発行年月:2022年8月
1996年、横浜市内で塾の経営者が殺害された。早々に被害者の元教え子が被疑者として捜査線上に浮かぶが、事件発生から2年経った今も足取りはつかめていない。殺人犯を匿う女、窓際に追いやられながら捜査を続ける刑事、そして、父親から虐待を受け、半地下で暮らす殺人犯から小さな窓越しに食糧をもらって生き延びる少年。それぞれに守りたいものが絡み合い、事態は思いもよらぬ展開を見せていく――。『火のないところに煙は』『汚れた手をそこで拭かない』の著者による、慟哭の長篇ミステリー。
(中央公論新社HPより)
凄い考えさせられた内容。
重たくもあるけれど、最後は、少し希望も見えたのかな?
最初、登場人物たちが次々、出て来て、それらが繋がっていく。
橋本波留は小学6年生。父子家庭。
父親に当たりやを強制的にやらされ、その示談金で生活。
波留のケガがある程度、回復したところで引っ越し、再び同じことを
繰り返してきた。
父親は波留を置いて数日、外出することも多く、その間、波留は
食べものを確保することに苦労。
そんな波留の親友・桜介は、波留のことを常に心配している。
殺人事件の被疑者・阿久津 弦は、精神薄弱児だった。
母親が頼りにしていた塾の教師(殺害された戸川勝弘)のすすめもあり、
阿久津は強制的に旧優生保護法により避妊手術を受けさせられていた。
殺害された塾教師の戸川は、ダウン症や落ち着きのない子などに真摯に向き合い
その子ども一人一人にあった学習法で学ばせていた。
保護者たちには頼りにされていた教師。
物語のなかで阿久津と波留が偶然、出会い
空腹の波留に食べ物を与え、波留の頼みを聞き、父親が反対したため
参加できなかった修学旅行先の日光まで車で連れていく。
自分が被疑者になっていることより波留の望みを叶えようとする姿が
哀しい。
警察が阿久津が運転する車を包囲したときは、ドキドキが止まらなかった。
もしかして最悪のことが起きる?なんて想像もしてしまったけれど
それは外れてホッとした。
阿久津は事件の1か月ほど前に、離婚した元妻から再婚&妊娠の
報告を受けていた。
阿久津は本当に、戸川を殺害したんだろか?
例えそうだとしても戸川への憎しみはもしかしたら
なかったのではないか?
戸川が自分が母親にすすめたせいで、阿久津が手術を受けてこどもを
もてなくしたことに後悔があり懺悔の言葉を述べ、罰することを
望んだとしたら??
なんて、想像もした。
その辺りの真相は、謎だけれど、最後まで、いろいろと考えさせられた。
やはり旧優性保護法は、間違った法律だったと思う。
阿久津と波留の別れのまえの会話は泣けた。
阿久津は、いいお父さんにも十分、なれたと思う。
読み終えたあとも、余韻が残る作品。
★★★★★
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発行年月:2005年5月 (単行本は白蛇島 2001年11月)
二人の少年が体験する、夏の冒険譚。三浦しをんの新たなる世界。
高校生の悟史が夏休みに帰省した拝島は、今も古い因習が残る。
十三年ぶりの大祭でにぎわう島である噂が起こる。
【あれ】が出たと……
悟史は幼なじみの光市と噂の真相を探るが、やがて意外な展開に!
(角川文庫HPより)
しをんさん、こんな作品も過去にあったんだぁ~。
知らなかったなぁ~。
登場人物の設定がちゃんとしていて、それぞれの心理描写も巧み。
13年ぶりに島で行われる大祭。
高校進学と共に島から離れて暮らしていた悟史が幼馴染・高市のいる島に
久しぶりに帰ってく高市
島に昔から伝わっていること。
御神体として祀られている白蛇様(荒神様)のこと。
不思議なことがいろいろ。
そして悟史には見えてしまうもの。
荒神神社の兄弟の確執。
次男の荒太と犬丸の関係。
冒頭から現れた「あれ」の正体は、島出身のある者による思惑が起こしたことで
決着がついたけれど、そのほかの謎がいっぱい。
でも雰囲気は楽しめた。
はっきりわからなくても十分。
犬丸が言った言葉が印象的。
「カミサマはなんにもしてくれない。ただ見ているだけなのさ」
そうだなぁ~。
そういうものかもねと納得。
まだ18歳の悟史と高市は、離れて暮らしていてもずっと強い絆で結ばれて
いるんだろうな~。
彼らのその後の話も読みたいな。
ホラー色多めのファンタジー。
楽しかった。
★★★★★
十三年ぶりの大祭でにぎわう島である噂が起こる。
【あれ】が出たと……
悟史は幼なじみの光市と噂の真相を探るが、やがて意外な展開に!
