発行年月:2019年9月
熱い涙なしでは読めない、北海道の離島を舞台に心の再生を描く青春成長小説
たったひとつの失敗で夢と居場所を失くし、ずっとうちひしがれていた。
強い風に海鳥舞う北海道の離島との出会いが、少年を救い新たな試練を与える。
中学二年生の頃、医師を目指していた川嶋有人は、重度のアレルギー発作を起こした転校生を助けようとするが失敗し、軽度の障がいを負わせてしまう。それ以来、夢も未来も失ったと引きこもっていた有人だったが、憧れの叔父・雅彦の勧めにより、彼が医師として勤める北海道の離島・照羽尻島の高校に入学することに。「海鳥の楽園」と呼ばれるその島の高校の全校生徒は、有人を含めてたったの5人。待っていたのは島男子の誠、可愛くて優しい涼先輩、ある事情により札幌を離れた桃花、鳥類学者を目指すハル先輩など個性ある級友たちだった。東京とは何もかもが違う離島での生活に戸惑いながらも、有人は少しずつ自信を取り戻し始める。しかし、突然の別れと残酷な真実が有人に降りかかり……。
熱い涙なしでは読めない、明日へ踏み出す勇気をくれる感動の物語!
(角川書店HPより)
有人が引きこもりになった原因が結構、重たい。
頑張って行動に出たことが、まず凄い勇気が要ることだっただろう。
結果、うまく助けられず、その子に軽い障害が残ることになってしまった。
それは有人が責任を負うことではないのに・・・・。
この時、有人に対して冷たい言葉を言った人たちは最低だと
強い怒りが沸いてきた。
引きこもってしまう気持ちも理解できる。
そんな有人を立ち直らせるために、働いたのは叔父さん。
医師として北海道の離島の診療所で働いている。
その島に有人を呼び寄せ、見守る。
強く学校に行けとかは言わず、少しずつ手伝いをさせたり、部屋の外に
出すことを試みながら・・・・
島の人たちは気さくで良い人たちだけれど、ちょっと人間関係が密な
かんじは、都会育ちの有人には慣れるまで大変そうだったな・・・。
結果、有人は学校にも通い、友人もでき、再び目標を持って
頑張ろうと前を向き始めた。
障害が少し残ってしまった元同級生にも再会して
彼女が有人の行動が有難かったと言ってくれてよかった。
そして、彼女もちゃんと目標を持ってそれに向かっていると知り
ホッとした。
叔父さんの死にはちょっとビックリだったけど、そのあと赴任してきた
ドクターが1か月で辞めてしまった話は、ちょっと残念だった。
こういう人間関係が密になっている環境に、溶け込める人でないと
キツイんだろうな。
読んでいて、ちょっとこのドクターが気の毒だった。
物語としては、まあまあかな?
★★★
(角川書店HPより)
有人が引きこもりになった原因が結構、重たい。
頑張って行動に出たことが、まず凄い勇気が要ることだっただろう。
結果、うまく助けられず、その子に軽い障害が残ることになってしまった。
それは有人が責任を負うことではないのに・・・・。
この時、有人に対して冷たい言葉を言った人たちは最低だと
強い怒りが沸いてきた。
引きこもってしまう気持ちも理解できる。
そんな有人を立ち直らせるために、働いたのは叔父さん。
医師として北海道の離島の診療所で働いている。
その島に有人を呼び寄せ、見守る。
強く学校に行けとかは言わず、少しずつ手伝いをさせたり、部屋の外に
出すことを試みながら・・・・
島の人たちは気さくで良い人たちだけれど、ちょっと人間関係が密な
かんじは、都会育ちの有人には慣れるまで大変そうだったな・・・。
結果、有人は学校にも通い、友人もでき、再び目標を持って
頑張ろうと前を向き始めた。
障害が少し残ってしまった元同級生にも再会して
彼女が有人の行動が有難かったと言ってくれてよかった。
そして、彼女もちゃんと目標を持ってそれに向かっていると知り
ホッとした。
叔父さんの死にはちょっとビックリだったけど、そのあと赴任してきた
ドクターが1か月で辞めてしまった話は、ちょっと残念だった。
こういう人間関係が密になっている環境に、溶け込める人でないと
キツイんだろうな。
読んでいて、ちょっとこのドクターが気の毒だった。
物語としては、まあまあかな?
