさ』という項目。
立ち振る舞いが静かな人は、素敵だと常々思っているので、わたしもそれを心して日々、
行動したいと思います。
発行年月:2005年12月
夢かうつつか。物語の痕跡を探して、物語の中の十字路を訪ねて歩く――作家が「水」をめぐる物語を模索する「雨を聴いた家」、「影の絵」を描くオビタダが主人公の「水晶万年筆」など、6つの短編を、文章とモノクロ写真で構成。人気制作ユニット、クラフト・エヴィング商會の物語作家と写真家による新しいコラボレーション。「小説トリッパー」連載の単行本化。
吉田篤弘さんの物語と、坂本真典さんのモノクロ写真のコラボ。
物語は6つ。
どの話にも出てくるのは十字路。
不思議で何処か懐かしいかんじのする物語と写真。
「雨を聴いた家」
水に纏わる話を書こうとしている小説家。
町のあちこちにある十字路。
そこで出会う沢山の<S>。
ある女性が言う「この町の底には透明な水たまりがある」と。
「水晶萬年筆」
珍しいことが好きで嫌いな絵描きのオビタダ。
夥しいの「夥」と書く。
おでん屋<つみれ>の女将さん(つみれさん)の父親も絵描きだったという。
そして、2人でその父親が銭湯にあるというので、見にいく。
「ティファニ-まで」
レストラン・ティファニ-まで研究室の助手のサクラバヤシ君と向かう。
今までにないことば・新語研究者のわたし。
サクラバヤシ君と議論を交わしながら進むが、ティファニ-には辿り着けず・・・・。
「黒砂糖」
師匠のあとを継いだわたし。
師匠は世界でたったひとりのファンファ-レ専門の作曲家だった。
そして、夜を愛していた。
先生のとっておきの一曲は『夜のためのファンファ-レ』。
その一曲を吹いたあと夜の路地裏に姿を消すことが度々あった。
わたしもその曲を吹く、すると・・・・・
「アシャとピストル」
買えないものがあるなら、それを売ろう。
アシャは世にも不思議な怪しげな商売を思いつく。
酒場で知り合ったオ-シンイ=往診医。
「ルパンの片眼鏡」
師匠とは路地で出会った。
師匠はルパンと名乗った。
師匠に誘われ家に行くと、カヲルさんという女の人がいた。
師匠は、片目を無くして探していたところで、わたしに出会ったそうで
カヲルさんに「俺の片目」と紹介した。
なんとも不思議なよくわからない物語ばかりですが、その独特な世界観がすごく好き!
そして、物語のあとにあるモノクロの町の風景写真がまた、想像力を刺激してくれた。
写真の風景は、寂しいような悲しいような不思議なもの。
カラ-じゃないのがいいんだろうなぁ~。
★★★★★
きっと、あの頃の仲間に会いたくなる------
15歳の夏、臨海学校で一緒に遠泳をした8人組のバディ
"おしゃもじハッチ”。
おしゃもじは、海を泳ぐための命札だった。
10年経ったいま、突然、その輪がひとつ欠けてしまったことをきっかけに
再会し、再び泳ぎだす。その中には、主人公・佐千子の音信普通になった
昔の恋人も含まれていて・・・・・
忘れかけていた何かを思い出させる、著者初の渾身の青春小説!
(スタ-ツ出版HPより)
谷村さんが青春小説!?
と読む前から興味津々でした。
読んでみて・・・・とっても良かった!
中学時代、一緒に遠泳をした仲間たち。
25歳になり、彼らはそれぞれの場所で、生きていた。
そして・・・そんなとき、仲間の一人・義朝が海の事故で亡くなったと知る。
主人公・佐千子も知らせを受けてかつての仲間たちに連絡をする。
仲間の一人、のぞむとは大学まで付き合ったが、彼の留学を機に一方的に別れを告げられ、
音信も途絶えたままだった。
仲間の死をきっかけに集まったメンバ-たち。
このまままた別れるのも・・・・とみなが心のなかで思いながらいるとき
佐千子が「もう一度、みんなで遠泳をしよう!」と言い出し、再会を誓いながら別れる。
佐千子とのぞむの恋は?どうなる??
一方、密かに佐千子に思いを寄せていた環が告白!
ほかのメンバ-にも、それぞれ置かれた環境で、いろいろな恋愛問題があったり・・・・
大人になっても、こんな風に繋がっていられる仲間がいるっていいなぁ~。
それぞれのメンバ-の大切な人も、メンバ-と知り合いになって、どんどん輪が大きくなっていく。
最後の遠泳の場面は、清清しいかんじで、青い空が目に浮かぶようでした(^^)
小さな命が、寄り添ってくれた。
ある日、少女とおばあさんが見つけたのは、
小さな鳥の卵。
大切に温めた卵から孵ったのは------
(ポプラ社HPより)
すみれさんの頭の上で卵から孵ったオカメインコ。
名前はリボン。
そみれさんとその孫のヒバリちゃんが成長を見守るけれど、ある日、ちょっとした間に外に
飛んで行ってしまう。
2人が大切に育てていたリボンが飛んで行ってしまったときは、読みながら、とても哀しかった。
外の世界で生きていかれるのかしら??
すみれさんとヒバリちゃんと同様に心配しました。
が・・・リボンはその後、いろいろな人の元を訪れ、人々を癒したり、勇気づけたりしていきます。
いろいろな人の元での物語もよかったけれど、やはり最初にリボンを育てた
すみれとひばりのその後の話が良かった!
すみれさんは、ベルリンに住んでいたことがあり、そのときに大好きだったハンスさんとの悲しい別れがあって・・・
大変な時代に辛い思いをしたんですね~。
それから、最初の話では、まだ子どもだった、ひばりも最後に再び登場。
30歳を過ぎたひばりは、ハンスさんを探す旅に出る。
そして、すみれとリボンとの思い出のある家を訪れて、奇跡が起きる。
病気を患っている、ひばりだったけれど、最後は、前向きに病気を克服しよう!と決心する。
生きていると楽しいことばかりじゃないけれど、そういうときに、ふと心安らぐ存在が近くに
居るっていいな。
鳥は、なんとなく苦手なんだけれど、リボンは可愛い♪
★★★
巨大ショッピングモールに客を奪われ、シャッター街と化した商店街。
老店主たちに頼られたニセ坊主の思いつきは、
町と人々を再生できるのか!?
印刷工場を経営していた笠井武は、
友人の連帯保証人になったことから莫大な借金を抱えてしまった。
苛烈な取り立てから逃げた先の無人の寺で一夜を過ごし、
首を括ろうかと考えていた彼は、町の老人たちに新しい住職と勘違いされる。
「ポックリ逝かせてほしい」と懇願された笠井が事情を尋ねると、
彼らはシャッター商店街の老店主たちで、
もう生きていても仕方ないと言うのだが-------。
(光文社HPより)
連帯保証人の借金、1億円を抱えてしまった笠井武。
妻と息子(小5)と別れ、一人さすらい、偶然見つけた無人のお寺。
ひょんなことから、そこの新しい住職が来たと勘違いされ・・・。
寂れた商店街の再建に知恵を捻ることになる。
半分、いい加減な助言が上手くいき、商店街の店主たちからは頼りにされる。
そして、借金を抱えていることを暴露すると、皆でその返済をするという。
こんなうまい話はないだろう・・・^^;
でも、まあ、楽しく最後は、ハッピ-エンド。
借金ほんとに返済できるんだろうか???
連帯保証人って、やっぱり怖いな。
★★★
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;