(角川文庫HPより)
しをんさん、こんな作品も過去にあったんだぁ~。
知らなかったなぁ~。
登場人物の設定がちゃんとしていて、それぞれの心理描写も巧み。
13年ぶりに島で行われる大祭。
高校進学と共に島から離れて暮らしていた悟史が幼馴染・高市のいる島に
久しぶりに帰ってく高市
島に昔から伝わっていること。
御神体として祀られている白蛇様(荒神様)のこと。
不思議なことがいろいろ。
そして悟史には見えてしまうもの。
荒神神社の兄弟の確執。
次男の荒太と犬丸の関係。
冒頭から現れた「あれ」の正体は、島出身のある者による思惑が起こしたことで
決着がついたけれど、そのほかの謎がいっぱい。
でも雰囲気は楽しめた。
はっきりわからなくても十分。
犬丸が言った言葉が印象的。
「カミサマはなんにもしてくれない。ただ見ているだけなのさ」
そうだなぁ~。
そういうものかもねと納得。
まだ18歳の悟史と高市は、離れて暮らしていてもずっと強い絆で結ばれて
いるんだろうな~。
彼らのその後の話も読みたいな。
ホラー色多めのファンタジー。
楽しかった。
★★★★★
発行年月:2023年5月
作家生活10周年記念! 物語の魅力がぎゅっと詰まった、珠玉の作品集
「緑の子どもたち」
植物で覆われたその家には、使う言葉の異なる4人の子どもたちがいる。言葉が通じず、わかりあえず、でも同じ家で生きざるを得ない彼らに、ある事件が起きて――。
「空へ昇る」
大地に突如として直径二爪ほどの穴が開き、そこから無数の土塊が天へ昇ってゆく“土塊昇天現象”。その現象をめぐる哲学者・物理学者・天文学者たちの戦いの記録と到達。
SF、児童文学、ミステリ、幻想ホラー、ショートショート etc.
書き下ろし『この本を盗む者は』スピンオフ短編を含む、珠玉の全11編。
(発行/角川書店)
色々なジャンルの話。
ファンタジィーっぽいのもあれば、SFっぽいの、ちょっと恐ろしいもの。
そして、どの話にも惹き込まれた。
印象的だったのは
<カドクラさん>
戦争のため、母の遠縁にあたる90歳のカドクラさんの家に疎開したミノル。
カドクラさんは若い頃戦争に行ったと母に聞いていた。
ここで「え?」と思う。
今起きている戦争って昭和の戦争じゃないってこと??
一挙に恐ろしくなった。
こんなことが繰り返される世の中には、なりませんように・・・。
<本泥棒を呪う者は>も面白かった。
本を盗まれた犯人探しをアルムが大きくなってしていくのかな?
その話が<この本を盗む者は>に書かれているようなので、そちらも
早々に読んでみたいと思う。
おとぎ話っぽくて好きなのは最後の<緑の子どもたち>
植物に覆われた家に住む4人の子どもたち。
自転車づくりを通じて関わりをもっていく様子が微笑ましかった。
面白いお話を書く作家さんだな。
表紙の絵になっているお話は一番最初の<海>。
これも幻想的で美しい不思議なお話だった。
★★★★
発行年月:2023年4月
父の余命は一年のはずだった。それなのに……。
残される者たちの切なる思いと相克が渦巻く。
椎名家の人々
椎名利夫(79)・・・断続的な腹痛に苛まれ検査を受けたところ、がんが発覚。急遽入院となるが、もはや打つ手はなかった。
椎名慶子(74)・・・夫の利夫の病状を知り、彼のために、娘の晴れ姿を見せようと奮起するが……。
椎名由希子(40)・・・小説家としてデビューするも鳴かず飛ばず。父の死期を前にしても、いつもと変わらず日々を過ごす姿に周囲は困惑する。
西田真理子(39)・・・両親から見れば「優等生」の人生を歩んできた次女。二人の子どもの母親。姉の由希子のことを絶えず気にかけている。
(光文社HPより)
親が亡くなる。
誰でも体験すること。
それでも、それぞれ家族間では向き合い方が違ったり、そのことで意見が対立
したり。
そんなリアルな心情を描いた作品だった。
父親の死期が迫っている。
なんとか、父親に幸せな瞬間を味わってほしいと願う家族。
それは共通していることだけれど
母親は、40歳になっても結婚する気配のない長女にやきもき。
親戚の叔母や叔父も同様な考え方。
う~ん。なんか嫌だなと思いながら読んでいた。
母親と長女の本音の話し合い。
そして、母親はやっと長女の気持ちを理解したかな?
