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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2014年3月


 親分、心など捨てちまいな、邪魔なだけだぜ。
たった独りで、人の世を生きる男には、

支えも、温もりも、励ましも無用だ。

武士と遊女の心中は、恋の縺れか、謀か。
己に抗う男と情念に生きる女、死と生の狭間で織りなす人模様
これが、あさのあつこの代表作だ!

この世に物の怪などいない、神も仏もいない、いるのは人だけだ、殺す者と殺される者がいる。

                       (光文社HPより)



「弥軔シリーズ」第5弾!

小暮信次郎と岡っ引きの親分・伊佐治。
それから小間物問屋の遠野屋清之介。
おなじみのメンバーが揃うだけでワクワク。

今回は、武士と遊女の心中事件からは始まる。
武士は、高橋市之助。妻・藤枝は、夫の死の真相は別にあるのでは?と思いながらも
家を潰され義母は息子の無念を晴らしてほしいと頼みながら命を絶った。
藤枝は、お仙と名乗り、旅籠の女将として生きて居る。


似たような、武士と遊女の心中事件がその後も起き、事件の真相を追う小暮信次郎と
伊佐治親分。
信次郎の勘は鋭い。
そして真相究明には、遠野屋も巻き込む。
商人としての顔の裏にある刀を使える男と見込んでのこと。


信次郎と遠野屋のやり取り、そこに良い具合に入る伊佐治親分。
親分が入ることで、二人の会話が生きる。
親分、いい仕事してますね~(^^)
一番好きなキャラクターです!!


真相究明の過程もいいです。
お仙さんがこの先、少しでも幸せになれたらいいのになぁ~。
惚れてる相手が小暮信次郎じゃ、ちょっと手こずりそうだけど
次回作以降にも出て欲しいなぁ~。


今回は、遠野屋清之介はいいように使われただけだったけれど
もっと本性表した活躍を今後、見たいな。

このシリーズ長く続きますように♪


                         ★★★★
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発行年月:2013年8月


 創刊十五周年記念 全一〇一篇から選んだ傑作短篇アンソロジー。

娘から見た母の人生を描いて、長篇さながらの読後感を残すジュンパ・ラヒリ、孤独で不器用な魂を写しとるミランダ・ジュライ、ユダヤ人を描きながらどこまでも普遍的なネイサン・イングランダー、以上三作のフランク・オコナー国際短篇賞受賞作のほか、マンロー、シュリンク、ウリツカヤなど、クレストから選りすぐった十二篇。

                 (新潮社HPより)


非武装地帯・・・ アンソニー・ドープ(『メモリー・ウォール』より)
地獄/天国・・・ジュンパ・ラヒリ(『見知らぬ場所より)』
エリーゼに会う・・・ナム・リー(『ボート』より)
自然現象・・・リュドミラ・ウリツカヤ(『女が嘘をつくとき』より)
水泳チーム 階段の男・・・ミランダ・ジュライ(『いちばんここに似合う人』より)
老人が動物たちを葬る・・・クレメンス・マイヤー(『夜と灯りと』より)
美しい子ども・・・ディミトリ・フェルフルスト(『残念な日々』より)
ヒョウ・・・ウェルズ・タワー(『奪い尽くされ、焼き尽くされ』より)
若い寡婦たちには果物をただで・・・ネイサン・イングランダー(『アンネ・フランクについて語るときに僕たちの語ること』より)
リューゲン島のヨハン・セバスティアン・バッハ・・・ベルンハント・シュリンク(『夏の嘘』より)
女たち・・・アリス・マンスロー(『小説のように』より)



読んだ本も数点あり。
長編の一部分だけを抜粋した形で短編集としてまとめてある何とも贅沢な1冊。
新潮クレストブックスには、いつも楽しませて貰っている。


最初の作品、「非武装地帯」は、韓国軍と共に北との境界線に銃を持って待機するアメリカ兵の青年がそこでみる自然(特に鳥)の観察を故郷の家に手紙で送る話。
緊迫した状況のなかで語られる自然の美しさの対比が何とも哀愁をそそる。

「天国と地獄」は、違う国籍の二人が結婚することでふたつの家族が翻弄される様子が
少し滑稽。

「エリーゼに会う」は、笑った。本人には笑いごとじゃない状況でしょうが・・

「水泳チーム」も愉快。プールもないのにこの先、泳ぐ場面もないであろう3人に家のなかで
水泳を教えることになってしまった女性の話。


ほかの作品もそれぞれ短いけれど、良い。
実におもしろい。

最後2つは、ちょっと人の老いについての物悲しさのようなものがあって、短編集の終わりにふさわしいかな?