★★★
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発行年月:2023年5月
なんでもない一日のような人だった。
だからこそ失って初めて、その愛おしさを知った
湘南のカフェ店員に一目惚れ、相手をふり向かせたくてサーフィンを始めた「ドーミー吉祥寺の南」の下宿人谷尻くん。その恋を応援する傍らで、最愛の人二千花と過ごした日々を幾度となく反芻する世之介だった。春から夏へ。相変わらずのんびりと季節が移ろうなか、後輩カメラマンのエバと咲子カップルが新しい命を授かり、世之介は「名付け親」に指名される。ところが咲子の容態が一転し......。やがて運命の日がやってくる。大切な人に、今すぐ「好き」と伝えたくなる、心ふるえる結末へ――。「横道世之介」シリーズ堂々完結!
(毎日新聞出版HPより)
世之介・・・・両親が世の中の人たちを助けてあげられるような
大きな人間になってほしい。
両親のそんな思いを込めて付けられた名前、そのものの人生を生きた。
何も大きなことが起きなくても、リラックスして日々過ごせたら、それが
本当に幸せなことなんだと、つくづく思う。
亡くなった元恋人・二千花との出会いから別れまでのことが詳しく描かれて
いて、素敵な二人だな・・・・・と思えた。
二千花と世之介の約束は、きっと果たされたんでしょう。
余命短い、二千花が、世之介が亡くなるときは、橇をひいて迎えにくるよと。
二人のクリスマスのボランティアの様子が微笑ましくて
トナカイとサンタの姿のまま交わした約束。
最後は15年後。
世之介が亡くなってから15年の時間が過ぎての元ドーミーの住人たちの
姿。引きこもりだった一歩は、人気絵本作家になっていたのが嬉しかった。
大福さんが店長になった本屋でのサイン会でにこやかに、お客さんと
会話する姿には、ほっこり(^^)。
大学生だった谷尻くんは、地元の山形で公務員になり、元ミス山形の奥さんと
子どもと暮らしているとか。
変わらないのは、あけみと、礼二(ドーミーの住人歴最高)。
そして世之介は、現在も在室している札のまま。
世之介の両親も息子を誇らしく思いながらいてくれてよかった。
最後まで諦めていなかったと思うと。うん、きっと世之介ならそうだろう。
最期の最期まで懸命に生きたんだと思う。
良い物語だったなぁ~。
またいつか、再読したい。
★★★★★
(毎日新聞出版HPより)
世之介・・・・両親が世の中の人たちを助けてあげられるような
大きな人間になってほしい。
両親のそんな思いを込めて付けられた名前、そのものの人生を生きた。
何も大きなことが起きなくても、リラックスして日々過ごせたら、それが
本当に幸せなことなんだと、つくづく思う。
亡くなった元恋人・二千花との出会いから別れまでのことが詳しく描かれて
いて、素敵な二人だな・・・・・と思えた。
二千花と世之介の約束は、きっと果たされたんでしょう。
余命短い、二千花が、世之介が亡くなるときは、橇をひいて迎えにくるよと。
二人のクリスマスのボランティアの様子が微笑ましくて
トナカイとサンタの姿のまま交わした約束。
最後は15年後。
世之介が亡くなってから15年の時間が過ぎての元ドーミーの住人たちの
姿。引きこもりだった一歩は、人気絵本作家になっていたのが嬉しかった。
大福さんが店長になった本屋でのサイン会でにこやかに、お客さんと
会話する姿には、ほっこり(^^)。
大学生だった谷尻くんは、地元の山形で公務員になり、元ミス山形の奥さんと
子どもと暮らしているとか。
変わらないのは、あけみと、礼二(ドーミーの住人歴最高)。
そして世之介は、現在も在室している札のまま。
世之介の両親も息子を誇らしく思いながらいてくれてよかった。
最後まで諦めていなかったと思うと。うん、きっと世之介ならそうだろう。
最期の最期まで懸命に生きたんだと思う。
良い物語だったなぁ~。
またいつか、再読したい。
★★★★★
発行年月:2023年5月
「この世で一番大切なのはリラックスしていることですよ」
39歳になったカメラマン・横道世之介が暮らすのは、東京郊外に建つ下宿「ドーミー吉祥寺の南」。元芸者の祖母が始めた下宿を切り盛りするあけみちゃん、最古参の元芸人の営業マン礼二さん、書店員の大福さん、大学生の谷尻くんらとゆるーっと暮らす毎日に、唐突に知り合いのベテラン教師ムーさんの引きこもりの息子一歩が入居することになって......。下宿仲間たちと繰り広げる、温かくてしょっぱい人間ドラマ。
(毎日新聞出版HPより)
また会えるとは思っていなかったので、横道世之介の新しい本が出てビックリ!