それは良かった。
親は、子どもが幸せで生きてくれるのなら、それ以上は望まないものだと
同意。
いよいよ、死期が迫り、個室に移った父親を前に、思い出の
場面(ハンバーガーをみなで食べる)を演出した長女は、素敵な人だなと
思った。
こういう場面を最期に見られて、利夫もきっと嬉しかったと思う。
いい家族だなと思った。
★★★★★
(光文社HPより)
親が亡くなる。
誰でも体験すること。
それでも、それぞれ家族間では向き合い方が違ったり、そのことで意見が対立
したり。
そんなリアルな心情を描いた作品だった。
父親の死期が迫っている。
なんとか、父親に幸せな瞬間を味わってほしいと願う家族。
それは共通していることだけれど
母親は、40歳になっても結婚する気配のない長女にやきもき。
親戚の叔母や叔父も同様な考え方。
う~ん。なんか嫌だなと思いながら読んでいた。
母親と長女の本音の話し合い。
そして、母親はやっと長女の気持ちを理解したかな?
それは良かった。
親は、子どもが幸せで生きてくれるのなら、それ以上は望まないものだと
同意。
いよいよ、死期が迫り、個室に移った父親を前に、思い出の
場面(ハンバーガーをみなで食べる)を演出した長女は、素敵な人だなと
思った。
こういう場面を最期に見られて、利夫もきっと嬉しかったと思う。
いい家族だなと思った。
★★★★★
発行年月:2023年1月
桐野夏生が描く「バブル」
欲、たぎる地で向かえる圧巻のクライマックス
時代はバブル全盛に。東京本社に栄転が決まった望月と結婚した佳那(かな)は、ヤクザの山鼻の愛人・美蘭(みらん)のてほどきで瞬く間に贅沢な暮らしに染まっていく。一方の水矢子(みやこ)は不首尾に終わった受験の余波で、思いがけない流転の生活がスタートする。そして、バブルに陰りが見え始めた頃、若者たちの運命が狂い出す......。
目次
第三章 ドリーム
第四章 フェイク
エピローグ
(毎日新聞出版HPより)
バブルが弾けることは、知っているので、その過程と
佳那と水矢子のその後は気になり読み進む。
佳那は望月と結婚し、専業主婦になり東京の一等地のマンション暮らし。
贅沢に慣れ、知り合ったホステスの美蘭とホストクラブで遊ぶ日々。
そして、やってくるバブル崩壊。
株の暴落。
儲け話に乗って来た人たちは、自分たちに損失が出るとその責任を
人に押し付ける。
ヤクザがそれに絡んで来たら、命も狙われて・・・恐ろしい。
望月は最後、泣いてるだけなのに対して、佳那は強かった。
一瞬で覚悟を決めたかんじで潔ぎ良かった。
水矢子は、ある程度儲けたら、貯金し、余分な投資をせずバブル崩壊の
影響を受けず良かったと思いきや・・・・
別の理由で転落人生が・・・
真珠は、佳那でダイヤモンドは水矢子だったんだ。
面白くて一気読みさせてくれたのは、さすがの桐野さん。
★★★★
(毎日新聞出版HPより)
バブルが弾けることは、知っているので、その過程と
佳那と水矢子のその後は気になり読み進む。
佳那は望月と結婚し、専業主婦になり東京の一等地のマンション暮らし。
贅沢に慣れ、知り合ったホステスの美蘭とホストクラブで遊ぶ日々。
そして、やってくるバブル崩壊。
株の暴落。
儲け話に乗って来た人たちは、自分たちに損失が出るとその責任を
人に押し付ける。
ヤクザがそれに絡んで来たら、命も狙われて・・・恐ろしい。
望月は最後、泣いてるだけなのに対して、佳那は強かった。
一瞬で覚悟を決めたかんじで潔ぎ良かった。
水矢子は、ある程度儲けたら、貯金し、余分な投資をせずバブル崩壊の
影響を受けず良かったと思いきや・・・・
別の理由で転落人生が・・・
真珠は、佳那でダイヤモンドは水矢子だったんだ。
面白くて一気読みさせてくれたのは、さすがの桐野さん。
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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