まだ読んだことない作品は、長編でも読んでみたいと思わせてくれた。


                          ★★★★★




発行年月:2012年10月


日本に10年間在住した経験のある韓国人著者が書いた「韓国を支配する反日システム」の全て。
2012年8月10日、韓国の李明博大統領が竹島を電撃訪問した。その後、オリンピックサッカー試合会場において韓国人選手が「独島は我が領土」と記したプレートを掲げたり、李明博が天皇に謝罪を要求するなど、韓国側の異様とも言える言動は続いた。
竹島問題、旭日旗問題、日本海―東海呼称問題、慰安婦問題など、日韓両国には複雑な問題が山積みである。
それらの問題になると、韓国人は日本人から見ると、理解しがたいほど激しい反応を見せる。それはなぜなのか?
韓国には、教育、政治、市民団体などを巻き込んだ「反日システム」が存在する。以前は政治家が政治利用のために用いていた反日システムだが、いつの間にか、肥大化しすぎてしまい、政治家がコントロールできないほどに膨れ上がってしまった。著者は自国が陥ったメカニズムの弊害を理論的に解き明かしていく。
“この時期”だからこそ読みたい、日韓問題の本質が理解できる1冊。

[目次]
第1章 韓国の高校生が見ている世界
第2章 反日教育の実態
第3章 韓国歴代政権の「反日」と反日主義の構築
第4章 反日で得する人々
第5章 韓国が認めたくない日本の姿
第6章 韓国が反日国家でなくなるために
第7章 日本社会への提言

                    (彩図社HPより)




韓国の人は、幼い頃から、日本=悪 という教育を受けているということにビックリ。
領土権問題やら従軍慰安婦問題やら昔から言ってたわけではないというのも
興味深かった。

著者のように、韓国のなかで暮らす人々の間にも今までの
教育は果たして正しいことだったのか?と疑問を持つ人が増えてくれたらいいな~。

そうしたら、お互いが本心で歩みあって近いアジアの国同士
友好的な対話が出来る日がくるかもしれない。

著者のような活動をしてくれている人がいることが嬉しい。


読んでなるほど~と納得できる書でした。


                          ★★★★





発行年月:2014年4月

北海道に住む少女ノリコが、お母さんのお墓の近くで出会った「小さな生き物」。
コロボックルの温かな物語の扉が、再び開く――。

300万人が愛したコロボックル物語。
最終巻刊行から27年、
いま有川浩が新たなステップを踏み出す!
村上勉さん全面参加! すべての描き下ろしイラストには、
佐藤版「コロボックル物語」の名シーンも多数セルフリメイク! 

                   (講談社HPより)




小さい頃、本が好きなら必ず読んでいる佐藤さとるさんの「コロボックル」シリーズ。

それを有川さんがリメイクしたとあって、読む前からワクワク(#^.^#)


ステキでした。
やっぱりいいなぁ~。
大人になった今、もう一度、佐藤さんの「コロボックル」シリーズ読み返してみたい。

そして、村上さんのこの絵も素敵。

講談社の佐藤さんと有川さんの対談も楽しく読ませていただきました♪



                        ★★★★★

 




発行年月:2009年1月

人を殺した人間はどう「生きる」べきか。二件の殺人犯の生い立ちと罪の意識とは。驚愕の獄中記。

「殺人」という大罪は償えるのか。人を二人殺めた著者は今、罪が重く刑期が十年以上の者が収容される「LB級刑務所」に無期懲役囚として服役している。十数年にわたる服役期間に自分の行為を反芻し、贖罪とは何か、人の命を奪った身でどのように残りの人生を「生きる」べきかを考え続けてきた。自身の半生と罪の意識、反省の欠片もない周囲の服役囚について考察した驚愕の獄中記。

                       (新潮社HPより)



著者のことを知ったのは、先に読んだ『女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法』で、女子高校生家族と文通をする受刑者として登場したから。
そのなかの文章からは殺人を犯すような人には思えず
彼が罪を犯した経緯のようなものがわかれば・・・と本書を手に取った。

最初は、事件を起こす前のこと、

子ども時代のこと、家族環境などが書かれていた。
父親が少し変わっている。極端な思想の持ち主。
例えば・・・・
・1番以外は2番も100番もくずだ
・喧嘩に負けたら勝つまで諦めるな
・言ったらやれ、やれないなら言うな
などをよく父親が著者に言っていたそう。
そんな父親の元で育った著者は、元々の知能も高かったんでしょうが
いつも1番の成績だったとか。


そして、殺人を犯してしまうのだけど・・・イマイチそのなぜ殺人を犯すほどの怒りを
抱いたのか?がわからなかった。
被害者家族の心情を考えて詳しく書けないのかもしれないけれど
それが一番知りたかったことなので、ちょっと肩すかしなかんじ。
でも、ふつうの感覚では理解できないところに怒りの原因があったのかも。
淡々と殺したときの状況は書かれている。
気分が塞ぐような描写。


2人を殺めたというので、最初は、同時期にと思ったら、全く違うときだったのには驚いた。
1人を殺し、そのあと、捕まることもなく居て最初の事件とまた違うところで
また人を殺したということ。恐ろしい。
捕まらなかったら・・・と思うとゾッとする。


収監され、同じような重い罪の人を観察し取材記録のようなものを書く著者。
本当に罪の重さを反省している者は少ないと知り、ショックだった。

途中、何か読むのが嫌になってきた。

著者は罪の重さに気づかされたような書き方をしているけれど、やはりこれもある意味
自分を正当化しているのかもと思ってしまった。

「女子高生サヤカ・・・・」で出てきた美達のイメージが良かったので
ああ、やはり犯罪者だったんだと気づかされてしまったかんじ。


興味深い記述もあったけれど、評価するのは難しい書。
表題の「人を殺すとはどういうことか」については・・・正直よくわからなかった。
というか、著者の気持ちが文章から伝わってこなかった。
表題が合ってない気がする。
殺人犯の告白だけで十分じゃないかな?



                             ★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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