しかも上下巻!
おばあちゃんから受け継いだ下宿屋を切り盛りする、あけみと暮らしている
横道世之介。
フリーのカメラマンとして働き、下宿の人たちとの交流も深めていく。
修学旅行にカメラマンとして同行し、そこで親しくなった教師の武藤の息子・一歩を
預かることになった世之介。
一歩は引きこもりだけれど、優しい子ではあると思う。
下巻で一歩に何か変化が起きるといいな。
でも、良い両親なのに、何が原因でこんな風なった?
世之介の日常、大きなことは起きない。
でも、それがいい。
このまま何も起きないでと思いながら読んでいる。
★★★★
(毎日新聞出版HPより)
また会えるとは思っていなかったので、横道世之介の新しい本が出てビックリ!
しかも上下巻!
おばあちゃんから受け継いだ下宿屋を切り盛りする、あけみと暮らしている
横道世之介。
フリーのカメラマンとして働き、下宿の人たちとの交流も深めていく。
修学旅行にカメラマンとして同行し、そこで親しくなった教師の武藤の息子・一歩を
預かることになった世之介。
一歩は引きこもりだけれど、優しい子ではあると思う。
下巻で一歩に何か変化が起きるといいな。
でも、良い両親なのに、何が原因でこんな風なった?
世之介の日常、大きなことは起きない。
でも、それがいい。
このまま何も起きないでと思いながら読んでいる。
★★★★
発行年月:2023年6月
信仰と自由、初恋と友情、訣別と回復。
淡々と歌うように生きるさまが誰かを救う、完全書き下ろし小説。
(晶文社HPより)
あとがきでもあったけれど、宗教って集団って難しいなと。
この物語では、中本ひばりが両親の信仰する宗教に巻き込まれ
幼いときから友達できょうだいのように過ごしてきた上之江つばさが
なんとかしたいいと行動する。
ひばりは中学卒業と同時に宗教施設に移ってしまった両親を引き戻すと
決めて自らも施設内へ。
それから時が経ち、19歳でつばさのSOSの手紙を出す。
それが出来て本当によかった。
ひばりは、自分の信念を貫いていたんだ。
周りに同調して生きる方がきっと簡単だったと思うけれど
つばさやつばさの家族と過ごした時間みたいなものをまた取り戻したいと
思っていたんだろうな。
宗教って本当に厄介だな。
何を信じるかは個人の自由だけれど、子どもには、その自由はなくなって
しまうんだから。
世の中、ひばりみたいに苦しんでいる若者はいっぱいいるのかな。
そう考えるとすごく恐ろしい。
つばさの両親の考え方がすてき。
つばさのお父さんは、不運な事故で亡くなってしまったけれど
そのことさえも、恨んでいない。
こういう風に考えたほうが前向きに生きやすくなると思う。
そして、そのお父さんの言ってた
「誰かの痛みを無視すれば必ず自分になんらかの形で返ってくる」
という言葉。
その言葉通りに家族で、ひばりを救おうと決めて実際に行動する姿は
貴い!
この先、ひばりが普通に笑って生きられる日が来るといいな。
きっと来ると思うけれど。
★★★★
(晶文社HPより)
あとがきでもあったけれど、宗教って集団って難しいなと。
この物語では、中本ひばりが両親の信仰する宗教に巻き込まれ
幼いときから友達できょうだいのように過ごしてきた上之江つばさが
なんとかしたいいと行動する。
ひばりは中学卒業と同時に宗教施設に移ってしまった両親を引き戻すと
決めて自らも施設内へ。
それから時が経ち、19歳でつばさのSOSの手紙を出す。
それが出来て本当によかった。
ひばりは、自分の信念を貫いていたんだ。
周りに同調して生きる方がきっと簡単だったと思うけれど
つばさやつばさの家族と過ごした時間みたいなものをまた取り戻したいと
思っていたんだろうな。
宗教って本当に厄介だな。
何を信じるかは個人の自由だけれど、子どもには、その自由はなくなって
しまうんだから。
世の中、ひばりみたいに苦しんでいる若者はいっぱいいるのかな。
そう考えるとすごく恐ろしい。
つばさの両親の考え方がすてき。
つばさのお父さんは、不運な事故で亡くなってしまったけれど
そのことさえも、恨んでいない。
こういう風に考えたほうが前向きに生きやすくなると思う。
そして、そのお父さんの言ってた
「誰かの痛みを無視すれば必ず自分になんらかの形で返ってくる」
という言葉。
その言葉通りに家族で、ひばりを救おうと決めて実際に行動する姿は
貴い!
この先、ひばりが普通に笑って生きられる日が来るといいな。
きっと来ると思うけれど。
★★★★
発行年月:2023年6月
生と死、そして性を描く濃密な短編集
過ぎてみれば、全部、どうってことなかった――
日々老いを感じつつ山裾の町で暮らす絵本作家の雪代。ある日やってきた植木屋の青年に興味を惹かれ話をしてみると、彼が結婚を望む恋人は、還暦を過ぎた現役の風俗嬢だという――。
生と死、そして性を描き、人生を謳いあげる短編集。名手がつむぐ至高の7作。
(文藝春秋HPより)
7つの短編、それぞれがいい。
身近な人の死があって、自身の生き方をふと思ったり・・・
若い時にはたぶん、感じなかった気持ちがここにある。
「死」を身近に感じるようになって今、生きていることの大切さとか
過ぎてしまったことを貴重な体験だったなと懐かしむとか。
話のなかには、ちょっとホラーっぽいものもあるけれど
ああ、そういうこともあるかもね・・・・と思える。
表題作は一番最後。
両親が長年住んだ家を相続して、46歳の独身の娘とくらす72歳の雪代。
庭の手入れに来た長年の付き合いの造園会社の末っ子・大樹(26歳)との会話は
ビックリする内容だった。
風俗で知り合った64歳の女性と結婚したいという。
興味本位で話を聞く雪代がなんだかチャーミングですてき。
時間をおいて、また読み返したい短編集。
★★★★★
(文藝春秋HPより)
7つの短編、それぞれがいい。
身近な人の死があって、自身の生き方をふと思ったり・・・
若い時にはたぶん、感じなかった気持ちがここにある。
「死」を身近に感じるようになって今、生きていることの大切さとか
過ぎてしまったことを貴重な体験だったなと懐かしむとか。
話のなかには、ちょっとホラーっぽいものもあるけれど
ああ、そういうこともあるかもね・・・・と思える。
表題作は一番最後。
両親が長年住んだ家を相続して、46歳の独身の娘とくらす72歳の雪代。
庭の手入れに来た長年の付き合いの造園会社の末っ子・大樹(26歳)との会話は
ビックリする内容だった。
風俗で知り合った64歳の女性と結婚したいという。
興味本位で話を聞く雪代がなんだかチャーミングですてき。
時間をおいて、また読み返したい短編集。
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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